Photo:Zamar Velez |
ドレイク、ジャスティン・ビーバーとの客演、さらには、2021年度のグラミー賞にもノミネートされているR&Bシンガー、ギヴィオンは、4月29日にニューシングル「Lie Again」をリリースしている。ギヴィオンの2020年のアルバム「Heartbreak Anniversary」はトリプルプラチナムを獲得し、名実共にメインストリームにギヴィオンの名が押し上げられた出世作となった。
新しく公開されたニューシングル「Lie Again」は、夢のような速さで、束の間の沈黙を破る楽曲。R&Bのテイストに加え、ラップ、ローファイの風味を交えて、スタイリッシュな空気感が存分に引き出された一曲でもある。曲のトーンを壊さぬよう、バックトラックに心地良く鳴り響くギターラインを背に、シンガーソングライターは、飄然と爽快感のあるリズムアンドブルースを紡ぎ出す。ギヴィオンの曲は、捉えやすく、一度聴いただけで理解できるような普遍性が込められている。しかし、彼の曲は、大衆性を兼ね備えながら、そこに精神性がしっかりと備わっている。アーティストのヴィンテージソウルへのリスペクトが込められ、それが聴き応えをもたらしている。メロウでありつつ、感傷に溺れることなく、曲の持つパワフルさによって、リスナーに心をグッと惹きつける。それは、このシンガーソングライターの内面に満ちる詩的な表現性がそうさせているのだ。ギヴィオンは、最新のシングルについて、以下のように説明している。
「Lie Again」は、酷い真実を受け入れることや、恋人の過去の亡霊をうけいれることの拒否と戦おうとするものです。喩えるなら、自分自身の内面に起こる内戦についての物語です。愛の名のもとに幸福にも無知なままでいるために、赤い旗を見落とす内面の心境の複雑さを表しています。