Aphex Twinの1997年のインタビュー映像が話題に



1997年に行われたエイフェックス・ツインのアイルランド時代の貴重なインタビューが3週間前に公開されて話題騒然となっている。その中でリチャード・ジェームズは、戦車、明晰夢、銀行の金庫室にあるレコーディング・スタジオなど、当時の彼を取り巻く神話について語っている。


このインタビューはもともと『Space Age Bachelor Magazine』誌で行われたもので、その中でリチャード・D・ジェームズは当時目前に迫っていたロンドンへの移住について詳しく語っている。


ジェームズは、その戦車について(弾薬が4発しか残っていないことなど)話すと同時に、ロンドンで購入したばかりの銀行の金庫室について話した。隣人に迷惑をかけずに音楽ができることを期待しての購入だった。「騒音で何年も隣人から怒られてきたんだ」


「いずれスタジオを入れるつもりなんだ。ねずみを飼っていて、それを追い出さないといけないからまだ入れていない。今はパソコンとか自転車とか、そういうものを全部置いているんだよ」


「"欲張り "に自分ひとりで使うつもりだ。騒音やら何やらで長年、隣人から怒られてきたから、一人暮らしを楽しんで、できるだけ騒ぐつもりさ」


「大きなリバーブ付きの吹き抜けがあるので、エフェクターとして使っている。階段にとてもいいマイクとスピーカーがあるから、それを使っている。実際の建物の音も素晴らしいよ」


ジェイムズはインタビューの中で、現在のスタジオが寝室をベースにしていることも明かしており、その主な理由は、明晰夢で思いついたアイデアを曲にするためだった。


「目覚めた時にそれら(の曲)を思い出すには、かなりの練習が必要なんだ。訓練は基本的にそれを覚えることなんだ。たいていの場合、夢を見て、邪悪な曲を思いついても、それを上手く思い出せないんだ。ちょっとしたメロディやサウンド、コンセプトのアイデアが浮かぶこともあれば、頭の中で全部が完成していることもある。起きているときは、かなり近いところまでいけるんだ。同じものはできないけど、ラフなコピーはできる。スタジオはベッドの近くにある。それが唯一の重要な要素だ。ラップトップがあるから、ラップトップと一緒に寝るんだ」


そのノートパソコンにインストールされているソフトは、と聞かれると、彼は次のように答えた。


「全部持っているよ。ソフトがぎっしり詰まっている。今は自分でソフトウェアも書いている。ずっとそうしてきた。若い頃はゲームを作ったりしていたし、大学ではマシンコードや電子工学を専攻していた。そういう血が流れているんだと思う」


最も興味深かったのは、ジェームスが自分の音楽を買う人の数について話していること。彼は当時の最後のアルバム(1996年のリチャード・D・ジェームスのアルバム)が全世界で10万枚を売り上げたことに驚いているようだった。「100人以上の人が僕のレコードを買ってくれるなんて理解できないから、10万枚とか売れたら、かなり異様だよ。どうせ買わなくても気にしない。仕事を見つけるだけさ。でも、今はお金をたくさん持っているから、仕事を見つける必要はないかもね」


そして潜水艦である。中古の潜水艦が5万ポンドほどで手に入ると聞くと、ジェームズは言った。「ぜひ、欲しいね。ロシアの潜水艦が売りに出されているんだ。でも、かなり面倒だと思うよ。乗組員を雇う必要があるだろうけど。欲しいな。パーティーとかにも使えそうだし」


最後に、音楽作りは中毒になるかと聞かれ、ジェームズは古典的な言葉で答えた。「わからないけど、そんな感じかな。やらなかったら、かなりストレスがたまるだろうね。昨日、新しいラップトップを買ったんだけど、もう4曲も作ったよ」