ザ・ストロークスは、2020年の『The New Abnormal』以来リリースから遠ざかっているが、新作アルバム発売の噂が流れ始めている。次作アルバムのレコーディングは自体は、今年コスタリカで行われており、早ければ、来年か再来年にリリースされる見込みとなっているようだ。
今年10月にザ・ストロークスは、伝説のプロデューサー、Rick Rubin(リック・ルービン)とともに新譜をコスタリカで制作しており、明確な場所こそ不明であるものの、山上にある家でレコーディングを行っていることを明らかにしている。リック・ルービンは、ストロークスの前作を手掛けている他、メタリカ、キッド・ロック、NIN,リンプ・ビズキット、RHCP,アデル・カニエ、シーランを始めとするビック・アーティストの共同制作者で、ヒット作請負人ともいうべきプロデューサーである。
ザ・ストロークスの次作については、まだほとんど明らかにされておらず、どういった作風になるのかも不明である。近年、ストロークスは、初期の音楽性から脱却しようと試みており、7年の沈黙を破って発表された前作『New Abnormal』を見るとそのことは明らかである。
予測としては、前作の延長線上を行けば、シンセ・ポップとロックの間にあるような作風となりそうだが、ガレージ・ロックの原点回帰の可能性もまだ少なからず残されている。こういったことについては実しやかに語ることはできるが、しかし、それはやはり単なる憶測に過ぎない。ただ、次作のリリースの大まかな時期だけがほのめかされており、ボーカルのジュリアン・カサブランカスは、「1年か、2年後にチェックするように・・・」とファンにこっそり伝えている。
そして、さらに、今回、Albert Hammond Jr.は、Maximのインタビューで、ルービンとの仕事についてあらためて話している。
ギタリストのアルバート・ハモンド・ジュニアは、「どんな様子で、どんなものだったかを話したとしても、僕らがいた場所や、あのようなレコーディングがどんなものだったかの『魔法っぽさ』を完全に理解してもらえないと思う。彼のお気に入りのレコーディング体験のひとつが、今まさに体験したこのレコーディングだったというのは、本当に感動的なことだと感じた」
さらにハモンド・ジュニアは、「音楽をやりたいと思うこと、それを続けることに興奮するのは、まだ最高の曲を書いていないと思うからなんだ。本当に直感でそう感じるんだ」と述べている。ギタリストの自信満々の発言を聴くかぎりでは、次作についてかなりの手応えを感じているのではないだろうか。「魔法っぽさ」という発言の中に、これまでと違う作風が登場しそうな予感もあり、ストロークスの最高の新曲が次作でお目見えになるかもしれない。ファンとしては、そういった期待感を胸に秘めながら、次のアルバムのアナウンスを心待ちにしておきたい。