高い評価を受けた2ndアルバム「Every Bad」のリリースを経て、イギリスのブライトンを拠点に活動するポストパンクバンドーーPorridge Radio は三作目のアルバム「Waterslide,Diving Board,Ladder to the Sky」をシークレット・カナディアンから5月20日にリリースすると発表しています。
この新作の発表に伴い、Porridge Radio は「Back To The Radio」に続く二作目となる先行シングル「The Rip」を4月7日にリリースし、ミュージックビデオも同時に公開されています。
楽曲のミュージックビデオは、Porridge RadioのフロントパーソンーーDana Margolinの妹であるElla Margolinが制作監督を務めています。 「The Rip」は、一作目の先行シングルと同じように、女性シンガーの楽曲ではありながら、力強い印象を放っています。「Back To The Radio」の生々しい作風を引き継いで、欲求不満を弾き飛ばすような痛快さ。曲の中で、ダーナ・マーゴリンは、以下のように歌っています。
「I pulled it Apart/Sick at the seams/Hot day in August/You're all That I need」
さらに、ダーナ・マーゴリンが何度も、曲のクライマックスで「And now my hearts aches 」と何度も歌う時、彼女の心の痛みのようなものは聞き手に深い共感を与え、なんらかの共感をもたらします。 さらにこのフレーズには、何か聞き手にカタルシスのような感覚をもたらすはずです。
ダーナ・マーゴリンはプレスリリースを通じて、「The Rip」がどのような経緯で書かれたのかを述べています。
「The Ripは、アルバムの最後の曲として収録されます。2021年3月、レコーディングを行うためにスタジオに入る一週間前にようやく完成しました。この新曲は、チャーリーXCXのような壮大なポップスのように聞こえるかもしれませんけれど、私達が想定していたのは、どちらかといえば、Slothrust、Deftonesのようなバンドのインストゥルメンタルバージョンです。実は、歌詞を書くのに結構時間が掛かってしまい、数年掛けて目に見える形になりました。最初は、私がこの曲をコントロールしようとしていたのですが、曲の構想を練り上げていく過程で、私の手からだんだん離れていき、結果的には全く想定していなかったような作風となっていきました。
私の知人は、私の書く歌詞について、”あなたはイディオムを勝手に作り上げ、それを当たり前のように使っている”と厳しい指摘を与えてくれてますが、やはり、今回の曲についても同様だと言えます。私はいつも、何かが、中心点から崩壊していくように、そのつなぎ目が痛むというようなシックな考えを好みます。つまり、私は、普遍的な価値観が好きなんです。たとえるなら、心臓が壊れ、全身が痛む、というような刺激的なサウンドのニュアンスをこの曲に求めた。つまり、この曲を聴く人の魂が体からすっかり抜け落ちてしまうかのような陶酔感を与えたかったんです」