台湾期待のインディー・ポップ・バンド、緩緩(ホァンホァン、英語ではHuan Huan)がニューシングル「Words Unsaid」をリリースした。四人組にとって初のダンストラックとなる。このリリースと同時に、来日ツアーがアナウンスされた。ニューシングルの詳細と合わせてツアーの詳細を下記よりご覧ください。

 

2023年にリリースされた2ndアルバム『瀏海被風吹得整個飛起來(When The Wind Came Across)』から約1年半ぶりとなるニューシングル「心內話講袂出喙(Words Unsaid)」が発表される。



台湾語で綴られたこの楽曲は、心に深く刻まれた言葉があるものの、それを口にするのが難しい——そんな他人には理解しきれない感情を表現している。緩緩は、バンドサウンドと軽やかなアコースティックギターを基調としたダンス・トラックを選び、もともと悲しく憂鬱になりがちな感情を、あえて異なる視点から解釈。これにより、台湾音楽に新鮮な表情をもたらしている。


また、今回のシングルは、新たにプロデューサー陳硬核(Hardcore Chen)を迎えて制作。これまでとは異なり、緩緩にとって初の試みとなるダンス・ミュージックのスピード感に挑戦し、アレンジのハイライトとしてトランペットも加えている。



この楽曲は、東京の音楽フェス「SYNCHRONICITY'25」で初披露される予定であり、緩緩にとって2025年の活動の幕開けを飾る一曲となる。

 

 

・緩緩 Huan Huan (ホァンホァン)- 心內話講袂出喙(Words Unsaid)

アーティスト:緩緩 Huan Huan (ホァンホァン)
タイトル:心內話講袂出喙(Words Unsaid)
リリース日:2025年4月1日
フォーマット:デジタル・ダウンロード/ストリーミング
レーベル:Lirico

 

楽曲のストリーミング/ダウンロードの予約 : https://lirico.lnk.to/DDIP-3109

 

<緩緩(ホァン・ホァン)来日ツアー情報>

SYNCHRONICITY’25に出演! 

緩緩にとって東京では初ライヴとなります。下北沢mona recordsでの公演も急遽決定しました。



【東京公演】

 
■日時: 2025年4月9日(水) 開場 18:30 / 開演 19:00
■会場: 下北沢 mona records
■料金: 前売 3,000円 / 当日 3,500円(共に1ドリンク別途)
 
■出演:

・緩緩 Huan Huan
・大比良瑞希
・vitaruun
 
■詳細:https://www.mona-records.com/livespace/23206/


【フェスティヴァル出演】

 
<SYNCHRONICITY’25 – 20th Anniversary!! –>


■日時: 2025年4月12日(土)・13日(日) 開場 / 開演 13:00


■会場: Spotify O-EAST / Spotify O-WEST / Spotify O-nest / duo MUSIC EXCHANGE / clubasia / LOFT9 Shibuya / SHIBUYA CLUB QUATTRO / Veats Shibuya / WWW / WWWX / TOKIO TOKYO



*緩緩 Huan Huanは4/12(土)15:05からTOKIO TOKYOでライヴを行います。



■詳細:https://synchronicity.tv/festival/



<プロフィール>


台北出身のインディー・ポップ・バンド。ヴォーカル/ギターでソングライターのココ・シャオを中心としたスリーピース。2017年にEP『緩緩』でデビュー。2020年、1stフル・アルバム『水可以去任何地方 Water Can Go Anywhere』をリリースした。2022年、EP『Blue Room Orange Man』をリリース。2023年10月、待望の2ndアルバム『When The Wind Came Across(瀏海被風吹得整個飛起來)』をリリース。

Coco Hsiao(蕭戎雯):Vocals, Guitar
Myles Chang (張天偉) : Guitar
Stone Shih(石哲安) : Bass
Yi Jen Peng(彭一珍): Drums



『Observation of Transcendence』は、サンフランシスコを拠点とするアンビエント・ミュージック・プロジェクト、Celestial Trails(セレスティアル・トレイルズ)のセカンド・アルバム。 本作はアーティストが手がけるレーベル、Fluttery Recordsから5月2日にリリース。


広大な太平洋とその岸辺に広がる穏やかな風景にインスパイアされたこのアルバムは、海辺の晴れた穏やかな一日のエッセンスを捉えている。


このアルバムは、瑞々しいシンセサイザー、ドローン、繊細なハーモニック・プログレッションとフィールド・レコーディングを織り交ぜ、自然の静謐な美しさを呼び起こす。


「Rapture of Deep Blue」は、最初にレコーディングされた曲である。 ハワイの海辺で瞑想していたトルンは、突然多幸感の波に襲われ、まるで海そのものが歌っているかのような感覚に襲われた。 急いでサウンド・レコーダーのスイッチを入れ、メロディーを録音しようとしたが、彼の真の追求は単なる音を超えたところにあった。 彼は内なる声を求め、それを音楽に紡ぎたいと切望した。 何ヶ月もの間、彼は人間の声、シンセ、様々な楽器を使って実験を繰り返したが、彼が思い描いたエイリアンのようなサウンドを完全に再現することはできなかった。


「4ヶ月間、実験を繰り返した後、私はついに自分が望んでいたものに近づいた。 そのサウンドは、11のデジタル・エフェクトで処理されたクラシックの金管楽器、チューバという思いがけないソースから生まれた。 その音で、『Rapture of Deep Blue』の主要な構成を構成した」


その過程で、彼は多くの実験に失敗したが、その失敗のいくつかは魅力的な音の創造につながり、後に他の作曲に取り入れられた。 『Ripples in the Current』や『Peace』で聴くことができる奇妙でありながら落ち着きのある異質な音は、こうした実験の結果なんだ」と彼は説明する。


アナログ・シンセサイザーと様々な楽器を組み合わせ、リバーブ、ディレイ、ハーモナイズ、テープ操作、音の分解などの電子音響テクニックを駆使して、豊かで重層的なサウンドスケープを作り出している。


このアルバムではフィールド・レコーディングが重要な役割を果たしており、『Pacific in Tender Motion』、『Aeonian Waves』、『Peace』などのトラックで顕著に聴くことができる。 

 

これらの録音は、モロベイ、サンフランシスコ/ベイエリア、サンタクルーズ、サンパブロ湾など、カリフォルニア州内のさまざまな場所で行われた。 もうひとつの重要な音源はハワイ諸島で、オアフ島、マウイ島、ハワイ島、カウアイ島で録音された。


ここ数年、Taner Torunは日本のアンビエント・ミュージックに没頭し、1980年代に登場した「環境音楽」からインスピレーションを得ている。 

 

「環境音楽」と訳されるこのスタイルは、周囲の環境にシームレスに溶け込み、穏やかで控えめな雰囲気を作り出すようにデザインされている。 このアルバムは、吉村弘、小久保隆、細野晴臣、磯田健一郎など、このジャンルに影響を与えた人物に敬意を表している。


この『Observation of Transcendence』は、豊かなテクスチャーのサウンドスケープを通して、穏やかな波、そよ風、広大な太平洋とその周辺の生態系を体験するよう誘う。

 


Celestial Trails『Observation of Transcendence(超越の観察)』

Label: Fluttery Records

Release: 2025年5月2日

 

Tracklist:


1. Rapture of Deep Blue

2. Pacific in Tender Motion

3. Aeonian Waves

4. Ripples in the Current

5. Peace

6. Beyond the Edge

7. Palm Cove

8. Drifting Emerald Shades


〜ジャズとモンゴル伝統音楽のエレガントな融合〜 ミュンヘンから登場するアートポップの期待の星


 

夕暮れ時のほんの一瞬、空が鮮やかな琥珀色に染まる。ドラマチックな色彩の輝き、昼と夜の両方に属する瞬間。モンゴル生まれでミュンヘンを拠点に活動するシンガーソングライター、Enji(エンジ)のニューアルバム『Sonor』は、この鮮やかで儚い世界の中で作られました。

 

