ノルウェーの実験音楽デュオ、Deaf Centerがニューアルバム『Through Time』を発表した。本作は、ドイツのインディペンデントレーベル、Sonic Piecesから4月30日にリリースされる。アルバムの発表に合わせて先行シングル「Open Time」がリリースされた。ニューシングルはパルスビートとピアノの断片が融合する、未来的な志向を帯びた画期的なエレクトロニックのトラックである。

 

デフ・センターは、4枚目のスタジオ・アルバム『Through Time』において、静謐な小道から壮大な大通りへと旅を繰り広げる。


前作のフルアルバム『Low Distance』(2019年)以来、このデュオは徐々に長尺のエレクトロアコースティック・サウンドへと移行しており、おそらくこれまでで最も没入感のあるリスニング体験をもたらしている。オットー・A・トットランドのピアノは、以前よりも控えめなリズムで奏でられるが、エリック・K・スコドヴィンの深遠で雰囲気のある世界観と対照をなす静謐な瞬間において、より一層安らぎとして感じられる。この作品には、何か意味のあるものへと向かう、途上の緩やかな動きのような探求心が宿っており、安らぎと畏敬の念の両方を捉えている。


アルバムの後半は一転する。深みのあるストリングスに揺らぐ電子リズムが重なり、恍惚としながらも心に残る二面性を生み出している。デフ・センターの作品にゲストミュージシャンが登場するのは今回が初めて。

 

英国の作曲家兼ミュージシャン、サイモン・ゴフがヴァイオリンとヴィオラでフィナーレを飾る「Further」に参加しており、この曲はストリングスとドローンの層に包まれた、催眠的な作品となっている。


「時間」というテーマは野心的なものだが、Deaf Centerは、秒が分となり、時間が日となり、まるで静物画のような瞬間として時間が凍りつくかのように、謙虚さと壮大さのバランスを温かみをもって見事に保っている。

 

 

「Open Upon」


 

Deaf Center 『Through Time』


Label: Sonic Pieces

Release: 2026年4月30日 

 

Tracklist: 

1.Open Upon
2.Through Time (Part One)
3.An Existing Place
4.Through Time (Part Two)
5.I Myst
6.Further


ヒーリングミュージックのアーティスト、瞑想ガイドでもあるリナ・レイン(Rina Rain)が新曲「Ek Ong Kaar Sat Gur Prasaad」をリリースした。彼女のアルバム『Whispers of Rain』からの2曲目の先行公開曲。 

 

リナ・レインは、ベイエリアを拠点とする瞑想トレーナーであり、マインドフルネス、キャリア開発、自己啓発の分野で20年以上の経験を持つ。また、マントラ・アーティスト(Rina Rain)および瞑想ガイドとしても活動し、音楽を通じて平和、献身、そして癒やしを届けている。魂を揺さぶるボーカルと古代のマントラ、そして現代的なサウンドスケープを融合させ、内なる静寂とつながりを呼び覚ます楽曲を生み出している。

 

彼女の声には静寂の本質が宿っており、それぞれの詠唱は、まるで優しい祈りのように、今この瞬間に立ち返る旅路として広がっていく。 リナの歌声は、聴く人をゆったりとさせ、呼吸を整え、自分自身へと帰還するよう誘う。シンプルで広々とした音と導きを通じて、彼女は平和、記憶、静かな変容の周波数を伝えます。彼女の音は単なるパフォーマンスではなく、一つの境界線です。

 

レインは、音楽を通じて、平和、献身、そして癒やしを分かち合うガイドを務めている。魂を揺さぶるボーカルと古代のマントラ、そして現代的なサウンドスケープを融合させ、内なる静寂とつながりを呼び覚ます楽曲を生み出している。彼女の声には静寂の本質が宿っており、それぞれの詠唱は柔らかな祈りのように広がり、今この瞬間に立ち返らせてくれる

 

 

最新曲『Ek Ong Kaar Sat Gur Prasaad』に関して、彼女は以下のように語っています。

 

「この曲は、一つの普遍的な真理、一つの愛、そして一つの創造主が存在することを私たちに思い出させてくれます。そして、私たちは神の恩寵と導きを通じて、このことを知ることになる。 私にとって、これは人生を通じて私たちを導いてくれるすべての人々への賛歌です」

 

「両親や教育者から、何世紀にもわたって尊ばれてきた師たちによって伝えられてきた、より深遠な霊的知恵に至るまで。時を経て、私はあらゆる教えが最終的に私たちを同じ場所、すなわち内なる賢き師、私たち自身の生来の知恵と愛へと導いてくれることに気づきました。この祈りは、一体感と恩寵、そして私たち全員の内側に宿る光を灯すものです」


 

『Ek Ong Kaar Sat Gur Prasaad』

 

▪︎EN

Rina Rain is a Bay Area-based meditation trainer with over twenty years of experience in mindfulness, career and personal development. She is also a mantra artist (Rina Rain) and meditation guide sharing peace, devotion, and healing through music. Blending soulful vocals and ancient mantras and modern soundscapes, she creates songs that inspire inner stillness and connection. 

 

Her voice carries the essence of tranquility, each chant unfolding like a soft prayer, a return to presence. Rooted in sacred repetition and silence between the notes, Rina’s voice invites listeners to slow down, breathe, and come home to themselves. Through simple, spacious sound and guidance, she channels frequencies of peace, remembrance, and quiet transformation. Her sound is not performance, it is a threshold.

 

Her latest track Ek Ong Kaar Sat Gur Prasaad is an uplifting and unifying mantra. She shares, "The track reminds us there is one universal truth, one love, and one Creator, and that we come to know this through divine grace and guidance. To me, it is a celebration of all those who guide us throughout our lives, from our parents and educators to the deeper spiritual wisdom carried through revered teachers across centuries. Over time, I’ve come to realize that every teaching ultimately leads us back to the same place, the wise teacher within, our own innate wisdom and love. This prayer ignites unity, grace, and the light that lives within us all.”


For over two decades, Rina has held space for healing through mindfulness, coaching, and creative expression. Her music is a meditation. It’s an invitation to slow down, breathe, and return to the heart.


Ora Cogan  『Hard Hearted Woman」

 

Label: Sacred Bones

Release: 2026年3月13日

 

Review

 

カナダ/ブリティッシュ・コロンビアのシンガーソングライター、オラ・コーガン(Ora Cogan)の最新作は先週のリリースの中でも注目作の一つ。


フォーク、ロック、ジャズ、ソウル、そしてアートポップなどが錯綜する本作は、一見するとソフトな印象があるため、ソフィスティポップのようにも聞こえるかもしれない。


しかし、同時にオラ・コーガンの前衛主義や実験音楽に対するこだわりが見受けられるアルバムでもある。フィオナ・アップル、アラニスモリセット、PJ ハーヴェイの系譜にあるサウンドが中心のように感じられるが、同時にオルタネイトな性質も含まれている。『Hard Hearted Woman』には、Radiohead、Blonde Redheadのような得難いサウンドが含まれている。

 

