ロサンゼルスのシンガーソングライター兼プロデューサー、Sheva Elliot(シェバ・エリオット)による新曲「Birds of a Feather」。この抗いがたいほど心地よい、トワンギーでアップテンポなルーツ・ロック・トラックは、「正しい」とされることをするのと、自分にとって正しいことをするとの間の感情的な葛藤を捉えています。
エリオットの近作は、リスナーや音楽界のトレンドセッターの心を捉え始め、メディアからの支持と注目を集める一方で、現代のルーツ・ミュージックやアメリカーナのシーンにおいて、彼女独自の地位を確立しつつある。前作のシングル「Ruler of My Heart」は、彼女のクリエイティブな飛躍を象徴する作品となった。映画的な世界観とソウルフルな要素が融合したこの楽曲は、彼女の圧倒的な歌唱力と情感の深さを披露し、ジャンルを超えたシンガーソングライターの新たな波において、今後注目のアーティストとしての地位を確固たるものにした。
その勢いに乗って、エリオットは新曲「Birds of a Feather」で帰ってきた。トワンギーでアップテンポなルーツ・ロック・シングルであるこの曲は、彼女の芸術性の新たな一面——より大胆で、より自由で、よりいたずらっぽい一面——を明らかにしている。期待に応えることと、自分の思うままに行動することの間の緊張感に駆り立てられ、この曲は、承認よりも欲望を、イメージよりも本能を選ぶことのスリルを捉えている。
『ローリング・ストーン』誌は、デイヴィスの過去の作品を「柔らかな色合いのローレル・キャニオン・フォーク・ポップ」と称賛してきたが、『Wandering Star』では、その音楽的視野はさらに広がっている。成熟した世界観と独特な歌声は、時にラナ・デル・レイやウェイズ・ブラッドを彷彿とさせ、グラム・パーソンズへのオマージュを紡ぎ出す。そのハイブリッドな要素は、自己省察に満ちた情熱的な楽曲「I Was Wrong」において、存分に発揮されている。
至福のバラード「Horns of Time」は、エミルー・ハリスを彷彿とさせる哀愁を帯びたコズミック・カントリーの色彩を紡ぎ出す。続く『Give Me a Rainbow』は、クレイロを彷彿とさせるローファイなフォークの夢想曲であり、まるで裏庭のポーチに腰掛け、自らのルーツに畏敬の念を抱く、目を輝かせたドリー・パートンをフィルターにかけたかのようだ。『ローリング・ストーン』誌は、デイヴィスの過去の作品を「柔らかな色合いのローレル・キャニオン・フォーク・ポップ」と称賛してきたが、『Wandering Star』において、彼女の音楽的視野はさらに広がっている。成熟した世界観と独特な歌声は、時にラナ・デル・レイやウェイ・ブラッドを彷彿とさせ、グラム・パーソンズへの賛歌を紡ぎ出している。このハイブリッドな要素は、自己省察に満ちた情熱が込められた『I Was Wrong』において、余すところなく発揮されている。
「I Was Wong」のような曲は、周りに惑わされず、自分軸で生きようというヘイリー・デイヴィスの考えが滲み出ている。R&B/ゴスペル/ブルースの影響をもとに、メロウな雰囲気を呼び起こすギター、そしてボーカルなどを混在させながら、シンガーは過去の記憶を捉えつつ、抒情的に歌い上げる。そして解き明かし難い感情を、内面を吐露するような告白的な歌詞によって紡いでゆく。この曲は基本的にマイナー調の曲だが、ときに内的な感情を暗示するかのように、暗くなったり、明るくなったり、変遷を描きながら、癒やされるような音楽性を引き出していく。
そして、このアルバムの歌で共通する「No No No」という自らの考えを遠ざけるような歌詞を織り交ぜながら、音楽的にもあるいは詩的にも奥行きのある独自の世界を展開させるのである。
「Born to Be Blue」は、ポピュラー音楽の基本要素を構成する起承転結を強く意識した楽曲で、渋いながら名曲である。R&Bの印象が強く、アレサ・フランクリンやジャニス・ジョップリンのような、往年の名シンガーの名曲を彷彿とさせる。お決まりのピアノとドラムのイントロから、ゆったりとしたテンポを通じて、タイトルにあるようなブルージーな音楽を作り上げる。ある一つの歌詞やフレーズが繋がっていき、物語のように転がっていく非常に面白い楽曲である。間奏のギターソロもかっこいいが、特にサビの終わりの素晴らしいボーカルに注目したい。
「Born to Be Blue」
ヘイリー・デイヴィスの曲は、まるで人生の流れを象徴するかのように、その音楽の背景に、実際的な出来事や人生観を映し出していく、まるでそれは音楽による映画のようなもので、時々、ふっと映像的な印象を帯びることもある。しかし、同時に映画的な音楽を作ろうとすると、たぶんこういった音楽にはならない。つまり、デイヴィスはみずからの人生を映画のように見立て、それらを的確な歌詞や音楽によって丹念に作り上げていくだけなのである。音楽は流れていき、「Lily of The Valley」のような曲では、コズミック・カントリーと称されるような壮大な趣を持つカントリー・ポップを聴くことができる。今やほとんどのロックやポップで使用されるペダルスティールですら、それは借り物の音楽ではなく、ましてや、博物誌的な表現でもなく、農場や田舎の小道のような音楽的な風景の印象と相まって、生きた有機物のようにリアルに機能している。音楽自体が生きているようにはつらつとしていて、メロディ、リズム、テンポ、さらにハーモニーの要素にいたるまで、楽しげで広大な印象性に縁取られている。そして、同時にそれは、アーティストにとって、原体験の意味を持つ子供の頃のラジオでカントリー音楽を聴いていた時代へと誘い、共鳴的な感覚を呼び起こすのである。それは同時カタルシスを呼び起こし、聴き手の忘れ去られた過去の不明瞭な記憶をぼんやり呼び起こすのだ。