賞賛の嵐を浴びた前2作『Ursgal』(2021年)と『Ulaan』(2023年)に続く4thアルバム。本作は、エンジの個人的な進化と、モンゴルとドイツ、2つの世界の間で生きることに伴う複雑な感情の反映です。このアルバムのテーマ、文化の狭間にある居場所のない感覚を中心に展開されますが、それは対立の原因としてではなく、成長と自己発見のための空間です。彼女は伝統的なモンゴルのルーツとの距離が、いかに自身のアイデンティティを形成してきたか、そして故郷に戻ること、いかにこれらの変化への意識が高まったかを探求しています。

 

本作において、エンジンはアーティストとして進化を続け、サウンドはより流動的で親しみやすいものへと拡張しています。でもお馴染みの、共同作曲者でもあるポール・ブレンデル(ギター)、世界的に名高いジャズ・アーティストをバンドに迎え、ジャズ・スタンダード「オールドフォークス」を除いて全曲モンゴル語で歌われるなど、エンジの音楽的基盤は揺るぎないですが、メロディーとストーリーテリングに新たな明晰さを加えることで、より親しみやすい内容となっています。

 

それは単にスタイルの変化というだけでなく、彼女の歌声の深化を反映したもので、深みを失うことなくアクセシビリティを受け入れ、彼女の歌がより普遍的なレベルで共鳴することを可能にしています。


「Sonor』では、モンゴルの伝統的な歌「Eejiinhee Hairaar」(「母の愛をこめて」)に新たな命を吹き込みました。

 

日常生活に溶け込んだ音楽、何世代にもわたって受け継がれてきたメロディー、このイメージに本作の精神が凝縮されています。

 

エンジは単に伝統を再認識しているのではなく、故郷の感覚や遠くから見て初めてその意味がわかる小さな喜びを抽出しています。親が口ずさむ親しみのある歌のように、彼女の音楽は、ひとつの場所に縛られるのではなく、私たちを形作るや感情や記憶といった「帰属」の本質をとらえています。

 

エンジはリスナーの彼女の経験の風景を旅に誘い、文化の架け橋となり、変化を受け入れ、私たちの人生を定義する移り変わりの中に美を見出します。モンゴルとドイツ、伝統と革新の間を行き来し続ける彼女の音楽は、世界の、狭間で生きることの豊かな体験と、多面的なアイデンティティを受け入れることから生まれる芸術の証です。

 

 

「Ulber」



Enji 『ソノール(Sonor)』



トラックリスト

1. Hungun

2. Ulbar

3. Ergelt

4. Unadag Dugui

5. Gerhol

6. Eejiinhee Hairaar

7. Zuirmegleh

8. Much

9. Neke

10. Old Folks

11. Bayar Tai


アーティスト:Enji(エンジ)

タイトル:ソノール(Sonor)

品番:AMIP-0376

価格:2,900円(税抜)/3,190円(税込)

発売日:2024年5月2日(金)

バーコード:4532813343761

フォーマット:国内流通盤CD

ジャンル:ワールド/ジャズ

レーベル:Squama

販売元:株式会社インパートメント

発売元:Squama



更なるリリース情報の詳細につきましてはインパートメントのサイトをご覧ください。



<プロフィール>

 

モンゴルの首都ウランバートルで生まれ育ったミュンヘンのシンガー・ソングライター、エンジのことエンクヤルガル・エルケムバヤル(Enkhjargal Erkhembayar)。労働者階級の末端娘としてユルト(遊牧民族の円形型移動テント)で育つ。両親からモンゴルの民謡や舞踊の伝統を学び、オルティンドーという、ホーミーと並び遊牧民族モンゴル人を代表する歌唱法を教わった。


もともと小学校の音楽教師という職業に満足していた彼女だったが、2014年にドイツ人ベーシストのマーティン・ツェンカーがゲーテ・インスティトゥートのファンドでモンゴルにジャズ教育プログラムを持ち込んだことをきっかけに、ミュージシャンとしての道を歩むことに。


2017年、伝説的なアメリカのドラマー、ビリー・ハート、ドイツのサックス奏者ヨハネス・エンダース、イギリスのピアニスト、ポール・カービー、そして彼女の指導者マーティン・ツェンカーとともに、モンゴルを代表する作曲家センビーン・ゴンチングソラー(センビインゴンチグスムラー(Gonchigsumlaa)の作品集『Mongolian Song』を録音。


その後、ドイツのミュンヘンへと移住し、2020年にミュンヘン音楽・舞台芸術大学のジャズヴォーカル修士課程を卒業した。新型コロナウイルスのパンデミックをきっかけにした深い自己内省をもとにした2ndアルバム『Ursugal』を2021年ミュンヘンのSquamaからリリースした。

 

▪次世代のポップスター、Cooper Phillip  「Last One」でポップ・ミュージックとカルチャーの境界を打ち破る 

 


ロサンゼルスを拠点とする、クラシック音楽のレッスンを受けたミュージシャンであるCooper Phillip(クーパー・フィリップ)は、NYの摩天楼のような歌声と堂々としたハッスル&アティテュードを持ち、ポップ・ミュージックとカルチャーの境界を打ち破る大胆で鈍感な存在である。 


このアーティストの突出した個性は、彼女の高い声域と本能的な音楽的直感にマッチしている。 そのため、彼女は独自に話題を呼ぶ存在として頭角を現し、何百万ものストリーミングを記録、WONDERLAND.、American Songwriter、Earmilk、Hollywood Lifeなどから高い評価を得ている。 


現在、クーパーは2024年の一連のシングルと、今後発表される多くの曲によって、かつてないほど世界的な舞台で彼女の声を増幅させようとしている。


「私は静かな変容の時を過ごしましたが、私は今、アーティストとしての本当の自分を知っています」と彼女は叫ぶ。 「私は正直な音楽の作り、重要なことについて話している」


子供の頃、彼女は地方都市サラトフを故郷としていた。 母親がクラシック・バイオリニストとしてツアーに出ていたため、クーパーは叔母と祖母に見守られて育った。 それでも、音楽に対する母親の情熱を自然に吸収していった。 


クーパーは、早くからピアノとハープを習い、合唱団で声を磨いた。 チャイコフスキーやプッチーニの不朽の名曲と、マライア・キャリー、ホイットニー・ヒューストンに代表されるR&B界のスーパースターのアクロバティックな歌唱に、彼女はまるで世界を二分するかのように没頭した。 


天才肌の彼女は、名門モスクワ国立クラシック・アカデミーに入学し、ピアノ、音楽理論、ハープ、ジャズ、ブルース、声楽、バレエを学び、修士号取得を目指した。 

 

以降、友人に誘われてニューヨークに渡り、19歳の若さでビッグアップル(ニューヨーク)のシーンに身を投じることになった。 生き延びるため、地元のクラブから結婚式まで、歌えるところならどこでも歌った。  「サバイバル・モードで、ただハッスルし、学び、もがいていました」彼女は振り返る。 


自分の技術に真摯に打ち込むことで未来を切り開くかのように、彼女はロサンゼルスでレコーディングする機会を得て、それから一度も西海岸を離れることはなかった。 シングルを1枚ずつ進化させ、インスタグラムで30万人以上のオーディエンスを獲得。 「Party By Myself」のSpotifyの全再生数は160万回を超え、続く 「Not Perfect」は56万1000回のストリーミングを記録した。 

 

”WONDERLAND”は彼女にスポットライトを当て、「Head Over Heels」を "力強いトランペットときらびやかなシンセサイザーのフィール・グッド・パーティー "と称賛した。

 

”アメリカン・ソングライター”は、"リスナーをまるで別世界のような場所と時間に誘う "と約束した。 2022年の「Masterpiece」は、Digital High、Celeb Mix、The Fox Magazineから賞賛を浴び、"彼女の強烈なドライブ感、高鳴るボーカル、情熱的なソングライティングで、フィリップは彼女自身をジャンルのトップに押し上げている "と絶賛された。 


現在、彼女は "Last One "をリリースしている。 この曲は、完全に生きること、一秒一秒を大切にすること、愛と気遣いをもって人生を受け入れることを思い出させてくれる。 

 

私たちはしばしば、気が散ることにとらわれたり、ネガティブな感情にとらわれたり、自分のためにならないことにエネルギーを費やしたりしてしまう。 しかし、大局的に見れば、毎日が、創造し、愛し、成長し、周囲に喜びをもたらす機会なのだ」


