Wu-Lu |
英国・ロンドンを拠点に活動するWu-Luは、7月8日にWarp Recordsと契約を結んで初のアルバム「Loggerhead」のリリースを予定している。
兼ねてから、ウー・ルーは物事を穏やかに定めるタイプではなかったという。彼の音楽は大胆でありながら、非常に繊細で、感受性豊か、時に、ひどく傷つきやすい性質を持っていたのだ。
ウー・ルーの音楽スタイルを定義付けるのは不可能である。世の中のラベリングに抗う。そして、狭小な固定概念こそ差別を増長させることをよく知っている。彼の音楽は、異質であり、広大で、世の中の常識を打ち破るに足る。ラップでありながら、明らかにグランジを内包している。その他、Aphex Twinのドリルンベースを通過し、UK・ダブステップの影響を隠そうともしない。
ウー・ルーは、ラップをしながら、歌い、叫び、複数の楽器を演奏するマルチインストゥルメンタル奏者でもある。しかし、彼は、純粋なラッパーではない。音楽的なルーツであるパンク・ロッカーと自分の音楽を比べながら、アーティストとしての道のりを歩んできた。つまり、近年、電子音楽にとどまらず、多彩なジャンルのカタログをリリースするようになった英国のワープ・レコードにとっては願ってもない、レーベル一押しのビック・アーティストの台頭である。
彼は、2015年にセルフリリースのデビュー・アルバム「Ginga」 を提げ、サウスロンドンのシーンに彗星のごとく登場し、2018年と2019年に「NAIS」と「SUFOS」をリリースします。その後、2021年4月に「Times」、12月には「Broken Homes」のリードシングルをドロップ。
新作アルバム『Loggerhead』の3作目のプレビューシングル「Blame」を5月27日にリリースしている。
「Blame/Ten」
この新曲で、ウー・ルーは内面にわだかまる毒気を容赦なく吐き出す。実際の音楽として表現されるのは、ソウルフルなピアノのサウンプリング、そして、交互に現れる静かなブレイクビーツ、さらに、曲の中に繰り広げられる混沌としたボーカル・コーラス。実に多彩な要素を交えています。
基本的なリズムについては、UKエレクトロ、ベースライン、ダブ/ダブステップの要素が込められ、それらにラップの要素を絡め、アフリカ民族音楽のようなアクの強い独特のリズム性を擁する。
さらに、Wu-Luは、新作アルバムの先行トラックとして、5月27日にリリースされた「Blame」のフォローアップとなるニューシングル「Scrambled Tricks」を公開した。ウー・ルーはこの新曲について話す。
「この曲は、人生というゲームについて歌っている。 バケツの中のカニ、シーンの希望、血を吸う吸血鬼、自分の利益を得るために行き過ぎる人々の声がより大きくなるわけだ」
「Scrambled Tricks」
Wu-Luは、先に述べたように、これまでとはかなり異質なクロスオーバーミュージックを掲げる。それは既存のミュージックジャンルに定義されない。英国のダンス/エレクトロニックの名門レーベル、Warp Recordsからの期待のアーティストの登場ということで、是非、チェックしていただきたい。
WU-LU 「Loggerhead」
WARPCDD342
Relaese:July 8th,2022
Tracklisting
1.Take Stage
2.Night Pill(feat。Asha)
3.Facts
4.Scrambled Tricks
5.South(feat.Lex Amor)
6.Calo Paste(feat.Lea Sen)
7.Slightly
8.Blame
9.Ten
10.Road Trip
11.Times
12.Broken Homes
Warp Records
https://warp.net/releases/307313-wu-lu-loggerhead
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