Jack White 主要なメジャーレーベルに独自のヴァイナル生産工場を設立するように提案

ホワイト・ストライプスとして活動し、独立レーベルのサード・マン・レコードを主催し、さらには、アメリカ議会図書館の全米レコーディング保護協会の会員にも名を連ねるジャック・ホワイト。彼は、昨日、3月15日、主要なメジャーレーベルに独自のヴァイナル生産工場を建設することを検討するようにというメッセージを、Youtubeの公式アカウントを通じて投稿した。

 

このジャック・ホワイトによる新たなメッセージは、ヴァイナル業界での12ヶ月に及ぶ深刻な生産の遅れに対して行われた提言である。現在、アメリカ国内のヴァイナル生産を行う工場では利用可能なスペースが不足し、生産工程が後に延びているという。

 

ジャック・ホワイトは、ヴァイナルについて重要な事実を知っている。彼が主宰するレーベル、サード・マン・レコードには独自の生産工場が併設されており、メジャーレーベルもそれに倣ってこのシステムを導入してもらいたいと彼は切望している。


 


 

彼は昨日、Youtubeを通して、メジャーレーベルに対して上記の提案を行った。これは、ワーナー、ソニー、ユニバーサルといった大手のレコード会社に向けられたメッセージである。彼は不幸なバックログを軽減するために今回の提案を行うことに決めた。

 

米・デトロイトのキャスコドリーにある彼の主宰する独立レーベル”サード・マン・レコード”の生産工場でこの撮影を行ったジャック・ホワイトは、アーティストの立場から以下のように述べている。 


「現在、ビニールの業界全体のターンアラウンドタイムは、人間の妊娠期間の長さによく似ているように思えます(待ちきれないという意味)」という。「その瞬間であり、適切なタイミング(シングル、アルバムのリリース、アーティストのツアー)に依存している今日の世界では、それは明らかであるように思えます。これらのタイムラインは、ミュージシャンの勢い、魂、芸術表現、そして、アーティスト、ミュージシャンの生計といったモチベーションを失わせるものです」

 

ジャック・ホワイトは、独立した主要なレーベルはすべて同じエコシステムの一部であると主張する。 


「過去10年間、ヴァイナルへの投資とフレームワークは、全て、独立した企業、投資家からのものでしたが、現在、私達が目の当たりにしているレコード産業の問題に関して、今後、何らかの解決策が必要になってくるでしょう。こういった観点から、私は、音楽界の仲間である、ソニーに注目しています。ユニバーサル、ワーナーといった企業には、レコード生産の遅滞を解消し、プレス工場を建設するための資源を捧げてもらいたいと私自身は考えており、そのことを皆様にお願い申し上げたいわけです」

 

「これらのことを明確にするため、問題は、巨大レーベルと零細レーベル、インディーとメジャー、もちろん、パンク、ポップスというような以前までの区別は、今日の音楽業界ではあまり意味を成さないという気がしています。つまり、ここで、私が言う”問題”というのは、単純にレコードに対する前例のない需要がそれらの今日の生産システムを決定したことにあります。しかし、これ以上、それらの既存の供給システムをこの先維持していくことは大変難しいと私自身は考えています」


さらにジャック・ホワイトは、以下のように、このレコード生産についての提言を行っている。


「私達はすべて同じ目標を持った同じチームに所属しています。私達をこの場所に導いたインフラストラクチャーに誠意を持って投資を行うことにより、軌道修正し、私達の周囲にある世界を刺激し、良いものにして行くことが出来ると心から信じています。そして、今がその時です。(ご拝聴)ありがとう」