12月3日に新作シングル「The Dying Light(Winter Edit)」をリリースし、今、英国のポップシーンでホットなアーティスト、サム・フェンダーがHolly Humberstoneとのコラボレートを果たし、今年アルバムとしてリリースされたフェンダーの新たなレパートリーとも言える楽曲「Seventeen Going Under」のアコースティックヴァージョンを12月9日に公開致しました。
"Sam Fender Supporting Eliza and The Bear" by thematthorne is licensed under CC BY-NC-SA 2.0
サム・フェンダースは、BBCの2018年の「Sound of 2018」、スタジオアルバム「Hypersonic Missiles」で、ブリット・アワードの批評家賞を受賞している若手ミュージシャン。
ホリー・ハンバーストンは、近年、イギリス国内のミュージック・シーンで人気がうなぎ登りの注目アーティストです。2019年、グラストンベリーに出演、そしてブリット・アワードのRising Sunにも選出されているシンガーソングライター。この現在、英国で最も期待の若手アーティストの豪華なコラボレーションが実現したというわけで洋楽ファンとしては見逃すわけにはいかないでしょう。
今回、コラボレーションが実現した理由については、英国レコード産業が開催するブリット・アワードの授賞式において、サム・フェンダースがRosing Sunを受賞したホリー・ハンバーストンに対して、「これはあなたが勝ち取ったものであり、あなたは勝者にふさわしい」という非常に紳士的な祝福と称賛の言葉を掛けたことがアーティストとして共同作業を行う契機となったようです。また、今回のアコースティック・アレンジ楽曲「Seventeen Going Under」の発表に際して、サム・フェンダースは、BBCのRadio1の放送内でこのように話しています。
今は、暗く難しい時代ではありますが、この逆境をどのように捉えるかだと思います。
むしろ、この逆境は人々をより精神的に成熟させるものであると思うし、また、自分がどのようにあるべきか、また、どのような表現を行うべきかあらためて見つめ直すきっかけとなると思います。
難病の母親を持ち、これまで、家庭問題、人間関係、そして、社会問題など忌憚ない歌詞をひとつの芸術表現として鋭く描き出してきたサム・フェンダース。今夏にリリースされた「Seventeen Going Under」は、個人的な問題から社会的な問題を見事に広い視点で描き出してみせた名作です。
順当に行けば、来年開催されるブリット・アワードにノミネートされる可能性もある楽曲です。今回、12月9日にポリドールからリリースされたホリー・ハンバーストーンと合奏という形でアコースティックアレンジの楽曲も、逆境にある人々に強い光を投げかけるような鋭さを持っています。