クーパー・フィリップはまた、70カ国以上で5万人以上の歌手を指導してきた発声指導メソッド、バイオフォニックスの創始者でもある。


クーパーの音楽の根底にあるのは、高揚感と紛れもないメッセージだ。


"私はただ、この世界をより幸せにするためのアイデアをたくさん持っている自由な魂よ "と彼女は言い残す。 「私の音楽を聴いて、自己観察とパワーを持ち帰ってほしい。 自分の直感とハートに耳を傾けてほしい。 信じること、創造すること、幸せになること、そして自分で決断すること。 強くなることは可能だと教えてあげたい」


クーパーのコメント。

 

時間は最も貴重な贈り物でありながら、私たちが思っている以上に早く過ぎていく。 この "Last One "は、完全に生きること、一秒一秒を大切にすること、愛と気遣いをもって人生を受け入れることを思い出させてくれる。 

 

私たちはしばしば、気が散ることに巻き込まれ、否定的な感情を抱いたり、自分のためにならないことにエネルギーを費やしてしまう。 しかし、大局的に見れば、毎日が創造し、愛し、成長し、周りの人々に喜びをもたらす機会なのだ。


クーパー・フィリップのエンパワーメント・アンセムはSpotifyやYouTubeで大流行し、現在までに1500万回以上のストリーミングを記録している。 彼女の音楽は、WONDERLAND、American Songwriter、Hollywood Lifeなどで賞賛されている。 

 

ニューシングルは、西海岸と東海岸の都会的なイメージが彼女の持つ音楽的なセンスと融合し、 スタイリッシュでバンガー的なポップソングに仕上がっている。ポスト・ガガ的な存在として今後の活躍に注目したい。

 

 

 「Last One」

 

 

 

A classically trained Los Angeles-based musician with a skyscraping voice and unapologetic hustle and attitude, Cooper Phillip asserts herself as a bold, blunt, and boundary-breaking force for pop music and culture. The artist’s outsized personality matches her towering vocal range and instinctual musical intuition. As such, she’s independently emerged as a buzzing presence on her own terms, tallying millions of streams and earning acclaim from the likes of WONDERLAND., American Songwriter, Earmilk, and Hollywood Life, to name a few.

Now, Cooper amplifies her voice on the global stage like never before with a series of 2024 singles and much more to come.

“I went through some quiet time of transformation, but I know who I truly am as an artist now,” she exclaims. “I’m making honest music and talking about things that matter.”

As a kid, she called the provincial city of Saratov home. With mom on tour as a classical violinist, Cooper grew up under the watch of her aunt and grandmother. Nevertheless, she naturally absorbed her mother’s passion for music. Early on, she picked up piano and harp in addition to honing her voice in choir. As if split between worlds, she immersed herself in the timeless compositions of Tchaikovsky and Puccini as well as the vocal acrobatics of R&B superstars a la Mariah Carey and Whitney Houston. A prodigy in her own right, she gained admission into the prestigious Moscow State Classical Academy, studying piano, music theory, harp, jazz, blues, voice, and ballet and working towards a Master’s Degree. Invited to New York City by some friends, she wound up cutting her teeth in the Big Apple scene at barely 19-years-old. In order to survive, shesang anywhere she could—from local clubs to weddings.  “I was in survival mode, just hustling, learning, and struggling,” she recalls.

As if manifesting the future through a diligent commitment to her craft, she accepted an opportunity to record in Los Angeles and never left. Sheevolved one single at a time and gained palpable traction, building an audience of over 300K on Instagram. “Party By Myself” accumulated north of 1.6 million Spotify streams followed by “Not Perfect” with 561K Spotify streams. WONDERLAND spotlighted her and hailed “Head Over Heels” as “a feel-good party with empowering trumpets and glittering synths.” American Songwriter promised, “It entices the listener into an almost otherworldly place and time.” 2022’s “Masterpiece” attracted praise from Digital High, Celeb Mix, and The Fox Magazine who proclaimed, “With her intense drive, soaring vocals, and passionate songwriting, Phillip is elevating herself to the top of her genre.”

Now she has released "Last One", a song about how precious time is. She shares, "The song is a reminder to live fully, to cherish every second, and to embrace life with love and care. Too often, we get caught up in distractions, holding onto negativity or expending energy on things that don’t serve us. But in the grand scheme, every day is an opportunity—to create, to love, to grow, and to bring joy to those around us."

Cooper Phillip is also founder and creator of Biophonics, a vocal teaching method that has taught over 50,000 singers in over 70 countries.

In the end, Cooper transmits an uplifting and undeniable message at the heart of her music.

“I’m just a free soul with lots of ideas on how to make this world a happier place,” she leaves off. “When you listen to me, I hope you take away self-observation and power. I want you to know you can listen to your gut and your heart. Believe, create, be happy, and make your own decisions. I want to show you it’s possible to be strong.”

 

Her new single ”Last One" combines West Coast and East Coast urban imagery with her musical sensibilities to create a stylish banger of a pop song. It is sure to attract attention as a post-Gaga release.

 

Vijay Iyer



このレコーディング・セッションは、昨年(2023年)に起きた残酷な事件に対する私たちの悲しみと憤り、そして人間の可能性に対する信頼によって行われた。 - Vijay Iyer(ヴィジャイ・アイヤー)

 

2016年の『A Cosmic Rhythm With Each Stroke』に続く、ヴィジャイ・アイヤーとワダダ・レオ・スミスのECMへの2作目のデュオ形式のレコードとなる『Defiant Life』は、人間の条件についての深い瞑想であり、それが伴う苦難と回復の行為の両方を反映している。しかし同時に、このデュオのユニークな芸術的関係と、それが生み出す音楽表現の無限の形を証明するものでもある。ヴィジャイとワダダが音楽で出会うとき、彼らは同時に複数のレベルでつながるからだ。

 

「出会った瞬間から演奏する瞬間まで、私たちが一緒に過ごす時間は、世界の状況について話したり、解放の歴史を学んだり、読書や歴史的文献を共有したりすることに費やされることが多かった」


アイヤーは、ライナーノートの中で、彼とスミスとのそのような会話を長々と書き起こし、このアルバムにインスピレーションを与えた個々のテーマと、特に「反抗的」という言葉について、より詳しく明らかにしている。

 

ワダダの「Floating River Requiem」は1961年に暗殺されたコンゴの首相パトリス・ルムンバに、ヴィジャイの「Kite」は2023年にガザで殺害されたパレスチナの作家・詩人レファート・アラレアに捧げられたものだ。このような思考と考察の枠組みの中で、この作品は生まれた。


Wadada Leo Smith


ヴィジャイとワダダはともにECMと幅広い歴史を共有しており、ワダダは1979年のリーダー作『Divine Love』で早くからこのレーベルに参加している。


さらにワダダは、ビル・フリゼルと共演したアンドリュー・シリルの『Lebroba』(2016年)や、1993年のソロ・アルバム『Kulture Jazz』にも参加している。スミスは過去のヒーローへのオマージュを捧げながらも、レトロな模倣に翻弄されることはない。(『ザ・ワイヤー』1993年)

 

ヴィジャイのECMでの活動は急速に拡大しており、リンダ・メイ・ハン・オー、タイショーン・ソーリーとの現在のトリオ(2021年『Uneasy』、2024年『Compassion』)、ステファン・クランプ、マーカス・ギルモアとの以前のトリオ(2015年『Break Stuff』)、そして好評を博したセクステット・プロジェクト『Far From Over』(2017年)などがある。

 

ピアニストは、2014年に弦楽四重奏、ピアノ、エレクトロニクスのための音楽で高い評価を得た録音『Mutations』をリリースし、ロスコー・ミッチェルの2010年のアルバム『Far Side』、すなわちクレイグ・タブーンとのデュオで『Transitory Poems』(2019年)に参加している。そのほかにも2014年にDVDとブルーレイでリリースされた、ヴィジャイと映像作家プラシャント・バルガヴァの鮮やかなマルチメディア・コラボレーション『Rites of Holi』も忘れてはならない。 


