Sports Team  次作アルバム『Gulp!』のニューシングル「Dig」を公開

 

Photo: Lauren Maccabee

 

ケンブリッジ大学で結成されたポストパンクバンド、Sports TeamがIsland Recordsからリリースされる2ndアルバム「Gulp!」に先駆けて、先週末にニューシングル「Dig」を発表しました。

 

バンドは、この曲について「今日のポップカルチャーの薄い粥に必要な塩のピンチ」と表現している。

 

新作「Gulp!」は、10曲収録のアルバムとなり、9月23日にアイランドレコードからリリースが決定している。スポーツ・チームは、最初の先行シングル「R Enterainment」において、ファンに、この新作アルバムの雰囲気を伝えようとしている。パンクであり、ローファイであり、ポップであり、ディスコでもあり、SFチックでもある。このなんともカオスにまみれた音楽性については、全てこの六人組が意図的に計画したものであり、これは、まさに現代の文化、デジタル文化についての痛撃な皮肉、イングリッシュージョークが込められているのだ。もちろんそれをユーモアのセンスで否定的ではなく肯定的に捉えているのがこのバンドなのである。

 

「Gulp!」には、現代のSNS文化等に対するシニカルな風刺が込められている。多彩化する情報、増加しすぎた情報の限界性のようなものが、現実の社会、人々にどのような影響を及ぼすのかに着目している。

 

この六人組のポストパンクバンドは、現代の問題を的確に把握し、その問題を軽やかに我々の前に提示する。この先、さらに時代が進み、デジタル情報の供給が限界に達すれば、その先にはSFの世界しか存在しえないとの暗示を込めている。2000年以後から、世界中の人々は、多くの情報、多くの考え、多くの快楽を求め、デジタルの無限の海の中を行くあてもなく漂ってきたが、このオックスフォードの六人組、スポーツ・チームはそのことが既に限界点に達していることを教唆し、警鐘を鳴らしている。デジタル社会を生き抜かねばならぬ私たち現代人にとって、ほんとうに大切なものはなんなのか・・・、今一度、再確認するべき時機が到来しているのだ。

 

スポーツ・チームは、今月下旬にリリースされるニューアルバム『Gulp!』について以下のように語っている。

 

「ソーシャル・フィードの無限スクロール・・・、毎日検索した後にヒットする画像の無形性に突き動かされた全ての人間の経験を、ある種のエンターテインメントとしてパッケージすることを私達は試みている。それらは、例えば、ボディーガードのシーズン17の広告で中断されるグラフィック・ニュース・・・、野次馬そのものでしかない実に空虚なニュースのようなものだ・・・」

 


「Dig」