オープニングを飾る「Honey」はドアーズを彷彿とさせるサウンドで、フォーク・ソングとロックの中間に位置するが、アルバムタイトルの印象とは対象的にそれほどハードな内容ではない。ハードロックやロックンロールを通過した後、それらをアートポップやソフィスティポップでろ過させ、艶のあるサウンドを獲得している。録音はコーガンのソフトなボーカルによってマイルドな印象を帯び、インディーポップに依拠した軽いサウンドに昇華されている。息の続くかぎり、反復的なギターリフ/ドラム/ベースを続け、ピアノの演奏を配して、ジャジーなサウンドに変化することもある。 その中には、カントリー、フォーク、ロック、ジャズと様々な音楽が混在するが、コーガンのヴォーカルは全体的なサウンドプロダクションに落ち着きをもたらし、全体的な印象を取っつきやすい内容にしている。いわば古典的なブギーロックの要素を、ミニマル・ミュージックの方面から再解釈するようなサウンドになっている。これらは最終的に、弦楽器のアレンジメントなどを交えて、70年代風のロックサウンドへと変遷していく。

 

実験音楽や前衛主義に対する傾倒は、「The Smoke」に見出され、ロック/ブルースを含めたフォーク主義が新しいアートポップソングの形に結びついている。特に、コンガのような民族楽器の打楽器の使用、そしてブルースロックの影響を帯びたコーガンのボーカルは、間違いなく女性シンガーソングライターとしての円熟味や渋さを思わせるところがある。ボーカル全般は、基本的にスポークンワードのように歌われるが、サビ/コーラスでは歌唱法をシフトチェンジし、音階的なボーカルが顕著になる。全般的に、音階をぼかして歌う手法を選んでいるが、サビの箇所でカントリーの歌唱の性質を押し出し、独特な哀愁を帯びた旋律を得る。これらは、感情的あるいは叙情的な音楽の作曲性をもとにこのアルバムのいくつかの曲が制作されていることの証となり、ボーカルの性質により、背景となるバンドサウンドにも変化が生じる。最終的には、歌謡的な哀愁溢れるポップサウンドの印象が楽曲の首座を占めるようになる。

 

アルバムの最初のハイライトは「Division」で訪れる。 別段目新しいことをやっているわけではないのだが、電子音楽を配したイントロ、そして80年代のシンセポップやテクノ・ポップを経過したサウンド、そしてビブラートを駆使し、あえて音階を暈す抽象的なボーカライズなど、オラ・コーガンらしいサウンドを聴くことが出来る。バンド録音としては相当ハイレベルで、ファンク/フュージョンジャズの系譜にあるベースと広大な音像を獲得するシークエンスを基調としたシンセなど、80年代のクインシー・ジョーンズ、マーヴィン、チャカ・カーンなどが使用していたR&Bのブラックコンテンポラリーの手法を駆使することで、プロデュース的なポップサウンドを獲得している。これらはオラ・コーガンが単なるシンセポップにとどまらず、ブラックミュージックやソウルミュージックの影響を受けていることを伺わせる。ボーカルの音階進行も独特であり、背景となるプログレッシヴロックのようなサウンドに、移調や転調の要素を付与する。そして、コーガンのボーカルは、ときおり、全般的なアンビエンスと呼応するかのように、宇宙的な印象を帯び、巨大な音像ーーマクロコスモスのサウンドーーを作り出す。曲の後半では、アンダーグラウンドのダブステップ/フューチャーステップなどで使用されるダンスミュージックの手法が登場し、エポックメイキングなサウンドを楽しむことが出来る。

 

最初に、Radhioheadの影響について言及したのは、「Limits」のような楽曲が収録されているから。 この曲では『In Rainbows』時代のトム・ヨーク的なサウンドの影響を感じさせる。そしてそれらを純粋な電子音楽の枠組みではなく、フォークやロックの角度から再構築しようとする。このあたりにもカナダの音楽のすでに存在するものを再構築したり、組み直したりするという要素を捉えられるはずだ。この曲でも意外性のある転調や分数コードを使用したレディオヘッドのように、モダンジャズを経過したロック/ポップのサウンドを楽しむことが出来るはず。その他方、「Love You Better」ではアメリカンなスタイルを選び、カントリー/フォークに依拠したノスタルジックかつパストラルな印象を持つ楽曲、そしてシャンソンやフレンチ・ポップの系譜にあるヨーロッパのポップソングを合体させて、独創的なサウンドを生み出している。

 

これらの1970年代やそれ以前の古典的なポップソングを並行して、本作ではアートポップ主義に傾倒する場合もある。「River Rise」や「Believe In The Devil」などはその象徴となり、60-70年代の古典的なポップソングにカナダのローファイ、それから前衛的なポップソングの影響を交えたサウンドを作り上げる。いわば、Cate Le BonやGwennoのようなアーティストのサウンドとバロックポップを融合させて、懐かしくも新しい抽象的な印象を持つサウンドを構築している。

 

こういった中で、ジャズのシャッフルのリズムを込めた、ロマン派主義のクラシックとバロックポップの融合を目指した『Outgrowing」に心惹かれるところがある。 ここでは、ジャズとバロックポップの融合という、いかにもカナダらしいサウンドを楽しめる。これらの古くもあり、また新しくもあるサウンドは、そもそも音楽には現実世界のように時間軸が存在しないことを強烈に意識づける。だからこそ時間を忘れさせてくれるようなパワーがあるのかもしれない。

 

結果的には、オラ・コーガンのニューアルバムは、前作『Formless』と比べると、ソングライターとしても、全体的なレコーディングとしても大きな飛躍を遂げた。その独特なモノトーンの音楽世界に魅せられてしまうことは確実である。アルバムの多くの楽曲は、モノトーンの暗い色調に彩られているが、それとは対象的に、最終曲「Too Late」だけはファンシーな印象を押し出したドリーミーなフォークポップとなっている。このアルバムは、全般的なカナダの音楽シーンが、アメリカとイギリスの中間に位置づけられること、そして、同地のモントリオールなどで盛んなジャズの要素をどこかに併せ持つことを、あらためて再確認させてくれるのである。

 

 

 

84/100 

 

 

 

Best Track-「Division」 


ニューヨークのデュオ、Widowspeakが、新作アルバム『Roses』の詳細を発表し、リードシングル「If You Change」をリリースした。2022年リリース作『The Jacket』に続く作品となる。

 

「If You Change」は、二人の時代を超越した魅力を捉えた楽曲群の最初の予告編として登場した。制作にあたり、ボーカルのモリー・ハミルトンは「変化への恐怖、そして(状況や物事が)それを台無しにしてしまうという恐怖のせいで、時間が止まってしまったように感じられる瞬間について考えた」と語っている。

 

 「『ミントコンディション』という言葉は、あたかも資産であるかのように語られることが多いけれど、それは同時に、その物が使われず、共に暮らし、愛されることもなかったことを意味する。その物は、決して自らの運命を果たすことはできないの」


このシングルにはミュージックビデオも制作されており、ハミルトンは次のように付け加える。「ちなみに、私の子供の頃のお気に入りの本の一つが『ベルベットのうさぎ』で、子供の頃、メリル・ストリープがケン・バーンズ風のスローパンで映し出されるイラストに合わせて読み聞かせるVHSテープを持っていました。それが私の脳裏に焼き付いているんです。

 

 今でも、彼女の『私は本物よ!』という声が聞こえてくるようです。姉が私にそのレコード盤をプレゼントしてくれたんですが、本当に素晴らしいんです。今は赤ちゃんに読み聞かせているボードブック版があるから、余計にそのことを考えているのかもしれません。でも、この物語の要点は、愛されることによってのみ、何かが『本物』になれるということ……そして、それがこのビデオが今の形になった理由でもあります」


