フー・ファイターズのドラマー、テイラー・ホーキンスが50歳で死去

既に、多くの音楽メディア、音楽雑誌で報じられているように、アメリカのロックバンド、フー・ファイターズのドラマーとして活躍してきたテイラー・ホーキンスが50歳で死去した。バンドは、この訃報を金曜日の夜(アメリカ現地時間)に発表した。現時点では死亡原因については判明していない。



「我々、フー・ファイターズのメンバーは、私達の最愛のテイラー・ホーキンスの悲劇的で突然の喪失に非常に打ちのめされています」とバンドは声明を通じて述べている。「彼の音楽的精神、そして周囲を巻き込むようなユニークさは、私達全員と共に永遠に生き続けるでしょう」

 

「私達の心は、彼の妻、子供たち、そして、家族に向けられています。この想像を絶する困難な時期、彼らのプライバシーが最大限の敬意を持って扱われるように求めます」

 

イギリスの「Evening Standard」が報じた記事によれば、テイラー・ホーキンスは、コロンビアのボゴダにあるホテルの部屋で死去しているところを発見された。そこは、フー・ファイターズがエステレオ・ピクニック・フェスティヴァルを演奏する土地でもあった。彼の最後の公演は、3月20日の日曜にアルゼンチンで行われたサン・イシドロのロラパルーザのライブショーとなった。


テイラー・ホーキンスは、1972年にテキサス州フォートワースで生まれ、カルフォルニア州ラグナ・ビーチで育った。

 

フー・ファイターズには、サニー・デイ・リアル・エステイトのドラマーのウィリアム・ゴールドスミス脱退後に加入をはたし、このロックバンドの骨太なリズムを力強く支え続けた。1997年、フー・ファイターズに加入する以前は、アラニス・モリセットのツアーバンドでドラムを演奏していた。

 

その後、ホーキンスは、デイブ・グロールのバンドの最重要メンバーとなり、 1999年の「There is Nothing To Left Lose」から昨年の「Medicine At Midnight」にいたるまで、フー・ファイターズの10作のスタジオ・アルバムの8つのアルバムのレコーディングに参加した。テイラー・ホーキンスはこれまでのフー・ファイターズのメンバーとして11回グラミー賞の栄誉に輝いている。

 

テイラー・ホーキンスの活躍はバンドにとどまらなかった。2006年からはソロアーティストとして活動し、三枚のスタジオ・アルバムを残している。さらに、テイラー・ホーキンスは、2021年に、フィー・ファイターズのメンバーとしてロックの殿堂入りを果たしている。今年の2月、彼は、ホラー・コメディー「Studio 666」で、バンドと演奏を行ったところだった。

 

さらに、フー・ファイターズの中心人物であるデイブ・グロールは、2021年の回想録「Storyteller」において、バンドメンバーのテイラー・ホーキンスを「別の母親の兄弟、私の親友、私が看取る男」と呼んでおり、次のように感慨深く書いている。「すべての曲、私達が演奏したすべてのノート(音符)は永遠なるものです。私達は、絶対にそうなるであろうことを確信しており、この生涯において、互いの存在を見出したことに、深く深く感謝しています」と書いている。