Atmosphere、レアトラック等を収録した『Sad Clown Bad Dub 2』のリイシューを発表 

 



『Sad Clown Bad Dub』シリーズは、シカゴのアンダーグラウンド・ヒップホップ・デュオ、Atmosphereがツアー中に限定販売するカセットテープとCD-Rのシリーズとして始まった。

 

このプロジェクトは、1999年の開始以来、は、レアな4トラック・デモ、ライヴ・レコーディング、ツアーの舞台裏を収めたDVD、ミックス・テープ、7インチ・ヴァイナル・シングルなど、数多くのフォーマットで十数回に渡って繰り返されてきた。今日に至るまで、初期の作品のひとつである『Sad Clown Bad Dub 2』は、このシリーズで最も有名で、垂涎の的となっている。


2000年にリリースされた『Sad Clown Bad Dub 2』は、手書きのトラックリストとライナーノーツが書かれたイラスト入りジャケットの後ろにCDが収められたシンプルなDIYリリースだった。レコーディングも同様にラフで、ミキシングもマスタリングもされていない生の4トラック・デモが12曲収録されている。アトモスフィアは、当初、小遣い稼ぎのために500枚しかCDを制作しなかったが、その話題性とファンからの要望により、最終的にCDの追加プレスに踏み切り、今度はジャケット・アートに「Authorized Bootleg(公認ブートレグ)」というフレーズを刻印した。『Sad Clown Bad Dub 2』の未完成さは、その内容の魅力を妨げるものではなかった。


一般的に、ヒップホップ界では、アンダーグラウンドの名作とされている『Sad Clown Bad Dub 2』は、アトモスフィアの広範なディスコグラフィーの中でも傑出したリリースのひとつとして語られることが多い。

 

この作品は、複雑な思考と感情を探求する内省的なプロジェクトであり、時折ユーモラスな皮肉とウィットに満ちた場面もある。

 

スラッグの文章は鋭く洞察力に富んでおり、個人的な苦悩をリスナーが共感できる普遍的なテーマに変えるコツを心得ている。他方、アントのプロダクションは、ミニマルでムーディー、さらには折衷的で、雰囲気のあるテクスチャーと型破りなリズムに満ちている。このリリースは、ヒップホップ界で最も革新的で境界を押し広げるアーティストとしての評判を確立するのに貢献し、彼ら独自のユニークなサウンドを共に発展させる初期の足がかりの1つとなる。


アルバムは8月4日にRhythmesayersより発売されます。最初のテースターとなる「Body Pillow」が公開されています。

 

Atmosphereは今年、同レーベルより新作アルバム『So Many Other Realities Exist Simultaneously』を発表しました。


 

「Bad Pillow」



Atmosphere  『Sad Clown Bad Dub 2』

 


Tracklist:

 

  1. Sad Clown
  2. Body Pillow
  3. The Pill
  4. Running With Scissors
  5. Fashion Magazine
  6. The Wind
  7. Hungry Fuck
  8. Hells Playground
  9. The Ocean
  10. When It Breaks
  11. Inside Outsider
  12. The River