『Roses』は昨年1月、ギリシャのイドラ島にあるオールド・カーペット・ファクトリーでレコーディングされた。ツアーメンバーのウィリー・ミューズ、ジョン・アンドリュース、ノア・ボンドが参加し、ドロップ・オブ・サン・スタジオのアレックス・ファラーがエンジニアを務め、シカゴ・マスタリングのグレッグ・オビスがマスタリングを担当した。

 

全10曲にわたり、ハミルトンのボーカルとロバート・アール・トーマスのギターが融合し、REM、ヨー・ラ・テンゴ、キャット・パワーなどを彷彿とさせるドリームポップとパワーポップのサウンドを生み出している。

 

 

「If You Change」


Widowspeak 『Roses』


Label: Captured Tracks 

Release: 2026年6月5日

 

Tracklist

1.The Hook

2.No Driver

3.Roses

4.If You Change

5.Wondering

6.Angel Number

7.Soft Cover

8.Heaven is Waiting

9.Actor

10.Hourglass

 

Pre-save: https://widowspeak.ffm.to/roses.oyd 


Death Cab For Cutieが11枚目のアルバム『I Built You A Tower』を発表。リードシングル「Riptides」を公開した。待望の新曲「Riptides」はエレクトロポップとインディーロックを融合させているが、デス・キャブらしいオルタネイトなコード進行が特異な雰囲気を添えている。

 

『I Built You A Tower』は、結成から30年近くを経て、このインディー・ロックの巨人が原点回帰を果たした作品となっている。

 

彼らは先日、20年間在籍したアトランティック・レコードを離れ、インディーズ・レーベルのANTI-(MJ・レンダーマン、ワックスハッチー、ウィルコ、トム・ウェイツが所属)への移籍を発表しており、新曲「Riptides」で新たな章の幕開けを告げている。


このシングルについて、ボーカル兼ギタリストのベン・ギバードは次のように語っている。「『Riptides』は、私たちの周囲で計り知れない規模の悲劇や喪失が起きている中、圧倒的な悲しみにどう向き合うかという課題について歌った曲だ。そして、この二つの要素が私たちの精神の中で絡み合う時、それがいかに完全に身動きが取れなくなるような感覚をもたらすかを描いている。」


『I Built You A Tower』は、バンドへのノスタルジーとギバード自身にとっての激動の時期から生まれた作品だ。当時、彼は『Transatlanticism』と『Plans』の20周年記念ツアーを行い、ザ・ポストル・サービスのフロントマンを務める一方で、自身の結婚生活の破綻とも向き合っていた。「喪失や悲しみを自分の中に収める場所を見つける必要があるんだ」と彼は説明する。 「それらを抱え込み、私たちが人生を前に進めるための場所だ。しかし、そのトラウマが、私たちが作り出した殻から飛び出してくる瞬間がある」


アニバーサリー・ツアーを振り返り、ギタリスト兼キーボーディストのデイヴ・デッパーはこう語る。「アニバーサリー・ツアーは、僕たちの体内にあったノスタルジアをすべて追い払ってくれた。僕たちは、自分たち全員を凌駕する強大な力の一部だと感じ、スタジオに入った時には『どうすればその感覚を捉えて、新しい何かへと昇華できるか』という意識を持っていたんだ」


「このアルバムの制作体験全体が、私たちをバンドの初期の頃へと連れ戻してくれた。スタジオにいるミュージシャンたちが、今取り組んでいるものを気に入ってくれれば、それで十分だ。私たちは、そこから生まれる自信と再びつながることができた」と、ベーシストのニック・ハーマーは付け加える。


「Riptides」

 



▪Anti-との契約を発表 夏のヘッドラインツアーを開催 Japanese Breakfast、Jay Som、Nation of Languageがサポート・アクトを務める 

 


 

このアルバムのリリースと同時に、デス・キャブ・はAnti-レコードとの新契約を発表しました。また、夏のヘッドライン・ツアーも発表しました。7月10日にミネアポリスでスタートし、ロサンゼルスの「ザ・グリーク」での2夜連続公演も含まれています。Japanese Breakfast、Nation of Language、Jay Somがサポートアクトとして参加します。

 

これに先立ち、デス・キャブは5月29日にデンバーで開催される「アウトサイド・デイズ」フェスティバルに共同ヘッドライナーとして出演する。


これらの公演は、アルバム『トランスアトランティシズム』の20周年を記念した歴史的な世界ツアー(全公演ソールドアウト)と、2022年にリリースされ世界的に絶賛された10作目のスタジオアルバム『アスファルト・メドウズ』の発表に続くものだ。フロントパーソンのベン・ギバードは付け加えている。


「このバンドに在籍する上で私が最も気に入っていることの一つは、私たちにインスピレーションを与えてくれるアーティストたちと共にツアーに出られることです。Japanese Breakfast、Jay Som、Nation of Languageは、ここ数年で私たちが最も気に入っているアルバムをいくつか生み出しており、彼らがこの夏、私たちに加わってくれることをとても楽しみにしています」


 

▪Death Cab For Cutie 『I Built You A Tower』 

Label: ANTI-

Release: 2026年6月5日

 

Tracklist: 

1. Full of Stars
2. Punching the Flowers
3. Pep Talk
4. I Built You A Tower (a) 
5. Envy the Birds 
6. Stone Over Water 
7. How Heavenly A State 
8. Trap Door 
9. Riptides 
10. The Flavor of Metal
11. I Built You A Tower (b) 

 

 

▪Tour Dates:

May 29 – Denver, CO – Outside Days 
July 10 – Minneapolis, MN – Armory * 
July 11 – Milwaukee, WI – Miller High Life Theatre * 
July 12 – Indianapolis, IN – Everwise Amphitheater at White River State Park * 
July 14 – Cincinnati, OH – MegaCorp Pavilion * 
July 15 – Cleveland, OH – Jacobs Pavilion * 
July 17 – Philadelphia, PA – Highmark Mann Center for the Performing Arts ^ 
July 18 – Canandaigua, NY – CMAC ^ 
July 19 – Toronto, ON – RBC Amphitheatre ^ 
July 21 – Columbia, MD – Merriweather Post Pavilion ^ 
July 22 – Raleigh, NC – Coastal Credit Union Music Park at Walnut Creek ^ 
July 24 – St. Louis, MO – Stifel Theatre # 
July 25 – Bentonville, AR – The Momentary # 
July 26 – Council Bluffs, IA – Harrah’s Stir Cove # 
July 28 – Sandy, UT – Sandy Amphitheater # 
July 29 – Sandy, UT – Sandy Amphitheater # 
July 31 – Phoenix, AZ – Arizona Financial Theatre # 
August 2 – Los Angeles, CA – The Greek Theatre # 
August 3 – Los Angeles, CA – The Greek Theatre # 
August 4 – San Diego, CA – Gallagher Square at Petco Park # 
August 6 – Las Vegas, NV – The Theater at Virgin Hotels Las Vegas & 
August 7 – Paso Robles, CA – Vina Robles Amphitheatre & 
August 9 – San Francisco, CA – Outside Lands 
September 16 - Dublin, Ireland - 3Olympia Theatre 
September 19 - Manchester, UK - O2 Victoria Warehouse 
September 20 - Edinburgh, UK - Corn Exchange 
September 21 - Gateshead, UK - The Glasshouse  
September 23 - Bristol, UK - The Prospect Building 
September 25 - London, UK - Troxy 
September 29 - Utrecht, Netherlands - TivoliVredenburg 
September 30 - Brussels, Belgium - Cirque Royal 
October 1 - Berlin, Germany - Columbiahalle 
October 3 - Paris, France - Elysée Montmartre 

