現在、Spotify配信に対する大物歌手の抗議運動が沸き起こっている。事の発端は、アメリカのフォークシンガー、ニール・ヤングが先週月曜日に、spotifyで配信されているJoe Roganのポッドキャスト配信において、COVID-19に関する誤情報が出回っているとの意見を示したことにある。spotify側がこのポッドキャストを私企業として支持の姿勢を示したことにより、その後、ニール・ヤングはレコード会社側に掛け合い、結果的にすべての自身の楽曲をspotifyから削除する事を決定した。この騒動について、ニール・ヤングは、公式ウェブサイト上で署名付きの声明を出している。
「 Spotifyの事実に反する誤解を招く誤ったCOVID−19の情報を聴いている視聴者のほとんどは二十代の若者です。彼らは印象に惑わされやすく、真実の裏側に振り回されやすい。
これらの若者は、Spotifyが非現実的な情報を提供することなどありえないと信じ込んでいる。しかし、残念ながら彼らは間違っている」
この事実を受けて、Apple Musicは、ニール・ヤングの特設ページ「We Love Niel」を開設し、スウェーデン企業spotifyとの差別化を図っている。今回の決断について、ニール・ヤングは、「COVID-19の誤情報か、それとも(Apple Musicで)自分の曲を聴くか選んでほしい」とファンに切実に訴えかけている。
今回、この先週月曜日のニール・ヤングのspotifyの抗議運動に続き、カナダのシンガーソングライター、ジョニー・ミッチェルは、ワクチンに関する誤情報がspotifyのポッドキャストで横行しているとし、自身の楽曲の削除を決定した。「spotifyからすべての音楽を削除することに決めました」と、ミッチェルは彼女の公式ウェブサイトを通じて署名入りの声明を出している。
「無責任な人々は、多くの人々の命を犠牲にする嘘を広めています。私はこの問題に関して、ニール・ヤングと世界の科学及び医学界と連帯していきます」とニール・ヤングの抗議運動に追従するスタンスを選んだ。
先週土曜の朝の時点で、1971年リリースされたジョニー・ミッチェルの「Blue」を含めた傑作群がストリーミングサービスから削除されている。今後、この二人の大物ミュージシャンの動きに続く「3人目の大物」が出てくるかどうかが、スウェーデン企業spotifyの命運を左右すると言える。