Algiers、 新作アルバム『SHOOK』をマタドールから発売 ~アトランタで始まりアトランタで終わるポジティブな航海~

 

Algiers


Algeirs(アルジェ)は2020年のサード・アルバム『There Is No Year』を「衝撃的で予測不可能」(The Observer)、「緻密で思慮深く、パワフル」(NME)と評され、近年最も刺激的なカタログを作り上げた。カルト的人気を誇るバンドは同じ志を持つアーティストたちを集めて4thアルバム『SHOOK』を制作した。

 

現代のアイコンから未来のスターまで、様々なゲストを迎えた『SHOOK』は、なかなか捉えどころのない、しかし普遍的なエネルギーとフィーリングを伝える作品である。複数の声、精神的・地理的な帰郷、燃え盛る世界での交信の戦略、関係の終わりの物語、アトランタのフロント・ポーチでのサマー・パーティなど、最終的に、この17曲のセットは、最もスリリングな音楽となった。

アルジェは常に冷徹であるが、『SHOOK』は、同時に喜びに満ちた作品である。このアルバムは、フィッシャーとマハンが数ヶ月間、故郷のアトランタに戻り、ツアー・ミュージシャンとしてのプレッシャーと燃え尽き症候群から立ち直った時期に生みだされた。Rhythm RouletteやAgainst the Clockのエピソードに何時間も浸り、YouTubeのオルタナティブ・ラップにはまり込み、友人として再会したことが、ビートメイキングの激しい期間の引き金となった。

 

DJ Grand Wizard Theodoreの1970年代のパンクを取り入れたニューヨーク・ラップの傑作「Subway Theme」の再訪は、アーバンとカウンターカルチャーのスタイルを絶妙に掛け合わせた精神的ムードボードとして機能する。DJ Premier、DJ Screw、Dead BoysからLukah、Griselda、Dïatまで、ラップとパンクの革新者たちの系譜に多大なる敬意を表し、SP-404とSequential Circuits Tempestでビートを刻み、ゼロからサンプルライブラリを構築していったのだ。

 

Algiersの精神にとってコミュニティとコラボレーションは、常に必要不可欠なものだったが、SHOOKはこれを最大限に表現しようとしている。

 

ライナーノーツには、Zack de la Rocha、Big Rube (The Dungeon Family)、billy woods、Samuel T. Herring (Future Islands)、J.S.A.S.A.、Michael H. (Michael)など、革新的で現代のアンダーグラウンドミュージックの著名人たちが名を連ねている。さらに、レコーディングには、Herring (Future Islands), Jae Matthews (Boy Harsher), LaToya Kent (Mourning [A] BLKstar), Backxwash, Nadah El Shazly, DeForrest Brown Jr. (Speaker Music), Patrick Shiroishi, Lee Bains III, Mark Cisneros (Hammered Hulls, The Make-Up, Kid Congo Powers)など、現代のアンダーグラウンドミュージック界の有名人が多数参加している。

 

アルジェは様々な視点から『Shook』という概念を再構築し、神託や語り手としての役割を変化させながら、全体を通して貢献する。ドラマーのマット・トンは「アルジェの世界をより深く、より広くしてくれる」と語る。

 

制作の端緒となったアトランタという土地が、最終的にこのアルバムの核心を形作っている。アトランタに住む多くの人にとって象徴的な、ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ空港からのロボットのように機械的な列車のアナウンスで始まり、それはボーカルのフランクリン・ジェームス・フィッシャーが子供の頃によく怖がっていたものだった。バンドが作成したフィールド・レコーディングとオリジナル・サンプルは、場所、集団性、想像上のコミュニティや家の感覚を強調し、さらに南部の都市で育つ、という捉えどころのない感覚を呼び起こす世界を緻密に構築している。「私たちは、慣れ親しんだ環境で仕事をしていたんだ」とギタリストのLee Tescheは言う。"今まで作った中で最もアルジェらしいレコードになった気がするよ"。

 

このレコードは、バラバラになって解散寸前であったバンドが作ったという事実によって、さらに印象的になっている。そしてアルジェは、場所と経験の共有から生まれた、変幻自在のレコードを作り出した。「このアルバムは、私たちが家を見つけたようなものだと思う」とRyan Mahan(マハン)は言い、James Fisher(フィッシャー)は、さらに次のように付け加えている。

 

「これは自分たちの出身地と新たな関係を築き、誇りを持つという、新しいポジティブな体験でもある。このアルバムは、アトランタに始まり、アトランタに終わるという、航海のようなものなんだ」

 

 

 「Irrevesible Damage」(Preview Single)

 

 

Algiersのニューアルバム『SHOOK』はMatador Recordsから発売中です。アルバム発表後、バンドは上記の最初のシングルに加えて、「I Can't Stand It」「73%」をリリースしている。

 

 

 

 

 

Algiers 『SHOOK』