*with Jay Som 
^with Japanese Breakfast 
#with Nation of Language 
&with Lala Lala 





現在廃盤となっている坂本龍一の隠れた名盤『the End of Asia』が、今年のレコード・ストア・デイの限定商品として再発されることが明らかになった。


本作は、坂本龍一がYMO在籍中に、岡本一郎によって結成された古楽演奏集団「ダンスリー」(正式名称:ダンス・ルネサンス合奏団)とリリースした2枚目のアルバムであり、13世紀フランスのトルバドゥールの曲から14世紀イタリア、16世紀スペイン・オランダの曲、そして坂本龍一のオリジナル曲までを収録し、中世ルネサンス期の音楽を坂本独自の視点で再現した隠れた名盤である。


古典曲だけでなく、坂本龍一作曲の楽曲も5曲収録されており、榛名と高橋悠治による名コラボ作品『一面の菜の花』でも取り上げられた「グラスホッパー」の古楽アレンジなど、見どころ満載となっている。4月18日(土)に世界同時発売。数量限定のため、お早めにお求めください!


2026年度のレコード・ストア・デイは4日18日に各実施店舗で開催され、レコードコレクターを唸らせるアイテムが販売される。


▪︎レコード・ストア・デイ 2026 Japanの限定アイテムの詳細につきましてはこちらをご覧下さい。


 

▪︎坂本龍一+ダンスリー 『the End of Asia』


<トラックリスト>


Side-A

1. ダンス

2. 二つのロンド      

3. ファ・ラ・ラ・ラ・ラン

4. ぼくのかけら

5. 楽器のためのモテット・イン・セクラム

6. グラスホッパー

 

B面

1. かなしき愛

2. ジ・エンド・オブ・エイシア

3. 美しい時の訪れ:エイヤ

4. イスタンピータ:イザベラ

5. リヴァー

アーティスト:坂本龍一+ダンスリー

タイトル/ title:the End of Asia

フォーマット:LPレコード(180g重量盤)

品番:GB4001RSD

発売日:2026年4月18日(土)

価格:5,400円(税込)

レーベル:Gearbox Records


<クレジット>

プロデューサー:坂本龍一

編曲・リアリゼーション:2,3,5,7,9,10 岡本一郎 / 6,11 坂本龍一 / 1,4,8 川口義晴

演奏:ダンスリー(リーダー:岡本一郎) / 坂本龍一(パーカッション 2,4,8) / (ポルタティフ・オルガン 4,6)

録音:1981年10月1〜2日 宝塚ベガホール / 1981年12月6〜12日 日本コロムビア第2・第3スタジオ

マスタリング:キャスパー・サットン=ジョーンズ(Gearbox Records, London)

 

・バイオグラフィー


坂本龍一:

1978年、『千のナイフ』でソロデビュー。同年、イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を結成。解散後も多方面で活躍。映画『戦場のメリークリスマス』(大島渚監督作品)で英国アカデミー賞を、映画『ラストエンペラー』(ベルナルド・ベルトリッチ監督作品)の音楽でアカデミー賞作曲賞、グラミー賞などを受賞。常に革新的なサウンドを追求する姿勢は世界的に高く評価されている。


ダンスリー:

リュート奏者の岡本一郎を中心に1972年に結成された日本の現代古楽アンサンブル集団、ダンスリール・ルネサンス合奏団。岡本一郎は関西学院中学部在学中にクラシック・ギターを始め、毎日放送のディレクターを経て、31歳でギリシャ国立音楽院に留学。5年間の滞在中に中世・ルネサンス音楽と出会い、リュートの腕を磨いた。1977年にURCレコードからファースト・アルバム『絆』を、1981年には日本コロムビア傘下のデノン・レーベルからセカンド・アルバム『ダンスリー』をリリースし、メジャーレーベルからの初リリースとなった。 



・レコード・ストア・デイとは


RECORD STORE DAY (レコード・ストア・デイ) は、アメリカ国内の約1400の独立系レコード店と、海外の数千のレコード店を中心に、音楽とレコード店の文化を祝い、アナログレコードを手にする喜びや音楽の魅力を共有する年に一度の祭典です。


例年、4月の第3土曜日に "全世界" でアナログレコードが発売される世界最大のレコードイベントで、2008年に第1回目が開催されてから今日に至るまで現在20ヵ国以上の組織が参画しています。日本国内では350を超えるレコード店が、RECORD STORE DAY に参加しています。


「地元や各地域にあるレコード店を大切にすること」「より多くの人にレコード店に足を運んでいただくこと」を基本理念とし、開催日当日には数多くの RECORD STORE DAY リリース作品が発売されます。


開催日当日の朝から様々な年代の音楽リスナーが並んでレコード店の開店を待つ光景は、日本においてもRECORD STORE DAYならではの風物詩となっています。




ニューヨークのインディーポップ界の新星、アヴァ・フランクス(Ava Franks)は現代のインディーポップシーンを鮮烈なイメージで塗り替えようとしている。


最新シングル「Good Scar」は、きらめくシンセ、力強いベースギター、そして幻想的なバックボーカルを特徴とし、ロマンス映画の冒頭シーンにふさわしい、魅惑的なサウンドスケープを構築する。


新しい恋に直面しても勇敢であり続けることを歌う、抗いがたい魅力を持つインディーポップトラック。将来、たとえこの人に心を傷つけられるかもしれないと分かっていても、そんなことは気にも留めない。 その人とは良いことも悪いことも、すべてを分かち合いたいだけ。フランクスは言う。


「Good Scars」 

 

 

 

▪︎Ava Franks



アヴァ・フランクスは、ニューヨークを拠点とするインディー・ポップ・アーティストです。彼女は、サラ・マクラクランのようなシンガーソングライターのストーリーテリングや、ロードのようなポップ・アーティストの夢のようなサウンドスケープからインスピレーションを受けている。


アヴァは物心ついた頃から歌っており、子供の頃はピアノのレッスンや学校のミュージカルに出演することを楽しんだ。 2021年に初のシングル「3 Pines」をリリースして以来、さらに6曲をリリースしており、「Every Day」というインディー・ポップ・トラックで各メディアから注目を集めた。


近年のアヴァは、大人への成長や恋に落ちることをテーマに曲を書いている。20代前半という時期、すべてを理解しようとする過程を、ソングライターとして丁寧に綴り続けている。



▪︎EN

 

Ava Franks, a rising star in New York’s indie pop scene, is set to make a striking impact on the contemporary indie pop scene. Her latest single is an irresistibly charming indie pop track that celebrates staying brave in the face of a new romance.


