GAAB AGENCY : Gaëtan Abgrall @ Archéo Jazz Festival
 

2024年9月に最新アルバム『ミケランジェロのトランペット』をリリースし、11月に10年ぶりとなる来日公演を実施した世界唯一の"微分音トランペッター"、イブラヒム・マーロフ。ミュージシャンはローリング・ストーン(ジャパン)でもインタビュー記事で紹介されている。


トランペット奏者の父、ナシム・マーロフが開発した4分音が出せる”微分音トランペット”を操る彼は7歳の頃からトランペットでクラシック音楽やアラブ音楽を学び、西洋的なポップ感覚、高度なジャズの即興、そしてアラブ音楽を武器としている。これまで19枚のアルバムを発表し、グラミー賞に2度ノミネート。


さらには、フランスのグラミー賞といわれる”ヴィクトワール・ドゥ・ラ・ミュージック”で史上初の全編インスト・アルバムでの受賞という快挙を果たしている。


スティング、エルヴィス・コステロ、デ・ラ・ソウル、アンジェリーク・キジョーや、シャロン・ストーンといったビッグネームと共演経験のある、まさに世界的スター・プレイヤーである。


2017年にはカンヌ国際映画祭「コンペティション部⾨」に選出され、エキュメニカル審査員賞を受賞した、河瀨直美監督がオリジナル脚本で挑んだラブストーリー『光』の映画音楽を担当。河瀨直美監督、主演の永瀬正敏、⽔崎綾⼥、神野三鈴、藤⻯とともにカンヌのレッドカーペットにも登場した。


マーロフの再来日公演が今月末に開催される。10月19日(日)・20日(月)・21日(火)の3日間にわたってブルーノート東京で行われる今回の公演では、日本公演限定のスペシャル・ゲストの参加が決定している。


イブラヒムがプロデュースする四分音トランペット「T.O.M.A.」を演奏する日本人プレイヤーが各日1stステージに登場する。そして世界的に活躍し、アーティストにもファンの多い日本人ダンサーBoxerの出演が20日・21日の2ndステージ内にそれぞれ決定している。昨年を上回る祝祭の夜となりそうだ。


聴けば踊り出さずにはいられない、お祭りや式典で大盛り上がりしそうな楽曲ばかりとなっている。観客の皆さんには是非立ち上がって一緒に歌って踊って、国境や世代を超越した自由で鮮やかな祝祭空間を存分に楽しんでもらいたい。



 【ライブ写真


Live Photos (Photo by Makoto Ebi) 2024年



【来日情報】

イブラヒム・マーロフ & THE TRUMPETS OF MICHEL-ANGE

日程:

10/19(日)[1st]Open 3:30pm Start 4:30pm [2nd]Open 6:30pm Start 7:30pm

10/20(月)、10/21(火)[1st]Open 5:00pm Start 6:00pm [2nd]Open 7:45pm Start 8:30pm

会場:ブルーノート東京

公演サイト: https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/ibrahim-maalouf/


【リリース情報】

アーティスト名:Ibrahim Maalouf(イブラヒム・マーロフ)

タイトル名:Trumpets of Michel-Ange(ミケランジェロのトランペット)

レーベル:Mister Ibé


<トラックリスト> 

1.The Proposal 

2. Love Anthem 

3. Fly With Me - feat. Endea Owens 

4. Zajal 

5. Stranger 

6. The Smile of Rita 

7. Au Revoir - feat. Golshifteh Farahani 

8. Capitals - featuring Trombone Shorty 

9. Timeless (Bonus track)


▪アルバム『Trumpets of Michel-Ange』のライヴ・レコーディング風景



▪収録曲「Love Anthem 」のミュージック・ビデオ




バイオグラフィー】


 

ベイルート出身で現在はフランスで活躍するトランペッター。両親ともに音楽家という家庭に育った彼はレバノン内戦中に家族でパリに移住し、7歳の頃からトランペットでクラシック音楽やアラブ音楽を学んだ。イブラヒムが用いるトランペットは父ナシム・マーロフが開発した4本のピストン・バルブを持つ特殊な楽器で、アラブ音楽で使われる微分音を表現することができる。


これまで19枚のアルバムを発表し、グラミー賞に2度ノミネート。スティングやエルヴィス・コステロといった多数のトップ・アーティストと共演し、ルーツであるアラブ音楽やヒップホップ、エレクトロなどさまざまな要素が溶け合った音楽性で世界を魅了している。


2024年9月、最新アルバム『ミケランジェロのトランペット』をリリース。同年11月、10年ぶりとなる来日公演をブルーノート東京にて実施。2025年10月には再びブルーノート東京にて3日間に渡る来日公演が決定した。

 Jay Som 『Belong』

Label: Lucky Number/ Polyvinyl

Release: 2025年10月10日

 

Listen/Stream 

 

 

Review

 

ロサンゼルスのメリナ・ドゥテルテによるニューアルバム『Belong』は、Jimmy Eat Worldのジム・アトキンス、そして、Paramoreのヘイリー・ウィリアムズが参加した話題作である。

 

もう少しロックやパンクに傾倒するかと思いきや、意外とそうでもなかった。ポップ、ロック、パンクの中間に位置する作品である。Lucky Numberによると、ドゥテルテは十代の頃には、サンフランシスコのロックラジオをよく聴いていたそうで、2000年代のポップ・パンクや、エモのヒット曲を好んでいたらしい。

 

その中には、Bloc Party、Death Cab For Cutieなど誰もが聴いた覚えのあるインディーズロックバンドのアンセムが潜んでいたのだった。今作において、ジェイソムはまるでラックからお気に入りのレコードを取り出すかのように、それらのサウンドを織り込んだ良質なポップロックを提供している。人間関係の変化や人生の主題など、特に変化することなどを盛り込み、その中で普遍的なポップ・ロックの輝きを導き出そうとする。