「私たちは、それぞれの言語と素材を使って仕事をしている」とヴィジェイは広範なライナーノートに記しています。共同制作の必然性というのは、楽曲ごとに異なる形で体現される。「Sumud」では不吉なことを言い、「Floating River Requiem」では祝祭的なオーラを放ち、「Elegy」では疑念を抱きながらも明るい兆しが見える。そして終結の「行列」では破滅的に美しい。


ワダダ・レオ・スミスは、ヴィジャイとの親密さと、音楽を単純に 「出現 」させるという2人の共通の能力について尋ねられ、「ユニークなことのひとつは、自分たちが何かを修正すること(つまり、音楽を完全に事前に決定すること)を許さないこと。私はそういうふうに思う」と述べる。


ワシントン・ポスト紙は、このデュオの前作について、「スミスとアイヤーの演奏が見事に交錯している。 二人はテンポ、サステイン、音符やフレーズの思慮深い選択の感覚を共有している。 アイヤーとワダダが共有するディテールへの愛情と、慎重なセンテンスとやりとりを構築する忍耐は、展開される各構成を独自の音圏に変え、ヴィジャイの "Kite"では、フェンダー・ローズとトランペットの深い叙情性となだめるような相互作用に現れている」と評しています。


『Difiant Life(ディファイアント・ライフ)』の包括的な人生についての瞑想であるとするならば、実際に表現されているのはそのセンス・オブ・ワンダーである。スイス・ ルガーノで録音されたこのアルバムは、レーベルのオーナー、マンフレート・アイヒャーがプロデュースした。



Vijay Iyer / Wadada Leo Smith 『Difiant Life』- ECM


 

これが最後かもしれない。私たち(パレスチナ市民)は、それ(爆撃にさらされて無差別に殺されるようなこと)に値しません。

 

私は、アカデミックです。恐らく、私が家の中で持っている中で、一番強いものは、このマーカーです。

 

でも、もしイスラエル兵が家々をめぐって私たちを襲撃し虐殺することがあれば、私はイスラエル兵の顔をめがけて、このマーカーを投げつけるでしょう。

 

たとえそれが(人生の)最後に私ができることであろうとも。これが(ガザで無差別爆撃にさらされている)多くの人々の感じていることです。私たちに、失うものなんてありません。

 

パレスチナの作家・詩人リファアト・アルアリイールによる最後の声明



ニューヨークの鍵盤奏者、ヴィジャイ・アイヤー、ミシシッピのトランペット奏者のワダダ・レオ・スミスの共同制作によるアルバム『Difiant Life』は二人の音楽家が持ち寄った主題を重ね合わせ、アヴァンギャルドジャズの傑作を作り上げた。


ご存知の通り、現在のパレスチナとイスラエルの紛争は黙字録の象徴となっている。歴史はそれを「イスラエルとパレスチナによる衝突」と詳述するかもしれないが、これはイスラエル側による国際法の違反であるとともにパレスチナに対する民族浄化であるということを明言しておきたい。そして、もうひとつの東欧の火種、ウクライナとロシアの戦争についても同様であり、この二つの代理戦争は、離れた地域の国家、もしくはある種の権力を操る勢力が企図する''身代わりの戦争''である。これはある地域を欲得のため力づくで平定しようとする勢力の企みなのです。

 

パレスチナの作家リファアト・アルアリイールさんは、2023年のガザで空爆が続く中で死去した。彼の痛切な死から人類が学ぶべきことは何なのか? その答えは今のところ簡単には出せませんが、少なくとも、アルアリイールさんは物語を作りつづけることの重要性を訴えかけていた。


それはなぜかというと、彼等は真実を伝えようとするが、いつも歴史は虚偽や嘘によって塗り固められていくからである。多くの歴史書、それは聖書のような書物であろうとも、体制側の都合の良いように書き換えられ改ざんされていく。これを未然に防ぐために、真実の物語を伝え続けることが大切なのだということを、リファアト・アルアリイールさんは仰っていたのです。

 

多くの人々は、フィクションや虚構を好む。ややもすると、それは現実から離れていればいるほど、一般的に支持されるし、なおかつ好まれやすいものです。それは現実を忘れられるし、そして現実をどこかに葬り去れるからである。しかし、扇動的な音楽、主題が欠落した音楽、真実から目を逸らさせるもの、これらは虚しさという退廃的な経路に繋がっていることに注意を払わなければいけません。そしてもし、音楽というメディアが、アイヤーさんのように、現実の物語を伝えることの後ろ盾になるのであれば、あるいはまた、もうひとりの演奏家レオ・スミスさんのように、コンゴのような一般的に知られていない国家の動向や現状を伝えるためのナラティヴな働きを成すとあらば、それほどまでに有益なことはこの世に存在しえないのです。

 

この両者のジャズによる真実の物語は、ピアノ、ローズ・ピアノ、そしてトランペット、アナログのシンセサイザー、そしてパーカッションによって繰り広げられる。つまり、音楽や演奏に拠る両者の対話によって繰り広げられる。作風としては、ファラオ・サンダースとフローティング・ポイントの変奏曲により作り上げられた『Promises』に近いが、ジャズとしての完成度はこちらの方がはるかに高い。複数の主題が的確な音楽的な表現によって描写され、息をつかせぬような緻密な構図に集約されているからである。

 

そして、モーツアルトの「幻想曲」、リストの「巡礼の年」、ドビュッシーの「イメージズ」、レスピーギの「ローマの松」、チャイコフスキーの「1812年」、リゲティの「アトモスフェール」など、古くから音楽という形態の重要な一部分を担う”描写音楽”というのが存在してきたが、『Difiant Life』は前衛的なジャズの形式による描写音楽とも言えるのではないでしょうか。


しかし、最大の問題や課題は、概念や感覚という目に映らない何かを形あるものとして顕現させることが困難を極めるということである。それは言い換えれば、伝えがたいものを伝えるという意味でもある。そういった本来は言語圏には属さない作品を制作するためには、音楽的な知識の豊富さ、実際的な高い演奏技術、それらを音符にまとめ上げるための高度な知性、さらには文化的な背景に培われた独自のセンス、これらのいかなる要素も欠かすことができません。


しかし、幸いにも、ヴィジャイ・アイヤー、ワダダ・レオ・スミスという、二人の稀有な音楽家(両者は実際的な演奏家だけではなく、作曲家としての性質を兼ね備えている)はその資質を持っている。つまり、音楽的に豊富な作品を作り上げるための素養を両者とも備えています。アルバムを聞くと、「ローマは一日にしてならず」という有名な言葉をありありと思い出させる。良質で素晴らしい音楽の背後には、気の遠くなるような長い時間が流れているのです。

 

2つのジャズ・プレイヤーの性質はどうか。ヴィジャイ・アイヤーは、古典的なものから現代的なものに至るまで、幅広いジャズのパッセージを華麗に演奏する音楽家であるが、同時に、オリヴィエ・メシアン、武満徹、細川俊夫といった現代音楽の演奏にも近いニュアンスを纏う。彼の演奏は気品があり、神経を落ち着かせるような力、パット・メセニーのグループで活動したライル・メイズのような瞑想性を併せ持つ。そして、このアルバムにおいて、アイヤーはアコースティックピアノとエレクトリック・ピアノを代わる代わる演奏し、曲のニュアンスをそのつど変化させる。そして、このアルバムに関して、アイヤーは指揮振りのような役割を担い、音楽の総合的なディレクションを司っているように感じられる。一方、ワダダ・レオ・スミスも素晴らしいトランペット奏者です。マイルス・デイヴィス、ジョン・ハッセル、エンリコ・ラヴァなど、”ポスト・マイルス”の系譜に属している。レオ・スミスのトランペットの演奏はまるで言葉を語るかのような趣があり、同時に実際的な言葉よりも深遠な力を持つ。特に注目したいのは、マイルス・デイヴィスが用いた象徴的な特殊奏法、「ハーマン・ミュート」も登場する。そして前衛的なブレスの演奏を用い、アトモスフェリックな性質を付与するのです。

 

 

 