Ava Franks is an indie pop artist based in New York. She’s inspired by the storytelling of singer-songwriters like Sarah McLachlan, and by the dream-like soundscapes of pop artists like Lorde. Ava has been singing since she can remember and, as a child, always enjoyed taking piano lessons and performing in school musicals. In 2021 she released her first single, “3 Pines,” and since then has released six more, the latest being an indie pop track called “Every Day,” which garnered attention from Earmilk and LADYGUNN, among others.


Ava writes about coming of age and falling in love. She continues to reflect on what it’s like being in your early twenties, figuring it all out: one song at a time.


Her latest single "Good Scar" is an irresistible indie pop track all about feeling brave in the face of new love. She shares, "You know that, down the road, this person might break your heart, but that doesn't even faze you. You just want everything with them, the good and the bad." "Good Scar" features sparkling synths, driving bass guitars and ethereal background vocals, building a captivating soundscape fit for the first scenes of a romance.




代表的なヒットソング「I Love You Always Forever」を持つプラチナスーパースター、 Donna Lewisが80年代のエレクトロポップと呼応するセンチメンタルでスウィートな新曲をリリースした。

 

ドナ・ルイスはUKダンスミュージックシーンきっての両雄、ROMYとFred again..が発掘した。ポスト・ディスコポップとも称すべきナンバーで、ドナのボーカルは甘酸っぱい雰囲気を放つ。


ニューシングル「Fall Back Girl」は伝説的な作曲家兼プロデューサー、デヴィッド・ロウ(BBCテーマ曲「Touch and Go」など)との共同制作によって作り上げられた。この音楽的な告白は、待望のニューアルバム『Wanderlust』における感情的な転換点を象徴する一曲。テーマ的には、人間関係の中で育まれる微妙な不均衡を探求しており、誰かを失うことへの恐怖が、徐々に自分自身を失うことへと変わっていく様子を描いている。


ネオンの鼓動を刻む「Burning Man」、鋭い内省を紡ぐ「Where Is The Love」、温もりに満ちた「Coming Home」、そしてロマンチックな期待感に満ちた「Meet Me」に続き、「Fall Back Girl」は内面へと深く入り込んでいく。これは失恋の章であると同時に、目覚めの章でもある。 


「すべてはあなたのことよ」とドナは歌う。柔らかく、オーガニックなドリームポップのテイストを取り入れたこの楽曲は、繊細なアコースティックギター、温かみのあるドラムパターン、さらに程よい親密さと広がりを同時に感じさせる雰囲気のあるレイヤーを軸に構成されている。

 

 

「Fall Back Girl」

 


 ▪︎Donna Lewis:



ドナ・ルイスは常に個性の象徴であり、25年以上にわたり、優雅さと確固たる信念を持って独自の道を切り拓いてきました。


彼女の象徴的なラブバラード『I Love You, Always Forever』は、世代を超えて今なお人々の心に響き続けている。この不朽の名曲は、米国と英国の両チャートで1位を獲得し、歴史上最も愛される楽曲の一つとしての地位を今も保ち続けています。 


最近では、The XXのロミー(ROMY)が、フレッド・アゲイン(Fred Again)とドナのこの曲をサンプリングし、その魔法を再び呼び覚まし、『I Love You, Always Forever』は世界的な注目を集めることに。


しかし、今日のドナの物語はかつてないほど力強いものです。乳がんとの闘病を乗り越えた彼女の強さと不屈の精神は、一音一音に滲み出ています。


『The Sun』紙から「エイジレス・ビューティー」と称され、『People』誌などでも特集された彼女のアルバム『Rooms With a View』は、今なお人々にインスピレーションを与え続けています。ホームズ・アイヴスとのコラボレーションで制作された『Rooms With a View』は、人生最大の試練を乗り越えるために必要な勇気を、親密かつありのままの姿で聴き手に伝えています。


ドナ・ルイスは、伝説的な作曲家兼プロデューサーであるデヴィッド・ロウ(『Touch and Go』、BBCテーマ曲など)とタッグを組み、アステック・レコードからリリースされるインディー・エレクトロニカとドリームポップが融合した最新アルバム『Wanderlust』に取り組んでいる最中だ。 


ネオンの脈動を帯びた「Burning Man」、鋭い内省を込めた「Where Is The Love」、温もりのある「Coming Home」、そしてロマンチックな期待感に満ちた「Meet Me」に続き、「Fall Back Girl」は内面へと向かう。


同様の健康上の闘いに直面した数百万の人々にとって、ドナの物語は単なる物語ではない。それは希望の灯台であり、最も無防備な瞬間でさえも強さを見出せることを思い出させてくれるものだ。世界がこれまで以上にレジリエンスと美の物語を必要としている今、ドナ・ルイスはかつてないほど輝いている。 

 


▪︎EN

 

Platinum superstar Donna Lewis, known for her hit song “I Love You Always Forever,” has released a sentimental and sweet new track that echoes the elctro-pop sound of the 1980s. Donna Lewis was discovered by ROMY and Fred again.., two of the UK dance music scene’s leading figures. Described as a post-disco pop track, Donna’s vocals exude a bittersweet atmosphere.


Donna Lewis has always been a beacon of individuality, crafting her own path with grace and conviction for over 25 years. Her iconic love ballad I Love You, Always Forever continues to resonate across generations—an enduring anthem that topped both US and UK charts and still holds its place as one of the most beloved songs in history. Recently, UK sensation ROMY of The xx reignited that magic by sampling Donna’s classic hit, alongside Fred Again, bringing I Love You, Always Forever back into the global spotlight.


But Donna’s story today is more powerful than ever. Having emerged from a battle with breast cancer, her strength and resilience radiate through every note. Just named an “Ageless Beauty” by The Sun and profiled by the likes of People Magazine, her album Rooms With a View continues to inspire.  Rooms With a View, produced in collaboration with Holmes Ives, offers listeners an intimate and raw portrayal of the courage it takes to overcome life’s greatest challenges.


Donna Lewis is now collaborating with iconic composer-producer David Lowe ("Touch and Go", BBC themes) on Wanderlust, an indie-electronica meets dream pop album released via Aztec Records. Following the neon pulse of "Burning Man", the sharp-edged reflection of "Where Is The Love", the warmth of "Coming Home", and the romantic anticipation of "Meet Me", "Fall Back Girl" moves inward. It is the heartbreak chapter, but also the awakening. Introducing a softer, more organic dream-pop texture, the track is built around delicate acoustic guitar, warm drum patterns, and atmospheric layers that feel intimate and expansive at once. Thematically, the song explores the subtle imbalance that can grow inside relationships, where fear of losing someone slowly turns into losing yourself. "It’s all about you” Donna sings.


For millions who have faced similar health battles, Donna’s story isn’t just a narrative—it’s a beacon of hope, a reminder that strength can be found even in our most vulnerable moments. At a time when the world needs stories of resilience and beauty more than ever, Donna Lewis shines brighter than ever before. 