 

ただ、それは、思い出にすがるというわけでもない。アルバムのオープナー「Cards On The Table」は間違いなくモダンなポップソングだ。K-POPやY2Kの影響を取り込み、電子音楽を中心としたポップソングを提供している。甘口のポップソングの類稀なるセンスはアジアにルーツを持つこのシンガーの重要な特性であり、また、ベッドルームポップに根ざしたZ世代以降の音楽のイディオムを的確に体現させるものだ。簡単に作れそうで作れない、このアルバムのオープナーはジェイソムのソングライティングの傑出した手腕が遺憾なく発揮された瞬間である。


しかし、そうかと思えば、対象的に、「Float」はジム・アトキンスへの賛歌であり、Jimmy Eat Worldの代表曲「The Middle」の音楽的なテイストを踏襲し、見事なリスペクトを示す。 しかし、ロック的ではなく、ポップソングの位置からエモを再考しているのが面白いと個人的には思った。これこそ、Jay SomがBeabadoobee、boygeniusといった象徴的なミュージシャンと関わってきた理由なのだ。 


ミュートのバッキングを中心に、ギターロックの要素をあるにせよ、ジェイソムのボーカルはどことなく、パワー・ポップやジャングルポップ寄りで、時折、切ないテイストを滲ませることもある。


ボーカルやギターの演奏に関しても、Jimmy Eat World、Get Up Kidsのスタイルを絶妙に受け継いでいる。そして、これらは前者の初期の名盤『World Is Static』のような叙情的なロックサウンドと結びつくこともある。アトキンスのようなシャウトやスクリームはないのだが、ポップロックとしてこれだけ上手くまとめられるソングライターは他にはなかなかいないかもしれない。

 

 

今回のアルバムでは、電子音楽の要素とギターロックを上手く結びつけた曲が多い印象だ。「 What You Need」は、シューゲイズやドリームポップの音楽性を少しだけ感じさせる。そしてやはり、作曲面では、バンガーとまではいかないものの、アンセミックなフレーズを大切にしている。サビ/コーラスの箇所では歌えるフレーズを重要視し、聞き手に口ずさませるようなフレーズを提供し、それを切ない雰囲気を持つドリーム・ポップやパワー・ポップと結びつける。そして全般的なソングライティングが簡潔なのは、ベッドルームポップやTikTok時代の音楽文化に慣れ親しんでいるのが理由かもしれない。新しいものを否定せず、それらを自分を育んできた西海岸の文化と結びつけるのが、ジェイソムのソングライティングの特性なのである。これらは結局、彼女のソングライティングがフィービー・ブリジャーズのようなミュージシャンの系譜にあることを伺わせる。聴きやすく、そして親しみやすい曲が多いのである。そういった中で、ブリジャーズの系譜にある「Appointment」は西海岸らしいインディーポップソングと言えるだろう。どことなくエモ的な叙情性を漂わせたポップソングで、サッドコアのようなサウンドをベースに、清涼感のあるフレーズをサビ/コーラスを導く手腕が見事だ。特に、ヨットロックの影響下にある癒やしに満ちたギターもアトモスフェリックな音像を創り出す。聴くというよりも、体験に重きを置いたサウンドは、現代のポップソングの中でも希少である。

 

現代のポップソングは無数のジャンルを吸収し、クロスオーバー化に拍車がかかっているのはご承知の通り。多くの制作者は意図するかしないかに関わらず、日頃よく聴いたり、耳にした音楽を自分の作品の中にすんなり取り込んでしまう。「Drop A」はベッドルームポップやネオソウル、K-Popなどを巧みに往来する曲である。 こういったClairoの系譜にある曲をやすやすと書いてしまうのがジェイソムの凄さである。しかし、依然として、それらはこのアーティストのソングライティング、あるいはプロデュースが加わると、他の誰でもないメリナ・ドゥテルテの曲になってしまう。


「Past Lives」では長年の夢だったヘイリー・ウィリアムズとドゥエットが実現している。 しかし、曲そのものはパラモアとはまったく異なることがわかる。メロディーやハーモニーに重点を置いたパワー・ポップ風のロックソングで、琴線に触れるような感覚をもたらすことがある。また、シューゲイズやドリームポップへと傾倒する「D.H」では、このジャンルの根強い人気を印象づけている。ザラザラしたデモのような楽曲なのだが、この曲こそ、新しい時代のカレッジロックではないかと思う。アルトロックソングというのは必ずしも、完成度だけが重要ではないのかもしれない。それまで他の人が持ち得なかった何か、もしくは、他の人が気づかなかった何かを提供することが大切なのではないか。そのことをこの曲は教えてくれるのである。

 

終盤の収録曲に至っても、ジェイソムの全般的なソングライティングの技術や、メロディセンスが、なりをひそめることはない。それは先にも述べたように、Clairoやフィービー・ブリジャーズに近いものがある。米国の普遍的なポップ/ロックの系譜に属するといえるかもしれない。しかし、それぞれの人間の持ち味や個性が異なるのと同様、ジェイソムのソングライティングは上記の二人とは明確に異なる部分がある。「Casino Stars」ではパワー・ポップやジャングルポップを下地にしつつ、切ないテイストを持つロックソングを書いている。こういった曲はある年代を境に書くのが難しくなってくるが、ジェイソムはこういった曲を書く才能がずば抜けている。これらのポップ/ロックソングは、若い年代に受け入れられる可能性を秘めていると思う。

 