『Survival(サヴァイヴァル)』と銘打たれたプレリュード(序章)で始まる。すでにガザの戦争の描写的なモチーフがイントロから明確に登場する。ジョン・ハッセルの系譜にあるトランペットの演奏が低音部を担うアイヤーのピアノの演奏と同時に登場する。モーツアルトの『幻想曲』のように不吉なモチーフが敷き詰められ、バリトンの音域にあるピアノの通奏低音、それと対比的なガザの人々の悲鳴のモチーフとなるレオ・スミスの前衛的なトランペットの奏法が登場します。まるでこの中東の戦争の発端となった当初の”病院の爆撃”を象徴付けるかのように、ピアノが爆撃の音の代わりのドローンの通奏低音、その向こうに取り巻く空爆の煙霧や人々の悲鳴の役割をトランペットが担う。その後のレオ・スミスの演奏は圧巻であり、さながら旧約の黙字録のラッパのように、複雑な音階やトリル、微細なニュアンスの変化、さらにはサステインを駆使して、それらの音楽の物語の端緒を徐々に繋げていこうとする。この曲では、シンプルに戦争の悲惨さが伝えられ、これは断じてフィクションではないということが分かる。

 

このアルバムの根幹を担うガザの主題のあとには、神秘的な印象を持つ現代音楽「Sumud」が続いています。この曲のイントロでは、レオ・スミスのトランペットの演奏がフィーチャーされている。シュトックハウゼンのトーン・クラスターの手法を用いたシンセサイザーの電子音楽が不吉に鳴り渡り、そしてそれに続いてスミスのトランペットの演奏が入る。アイヤーのシンセサイザーの演奏は、ドローン音楽の系譜にあり、この曲のアンビエント的なディレクションを象徴づけている。一方、レオ・スミスのトランペットの演奏はマイルス・デイヴィスの系譜にあり、カップ・ミュート、もしくはハーマン・ミュートを用いた前衛的な奏法が登場する。


これらは落ち着いた瞑想的な音色、そして、つんざくような高い音域を行来しながら、瞑想的な音色を紡ぎ出す。トランペットの演奏でありながら、テナー・サックスのような高い音域とテンションを持った素晴らしい演奏が楽しめるでしょう。そして、それらの演奏の合間に、ローズ・ピアノ、そして早いアルペジオのパッセージのピアノが登場し、音楽の世界がもう一つの未知なる領域へと繋がっている。


さらに、レオ・スミスはヨシ・ワダのようなバグパイプのドローンのような音色、そしてトランペットの原初的な演奏を披露している。それらの演奏が途絶えると、エレクトリック・ピアノが入れ替わりに登場する。曲の背景となるドローンの通奏低音の中で、瞑想的な音楽を拡張させていく。しかし、不吉な音楽は昂ずることなく、深妙な面持ちを持ちつつ進んでいく。アイヤーのシンセの演奏がライル・メイズのような瞑想的な音の連なりを作り上げていくのである。そして12分にも及ぶ大作であるが、ほとんど飽きさせるところがないのが本当に素晴らしい。

 

 

こうした音楽の中で都会的なジャズの趣を持つ曲が「Floating River Requiem」である。この曲は、変拍子を駆使した前衛的な音楽。アルバムの中では、ピアノとトランペットによる二重奏の形式が顕著で、聴きやすさがあります。この曲では、アコースティック・ピアノが用いられ、Jon Balkeの系譜にある実験音楽とモダンジャズの中間にある演奏法が取り入れられています。アイヤーはこの曲でオクターブやスタッカートを多用し、洗練された響きをもたらしている。対するレオ・スミスも、前衛的な演奏という側面においてアイヤーに引けを取らない。長いサステインを用いた息の長いトランペット、それを伴奏として支えるピアノという形式が用いられる。

 

この曲は表面的に見ると、前衛的に聞こえるかもしれませんが、コールアンドレスポンスの形式、そして、マイルス・デイヴィスとビル・エヴァンスによる名曲「Flamenco Sketches」のように、モーダルの形式を受け継ぐ、古典的なジャズの作曲法が取り入れられています。結局のところ、マイルス・デイヴィスは、ストラヴィンスキーのリズム的な革新性というのに触発され、そしてビーバップ、ハード・バップの先にある「モード奏法」という形式を思いついた。それはまた、ジャズのすべてがクラシックから始まったことへの原点回帰のようでもあり、バロック音楽以降のロマン派の時代に忘れ去られていた教会旋法やパレストリーナ旋法のような、横の音階(スケール/旋法という)の連なりを強調することを意味していた。これらを、JSバッハによる対旋律の音楽形式を用い、復刻したのがマイルス・デイヴィスであったわけです。「Floating River Requiem」はそういったジャズとクラシックの同根のルーツに回帰しています。

 

この曲の場合は、同音反復を徹底して強調するミニマリズムの要素とモーダルな動きをもたらすトランペットという音楽的な技法を交えた「ポスト・モード」の萌芽を捉えられる。それらは、結果的に、グスタフ・マーラーのように音楽を複雑化して増やすのでなく、簡素化して減らしていくというストラヴィンスキー、モーツァルトが目指していた音楽的なディレクションと重なる。 音楽の要素をどれほど増やしても、聴衆はそれを支持するとは限らない。それはいついかなる時代も、聴衆は美しく心を酔わせる音楽を聞くことを切望しているからである。そして、その期待に添うように、同音反復を続けた後、麗しいピアノのパッセージが最後に登場します。このアルバムの中の最もうっとりするような瞬間がこの曲のラストには含まれています。

 

 

「Elegy」とは哀歌を意味しますが、この曲は追悼曲のような意味合いが色濃い。しかし、哀切な響きがありながらも、必ずしもそれは悲嘆ばかりを意味していません。レオ・スミスによる神妙なトランペットのソロ演奏は、ドローン奏法を駆使したシンフォニックなシンセサイザーの弦楽器のテクスチャーと溶け合い、国家的な壮大さを持つアンセミックな曲に昇華されている。そして、その合間に現れる瓦礫や吹き抜けていく風のような描写的な音の向こうからアラビア風の趣を持つアイヤーのピアノの演奏が蜃気楼のごとくぼんやりと立ち上る。そして「哀歌」というモチーフを的確に表しながら、神妙なジャズの領域を押し広げていく。その中には同音反復を用いた繊細なフレーズも登場し、悪夢的な中東の戦火の中で生き抜こうとする人々の生命の神秘的なきらめきが立ち現れる。そして、その呼吸と同調するように、微細なスタッカートの特殊奏法を用いたトランペットの前衛的な演奏が呼応するかのごとく続いている。最終的に、それを引き継ぐような形で、主旋律とアルペジオを織り交ぜたアイヤーの淡麗なジャズ・ピアノが無限に続いてゆく。これらの哀歌の先にあるもの……、それは永遠の生命や魂の不滅である。これらの音楽は傑出したドキュメンタリーや映画と同じようなリアルな感覚を持って耳に迫ってくる。一度聴いただけでは探求しがたい音楽の最深部へのミステリアスな旅。

 

戦争、死、動乱という重厚なテーマを扱った作品は一般的に重苦しくなりがちですが、「Kite」はそういった気風の中に優しさという癒やしにも似た効果を付与する。 アイヤーによるエレクトリック・ピアノを用いた演奏は子守唄やオルゴールのように響く。他方、スミスのトランペットは、マイルス・デイヴィスやエンリコ・ラヴァの系譜にある旋律的に華麗な響きをもたらす。


この曲では、レオ・スミスのソリストとしての演奏の素晴らしさが際立っている。そして、今は亡きリファアト・アルアリイールが伝えようとした物語の重要性というのを、トランペットにより代弁しているように思える。それらはジャズの最も魅惑的な部分を表し、フュージョン・ジャズ、スピリチュアル・ジャズのような瞑想的な感覚を蘇らせる。この曲ではジャズの慈愛的な音楽性がチック・コリアの系譜にあるローズ・ピアノ、そして慎ましさと厳粛さ、美しさを兼ね備えた蠱惑的な響きを持つトランペットにより、モダン・ジャズの最高峰が形作られる。ムード、甘美さ、音に酔わせる力など、どれをとっても一級品です。ここで両者が伝えようとしたことは明言出来ません。しかし、ガザの作家の死を子守唄のような慈しみで包もうという美しい心意気が感じられる。それが音楽に優しげな響きがあるように思える要因でもある。