 

 



合同会社ノンレクチャー(東京都渋谷区/代表:持田剛)は、本日3月13日(金)に渋谷スペイン坂で渋谷PARCOが運営するZERO GATE B1Fにて、本とアートの複合スペース「NONLECTURE books/arts」をオープンしました。


「NONLECTURE books/arts」は、書籍、アート、展示、イベント、プロダクトといった領域を横断しながら、知覚や思考の往復運動を生み出す場として構想されました。来場者は空間を回遊する中で偶発的な出会いや解釈の揺らぎを体験し、それぞれの関心や背景に応じた関わり方を見つけることができます。


【来場体験をかたちづくる 6 つのコンテンツ】



1. アート関連の洋書を中心とした書棚独自の視点で選んだ書籍を揃え、海外のアートブッ クやビンテージブックを中心に展開します。


2. Goldwin のフィロソフィーを空間で表現する展示と書棚アウトドア・スポーツアパレルメ ーカーGoldwin の思想や背景を、NONLECTURE の選書と企画を通して紹介します。Goldwin が大切にしている価値観や視点にも触れていただけるスペースです。


3. コーヒーやナチュラルワイン、クラフトビールなどを楽しめる CAFE BAR 厳選された食 材を扱い、食の背景を大切にするフードスタイリスト・米田牧子主宰の「kokiliko(コキリ コ)」。その確かな審美眼と舌でセレクトされた、コーヒーやナチュラルワイン、クラフト ビールをカウンターで提供します。素材本来の味をお楽しみください。


4. アートや写真、ポスターやエフェメラの展示販売 アートや写真作品、ビンテージポスター、各種エフェメラなどを展示し、気に入ったものは 購入することもできます。


5. 出版記念やトークショーやサイン会等のイベント 作家やアーティストなど、多様なカルチャーの担い手を招いたイベントを予定しています。


6. オリジナルおよびコラボの限定商品の展開


NONLECTURE のオリジナルアイテムに加え、アーティストやブランドとの限定商品も紹介 していきます。







【エキシビション、イベント、トークショーのスケジュール】


・ジェリー鵜飼展『Zen Hiker』




会期:3月13日(金)〜 4月5日(日)


「資本主義の限界が垣間見える。21世紀は明るい未来じゃなかった。だから山に行く。道具は少なくして。獣の気配に怯え、冷たい風に震え、雨を避けて寝袋に潜り夜が明けるのを待つ。森を歩く。太陽は真上。不安も悩みも全て消えていた。そんな山のあれこれを描いています。」ジェリー鵜飼






・柏田テツヲ写真展『Boundary』at Godwin Room




会期:3月13日(金)〜 


「これまで一貫して人と自然の関係性を問い続けてきた作品群を、本展では「Boundary」と いうタイトルのもとに再構成する。人と自然の境界はどこにあるのか。人と自然は交わることができるのか。」柏田テツヲ





・特殊ポスターショップ SOONER OR LATER インポート・カルチャーポスターズ POP-UP 

日時: 3月13日(金)〜5月10日(日) 


海外直輸入ポスターを扱う日本最大規模のショップ。8,000枚超の在庫を持ち、30 か国以上からの買い付けを行なっている。現代アート・映画・音楽・建築など幅広いジャンルを網羅。唯一無二のコレクションの中から、厳選したポスターで、2か月にわたる長期POP-UPを開催します。







・写真集『ママ』刊行記念トークイベント〜写真家・田附勝 × 映画監督・山中瑶子







日時: 3月15日(日)16:00 〜 


田附勝写真集『ママ』の刊行をきっかけに、これまで交わることのなかった二人の作家が出会い、対話を重ねるなかで、それぞれの世界観や感情が時間とともに立ち上がり、二人の次なる創作のインスピレーションとなる瞬間に観客も立ち会うイベントです。


・Bruce Pavitt 『SUB POP USA』サイン会




日時: 3月26日(木)19:00 〜


米国インディー音楽レーベル「SUB POP」の創設者であり、Nirvana、Soundgarden、Mudhoneyらを見出し、グランジという一大ムーブメントを創り上げたロック界の重要人物、ブルース・パヴィット氏が2冊の写真集・アンソロジーを携えて来日します。貴重なサイン会を開催します。





 

【代表 持田剛 コメント】


「渋谷のど真ん中に誕生する「NONLECTURE books/arts」は、本屋でもギャラリーでもない、型に縛られない自由な空間です。店名は、詩人E.E.カミングスが型通りの講義(lecture)を拒み、自らの生き方を語った伝説的講義録『i: six nonlectures』に由来しています。


また、この場所を考えるうえで、建築家・青木淳さんの著書『原っぱと遊園地』にある「原っぱ」という考え方にもインスピレーションを受けました。


楽しみ方が決められた「遊園地」ではなく、訪れた人それぞれが自由に過ごし方を見つけられる場でありたいと思っています。


店内には、四半世紀にわたりアートブックに携わってきた経験から選んだ約1500冊の洋書を中心に、ヴィンテージポスターやオリジナルアイテムが並びます。ナチュールワインやクラフトビール、コーヒーを片手に、アート展示や音楽、トークイベントなどをシームレスに楽しめる空間です。既存のルールやマーケティングに縛られず、自分なりの楽しみ方を見つけられる場所。本やアートを通じて、新しい視点と出会う自由な時間を過ごしていただけたら嬉しいです」


【店舗概要】




店舗名:NONLECTURE books / arts powered by Goldwin

住所:東京都渋谷区宇田川町16-9 渋谷ZERO GATE B1

営業時間: 11:00 〜 21:00

店舗面積:120平米

オープン日:2026年3月13日(金)

Web:https://nonlecture.jp/

Instagram:@nonlecture_books_arts


【NONLECTURE 代表 持田剛 略歴】




洋書アートブックの仕入れ、選書、国内外の作家の写真展、アートエキシビションのキュレーション、出版イベント、サイン会等のアレンジを広く行う。


1998年よりタワーレコード渋谷店7Fにあった「TOWER BOOKS」のマネージメント 、2008年より「代官山蔦屋書店」準備室の洋書仕入れ、2014年よりファッションブランド「MARC JACOBS」が手掛けるブックストア「BOOKMARC原宿」のディレクションを行う。2026年3月、渋谷スペイン坂に「NONLECTURE books/arts」を開業。

【NONLECTURE books/artsとは】


渋谷スペイン坂に26年3月にオープンしたスペース。書店でもギャラリーでもなく、本・展示・イベントがゆるやかにつながる場所。訪れた人が本を手に取り、展示を眺め、時間を過ごすことができる。作家・読者・観客といった役割も固定せず、訪れるたびに少し違う関係や体験が生まれる。屋号の「NONLECTURE」は、詩人 E. E. カミングスの『i: six nonlectures』に由来し、何かを教える場というよりも、言葉や作品にふと出会い、それぞれの仕方で受け取れる空間という意味が込められている。形式に縛られず、本やアートをきっかけに人と表現が交差する。


マックス・クラークは、ステージネーム「Cut Worms」として知られるシンガーソングライター兼ミュージシャンで、オハイオ州出身、現在はニューヨーク州ブルックリンを拠点としている。

 

地表の下では、蠕虫が働く――柔らかく見えざる存在が、静かに再生を続ける。見過ごされがちな彼らの存在は、生存が暴力なしにはありえないことを思い起こさせる。鋤は切り裂き、収穫は殺し、生命は生命を糧とする。このイメージは、長年マックス・クラークの心に留まり、破壊と成長、無垢と経験の狭間への彼の探求を導いてきた。この二面性は、カット・ワームズとしての4作目となる『トランスミッター』において、これまでで最も完全に表現されている。


