Spotifyの著名なアーティストの撤退についての騒動を巻き起こしているコメディアン、格闘技のコメンテーター、ポッドキャストのホスト役として有名なジョー・ローガン氏が以前配信していたポッドキャストの番組内で人種差別的な蔑称、N-Wordを用いたことについて公式に自身の見解を述べています。
ジョー・ローガン氏は、「私が人種差別主義者ではないと言わなければならないような状態にさらされるとき、あなた方は滅茶苦茶になってしまう」という主旨の発言を行っています。
ニール・ヤング、ジョニ・ミッチェルのSpotify撤退騒動に続いて、再び、ローガン氏の過去の発言が世界的な騒動を巻き起こしているようです。ことのあらましは、以前、彼が自身の番組「The Joe Rogan Experience」内で、人種差別的な蔑称を用いたとして、今回、spotifyはジョー・ローガン氏の番組の中の70ものエピソードを削除する結果になりました。依然として最初の騒動の発端であるワクチン情報についてのエピソードについては、現在も視聴することが可能です。
・ The Joe Rogan Experience spotify
https://open.spotify.com/show/4rOoJ6Egrf8K2IrywzwOMk
今回の騒動の発端は、ポッドキャストの番組内でジョー・ローガン氏が映画「猿の惑星」を引き合いに出し、N-Word(人種的蔑称)を繰り返し用いたと、アメリカ、コロラド州出身のシンガーソングライター、India.Ariaがクリップの編集を用いて指摘したことにあるようです。
Joe Rogan Twitter |
この後、インディア・アリーは、ニール・ヤング、ジョニー・ミッチェルに続いてspotifyから自身の楽曲を削除した3人目のアーティストとなった。spotify側はジョー・ローガン氏の番組の70のエピソードを削除する対応に追われることになりました。
インディア・アリアの指摘についてローガン氏も黙認するわけではなく、Instagramの六分間の動画のビデオキャプションを介しての弁解に追われることになった。彼は、Instagramの動画内で以下のような発言を行っています。
「ポッドキャストの古いエピソードから私が実際には言わなかったこと、あるいは、別のニュアンスを曲解した発言にいたるまで、多くの誤解が生じています。これは今回の最悪の自体に対する私の正直な見解でもあります」
彼は自身の発言について、「 私は、白人がこれらの言葉を用いることは本来許されるべきではないと十分承知しています。そして、現在でもその考えに変わりはありません。しかしながら、私は既に何年もこういった言葉を用いていないことは確かです」
ジョー・ローガン氏はさらにこのように述べています。
「私はかつてポッドキャストの番組内で、レニー・ブルースやクエンティン・タランティーノがパルプ・フィクションで用いた類のナンセンスな言葉を引用したことがありました。そして、こういった言葉は、一般的にある種のグループだけが使用することを許されています。例えば、白人がこれらの言葉を用いれば、それは人種差別的で有害な言葉となる一方で、黒人はこれらの言葉を用いることを許されています。たとえば、パンチライン、愛情の言葉、ラップソングの歌詞として認められるのです」
私は、現在ではこれらの事情を、よく理解しています。私は人種差別主義者ではないため、以前番組内で用いたような言葉を人種差別の意味合いで用いたことはありません。そして、あなたがたが「私が人種差別主義者ではない」と言わなければならないような状況にあるとき、あなたがたは滅茶苦茶になるのです。今回、同時に私も同じように滅茶苦茶にならざるをえませんでした。N-Wordを繰り返し使用したことについては取り返しのつかないことをした。もし、取り返しが出来るものならそうしたい」
さらに、ジョー・ローガン氏は語っています。
「そもそも、私は、人種差別のような愚かなことで、娯楽性を妨げ、誰かを怒らせるようなことは本来したくないんです。しかし、おそらく、これは、その言葉が白人の口から発せられると、どれほど不快なニュアンスになりえるのかを理解していない人々にとっては、今後、良い教訓になりえると私は考えています。 今回のことについては深くお詫び申しあげます。ビデオを見ているだけで気分が悪くなります」
ジョー・ローガン氏は、先々週の日曜日にSNSを介して、彼自身の番組内でのワクチンの情報について沸き起こった多数の反発に対処した。ローガン氏はInstagramを介して視聴者に以下のように語っています。
「より良い視点を見つけることが出来るように、物議を醸すような新しい視点と、他の人々の一般的視点のバランスを取るように、私は今後最善を尽くしていくつもりです」
また、最初の騒動となったSpotifyから大物歌手二人が離れたことについて、ローガン氏は以下のように語っています。
「今回の出来事を、私は非常に残念に思っています。なぜなら、私は、ニール・ヤングの大ファンです。そう、私はいつだって、ニール・ヤングのファンだったのです」