さらに、アルバムの終盤では、アルトフォークの楽曲も登場するが、「Meander/ Sprouting Wings」もジェイソムの手にかかると、ローファイや、ヒップホップのチルウェイヴのようなかなりラフな感じの曲に変貌を遂げる。自分の好きなものがよくわかっていて、それを惜しみなくつぎ込んだのが『Belong』の正体なのだ。それはまた、どこかの年代の誰かの写し身のように見えることもありうる。要するに、音楽そのものに共感性を呼び起こす力があるわけなのだ。

 

今回、ジェイソムのアルバムを聴けたのは幸運だった。良いシンガーソングライターだと思った。アルバムはそれほどシリアスにならず、ウィットやユニークさも含まれている。「A Million Reason Why」は強烈なサイケ/ローファイで、ヒップホップの最初期のミックステープのようで面白い。このアルバムは、未知の音楽に満ちあふれているが、同時にどこかで聴いたことのあるものも多い。ということで、デジャヴを呼び起こす、不思議な魅力を持つアルバムなのだ。

 

『Belong』のクローズ「Want It All」だけは明確なロックソングだ。ガレージロック・リバイバルの世代の音楽を新しく組み換えている。しかし、それを単なる後追いにしない理由は、やはり良質なメロディーセンスで、西海岸のポップソングを象徴づける、どことなく切ない感覚である。既出になるが、Rocketのボーカリスト、アリシアと声質が少し似ているのではないかと思った。『Belong』は2025年のオルタナティヴロック・アルバムでは隠れた良作に数えられる。

 

 

 

84/100

 

 

 

「D.H」 - Best Track


 

本日、オルタナティブポップシンガー、Jenny on Holiday(ジェニー・オン・ホリデー)が、デビューソロアルバム『Quicksand Heart』を発表した。本作は2026年1月9日にTransgressiveからリリース。同時に、新曲「Dolphins」が公開。下記よりこの新曲をご視聴下さい。


批評家から高い評価を受けるオルタナティブポップ・デュオ「Let's Eat Gramma」の一員として知られるジェニー・ホリングワース。今や親しみやすくも驚くほど新たな声で自らを再提示する。 その結果生まれた音楽は、親密でありながら広がりを感じさせるもの。存在の軽やかさの中に新たな喜びを見出した根幹にある。ジェニーは再び好奇心に満ち、人生に恋をしている。


先月リリースされたデビューシングル「Every Ounce Of Me」に続き、ジェニー・ホリングワースは新たな明晰さによって推進される、芸術家としての力強い新章を『Quicksand Heart』で完全に展開する。 印象的なイメージである「流砂の心臓」とは、渦巻く感情の渦、脈打つ感情の深淵。ジェニー・オン・ホリデーが愛を与え、受け取る方法を表現した言葉だ。 


「かつて私は、皆の心が異なる素材でできていると感じていました——そして自分の心は少し欠陥があるように思えたのです。私の心も頭も、間違ったものでできているような気がする。このイメージは、たとえ自分が『オズの魔法使い』のブリキ男のような存在であっても、人間として愛され、愛し、生きたいという願いを表しています」


新曲「Dolphins」は、この愛と憧れを捉えた親密で夢幻的なスナップショットだ。ソングライターとしてジェニーは、小さなストレートな物語を深い何かへと昇華させることに惹かれる。「ポップという形式にワクワクする——複雑な感情をシンプルで親しみやすい形に込められるから」と彼女は語る。 


当初「子供が描いた絵のようだ」と感じた「Dolphins」の歌詞こそ、彼女が最も誇りに思う部分だ。シンプルなイメージを心に刻まれる感情へと昇華させるジェニーの卓越した能力は、透き通る歌声、鮮やかな物語性、高揚するメロディに支えられている。「Dolphins」は、ニーナ・デローが撮影・監督した、かすんでいて万華鏡のようなミュージックビデオと共に届けられた。


「Dolphins」

 

 

イギリス/ノリッジの静かな夏に書き上げられ、ロンドンでプロデューサーのステフ・マルツィアーノ(ヘイリー・ウィリアムズ、ネル・メスカル)とともに完成した『Quicksand Heart』は、ジェニーの映画のようなソロサウンドを紹介する作品である。 


プレファブ・スプラウト、ビーチ・ボーイズ、ケイト・ブッシュ、リプレイスメンツ、シンディ・ローパー、ティナ・ターナーなどに影響を受けたジェニーは、エリザベス・フレイザーを彷彿とさせる表現力豊かなボーカルで、別世界のような存在感を放っています。「私の声は、自分自身を表現するのに最も楽しい楽器です」と彼女は言います。


ジェニー・ホリングワースとローザ・ウォルトンは 16 歳でトランスグレシブ・レコードと契約し、2016 年に、メロディックなエレクトロニックと風変わりなフォークポップが融合した、奇妙な魅力に満ちたデビューアルバム『I, Gemini』をリリースしました。


2018 年、批評家から絶賛された『I'm All Ears』は、甘くも辛辣なボーカル、不気味な歌詞、そして故 SOPHIE の変異的なプロダクションを基盤とし、幻想的な新しい音の世界へと広がりました。 「Hot Pink」はそのアンセムとなり、年間ベストアルバムリストを席巻した。


2022年には力強い『Two Ribbons』でバンドモードに回帰。女性として成長する中で経験した悲嘆と、変化する友情の形を鋭く捉えた。もはや双子ではなく、広がる布地を思わせるイメージが適切であり、二人はソロアーティストとしての自己探求という共通の願望を追求しつつ、友情を育むことに注力している。


内省と成長の期間を経て、ジェニー・オン・ホリデーは完全に独自のサウンドを確立した。「Dolphins」は、フェス会場で友人と歌い合ったり、夜行バスで独り口ずさんだりするのにふさわしい、力強く即効性のあるアルバムの次なる一端を垣間見せる一曲です。

 


