グラミー賞にノミネートされたオルタナティヴ・ジャズのドラマー、プロデューサー、ラッパーのカッサ・オーバーオールが、デューク・エリントンのバラード「In a Sentimental Mood」をメランコリックに再構築した「2 Sentimental」をリリースした。今回はパーフェクトなシングルだ。
カッサは、COVID-19パンデミックのピーク時にマンハッタンのミッドタウンに住んでおり、経済的ストレスが高まっていた時期にこの歌詞を書いた。彼はタイムズ・スクエアのピザ屋の外に座り、近くのミュージシャンの組合に残留小切手を受け取りに行くのに失敗した後、終末的な絶望感を感じながら「2 Sentimental」を書き始めた。
アウトキャストの名曲「Git Up, Git Out」のやる気を起こさせるメッセージをもじった歌詞で始まる。彼らは "ギット・アップ、ギット・アウト、ギット・サムシング "と言う。もしお前が一文無しなら、彼らはお前を何もないように扱うだろう」
彼はさらに、批評家たちに絶賛されたアーティストでありながら、一文無しで(「町の名士がどうやって貧乏人のように暮らしているんだ」)、インターネットで金をせびらなければならないという逆説的な経験を反芻する。
「あるファンは、私が彼女の最も暗い時期を乗り越えさせたと言ってくれた。でも、私はインターネット上で "March of Dimes "のようなことを言っている。ヴェンモを叩いて、キックスターターを手伝ってくれ。新しいギアが必要なんだ、物々交換ができないかな?」
彼はこの言葉をデューク・エリントンの名曲「In a Sentimental Mood」に乗せ、長年の友人でありコラボレーターでもある名ピアニスト、サリヴァン・フォートナーが演奏した。ステファン・クランプがアコースティック・ベースを、イザベラ・ドゥ・グラフがボーカルを担当した。
このシングルのリリースは、『ANIMALS』を引っ提げた北米、ヨーロッパ、日本での70日を超えるワールドツアーの真っ最中である。オーバーオールは、ビッグ・イヤーズ、SXSW、ブルーノート・ニューヨークへの出演、ヒップホップのパイオニアであるダイガブル・プラネッツの中西部と西海岸でのオープニング・ライヴなど、2024年の米国ツアー日程を発表したばかりだ。
5月にリリースされたニューアルバム『ANIMALS』(レビュー)は、The Observer、Mojo、The New York Times、Stereogum、Pitchfork、Paste、Treble、Brooklyn Vegan、American Songwriter、NPR Musicなどから支持を得ている。また、タイニーデスクでは、「音楽性、叙情性、芸術的革新の名人芸 」と評された。