 

 

『Difiant Life』の終曲を飾る「Procession」では再びアルバムの冒頭曲「Prelude」のように緊張感を持つ前衛的なトランペットで始まります。そしてパーカッションのアンビエント的な音響性を活かして、ニュージャズの未来が示されています。それはまたマイルス・デイヴィス、ジョン・ハッセルのアンビエント・ジャズの系譜を受け継ぐものです。そして、この音楽には、素晴らしいことに、遠くに離れた人生を伝えるというメディアとしての伝達力が備わっている。また、まったく関連がないように思えるかもしれませんが、遠くに離れた人の考えを糧にすることや、それらの生活文化の一端を垣間見ること、そこらか何かを学びとること、それはすなわち、現在の私たちの卑近な世界を検分することと同意義なのではないかということに気がつく。

 

『Difiant Life』は、全体的に見ると、はじめと終わりが繋がった円環構造のように考えることも出来ますが、むしろ生命の神秘的な側面である''生々流転''のような意味が含まれているのではないかというように推測出来ます。生々流転というのは、様々な生命や意識がいつの時代も流動的に動きながら、無限の空間をうごめき、社会という共同体を形成していることを意味している。


アルバムの音楽の片々に見出だせるのは、レフ・トルストイが『人生論』で明らかにしたように、人間の肉体ではなく、魂にこそ生命の本質があるという考えです。無論、本稿では神秘主義やスピリチュアリズムを推奨するものではないと付言しておきたいですが、人間の本質が魂(スピリット)にあるとする考えは、ギリシア思想の時代から受け継がれる普遍的な概念でもある。現代文明に生きる人々は、デジタルの分野やAIなど技術的な側面においては、中世の人々よりも遥かに先に進んでいる。もちろん、工業や宇宙事業などについてもまったく同様でしょう。

 

しかし、進化の中で退化した側面もある。本作の音楽を聴いていますと、多くの人々は文明という概念と引き換えに何かを見失ってきたのではないだろうかと考えさせられます。現代主義ーー合理性や利便性ーーという目に見える価値観と引き換えにし、人類は別の利点を血眼になって追いかけるようになった。それは断じて進化などというべきではなく、退廃以外の何物でもなかった。その結果として表側に現れたのが現代の代理戦争や民族浄化であるとすれば、納得のいくことであるように思えます。また、ガザの作家リファアト・アルアリイールさんは「人の死は数ではない」とおっしゃっていました。人間や生物の命を軽視し、別の何かに挿げ替えようとする。それは考えられるかぎりおいて最も恥ずべき行為であると言わざるをえません。本作はまさしく、そういった現代社会の風潮に対する''反抗''を意味する。それはまた、パレスチナの作家の遺志や彼が伝えようとしたことを後世に受け継ぐ内容でもある。「Difiant Life」は、10年後、20年後も、ECMの象徴的な作品となりえるかもしれない。いや、ぜひそうなってほしい。アルバムのライヒを思わせるアートワークのモチーフを見れば瞭然と言えるでしょう。

 

 

 

100/100

 

 





Vijyar Iver/ Wadada Leo Smith『Difiant Life』ECMより本日発売。


愛される作曲家でありエチオピアの修道女でもあるエマホイ・ツェゲゲ・マリアム・ゲーブル(Emahoy Tsege  Mariam Gebru)によるピアノ、オルガン、ハルモニウムを通じて奏でられるスピリチュアル・ミュージック。


今作は彼女が1972年に自主制作したアルバムに未発表のピアノ録音2曲を収録した「エチオピア教会音楽」へのアプロー チを探求した作品。


「Ave Maria」は彼女が録音した作品の中でも特に印象的な一曲であり、澄んだピアノの音色が古い石造りの壁に反響しています。


「Spring Ode - Meskerem」では彼女の親しみ深い旋律がハルモニウムを通じて新たな響きを表現。その他に彼女のヨーロッパ古典音楽の訓練と長年にわたるエチオピア宗教音楽の研究が融合した、壮大なオルガン演奏2曲も収録。


なかでも「Essay on Mahlet」では、エチオピア正教の典礼における自由詩の精神を一音一音ピアノで 表現し、独自の感性との融合が最も際立った楽曲。


どちらも1963年に自主制作したアルバム『Der Sang Des Meeres』 からの作品。ジャケットには、メタリックシルバーの箔押しが施され、学者でピアニストのトーマス・フェンによるライナーノーツを掲載した12ページのブックレットを収録。彼女の102年目の誕生日に合わせてリリースされます。 




Emahoy Tsege  Mariam Gebru  『Church of Kidane Mehret』



アーティスト : Emahoy Tsege Mariam Gebru (エマフォイ・ツェゲ・マリアム・ゲブル)

タイトル : Church of Kidane Mehret (チャーチ・オブ・キダネ・メレット)

レーベル : Mississippi Records

発売日 : 2025年5月23日


<国内流通盤CD>

品番 : AMIP-0377

価格 : 2,750円(税込)/2,500円(税抜)

バーコード : 4532813343778


<国内流通盤LP>

品番 : AMIP-0378LP

価格 : 5,940円(税込)/5,400円(税抜)

バーコード : 4532813343785

*限定Clear Vinyl



【Emahoy Tsege Mariam Gebru】


エチオピアの修道女であり作曲家/ピアニスト。エチオピアのアディスアベバの裕福な家庭に生まれる。


6歳のとき、姉とともにスイスの寄宿学校に入学し、そこでヴァイオリンを学んだ。帰国後は戦 争や国の情勢に振り回され音楽活動は出来なくなり、19歳の時エチオピア・ウォロ州のギッシェン・ マリアム修道院に逃げ込み21歳で修道女となる。


1960年代には、かつてエチオピア王国の首都が あったゴンダール県に住みそこでエチオピア正教会の聖楽を創始したとされる6世紀の聖ヤレドの 宗教音楽を学ぶ。その頃から母国の孤児院に資金を供給する為に楽曲制作を始める。


1984年、母の死後に彼女は共産主義のデルク政権を逃れエルサレムのエチオピア修道院に移り住む。彼女のレコードの収益は孤児院を支援するために使われています。2023年3月に惜しまれつつこの世を去りました。

 


「Bank On」は、David Longstreth(デイヴィッド・ロングストレス)、Dirty Projectors(ダーティー・プロジェクターズ)、s t a r g a z eによるコ『Song of The Earth(ソング・オブ・ジ・アース)』の3rdシングルである。この曲には(皮肉な)メッセージが込められている。 視聴はこちら


6分半にわたって、ロングストレスは丁寧なインディーロックとして聴き取れるような音楽を作るという見栄を捨て、その結果、力作が生まれた。

 

ダーティ・プロジェクターズのフェリシア・ダグラスのゴージャスなソロ、ハープシコードを使った『Songs In The Key of Life』(スティーヴィー・ワンダーによる1976年の傑作)のようなロングストレスのヴァース、ダーティ・プロジェクターズの特徴である女性ハーモニーのコーラス、グスタフ・マーラーのようなブラスのファンファーレ。 

 

”Bank On"は、地球の大規模な破壊を前に、資本主義と製造された自己満足との間の歪んだ関係に立ち向かっている。


デヴィッド・ロングストレスのコメント:

 

この曲のタイトルは、『Fast Times At Ridgemont High』のショーン・ペン演じるスピッコリの声で想像できる。 このタイトルは、歌詞の中のフレーズ、"bank on apocalypse(黙示録の銀行)"の略だ。


ショック・ドクトリン的な発想である。 コーラスは、未来からの逆反転の祈りの呼びかけであり、地球の管理に失敗したことへの恐怖と後悔を呼び起こす。 「Bank On」の中心的なイメージは、侵食されつつある砂の上に建てられた、大きな花崗岩のブロック、ドーリア式の柱のような、永続的な組織の象徴である。

 




