RoedeliusとTim Storyが共作「4 Hands」のリリースを発表!!

 

Photo:エミリー・ラムハーター
 

イギリスの電子音楽、アンビエントを専門にリリースする"Erased Tapes"はTwitter公式アカウント上で、RoedeliusとTim Storyの新しいアルバム作品「4 Hands」の発表を11月17日にアナウンスしました。

 

ドイツ、ベルリンを活動拠点を置き、「kosimiche」と称される、クラスター、ハーモニアグループの創始者でもあるハンス・ヨアキム・ロエデリウス。そして、アメリカのピアノ、シンセサイザー、テープループを使用し、前衛的な電子音楽を生み出しているティム・ストーリーという秀逸な現代音楽家の二人が今回初めて、ピアノ音楽の共作アルバムの製作に取りかかりました。

 

今回、ドイツ、グラムフォンを中心に作品リリースを行ってきたロエデリウスが、今回、新たにティム・ストーリーとの共同制作「4 Hands」 の製作に際して、新たにErased Tapesとの契約に署名を行いました。アルバムの先行リリースとしてシングル作品「Spirit Clock」が発表されております。

 

この作品「Spirit Clock」は、ロエデリウスがアメリカのティム・ストーリーの自宅を訪れ、ティム・ストーリーが録音した短い練習曲、エチュードを聴き、それをロエデリウスが実際に演奏することで曲が組み立てられていきました。ティム・ストーリーは、ロエデリウスのピアノ演奏に構造性を与え、彼の演奏に異なる時間性、異なる空間性を徐々に追加していきました。

 

 レコーディング・エンジニアは、Erased Tapesの創始者であるRobert Rathが直々に務めており、このシングル曲「Spirit Clock」について、以下のように話しています。

 

ハンスとティムが共に音楽を作る際には、いつでも、強いエネルギーが生じる。異なる時間に同じマシンを介して4つの手が交差し、形而上学の交差点が生じる。この作品は、非常に技術的でありながら、また、精神的なものでもあり、私を魅了してやまない。



 ここで、ドイツとアメリカの気鋭の現代音楽家は、二人のプレーヤーが2つのピアノを介して異なる時間において音楽における対話を繰り広げ、ひとつの答えのようなものが綿密に導かれているようにも思えます。

 

 それぞれ、国籍の異なる二人の電子音楽家は、自らの話す言語、ドイツ語、英語ではなく、ピアノという88もの多才な声、ひとつの高らかな言語を通じて、美しい言語を新たに紡ぎ出していると結論づけられるかもしれません。

 

 アンビエントシーンで著名な音楽家、ハンス・ヨアキム・ロエデリウス、ティム・ストーリーの新作アルバム「4 Hands」は、2022年の1月29日にLP,CD,デジタルの3形式で発売予定となります。