Jenny on Holiday 『Quicksand Heart』



Label: Transgressive

Release: 2026年1月9日

Tracklist

1. Good Intentions

2. Quicksand Heart

3. Every Ounce Of Me

4. These Streets I Know

5. Pacemaker

6. Dolphins

7. Groundskeeping

8. Push 

9. Do You Still Believe In Me?

10. Appetite



Pre-save: https://transgressive.lnk.to/quicksandheart

 

過去数年にわたりコラボレーションを重ねてきたアンビエント実験音楽の作曲家/プロデューサー、ジュリアナ・バーウィック、モダンクラシカルの作曲家/ハープ奏者として名高いメアリー・ラティモアが、来年初頭に発売予定のニューアルバムの制作で再び共同制作に取り組んだ。両者は、2026年には北米ツアーを実施、カナダのトロントとモントリオールで公演を行う。


『Tragic Magic』は1月16日、InFiné Musicよりリリースされる。これは両アーティストの近年のソロ作品——ジュリアナ・バーウィックの『Healing Is a Miracle』(2020年)、メアリー・ラティモアの『Goodbye, Hotel Arkada』(2023年)——に続く作品であり、デュオはパリ・フィルハーモニー管弦楽団付属音楽博物館の楽器コレクションを使用する機会を得た。


ラティモアは「この体験にアクセスできたのは本当に幸運でした。温かさと熱意にあふれた人々と共に、文字通り博物館の棚から取り出した楽器を現代の文脈で扱う作業には、深い敬意が込められていました」と語る。バーウィックは「過去を尊重しつつ、私たち自身の真の表現であると感じる音楽を作りたかった」と付け加えた。

 

先行公開されたシングル「Melted Moon」は、ラティモアのハープの演奏をフィーチャーしている。アルペジオが重層的に折り重なり、癒やしに満ちたアトモスフェリックなサウンドを醸成する。

 


「Melted Moon」




Julianna Barwick& Mary Lattimore 『Tragic Magic』

Label: InFiné Music

Release: 2026年1月16日

 

Tracklist:

1. Perpetual Adoration

2. The Four Sleeping Princesses

3. Temple of the Winds

4. Haze with No Haze

5. Rachel's Song

6. Stardust

7. Melted Moon


Pre-Save: https://idol-io.ffm.to/tragicmagic


オーストラリアのインディーロックシンガー、Courtney Barnett(コートニー・バーネット)が新曲「Stay In Your Lane」を公開した。公の場への復帰を徐々に進める中、コートニー・バーネットは新曲の制作にも注力している。新曲のストリーミングはこちら

 

今週リリースされた「Stay In Your Lane」は、ライブパフォーマンスの本能的な側面を捉えつつ、彼女が独自に確立した詩的な焦点も示している。サビで高まる解放感の瞬間、彼女は歌う。「胸のつかえを吐き出さなきゃ/自分のレーンに留まり、同じままでいたらこんなことにはならなかったのに」


映画監督アレックス・ロス・ペリー(『Pavements』)が手がけた本作を携え、コートニー・バーネットは来週放送の『ジミー・ファロン・トゥナイトショー』で「Stay In Your Lane」を披露する予定だ。

 

 

「Stay In Your Lane」

 

LAのスクリーモバンド、Knumears(クヌミアーズ)がRun For Cover Records、及び、同レーベル傘下のSummer Shade との契約を締結した事を明らかにした。

 

シングル「Breaking Ground」は現在デジタル配信中。今週金曜日(10月17日)には7インチ盤がリリースされる。先週末開催されたフェス「Best Friends Forever」で圧倒的なパフォーマンスを披露した。


新曲はスクリーモに精通した多作なプロデューサー/エンジニア、ジャック・シャーリーが手掛け、90年代スクリーモの正統派と、Knumears自身が既に重要な一翼を担う新潮流との境界線を巧みに踏む強烈な作品となっている。下記で試聴可能です。


本曲を「クヌミアーズの今後の展開を予感させる興味深いヒント」と評し、「2026年の続報にご期待ください」と述べている。これは新作アルバムやEPのリリースを示唆している可能性が高い。彼らは2022年の『A Shout to See』以来(スプリット盤を除く)、新作を発表していない。

 

 

「Breaking Ground」

 

米国のインディーロックの先駆的な存在であるミネアポリスの3人組ロックバンド、Sugarが再結成する。SugarはHusker Duの後継バンドとして結成され、叙情的なメロディアスなロックソングを主な音楽スタイルにしていた。

 

バンドは92年に活動を始めたが、96年から解散状態にあった。その間、『Cooper Blue』(1992)、『Beaster』(1993)、『File Under : Easy Listening』(1994)、『Besides』(1995)を発表した。 

 

およそ、30年ぶりに伝説的なインディーロックバンドが再始動する。今週初めにSNSで予告されていた通り、オリジナルメンバーであるベテランソングライターボブ・モールド、ベーシストのデイヴィッド・バーブ、ドラマーのマルコム・トラヴィスによる再結成がついに実現した。

 

今回の発表により、シュガーは新曲、ボックスセット、そして1995年以来となる初のライブ公演を計画している。バンドは5月2日にニューヨークのウェブスター・ホールで公演を行い、その後「精神的故郷」である英国に戻り、5月23日と24日にロンドン・O2フォーラム・ケントイッシュタウンで2夜連続公演を行う。

 

1991年に結成された当時、ボブ・モールドはすでにミネアポリスのHusker Duのメンバーとして高評価を得ていた。1992年にクリエイティブ・レコードからリリースされた傑作アルバム『Copper Blue』は即座にクラシックとなり、インディーロックの形成期を象徴する作品となった。

 

Sugarの代表作『Copper Blue – The Singles Collection』は、限定版4枚組LPボックスセットで再発が決定している。BMGよりレコードストアデイ・ブラックフライデーである11月28日にリリースされる。


