©Eddie Whelan |
ノッティンガムで結成されなモダン・ポスト・パンクデュオ、Sleaford Mods(スリーフォード・モッズ)が新曲「Force 10 From Navarone」を発表しました。このニューシングルではDry CleaninngのFlorence Shaw(フローレンス・ショー)とコラボを果たしています。”ナヴァロン”というのは、アリステア・マクリーンによる第2次世界大戦を題材にした小説にちなむと思われます。
スリーフォード・モッズはDry Cleaningの2ndアルバム『Stumpworks』を高く評価しており、発売時に「BRAVO!」との手放しの称賛を送っていました。 性別や熱量こそ違えど、ジェイソン・ウィリアムソンとフローレンス・ショーのスポークンスタイルは知性とシニカルという面で共通項があるので、このコラボは意外なようでいて案外理に適ったものなのかもしれませんね。
3月10日にラフ・トレードリリースされるニューアルバム『UK Grim』では、Sleaford Modsがイギリスの肥大化した底流に斬り込んでいるという。最初のタイトルトラックでは、グリム童話にちなんだ童話的な不気味な政治的なアンチテーゼを盛り込み、英国政府、及び、西洋社会全体の腐敗を暗示的に暴くかのようでもあった。さらに続く2ndシングル「Force 10 From Navarone」はジェイソン・ウィリアムソンがこれまでで最もオープンなスポークンワードを披露している。
「Force 10 From Navarone」は、最初のシングルと同様に韜晦な暗示に富んだ内容となっています。それは現代のディストピアの社会の中で幸せはどこに求められるのか問うかのようでもある。しかし捉え方の解釈により曲の持つ意味は変化し、原型を持たない姿を変身させ、奇妙な流動体となる。スリーフォード・モッズのスポークンワードを務めるジェイソン・ウィリアムソンは、「この曲は、自分自身との対話であり、幸せとは何か、幸せはネガティブな気持ちや憂鬱な気持ちよりも暗いものなのかについて考えてます。それと相まって、腐敗しきった政府が存在するイギリスにおける大多数の活動家と無為の神話を探究しています」と説明します。
さらにデュエット曲のコラボについても、ジェイムス・ウィリアムソンはこのように付け加えています。「私たちはDry Cleaningの大ファンで、Flo(フローレンス・ショー)がこの曲にぴったりだとわかっていました。彼女は本物で、私がウータンのようなものから受けるインスピレーションを、彼女が一つの言葉を使って全体のストーリーを伝える方法で呼び起こしているのです」