Father John Misty  通算五枚目のアルバム「Chloe and Next 20th Century」の最新プレビュー曲を公開

 


サブ・ポップ・レコードと契約するアメリカのソングライター、Father John Mistyは通算五作目のアルバム「Chloe And The Next 20th Century」のタイトルトラックを本日公開した。今回の「The Next 20th Century」は、「Funny Girl」「Q4」「Goodbye Mr.Blue」に続く、4曲目のシングルとなる。

 

今回の楽曲「The Next 20th Century」は、約7分にも及ぶ壮大なスケールを持つ。これまでのチェンバーポップの方向性に加え、いくらかフォーク音楽に傾倒した落ち着いたワイルドさと優雅さを兼ね備えた美しいシングル曲となる。 途中から、エレクトリック・ギターを生かした独特なロックの雰囲気に切り替わるのが非常に面白い。ミュージックビデオとして公開された人気のないカフェに設置されたモノクロ映像の公式ビジュアライザーもまた一興となるはずだ。

 

新しいFJMのタイトルトラックは、歌詞の中で勇猛果敢に、ナチスについての言及が行われている。ウクライナについて言及するのは簡単だが、現在、ナチスに言及する人間はひとりもいない。ほとんど誰一人もいない。じつに不可思議でならないのは、それについて言及するのは、FJMだけである。

 

FJMは真実の世界を見通している。本当に、この世で最も恐ろしいことが何であるのかを・・・。それは、現在の世界に起こっていることではない・・・。未来の世界のおこるかもしれないことなのだ。現在の東欧のウクライナ情勢についてではなく、FJMは過去の事例から私達に何かを教え諭そうとしてくれている。そこからどのような意味を汲み取るのかは人それぞれなのだ。

 

ここで付言しておきたいのは、タイトルトラック「The 20th Century」は、懐古主義を標榜するわけでもなく、過去の安らぎに埋没しようとするのでもない。現代の東欧社会に起きている真実をフォーク/ロックという側面から捉えてみせている。これは、最近あまり聴かれなかった正真正銘の”ヘヴィ・ロック”のひとつなのである。表向きのキャラクターではなくて、正真正銘のプロテストソング。然り、常に現在の問題を解決するヒントは、必ず歴史の事例の中に存在している。今回のシングルにおいて、アメリカのシンガーソングライター、FJMは、以下のように曲中で歌っている。

 

 

The Nazis That We Hired,For Our Wedding Band! Played Your Anthem Like I Wasn't There. For The Father,Daughter Dance・・・ 


私達の結婚指輪のために私達を雇ったナチス!! 私がそこにいなかったのにも関わらず、国歌が演奏されてしまった、父、娘のダンスのため・・・」 (直訳)

 

 

 

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