Sugarは30年ぶりの新曲となるシングル『House Of Dead Memories』をリリースした。ノスタルジアを拒絶し、過去に屈服することを拒否するこの楽曲は、まさに再結成にふさわしい幕開けとなる。メロディを散りばめたインディー・ロック/パンク・ロックソングの本質を、このジャンルを事実上確立した3人のミュージシャンが体現している。


ボブ・モールドの再結成に関するコメントは以下の通りです。

 

SUGARは隕石のような存在だった。1991年を丸々費やし、ソロ公演で新曲を書き、演奏した。デイヴィッドとマルコムは面識がなかったが、我々三人がうまくやっていけることは確信していた。

また、SUGARは働き者だった。1992年初頭の何週間にもわたるリハーサルを経て、3ヶ月かけて『Copper Blue』と『Beaster』を録音した。1992年の夏までに、音楽シーンは我々の創造物に完璧な環境を整えていた。

そして、SUGARは現象だった。誰も結果を予測できなかった。我々はハンドルを握り、この荒々しい旅を楽しみ尽くそうと最善を尽くした。SUGARはポピュラー音楽の転換期の一部であり、私の人生における特別な時間だった。

 

 2025年6月にオークランドのTiny Telephoneスタジオで録音された本作は、Granary Music/BMGより各配信プラットフォームで配信中です。 

 

「House of Dead Memories」

 


ドローンメタルの重鎮、sunn O))) がSub Pop と契約し、初のレコードをリリースしました。三曲収録の12インチ盤「Eternity’s Pillars」/「Raise the Chalice & Reverential」は現在発売中です。


スティーブン・オマリーとグレッグ・アンダーソンは、プロデューサーのブラッド・ウッドとともにこのレコードを制作し、この3曲は「オリジナル・コア・デュオだけが、重く飽和したエレキギターとシンセサイザーをフィーチャーした、sun O))) 初の公式スタジオ録音作品」であると述べている。


sunn O))) は、レコーディングの各ステップと側面、各トーンと飽和度、各ゲインステージとスピーカー、各アレンジとハーモニクスに、極度の集中力と注意を払って制作した。これは太平洋岸北西部の森が私たちのガイドだ。 『Eternity's Pillars』は、1980年代半ばにジャズ界の先見者であり、精神的指導者であるアリス・コルトレーン・トゥリヤサンギタナンダが制作・司会を務めたテレビ番組にちなんで名付けられた。この番組は、音楽が精神的な超越を達成する力を持っているという彼女の揺るぎない信念に焦点を当てた。


『Raise the Chalice』は、1990年代半ばに北西部の伝説的な人物であるロン・ガーディピーが頻繁に発した合言葉にちなんで名付けられた。 『リヴァレシャブル』は、最も重い負担を背負って歩んだ先人たちへの敬意と、音楽と芸術という素材を用いた応答歌としての表現による、力強い賛美を等しく捧げるものである。

 

 

 「Eternity’s Pillars」

 Madi Diaz 『Fatal Optimist』


Label: Anti

Release: 2025年10月10日

 

Listen/Stream 

 

 

Review

 

マディ・ディアスは、カルフォルニアのもう一つの音楽を紹介してくれるミュージシャンだ。2021年のアルバム「History of a Feeling」、2024年のアルバム『Weird Faith』でグラミー賞にノミネートされている。アメリカ国内での実績は十分と言える。筆者自身は、昨年のアルバムを最初に聴いて、マディ・ディアスのことを知ったので、まるで十年来このミュージシャンのことを知っているようなフリをすることは出来ない。しかし、『Weird Faith』で示されたように、アコースティクギターやピアノの弾き語りを中心とした、フォークバラードの名手である。

 

前作のアルバムは、どことなく快活な印象に縁取られていたが、マディ・ディアスの真骨頂である、センチメンタルで涙脆いポップ/フォークのセンスは、今作では特異な憂愁に包まれている。というのも、マディ・ディアスは、『Fatal Optimist』の制作期間中に、結婚を予期していた恋人との関係を終わらせ、悲しみの期間を乗り越えねばならなかった。 

 

アルバムの冒頭のタイトルは、「Hope Less」。まるで人が変わってしまったかのように悄然としたディアスのボーカルが、まるでサッドコアのような悲しみを放つアコースティックギターに乗せられていく。そして、この曲はおそらく、ディアスにとって、自分の存在を確認するための手立てともなったのであろう。そして、ダイナミックなボーカルの抑揚を交えて、驚くほど心に響くような歌声を披露している。この曲は近年のフォーク・ミュージックの中で最も悲しく聞こえるが、サウンドホールの音響を最大限に生かしたアコースティックギターの芳醇な響き、そしてディアスの歌声にじっと耳をすませてみると、驚くほど純粋な何かが見つけられる。この曲で、ディアスは体裁などを乗り越えて、本来の自己の姿に近づき、そしてアイデンティティとは何かを知るのである。この曲の冒頭と終盤では別人の歌声に変化している。音楽そのものがディアスという存在を力強くさせ、そして時には、勇敢にさえすることを暗示するのである。ディアスはあくまで前作までは賞レースに準ずるようなポップとフォークを制作したが、このアルバムでは自分自身の本当の姿を知るために音楽を作っている。二曲目「Ambience」はアメリカーナとはまったく異なるエモ・フォークともいうべき音楽で、サッドコアとも相通じるような音楽をアコースティックギターで探求している。その中には、明確にロサンゼルスのポップミュージックからの影響も感じられるが、同時に、それはやはり、ディアスのフォークソングという独自の音楽的なエッセンスで処理されるのである。アコースティックギターの間奏のソロなどでは古き良き時代のニール・ヤング風のプレイなども登場する。その中で、牧歌的で素朴な音楽の良さを飾り気のない表現によってもたらそうとしている。

