2001年の『604』でデビューを飾って以来、リバプールのアウトフィット、Ladyton(レディトン)はエレクトロ・ポップのリーダー的存在として、アンダーグラウンドからメインストリームまで無数のアーティストに影響を与え続けてきた。おそらく彼らのファンが最後にこのバンドの新曲を聞いたのは、7年ぶりとなる2019年のセルフタイトルのレコードを出した時点である。
今年、Ladytronは2002年の代表作『Light & Magic』からようやく20周年を迎え、彼ら自身の節目を祝福している。それに伴い、バンドはアーカイブに潜り込み、ティーザーリールやロサンゼルスでのレコーディング過程のショートフィルムなど、未公開資料の宝庫を集めました。本日、彼らはアルバムのタイトルトラック「Light & Magic」の未発表ビデオを新たに公開しました。
一般的にMVというのは、音源に付随するものに過ぎないと思われがち。しかしそこには映像作品としての様々な人生のドラマがバックグラウンドにおいて展開されている。ましてや、今回、Ladytonが初公開した「Light&Magic」の映像のように、それが20年という歳月を経て公開されたとあらば尚更である。スライドフィルム(リバーサルフィルム)で撮影が行われたというこの曲の新しいミュージック・ビデオは、当初撮影が予定されていたものの20年間未完成で非公開のままとなっていた。この曲のイメージに合わせ、光と影、未知のマジックが混ざり合い、当時の写真がカラフルなクローズアップで映し出される魅力的なミュージックビデオとなっている。
レディトンは、この印象深いミュージック・ビデオについて次のように説明する。「『Light & Magic』を20年前にリリースしたとき、タイトル曲はアルバムのリリース後、シングルカットされることが予想されたため、専用のビデオクリップを撮影する必要があった。ところが、私たちはその時ツアー中であったため、それがどのように行われるのか全然予測がつかなかった」
「私たちは、当初、美しいスライドフィルムを撮影し、1970年代のSFのタイトル・シークエンス(Sapphire and Steelなど)のように、何らかの手法でアニメーション化することを計画していた。しかし私たちはその後ツアーに出たため、撮影の計画は変更され、アイデア自体、長らく忘れ去られていた。そして、ようやく、20年後、念願かなってこの計画が遂に1つの形となったわけです」