IDLES Credit: Tom Ham |
イギリスのポストパンクバンド、IDLESのリード・シンガーであるジョー・タルボットは、金曜日の夜、アザー・ステージでのライブの中で、中絶するかどうかを選択する女性の権利を支持することを表明している。グランストンベリーでの発言は、本日未明、アメリカ合衆国最高裁判所がRoe v. Wadeを覆したことを受けて行われている。
「彼らはアメリカの法律を中世に戻したんだよ」と、タルボットはバンドのセットで観客に語った。「つまり、中絶が違法な行為かどうかが決定されたんだ。だから、これは全ての母親、全ての女性、そして母親になるかどうかを選択する権利のためにあるんだ」と。
「オープン・マインド、万歳、私の母、万歳、そして、あなた方ひとりひとり、万歳だ!!」
ボーカリストのジョー・タルボットは観客に向かって叫び、バンドの代表曲「Mother」に入る前に上記のように発言した。タルボットは正義の怒りで観客に指示を出し、オーディエンスの熱狂的な反応を得た。
実は、タルボットの母親は、IDLESの2017年のデビューLP『Brutalism』の大きなインスピレーションの源となった。彼は、インタビューでもバンドの歌詞の中でも、左翼的な政治について率直に語っている。"私は左翼であり、より良い選択肢が入ってくるか、より強い左翼--それは左翼であって中央左翼ではない--が入ってくるまで労働党に投票し続ける"と、ジョー・タルボットは2019年にも、英国のミュージックマガジン「The Line of Best Fit」のインタビューに対して語っている。
今回のグラストンベリーのタルボットのコメントは、米国最高裁が中絶する権利を保障した「ロー対ウェイド裁判」を6対3の判決で覆したわずか数時間後に発表された。新たな判例となったDobbs v. Jackson Women's Health Organizationは、憲法が、女性の中絶の権利を自動的に保証するものではないとし、Roe v. Wadeと1992年のPlanned Parenthood v. Caseyの両判決を覆している。
IDLESは、現在、開催されている英国、最大級の音楽祭であるグラストンベリーで、彼らのバックカタログに掲載されている曲の中から、幅広いジャンルの曲をライブ演奏した。ライブのセットリストの中には、2021年リリースされた最新のLP『Crawler』からの曲も含まれていた。