 

そして、米国の主流のフォーク・ソングの形が「Feel Something」に見出すことが出来る。しかし、メインストリームの音楽を影響されているとはいえ、独自の工夫が凝らされている。この曲の場合は、スポークンワードの語りを取り入れることによって、ボーカルの側面でモダンなテイストを引き出そうとしている。そして、同じような反復的な和音進行を重ねながら、2分半以降は、ドラマティックな音楽が自然な形でにじみ出てくる。エポックメイキングな音響演出はないが、歌や演奏の力量のみによって、音楽にダイナミズムが出てくる。これこそがマディ・ディアスというミュージシャンが本格派であることの証立てともなっているのである。 アルバムは、基本的な音楽形式は変わらず、内側から滲み出てくる精神の核のようなものが変化することにより、おのずと表面的な音楽にも変容が生じる。当然のことながら、人間性や精神が変わらなければ、音楽自体も変化するわけがないのである。古典的な音楽が登場する場合もあり、「Good Liar」では、南部のロックやブルースのような渋い音楽がアコースティックで演奏される。その中で、マディ・ディアスの一番の音楽的な魅力が出てくるのは、『Weird Faith』にも見いだせたようなセンチメンタルで涙脆いフォークソングだ。「Lone Wolf」がその代表例となる。ただ、今作においては、音楽的な力強さが全体に満ち渡っている。これは、マディ・ディアスが外側の現象ではなく、心の内側に価値を見出そうとしたからだろう。それは、「私から決して離れないのは私以外の他だれもいない」というディアス自身の名言にあらわれている。そして、このアルバムの制作を通じて、彼女はおそらく本当の自分を知ったのだった。これは外側の出来事に振り回されているかぎり、こういったことはないしえないのだ。

 

 

 アルバムは独特な構成で仕上げられている。「Heavy Metal」は最後に追加されたトラックで、よく聴くと、ディアスが次の志す音楽の萌芽のようなものが見いだせる。ステレオガムがシングル情報で指摘していた通り、この曲は音楽的にはまったくヘヴィーメタルではないのだが、暗喩的な意味が込められていると推測される。それは、精神的に強くなる、もしくはなりたいというソングライターの一つの秘めやかな願望である。そして、この曲では、従来のディアスの曲にはなかった、儚さや強さ、美しさという、別の性質が出てきたのを感じる。即効的ではないかもしれないが、良い曲であるのは事実であろう。その後、アルバムは二部構成のような感じになっている。後半部の収録曲では、ドラマティックなバラードソングが中心となっているが、それぞれに曲のタイプが異なっている。それは例えば、人間的な深みや円熟味がこの歌手に出てきたことを伺わせる。レーベルのANTIに因んでいうと、トム・ウェイツやM.Wardのような渋いソングライターになっていきそうな気配もある。「Flirting」は''浮気''を意味するが、実際的には、ウェイツ風の王道のピアノバラードである。ジャズやソウルの要素には乏しいけれど、そのあたりはフォーク・ソングの経験を活かし、力感のある曲を書き上げている。 この曲では、静寂の中にある美しさが、浮世の話題を通じて歌われている。また、「Why'd You Have To Bring Me Flowers」もまた、現代的なポップバラードの系譜にあり、琴線に触れるものがある。

 

マディ・ディアスは一貫してアンニュイで憂愁に満ちたフォークソングの形形式を展開させている。だが、最後にはその様式美をあえて覆す。「Fatal Optimist』だけは、従来のディアスの音楽特有の快活な雰囲気を縁取っている。そして、この曲は、「Heavy Metal」と並んで、従来のシンガーソングライターの音楽性が一歩先に進んだ瞬間だ。なおかつまた、録音が行われたニュージャージーの緑の多い風土もまた、このアルバムの制作に大きな影響を及ぼしたに違いない。

 

  

Tracklist: 

1. Hope Less
2. Ambivalence
3. Feel Something
4. Good Liar
5. Lone Wolf
6. Heavy Metal
7. If Time Does What It’s Supposed To
8. Flirting
9. Why’d You Have To Bring Me Flowers
10. Time Difference
11. Fatal Optimist

 

 

84/100


 

Best Track- 「Fatal Optimist」


日本の実験音楽家たちが集い、壮大なプロジェクトをリリースします。PSP Social、野流、John Tremendous' Soft Adult Explosion主催の即興系音楽コンピレーション第二弾、『1,000,000 CHARGE OF PSYCHIC YOUTH』がデジタルリリースされます。さらに、各サブスクリプションでも配信開始。合計88組117曲、時間をコンセプトにした3枚組。Bandcampなどで購入可能です。


PSP Social、野流、John Tremendous' Soft Adult Explosion主催の即興系音楽コンピレーション第二弾、『1,000,000 CHARGE OF PSYCHIC YOUTH』がエスパーキックよりbandcamp等の各配信サービスにデジタルリリースされます。


このコンピレーションは即興要素を含む音源であることを条件に参加者を募ったコンピレーションアルバムで、昨年リリースされた『JET STREAM OF PSYCHIC YOUTH』に続く第二弾の即興系音楽コンピレーションです。


即興要素を含むこと以外には曲数とトラックの長さ以外条件を設けず、送られてきた音源は審査無しですべて収録されました。その結果、合計88組117曲の昨年をはるかに上回る大ボリュームになってしまったため、時間(朝・昼・夜)をコンセプトにアルバムを3つに分けてリリースされることになった。