ウィルコのロフト・スタジオにてジェフ・トゥイーディがプロデュースした『トランスミッター』は、マックス・クラークの技量の深化と、離散の中にも優美さを求める二人のアーティストの融合を示す。共にパワーポップとオルタナティブロックの恍惚たる精神を呼び起こし、カット・ワームズのヴィンテージな色彩を拡げつつ、時代を超えた楽曲創作の才能を再確認させる。 


マックス・クラークは視線を、誰もが住みながらめったに共有しない私的な世界へと向け、幻想と崩壊の狭間に浮かぶ国家へと向ける。そこでは自立の神話が形作られ、テクノロジーによる繋がりを売り込んだ人々は静かな送信機へと貶められている——売買され、操作され、測定されるデータポイントとして、彼らを結びつけるはずのネットワークによって歪められた人生を送る。


クラークは語る。「コンセプトアルバムを作るつもりはなかった。でも結局、全てを一つの容器に収めざるを得ない。カール・セーガンの小説『コンタクト』で、地球は遠い星系からの通信を受信する。それは暗号化されたメッセージを伴って送り返された古いテレビ放送だった。歌も同じように機能するかもしれないという発想が気に入った——光線のようにメッセージを運び、ただ受信すれば感じ取れるもの」 


キャリアを重ねながら数枚のアルバムをリリースした今、クラークは自らの技法を完全に掌握し、独自の周波数で共鳴している。往年のポップへの情熱から始まったものは、持続性そのものの研究へと成熟し、彼を永続的な深みを持つシンガーソングライターとして確立した——そのビジョンは、粘り強さを芸術へと昇華させたトゥイーディらと肩を並べるにふさわしいものだ。


『トランスミッター』の最初の兆しは、2024年夏にカット・ワームズがウィルコのサポートとしてツアー中だった時に現れた。ツアー終了後、トゥイーディはバンドをシカゴの伝説的なスタジオ「ザ・ロフト」でのレコーディングに招待し、その秋に開始する計画がすぐに立てられた。 この機会はクラークにとって一種の帰郷だった。


シカゴはクラークが美術学校に通い、形成期のバンドで演奏し、カット・ワームズの『Soft Boiled Demos』の録音を開始した場所だ。


ウィルコとの共演自体が夢だったが、新たな楽曲群を携えシカゴに戻り、トゥイーディと仕事をする機会を得たことは、一つの輪が閉じ、新たな章が始まる感覚をもたらした。


ギターやアンプ、本が温かく散らばるロフトで、クラークとトゥイーディはすぐに音楽的な共通点と、複雑さを内包する楽曲への共通の直感を見出した。クラーク自身のギタースタイルとアレンジの才が特徴だった過去の作品とは異なり、『トランスミッター』は対話として形作られていった。彼の歌声と作詞が骨格を形成する中、トゥイーディのギターとベースラインが楽曲が宿る空間をスケッチし、壁を築きながらも決して閉じ込めることはなかった。


 「ジェフは、私が明言しなくても、各楽曲における語り手の正体や物語の本質を本能的に理解していた」とクラークは語る。


プロデューサーとしてのトゥイーディの存在感は、強引な選択ではなく、空間に彩りを添え、絶えず新たな質感を提供する方法に現れた。彼のベテランとしての知識と卓越した演奏技術が、クラークに楽曲をより自由に流す自信を与えた。 二人の共感し合う感性が世代の隔たりを埋め、単独では成し得なかった繊細な表現を生み出した。


「どの曲も、耳を傾けてくれる誰かへのSOSのようなものだ」とクラークは説明する。これらの信号を辿る中で、彼は人間の条件の地図を描き出し、見失った分岐点、迂回、そして道中のささやかな仕草や儚い出会いに詩を見出した。


これらの肖像画に貫かれているのは、時は常に過ぎ去っていくという自覚だ。クラークはテレビ画面にちらつくアメリカン・ドリームを描き、明日のビジョンがいかに脆いかを暴く——それはスクリーンに焼き付くが、私たちが発見すると思っていた人生とは決して一致することはない。 それでもアルバムには時折、希望の光がきらめく。偶然の出会いの約束であれ、愛する人の瞳に浮かぶ夜明けの光であれ、地平線は見えつつも遠ざかり続けるのだと感じさせる。 

 


▪Cut Worms 『Transmitter』- jagujaguwar


 

カット・ワームズの音楽は不思議なことに、アメリカ東海岸、中部、西海岸の離れた音楽がどこかの点で繋がり、交差することを示唆する。また、それは最終的には、国外の音楽ともどこかで交わることを印象付ける。ニューヨークのマックス・クラークの音楽には、Wilcoのようなサウンドの影響もあるが、最も大切なのは、こういった2000年代以降の象徴的なインディーズバンドが培ってきた「ポスト・ビートニク」の土壌を受け継いでいることかもしれない。

 

心地よいフォークソング、また、時を忘れさせてくれる、これらの年代不明のロックソングには、名声も権威も無ければ、資本主義的な観念もない。カット・ワームズは、そんなものには一瞥もくれず、ギターを奏で、吟遊詩人のように歌を歌い、自らのインディペンデントの王国、あるいはワンダーランドを構築する。いわば、現代の地点から出発し、その創造性をフルに活用し、最終的には、それらの現実的な観念を乗り越え、すべての存在を繋げていこうとする。


最終的には、西も東もない、上も下もない、右も左もない、特異な音楽表現によって培われた混沌としたユートピアを見事なまでに作り上げる。それはやはり、ジョン・レノンがソロ活動を通じて目指していた「Imagine」のような''空(くう)の世界観の反映''でもある。しかし、それは当時としては現実逃避のように言われることもあったが、今日のような混沌とした世界では違う意味を帯びてくる。それは、音楽的表現のような世界が、日常の世界と平行して、もう一つのタイムラインを作り上げるということを意味する。能動的に言えば、『Transmitter』で実行されるのは、人生を生きる上で、それらのリアリティを音楽的表現が超越しえるのかという挑戦でもある。アルバムに収録された10曲は、そういった実践の足跡のようなものが残されている。

 

1曲目「Worlds Unknown」 では爽快で甘酸っぱいメロディーを擁するフォークロックソングを聴くことができる。イントロでは、「Sweet Jane」のようなクラシックなポップソングを彷彿とさせ、その後は、ビートルズやその影響下にあるバーバンクに象徴されるような西海岸のロックミュージックへと推移していく、エレアコのような響きを持つギターの心地良い響きを背景に、マックス・クラークのボーカルは、どことなく人懐っこい印象を帯びる。そして、ビートルズのようなファルセットを用いた、心許ないボーカルラインがノスタルジックな雰囲気を帯びてくる。彼の作り上げる牧歌的な空気感は曲が流れていくごとに、広がりを増していく。現実を越え、完全なる幻想の世界。途中からはドラムが入り、楽曲は驚くほど華やかになっていく。

 

パワーポップ/ジャングルポップのような甘酸っぱい旋律を中心に展開されるこの曲は、知られざる、あなたが知らない世界が存在することを示唆する。一般的には示されることのない、普遍的なアガペーの世界が歌われている。2曲目「Evil Twin」は、アコースティックサウンドをベースにしたカントリーソングで、ときおり切ない雰囲気を帯びるロックソングへと姿を変える。1曲目と同様、間奏のギターソロを挟んでローファイな空気感を作り、アコーディオンの演奏が響く。これらは、このアルバムの独特なエキゾチズム性を幻想的に作りあげる。