以降の「Give Me A Rainbow」にしても、「Young Man」にしても、ヘイリー・デイヴィスが、ルーツミュージックを志していることに変わりはない。しかし、それはアメリカ的な黄金期を表すゴールデン・エイジやオールド・タイムのような概念というよりも、現代的な風景の中に残る古き良き時代を思わせる。 The Byrdsのようなロック、ブルース、フォークの中間にある渋いリズムの中、へイリー・デイヴィスは、カレン・カーペンターを彷彿とさせる純真なボーカルを紡ぎ出す。その中で、サビを通じ、牧歌的な良心とも呼ぶべき善良な感覚を引き出す。それらは結局、協力してくれた人々への感謝、たゆまぬ愛情といった感覚を表現するためのものであろう。それらは曲の最後で登場するような夢想的なスキャットの部分で高らかな感覚に行き着く。一方、「Young Man」 はカントリーを基調としたポップソングで、南部的な空気感を持ち合わせている。ヘイリー・デイヴィスは映画のワンカットで流れる印象的なボーカル曲を歌う上げるように、物語性をにじませながら、カントリーポップの雄大な音楽世界を跋渉していく。
ジョニ・ミッチェルやキャロル・キングを彷彿とさせる繊細なフォークポップソングが『Wandering Star』の重要な流れを形作る。「Horns Of Time」はその象徴であり、懐かしく、少し憂いに満ちた切なさが、心地よい大きめのサウンドホールを持つアコースティックギター、そして大気や雲のように渦巻くスティールギター、温かみを持つデイヴィスのボーカルと巧みな形で融合している。こういった曲を聴くかぎり、ルーツミュージックのような文化的な歴史を持つ音楽は長い時間をかけて熟成されていくもので、一日や二日で完成されるものではない。
最新アルバム『Run, Run Pure Beauty』は彼らのそういった前評判に負けないようなロックソング集である。完成させる原動力となったリスナーとより深いレベルでつながろうとするアーティストである彼女にとって、新作アルバム『Run, Run Pure Beauty』の中心テーマに「希望」と「内なる強さ」を据えたことは、当然といえるかもしれない。ジャナは、タイトル曲について、「人間とテクノロジーによって破壊された後の世界を想像した曲だ。人間が残したものと激しく対峙する中で、最終的には自然の純粋な美しさが勝利を収める」と語っています。自身の旅路と、私たちが直面している激動の時代からインスピレーションを得て、このアルバムでは異なる視点を楽曲制作に取り入れたいと考えた彼女は、サウンド面でも進化を遂げている。
80年代風のロックやヘヴィーメタルからの影響もありそう。「Higher」はどちらかと言えばギターヒーローからの影響を感じさせる。この曲に満ちるEUROPEのようなバンドの情熱的なボーカルは、今や女性ボーカルのイメージで縁取られることになった。 また、この年代のシンセ・ポップやエレクトロ・ポップ、ニューロマンティックのようなバンドからの音楽的な影響が受け継がれている。そういったメロディアスなロックソングがFrancis of Deliriumの魅力であり、ヨーロッパのロックバンドらしさでもある。「Damned」は助走を付けながらジャンプアップするような軽快な印象に満ちたロックソングである。曲の終盤では、不思議な高揚感がある。
インディーロックバンドとしての矜持が現れた「Little Black Dress」は、アルバムの注目曲の1つ。サビでは爽快感があり、カタルシスもあり、ライブなどでは映えそうなナンバーとなっている。この曲では「希望」と「内なる強さ」というテーマが明瞭な形であらわれているのではないかと思う。「Sucker Punch」でも清涼感に満ちたサウンドが、少しセンチメンタルな感覚のあるボーカルと組み合わされている。一方で、USオルタナティヴロックからの影響も感じさせる。「Open Up To Your Mouth To Love」はフォークやアメリカーナとロックソングの融合という流行りのスタイルを継承している。楽曲としては終盤に驚くべき曲調の変化がある。このバンドあるいはソングライターの感覚的な流れを音楽として見事な形で縁取っている。
アルバムの終盤では、センチメンタルで湿っぽい曲が多くなってくる。「Requiem For A Dying Day」では、80年代のポップやフォーク・ソングからの影響をにじませ、オペラティックな音楽とロックを融合させている。これはEURO圏から登場した新しいロック・オペラである。
一方、ほっとさせるようなカントリーとロックの融合を示した「Modern Madonna」も良曲であり、聞き逃すことができない。この曲では、数々の名バンドやアーティストとの共演を重ねてきたバンドとしての地力が現れた形となった。しかし、本作の究極のハイライトは間違いなく最終曲「It's A Beatutiful Life」となる。ミュージックビデオは、少しシュールで、このバンドやジャナの美学のようなものが表れ出ている。負け続けるバスケ選手。しかし、最後は見事シュートを決めるという、トホホな内容である。(ゲームに勝っていない)笑ってよいのか、それとも........。いずれにせよ、このロックソングは、基本的に聞き逃すことができないでしょう。
2022年の『Stay Close to Music』、2023年のEP『Postcards from Italia』を経て、ブランコはレコーディングから距離を置き、スイスで美術学修士号の取得に専念。多分野にわたるビジュアルアートの実践を深めた後、新たな集中力を携えてソングライティングへと戻ってきた。