先月の27日には大塚地底で先行試聴会ならぬ"全曲耐久試聴会"が開催され、ハードな内容にかかわらず大盛況のうちに終了しました。


試聴会で販売された参加者への質問やインタビューが収録されているZINEはBASE・bandcampで購入が可能です。


10月21日にはコンピ制作メンバーであるHyozo(野流)主催の即興フェス『Improvisation Summit Tokyo』も下北沢SPREADで開催予定。日本のアンダーグラウンドで静かに盛り上がる即興性のうねりを体感する一日となる予定です。



・参加者・トラックリスト:

https://esperkick.com/1000000-charge-of-psychic-youth-list/



【1,000,000 CHARGE OF PSYCHIC YOUTH Ⅰ】



bandcamp:https://esperkick.bandcamp.com/album/1000000-charge-of-psychic-youth


サブスク:https://ultravybe.lnk.to/mcopy1



【1,000,000 CHARGE OF PSYCHIC YOUTH Ⅱ】



bandcamp:https://esperkick.bandcamp.com/album/1000000-charge-of-psychic-youth-2


サブスク:https://ultravybe.lnk.to/mcopy2



【1,000,000 CHARGE OF PSYCHIC YOUTH Ⅲ】



bandcamp:https://esperkick.bandcamp.com/album/1000000-charge-of-psychic-youth-3


サブスク:https://ultravybe.lnk.to/mcopy3




・10月21日イベント詳細


2025.10.21.TUE

"Improvisation Summit Tokyo"

⏰OPEN 19:00 | START 19:00


ADV. ¥3.000 (+1Drink)

DOOR. ¥3.000 (+1Drink)

STUDENT. ¥2.500  (+1Drink)


live: 

MON/KU×Tadashi Machida

SPELL//HUNGER (From Italy)

Piero Bittolo Bon (alto sax, electronics), Andrea Grillini (drums, percussion), 

Alberto Novello (laser drawings, synthesizer)

Improvisation Workshop by Yaryu

光分解

esperkick.com

Hyozo×Hikaru Yamada×Ryotaro Miyasaka×Subaru Iijima


Music selector:

yuha


Artwork:

Love And Life


- 再入場可 *再入場毎にドリンク代頂きます / A drink ticket fee charged at every re-entry


at SPREAD

東京都世田谷区北沢2-12-6 リバーストーンビルB1F

 

Neibiss

Neibiss、前作より1年8ヶ月ぶりの新作「Seaside Club」が11月05日にリリース決定。ラテン・ダンスミュージックに急接近した前人未到のトロピカル・サイデリック・パーティーヒップホップ大全集。「Seaside Club」より、「パーティー!クラブ!...そしてカリブ海!」をテーマにした「Uh Wah」が本日配信された。


また、ゲストにどんぐりず(DONGURIZU)を迎えた「Seaside Club」のリリース・パーティーが11月17日(月)に渋谷・WWWにて開催決定。


Neibiss、前作「Daydream Marker」より1年8ヶ月ぶりの新作「Seaside Club」。(ジャケットも公開)クンビア、レゲトン、デンボー、バイレファンキ...etc ラテン・ダンスミュージックに急接近!


「Seaside Club」より、鎮座DOPENESS、Campanellaを迎えた「BeTBeT」に続き、「Uh Wah」が先行配信!


「行ったこともないカリブ海を夢見ながら作った」というラテン・ミュージックとゲーム・ミュージックに90'sダンスホールのリズムを加えた奇天烈なトラック(by ratiff)に、歌詞は「パーティー!クラブ!...そしてカリブ海!」をテーマにした楽しい曲に仕上がった。ミックス/マスタリングは、得能直也。アートワークは、LURK。



▪️Neibiss「Uh Wah」-New Single



NSP014 | Digital | 2025.10.15 Release | Released by SPACE SHOWER MUSIC

[ https://ssm.lnk.to/uhwah ]

vo. hyunis1000, ratiff

prod. ratiff

mix & matering. Naoya Tokunou / Artwork. LURK


Neibiss - Uh Wah (Official Audio)

[ https://youtu.be/7WEatkFugN8 ]


Neibiss「Seaside Club」-New Album



NSP015 | Digital | 2025.11.05 Release | Released by SPACE SHOWER MUSIC

PRE-ADD/PRE-SAVE: [ https://ssm.lnk.to/seasideclub ]


Neibiss、前作より1年8ヶ月ぶりの新作。ラテン・ダンスミュージックに急接近した前人未到のトロピカル・サイデリック・パーティーヒップホップ大全集「Seaside Club」。


リリース・パーティー東京編は、どんぐりず(DONGURIZU)を迎え、11月17日(月)に渋谷・WWWにて開催決定。チケット発売中。


▪️イベント情報 


・Neibiss 'Seaside Club' Release Party



[ https://www-shibuya.jp/schedule/019290.php ]

WWW, Shibuya, Tokyo | 2025.11.17 [Mon]

Open: 19:00 / Start: 20:00 / Close: 22:00

Line Up: Neibiss / DONGURIZU どんぐりず

DJ: Bungo

Adv./Door: 3,500 Yen / 4,000 Yen (+1D)

Ticket [ https://t.livepocket.jp/e/m4zap ]



・Neibiss「BeTBeT feat. 鎮座DOPENESS, Campanella」

NSP013 | Digital | 2025.09.24 Release | Released by SPACE SHOWER MUSIC

 Listen: [ https://ssm.lnk.to/betbet ]


vo. hyunis1000, ratiff, 鎮座DOPENESS, Campanella

prod. hyunis1000

mix & matering. Naoya Tokunou / Artwork. LURK


Neibiss - BeTBeT feat. 鎮座DOPENESS, Campanella (Official Audio)

MV: [ https://youtu.be/k3BstNl3c3k ]



Neibiss:



ビートメイカー/DJ/ラッパーのratiff(ラティフ)とラッパーのhyunis1000(ヒョンイズセン)の二人組。共に2000年生まれ、兵庫県神戸市出身。Nerd Space Program。