 Photo: Marcus Maddox

デイヴィッド・ロングストレスのオーケストラと声楽のための歌曲集『Song Of The Earth(ソング・オブ・ジ・アース)』は2025年4月4日にリリースされる。 


ロングストレスと彼のバンド、ダーティ・プロジェクターズ(フェリシア・ダグラス、マイア・フリードマン、オルガ・ベル)、そして、ベルリンを拠点に活動する室内管弦楽団”s t a r g a z e”(アンドレ・ド・ライダー指揮)が共演するこのアルバムには、フィル・エルヴァーラム(マウント・イーリー)、スティーヴ・レイシー、パトリック・シロイシ、アナスタシア・クープ、ティム・ベルナルデス、アヨニ、ポートレイト・オブ・トレイシーが参加し、ジャーナリストのデイヴィッド・ウォレス=ウェルズが言葉を寄せている。

 

ダーティ・プロジェクターズの『Lives Above』が、そのベースとなったブラック・フラッグの『Dameged(ダメージド)』とは似ても似つかないように、『Song Of The Earth(ソング・オブ・ジ・アース)』もその名の由来とは似ても似つかない。グスタフ・マーラーの1908年の歌曲『大地の歌(Das Lied Von Der Erde)』とは似ても似つかない。 しかし、ロングストレスは "マーラーの作品のテーマ、感情、そして矛盾を解消する精神が飽和状態にある "と指摘している。

 

ロングストレスは、s t a r g a z eの依頼で『大地の歌』の初稿を6週間かけて "躁状態 "で書き上げた。

 

パンデミックの混乱、新しい父親としての "ラディカル・サイケデリア"、大編成のアンサンブルのための作曲という斬新さなど、自分が置かれた状況に混乱しながらも、活力を感じていた。 その後3年間、オランダ、ロサンゼルス、ニューヨークのスタジオや自宅で、改訂、書き直し、編曲、レコーディングを行った。

 

『ソング・オブ・ジ・アース』は、ロングストレスがコンサート音楽の分野に進出した最大の作品である。 

 

この曲は、2024年3月にロサンゼルスのディズニー・ホールでLAフィルハーモニー管弦楽団と共演し、完売のうちにアメリカ初演された。 また、2022年から2024年にかけて、ロンドンのバービカン、ハンブルクのエルプフィルハーモニー、アムステルダムのムジークヘボウでもワークインプログレス公演が行われた。

 

ロングストレスは、「この音楽の必要性は、Tが娘を妊娠していた2020年秋の数日間に生まれた。 今年もそうだったが、カリフォルニアの大火は異常だった。 私たちはジュノー行きの空の便に乗った。 パンデミックの真っ最中で、誰も飛行機に乗っていなかった。 炭素を多く燃やすことで火災から逃れるという皮肉だ」。 アラスカの美しさと涼しさ。 サケの遡上後の腐った死骸に囲まれた沿岸の沼地の頁岩石の堤防に、泥だらけの白頭ワシが座っていた」と述べている。

 

ロングストレスは、『ソング・オブ・ジ・アース』は "気候変動オペラ "ではないが、"悲しみを超えた何かを見つけたかった "と言う。「希望、皮肉、ユーモア、怒りが散りばめられた認識」である。中東にせよ、東欧にせよ、現在の一筋縄ではいかない世界情勢を如実に反映するような音楽である。

 


 

 

 

 

David Longstreth/ Dirty Projectors/ stargaze 『Song of the Earth』


Label: Transgressive/ Nonsuch

Release: 2025年4月4日

 

Tracklist

 

1. Summer Light

2. Gimme Bread

3. At Home

4. Circled in Purple

5. Our Green Garden

6. Walk the Edge (with Anastasia Coope)

7. Opposable Thumb

8. More Mania

9. Spiderweb at Water’s Edge (with Patrick Shiroishi)

10. Mallet Hocket

11. So Blue the Lake

12. Dancing on our Eyelids

13. Same River Twice

14. Armfuls of Flowers (feat. Steve Lacy)

15. Twin Aspens (feat. Mount Eerie & Patrick Shiroishi)

16. Uninhabitable Earth, Paragraph One

17. Kyrie/About My Day

18. Shifting Shalestones

19. Appetite (with Tim Bernardes)

20. Bank On (with Portraits Of Tracy)

21. Paper Birches, Whole Scroll

22. Raven Ascends (with Patrick Shiroishi)

23. Blue of Dreaming (with Ayoni)

24. Raised Brow



デヴィッド・ロングストレスはグラミー賞にノミネートされたシンガー、ソングライター、プロデューサー。 ダーティ・プロジェクターズというバンドを立ち上げ、ソランジュ、ビョーク、リアーナなどとのコラボレーションで知られる。 ここ2年間は映画音楽を担当。インディペンデント長編映画『Love Me』(2025年)とA24の『The Legend of Ochi』(2025年2月28日全国劇場公開予定)。

 

レッドホットのコンピレーション『TRANSA』(2024年11月リリース)では、カーラ・ジャクソン、アイハ・シモンと「My Name」を共作・プロデュースしたほか、ケイト・ボリンジャー、ブレイク・ミルズ、ヴァンス・ジョイとの曲も手がけている。 

 

彼は、TBA-d/loシリーズの進行中の音源を携えて、選択的に全米ツアーを行っている。 ダーティ・プロジェクターズの最新作は、バンドのメンバーを紹介する連動EPシリーズ『5 EPs』(2020年)。 ダーティ・プロジェクターズは、フェリシア・ダグラス、マイア・フリードマン、オルガ・ベル、デヴィッド・ロングストレスの4人。

 

s t a r g a z eは、現代音楽家によるヨーロッパのオーケストラ集団で、現代的な作曲とオルタナティブな姿勢やサウンドを融合させ、著名なアーティストや場所との無数のコラボレーションを行いながら、クラシック音楽とポピュラー音楽の間にある冗長な溝を絶えず埋めながら、進化し続けるプロジェクトである。s t a r g a z eは、テリー・ライリー、ジョン・ケイル、ジュリア・ホルター、リー・ラナルド、ケイトリン・オーレリア・スミス等と過去に共演している。

 

アンドレ・デ・ライダーは、バロックから現代音楽まで、その多才なスタイルにより、多くの需要がある指揮者である。 2013年にs t a r g a z eを設立し、マックス・リヒター、ブライス・デスナー、ジョニー・グリーンウッドなどの作品を録音している。 デ・リダーは、アルバム『Africa Express Presents』に収録されたテリー・ライリーの『In C』のレコーディングを主導した。マリのミュージシャン、デーモン・アルバーン、ブライアン・イーノと共演している。


 


今週初め、クレイグスリスト(米国のコミュニティサイト)を通じて新曲「Immigrant Songs」を初公開したディアフーフは、20枚目のアルバム『Noble and Godlike in Ruin』(4月25日、ジョイフルノイズより発売)を正式に発表した。 このプラットフォームを選んだのはナチズムではない場所ということらしい。


ディアフーフは、地球を闊歩する偉大なロック・グループとしての地位を確立して久しいが、もし、それを大げさだと思うなら、ディアフーフを聴くのに十分な時間を費やしていないことになるだろう。 そのどれもが、ハードロックのリフとフリージャズのパーカッシブなフリークアウト、ポップなフックと恐るべき不協和音、鋭い社会批判とシュールなユーモアなど、これまで知られていなかった組み合わせを発見するという、自分自身へのチャレンジでもあるのだ。

 

それでいて、なぜか信頼できる。奇妙な形容だが、このバンドは創造的に落ち着きがない。 自分たちの好奇心と野心にどこまで従おうとも、自分たちのアイデンティティの本質的な部分から外れることはない。 ディアフーフの新しいアルバムがどのようなサウンドになるかはわからないが、常にディアフーフらしいサウンドであることだけは明確だ。


20作目のアルバム『Noble and Godlike in Ruin』が再確認しているように、彼らはそのような逆説によって定義されている。 彼らの最新アルバムは、怪物的な憎悪、非人間化、ドル箱に堕ちていく世界の肖像画、もしくはバンド自体がモンスターであるという胸に迫る自画像である。

 

 

Deerhoof 『Noble and Godlike in Ruin』

 

Label: Joyfulnoise Records

Release: 2025年4月25日

 

