シカゴを拠点に活動する電子音楽家 Kikù Hibino  4月23日に新作「WEDMWN/VD」をリリース

米・シカゴを拠点に活動する電子音楽家、Kiku Hibinoがミシガンの電子音楽レーベル”1473”から新作「When the East of the day meets The West of The Night/Voices In The Desert」を、4月23日にbandcampを通じてリリースしました。是非、日本の電子音楽好きのリスナーの方にも聴いていただきたい作品です。

 

Photo: Christopher Andrew Kiku Hibinoオフィシャルホームページより

 

今回の新作アルバム「WEDMWN」については、プロモーションとして、御本人からメールを通じて送って頂いた、レーベルからの説明を以下に御紹介致します。

 

 

 人間性とエレクトロニクス、あるいはエレクトロニクスの人間化との接点とは? エレクトロニクスが回路を越え、有機的で、最もパワフルでエモーショナルなものに姿を変える瞬間はどこにあるのだろうか。

私は、エレクトロニック・ミュージックに関わるたびに、このような問いを自分自身に投げかけて来ました。この分野で、私が好きなアーティストは、皆、私の感覚を刺激し、なぜ彼らの音にそれほど直感的に反応するのか熟考させてくれます。エレクトロニック・ミュージックのファンになって、30年以上、私は、「クールで革新的なサウンド」の数々を耳にしてきましたが、それらは、多くのエネルギッシュなファンダムを掻き立てはするものの、最初の熱狂は年月とともに、必然的に冷めていきます。

不思議なことに、1991年に衝撃的な新しさであったものが、多くの場合、そうではなくなるのです。しかし、エレクトロニック・ミュージックがその力を維持しつづけられるのは、常に人間/有機/感情の結びつきのおかげであり、最高のエレクトロニック・アーティストはこのことを難なく達成することが出来ます。つまり、彼らのプロセスや熟考のレベルの高さが、彼らの音楽がその境界線を歩むということを必然的に条件づけるのです。

 

Kiku Hibinoは、そのようなアーティストの一人です。私は、パンデミックの最中、キクさんにお会いする機会があり、すぐに彼の芸術性と心を通わすことが出来ました。私が、彼の作品を初めて耳にした時、上に書いたように、ジブラルタル的考察がすべて当てはまりました。

エレクトロニックはどのようにあるべきか、彼はそれをやってのけている。彼のテクスチャー、周波数、音、雰囲気など、すべてが存在し、それは、深く親密な何かと一致しています。コレボレーションに対する彼のオープンさ、彼の新たなレーベルであるSNを通じたキュレーションは、繋がりを重視した芸術的なビジョンを示唆しています。この点について、彼は、私に同意しないかもしれません。ーー私にはわかりませんがーー私が知っているただ一つのことは、私が彼の音楽の深奥と繋がっているということなのです。

 

今回のリリースに含まれる2つの作品、WEDMWNとVDに私は安らぎを感じています。

この2つの作品は、Yuge ZhouとMitsu Salmonとのコラボレーションから生み出されました。では、音には対話が組み込まれていて、自然なものとなっているのでしょうか? 是非、そのように願いたいものです。

リスナーの皆さんには、ある種の意図的な空間で、このアルバムを体験し、深いリスニング体験に没頭していただきたいと思います。

 

 

 

Kiku Hibino

 

 「When the East of the day meets The West of The Night/Voices In The Desert」

 


 

Label:1473

 

Release:April 22,2022


 Tracklisting

 

1.WEDMWN

2.VD

 

 

 

 

また、Kiku Hibinoさんご本人から、米・シカゴのExperimental Sound Studioでのアーティスト・レジデンスに関するブログを送って頂きましたので、それを以下に掲載致します。


https://ess.org/news/2021/10/15/outer-ear-residency-kik-hibino-update-from-utah