PJ Harvey  現在制作中のアルバムが来年夏に発表される見込みと語る

PJ Harvey Credit: Steve Gullick
 



イギリスのシンガーソングライター、PJハーヴェイは、次のソロ・アルバムの制作が最終段階に入っており、来年の夏までには到着するはずだとローリング・ストーン誌のインタビューにおいて明かしている。


今回、ハーヴェイの詩を編集した8月上旬に発売予定の新作ハードカバー書籍『Orlam』に関するローリング・ストーン誌のインタビューにおいて、シンガーソングライターは2016年の『ザ・ホープ・シックス・デモリッション・プロジェクト』に続くファン待望の作品について近況を語り、2023年夏にリリースする見込みであることを明かしている。完成間近と思われるこの新たなミュージックプロジェクトについて、彼女は次のように話す。「ちゃんとしたものにするために書くのに長い時間がかかったけど、ようやくとても満足のいくものになったと感じている」


その他、PJ・ハーヴェイは、現在の音楽のインスピレーション源として、ジョニー・グリーンウッド(レディオヘッド)、ミカ・レヴィ、ヒルドゥル・グンドナドッティル、坂本龍一といった「サウンドトラックプロデューサー」や、トム・ヨークの新たなバンドプロジェクト、ザ・スマイルとの仕事を挙げている。アンナ・フォン・ハウスヴォルフの『All Thoughts Fly』、ボブ・ディランの2020年の作品『Rough and Rowdy Ways』は、「ずっと憧れていたアーティストが、最新作として最高の仕事をしているのを見る時ほど、大きな喜びはない」と語っている。 "彼女はまた、「時々、プライベートでエルヴィスのサンプリングを楽しんでいる」ことも認めている。


最近の音楽活動は、彼女の最初の8枚のLPのビニール盤の再発シリーズに象徴される。このリイシューにはそれぞれ未発表のデモを収録したコンパニオン・レコードが付属。1992年のデビュー作『Dry in 2020』から始まったリイシュー・プロジェクトは、今年3月の『Hope Six』デモ集を持って一段落ついた。


今回の詩集「Orlam」の発売に関するローリング・ストーン誌のインタビューの中で、PJ・ハーヴィーは、この回顧的な取り組みが次のアルバムにどのような影響を与えたかにも触れている。「実際、4トラックでのデモにまた戻りたくなった」と語っている。「この前のアルバムは、文字通り電話の中で歌った。デモバージョンに愛着を持ちたくなかったから、デモすらしなかった。でも、その過程で大事なことを見逃してしまったような気がして、またそれをやりたくなったのよ」と話す。


一連のアーカイブ・デモ&ヴァイナル・リリース・シリーズの中では、1993年の『Rid of Me』、1995年の『To Bring You My Love』、1998年の『Is This Desire?』、2000年の『Stories from the City, Stories from the Sea』のリイシューが注目されている。また、ハーヴェイは、3月、BBCのドラマ『Peaky Blinders』のサウンドトラックに収録される番組のテーマ曲 "Red Right Hand" を提供している。来年のニューアルバムの到着が待ち望まれるほか、サウンドトラック、詩人としての今後の活躍にも大いに注目していきたいところである。