Tracklist;

 

1. Overrated Species Anyhow
2. Sparrow Sparrow
3. Kingtoe
4. Return of the Return of the Fire Trick Star
5. A Body of Mirrors
6. Ha, Ha Ha Ha, Haaa
7. Disobedience
8. Who Do You Root For?
9. Under Rats
10. Immigrant Songs

 

 


Radioheadが2025年のツアー開催を計画中であることを彼らの所属マネージメント会社が明かにした。Resident Advisorによると、バンドのマネージメント会社は、ロサンゼルスのパリセーズ高校で行われた火災救済オークションの一環として、「あなたが選ぶレディオヘッドのコンサート」のチケット4枚を寄付したようだ。 オークションのリストには、落札者はバンドの今後のツアー・スケジュールから希望の都市と日程を選ぶことができると記載されていた。


バンドに近い情報筋によると、レディオヘッドはこの秋、ヨーロッパの特定の都市でレジデンシー公演を行う予定だという。 この公演は、2018年8月1日にフィラデルフィアのウェルズ・ファーゴ・センターで行われた「A Moon Shaped Pool」ツアー最終日以来のライブ出演となる。


今回のライブ出演の確認は、バンドが最近、新しい有限責任事業組合「RHEUK25」を結成したことに続くものだ。 トム・ヨーク、ジョニー・グリーンウッド、コリン・グリーンウッド、エド・オブライエン、フィリップ・セルウェイの5人のメンバー全員がパートナーシップの役員として名を連ねており、重要なバンド活動に先駆けてLLPを設立するという彼らの確立されたパターンを踏襲している。


「バンドの将来に関する憶測について聞かれたヨークは、以前Double Jにこう答えている。 「悪気はないし、気にかけてくれてありがとう。 でも、僕たちは、自分たちを説明したり、自分たちが何をすべきかという誰かの歴史的な考えに答えたりすることなく、自分たちにとって意味のあることをする権利を得たと思うんだ」



ロラパルーザが2025年のラインナップを発表し、オリヴィア・ロドリゴ、サブリナ・カーペンター、タイラー・ザ・クリエイター、ドーチ、エイサップ・ロッキー、グレイシー・エイブラムス、ルフュス・デュ・ソル、コーン、TWICE、ルーク・コムズの出演が決まった。また、日本からは藤井風、おとぼけビーバーも出演予定。


今年で34回目を迎えるこのフェスティバルは、7月31日から8月3日までの4日間、シカゴのグラント・パークで開催される。 幅広いラインナップには、クライロ、ケイジ・ザ・エレファント、ザ・マリアス、Djo、ドム・ドラ、マーティン・ギャリックス、ブリーチャーズらが出演する。




その他、Mk.gee、Wallows、Dominic Fike、Foster the People、T-Pain、Sierra Ferrell、Finneas、Remi Wolfなどの出演が決定している。 また、ロイエル・オーティス、マリーナ、ブレイド、バリー・キャント・スイム、JPEGMAFIA、2ホリス、フリップターン、マグダレーナ・ベイ、アイザイア・ラシャド、マライア・ザ・サイエンティスト、アマラエの出演も決定している。


ラインナップは、ダミアーノ・デヴィッド、ロール・モデル、ISOXO、スティル・ウージー、デル・ウォーター・ギャップ、ラヴィン・レナエ、ザ・デア、チェイス・アンド・ステイタス、フラックス・パヴィリオン、オトボケ・ビーバー、ラ・ファム、オーラ・ガートランド、ウィロー・アヴァロン、ジョーイ・ヴァランス&ブレイ、ジェーン・リムーバー、フッカーズ、ワンダーホース、シャーロット・ローレンス、ラットボーイズ、ウィネクタ・ボウリング・リーグ、ランドン・バーカーで完成する。


フェスティバルのチケットは、3月20日午前10時(米東部時間)から始まるプレセールで入手可能で、価格はGAチケットが385ドル、GA+が715ドル、VIPが1,565ドル、プラチナパスが4,500ドルとなっている。

 

Alexa Viscius

アラン・スパーホークは、2024年のソロデビュー作『White Roses, My God』に続き、ダルース出身のミュージシャン、トランプルド・バイ・タートルズとともに録音した新作を発表した。

 

ニューアルバム『With Trampled by Turtles』は、5月30日にSub Popからリリースされる。アルバムは2023年末にミネソタ州キャノンフォールズのPachyderm Studiosで録音された。

 

みずみずしくヴォーカルが魅力的な「Stranger」が収録されている。このシングルでカントリーに根ざした渋いインディーロックソングに回帰している。

 

ロウの友人で指導者でもあるトランプルド・バイ・タートルズは、バー・バンドとして活動していた初期からスパーホークとパーカーの指導を受けており、スパーホークとは何年にもわたって数え切れないほど共演している。ダルースとのつながりは深い。「小さな町出身の負け犬症候群に関係するある種の雰囲気が込められている」とアラン・スパーホークは説明している。「大自然に翻弄されることで、奇妙な気苦労や気の緩みが生まれるんだ。謙虚になるんだ」

 

 

「Stranger」

 



Alan Sparhawk 『With Trampled BY Turtles』

 

Label: SUB POP

Release: 2025年5月20日

 

Tracklist:

 

 1. Stranger
 2. Too High
 3. Heaven
 4. Not Broken
 5. Screaming Song
 6. Get Still
 7. Princess Road Surgery
 8. Don't Take Your Light
 9. Torn & in Ashes

 

Pre-save: https://music.subpop.com/alansparhawk_withtrampledbyturtles



ミネソタ州キャノンフォールズ。2024年冬。Trampled by Turtlesは、Pachyderm Studiosでのレコーディングを予約していた。ローで仕事をしたことがない曲もあれば、新鮮で適切な環境を待っていた曲もあった。何年もの間、2人は一緒に何かを作ろうと話していたが、その話は仮説以上のものではなかった。スパーホークが最も必要としていたとき、その約束はかつてないほど鋭く、再び姿を現した。「チャンスだと思ったら、飛びつくんだ」とスパーホークは言う。

この『With Trampled by Turtles』は、まさにその名の通りのレコードである。 集団。共同体、友愛。共感。完全な孤独の瞬間はない。この『With Trampled by Turtles』は安らぎの器であり、親しい人たちに囲まれたときにもたらされるハーモニーを思い出させてくれる。

 

完全な信頼のもと、両アーティストは溢れ出る人間の感情に任せてコラボレーションを進めた。

 



carolineのニューシングル「Total euphoria」はイギリスの実験的なロックバンドによる、2022年のセルフタイトルアルバム『Caroline』以来初の新曲。その後、バンドはClaire Rousayの楽曲をカバーしている。

 

 Jasper LlewellynとMagdalena McLeanがユニゾンで歌うこの曲は、By Storm(fka Injury Reserve)のメンバーとしての活動で知られるアリゾナ州フェニックス出身のミュージシャン兼ディレクター、Parker Coreyが監督したビデオとともに到着した。 以下よりご覧ください。


「この曲の最初の反復は、2020年に3人(マイク、キャスパー、ジャスパー)でファースト・アルバムを書いている時に演奏された。 この曲は、『ナチュラル・デス』の後半のギターと似たようなスタイルで、オフキルターでシンコペーションに富んでいた。 当時、私たちが書いていた/レコーディングしていた音楽とは、どういうわけかまったく合わなかった。だけど、その中に、後に私たちが探求したいと感じる何かの核があった」


「最終的にそれは、20分間演奏し続けるのが気持ち良いと感じるものに偶然出会った多くのもののひとつになった」と彼らは続けた。 

 

「この曲は特に、一貫して "ラウド "で、当時の僕らにとっては珍しかったかもしれない。フル・オンだったし、みんなが3つの異なるリズムを同時に演奏していたから果てしなく循環しているように感じられた」

 

「それからジャスパーがメイン・コードを取り出して、歌うための本当に素晴らしいトップ・ラインをたくさん書いた。 ジャスパーとマグダがユニゾンで歌うというスタイルが、どれだけ良いサウンドになるか、その可能性に気づいた」

 


「Total euphoria」