2018年に結成、2020年01月「Heaven」でデビュー。2023年5月17日にどんぐりずと「DOMBIESS」をリリース。また、自らの所属するクルーNerd Space Programでの活動やソロとしてのリリースも活発に行うなどあらゆるカルチャーを巻き込み注目を集めている。


2024年2月14日アルバム「Daydream Marker」をリリース。2025年11月05日に6曲入EP「Seaside Club」がリリース。EPより「BeTBeT feat. 鎮座DOPENESS, Campanella」が9月24日に、「Uh Wah」が10月15日に先行配信され話題を集めている。


リリース後には、11月17日東京WWWでどんぐりずを迎えたリリース・パーティーが決定しているほか、各地でリリース・イベントを予定いている。


▪️その他のリリース情報

Neibiss「Daydream Marker」

2024.02.14 Release | NSP011

Released by SPACE SHOWER MUSIC

[ https://neibiss.lnk.to/DaydreamMarker ]


Neibiss「Space Cowboy」

2022.10.12 Release | NSP005

Released by SPACE SHOWER MUSIC

[ https://neibiss.lnk.to/SpaceCowboy ]



どんぐりず:




ラッパーの森、プロデューサーのチョモからなる二人組ユニット。HOUSE.TECHNOを好み、ダンスミュージックでぶち上がることを目的に楽曲制作を行う。常にフロアを意識した音を作り、世界中でリアルな注目を集めている。


 

アフリカの中世の音楽は西アフリカを中心に王族のための音楽や、祭礼のための音楽は存在したが、その多くは、口承により、その系譜が引き継がれていた。音楽という分野がアフリカで明文化されるようになったのは、ヨーロッパ文化が流入して以降である。明確に言えば、17世紀ということになるが、伝統音楽とキリスト教圏の宗教的な音楽が融合し、ゴスペルは発生している。それらが結局、アメリカ大陸にわたり、50年代以降のソウルミュージックのベースとなった。しかし、アフリカの賛美歌そのものは明らかに、西洋に教化された音楽に過ぎなかった。

 

アフリカの教会は、キリスト教とアフリカの伝統的な信仰との融合により独自の発展を遂げた。当初は、アフリカにはメソジストが普及していたが、ヨルバ族(ナイジェリア、ベナン、トーゴ)の間で急速な進化を遂げる。ペンテコステ派の教えを維持し、神学的な教えが幕屋で説かれることがあった。これらは民衆の間に規律をもたらし、長らく、アフリカの治安の一部分を担ってきた。 

 

AIC(アフリカ独立教会)は、旧来のメゾジスト派からの分離を目指すために発生し、ナイジェリアのヨルバ族を中心に発展していった。カソリックがプロテスタント、西方教会、東方教会と分離していったのと同様である。これらはまたアフリカのヨーロッパ化からの脱却を意味していた。当初は、現地の現地人の牧師によるコミュニティとして発展を遂げていったが、その中には、アフリカの独立化の概念が盛り込まれていた。これらはアフリカ神学の起源となり、アフリカ化、ローカリゼーション、先住民化など、固有の概念が思想の中に織り込まれる。また、同時に、それらの普及に一役買ったのが、教会の賛美歌やゴスペルであった。

 

しかし、ゴスペルという形態が独自の発展を遂げる以前に、アフリカの多くの地域は、西洋化され、キリスト教に教化され支配されていたことは事実である。アフリカ大陸が西洋文化の驚異に直面したとき、彼らは、賛美歌や軍楽のような形式を音楽の中に取り入れようとした。そして、それらがアフリカの各地域で本格的に音楽として確立されたのは、19世紀後半のことである。

 

しかし、多くの場合と同様、アフリカでの賛美歌の普及には大きな障壁が立ちはだかった。つまり、ラテン語や英語をどのように翻訳するのか、もしくは翻訳せず原語のまま歌うのかという点であった。明確にこれは旋律と歌詞が一致しないという点で、少なからず弊害となっていた。

 

そこで、17世紀以降の初期の宣教師たちは アフリカの独自のトーンを度外視し、アフリカの現地語に翻訳した歌詞を西洋的な宗教音楽に当てはめた。結果として、アフリカ人は当初、歌詞の意味を知らされず、賛美歌を儀式的に歌っていた。しかし、歌詞の意味がわからないことやアフリカのリズムにそぐわないことこそ、この大陸で独自の音楽形式を発生させる要因になった。

 

当初、アフリカでは西洋の宣教師により、土着的な踊りや太鼓(ウォータードラム)などの使用や演奏が禁じられていた。これはアフリカの独立的な動きを封じるためと見るほかない。しかし、皮肉なことに、ベルギーの司祭、グイド・ハーゼンが『ミサ・ルバ」を作曲し、従来の慣習を打ち破る。1950年代に入り、コンゴのルバ族の伝統的な旋律とリズムを使用し、西洋的な和声をつけて作曲を行った。これはまた、アフリカの西洋化からの脱却を意味していた。

 

アフリカの各国の独立化が進んでいく中で、こういった伝統的な文化を取り戻そうという動きが各地で発生したのは、当然の帰結といえるだろう。1959年に入ると、ダンザニアでも同じ動きが起こった。ステファン・ムブンという人物が、世界ではじめてスワヒリ語の歌詞でミサ曲を作曲した。伴奏には、オルガンやキーボードなど、西洋的な楽器も使用されたが、同時に、太鼓やガラガラのようなアフリカの伝統楽器も使用された。それ以降、アフリカ独立教会では、 ガーナなどを中心に、独自の宗教音楽を発展させていくことになる。今も、AICはアフリカ各地に存在し、西洋とアフリカの思想を合体させた独自の共同体として存続を続けている。