  

「Long Weekend」では、ジャグリーなギターをもとにした親しみやすいジャングルポップで、サビのキャッチーなフレーズが印象的だ。こういった中で、甘酸っぱいフレーズとギターを散りばめながら、ローファイな感じに満ちた楽曲が作り上げられていく。ギターの多重録音の組み合わせがサイケデリックな雰囲気を帯び、いわばWilcoのようなサウンドに見受けられる「ポスト・ビートニク」とも言うべき、サイケデリックな空気感を作り上げていく。二分半以降のトリッピーなサウンドは、ジェフ・トゥイーディーならではの強固なオリジナリティが滲み出ている。


続く「Barfly」では、さらにアコースティックの演奏に重点を置いたフォークソングを楽しむことができる。しかし、これらのサウンドに通底するのは、1960、70年代のロックやフォークソングへの親和性である。ニューヨークの多くのミュージシャンは古典的な音楽性を引き継ぎ、それらを現代的な解釈を施すことが多いが、その象徴的な楽曲と言えるかもしれない。プロデュース的には、ドラムのシャリシャリした響きが強調され、心地よい響きを捉えることができる。

 

中盤のハイライトとなる「Windows On The World」では、''テレビの画面に映されるアメリカンドリームの儚さ''が歌い込まれている。相変わらず、くつろいだ感じのカントリー/フォークに根ざしたロックソングを聴くことができるが、飄然とした軽やかなサウンドで癒やしに満ちた瞬間を作り出す。この曲では、Real Estate(リアル・エステイト)のようなサウンドを楽しむことができるはずだ。本作の序盤と同じように、リアリズムとは対極に位置する牧歌的で温かい雰囲気に満ちた音楽であり、時々、アメリカーナの演奏を込めながら、ゆったりとしたひろやかな音楽的な世界観を不動のものにする。そして日に日に変わりゆく景色の中で、不変なる概念を歌い上げようとする。こういった瞬間にフォークシンガーとしての温かい雰囲気が滲んでいる。


「Walk In The Absent Mind」では、心にぽっかり穴が空いたような空虚感が切ない雰囲気のフォークソングによって構築される。この曲では、ボブ・ディランやヤングのようなアルペジオを中心としたアコースティックギターサウンドに傾倒し、それらにピアノのアレンジが施される。他の曲よりも繊細に歌い上げるクラークのボーカルは、ギターの演奏と相まって、切ない雰囲気を帯びる。一分半以降のカントリー調のフレーズがきらめくような音楽性を作り出す。

 

 

 「Windows On The World」

 

 


ソングライターのマックス・クラークは、現代のニューヨークのミュージシャンと同様、古典主義の中に現代性を見出そうとする。ビートルズの中期以前のようなアプローチからウィルコのようなサウンドへの移行する「Don't Look Down」は、ボーカルのミックスやマスタリングに特に力が入れられていて、エコーでぼやけるような抽象的な音像を作り出し、どことなく懐かしい感じのするサウンドを作り上げる。丁寧に歌われるボーカルが、単なる言葉の羅列というより、生々しい力を持ち、その言葉自体が有機物のように生き生きとし始める。こういったボーカルに鮮やかな精細感を添えることが、本作のプロデュースの特徴といえるかもしれない。


淡々と続くロックソングの中には、やはり時代に左右されない普遍的な概念を探求しようとするミュージシャンの姿を捉えられる。繊細な雰囲気を帯びる楽曲の中で閃光のようにきらめくジャングリーでウージーなギターは、この曲に添えられた華やかさ、少しの明るさでもある。後半では、カラオケのような音響効果を加えて、特異なローファイ性を体現しているのも面白い。

  

8曲目「Shut In」は全般的なパワーポップやジャングルポップ主義の中で、気分の良いメロディーが現れる瞬間である。 チェンバロのような音色が登場するという点では、ビートルズ風のの楽曲であるが、アクの強いフォークサウンドが加わることにより、独創的なサウンドが構築される。カット・ワームズの曲はほとんど奇をてらうことなく、60年代後半から70年代のロックサウンドに忠実であると言えるが、そのストレートな感覚が大きな魅力となるかもしれない。「Out of Touch」ではさらに懐古主義に拍車が掛かり、 カントリーを中心にディキシーランド風のピアノが入る。また、ロカビリーのギターが入ることもある。これらの古典主義の中で、現在性を持つのが、クラークの言葉である。彼の言葉は時間軸を離れて、無限の中に響く。

 

意外なことに、先進的な気風を持つとされるニューヨークの多くのミュージシャンは、殊のほか、保守的/古典的なサウンドを現代的に再現することが多い。これは海外の人から見ると、驚かざるを得ない。しかも、それは、この数年で始まったことではなく、おそらく昔から続いていた風習ではないかと推測される。過去の人々に対するライバル視もあるだろう。だが、彼らの多くは過去の文化に一定の敬意を払いつつ、現代的な人々として何が出来るのかを探し求める。


それらは従来の古典性を受け継いだ「モダン・クラシック」とも呼ぶべき新しいウェイヴが台頭しはじめていることの証でもある。カット・ワームズもまた、その列に居並ぶ象徴的なソングライターであるが、そのサウンドは、資本主義のお膝元のニューヨークにおいて、''漂流する自己を規定する''という意義があるのかもしれない。流行りものは時間が経過すると、どこかに流されてしまい、跡形もなくなる。彼らが追い求めるのは、形あるものではない。形なきものなのである。これはむしろ高度な物質社会が形成され、実現されたアメリカらしいとも言える。

 

20世紀初頭から中葉は、世界中の人々が物質を得ることに夢中になった。そして21世紀になると、世界中の人々が貪るように情報を得ることに夢中になっている。しかし、そろそろ次の段階が接近しているのではないか、と私自身は考えることがある。多くの人は、モノや消費活動に飽き始めており、そしてまた、無数に氾濫する情報にも飽食し始めている。それは結局、独立せず、なにかの支配下に従属するということを自ら認めるという行為なのである。それゆえ、『Transmitter』のように、自分にしか持ち得ないスペシャリティを探したくなるのは自然なことだ。自分にしか持ち得ない特性を習得し、獲得したとき、その人は本当の意味で人生を生き始める。そう考えると、我々の多くは、時代に流されない”普遍的な何か”を探求せざるを得ない。


感傷的なバラードソングを最後に配した「Dream」はアルバムの主題的な響きを成す。私達が言う現実そのものが束の間の幻想に過ぎないことを感じさせる。どこかの時代で聞こえていた、もしくは響いていた、心地良く、うっとりするような音楽。コラージュを交えたピアノが、クラークの甘いボーカルやストリングスと合わさり、深い余韻を残す。しかしもし、どこかの時代に聞こえていた、もしくは流れていた音楽の思い出だけが本当だとすれば??....。マルセル・プルーストは"思い出こそが人間にとって最も大切なものだ"と述べたことがある。本作が示唆するのは手法論ではない。現代の人間としてこの世に何を残すべきかという指針なのである。

 

 

 

86/100 

 

「Dream」 

 

 

 

▪ Cut Worms 『Transmitter』はjagujaguwarから本日発売。ストリーミングはこちらから。