イギリスのサマセットの農場で開催される世界最大級の音楽フェスティバル、グラストンベリーは今年度、チケット販売価格を引き上げたが、販売開始から一時間余りで完売し、変わらぬ好評振りを証明した。来年6月に開催される音楽の祭典は、既に年末を目前にして新たな動向をみせている。
2024年度のチケットが先週末発売されたが、今回も一時間以内に完売となり、多数のファンが悔しい思いをした。今回の出来事を受けて、グラストンベリーのファンは、チケットを入手するのに苦労することを理由に、主催者側にチケットの販売方法を変更するよう要求したという。
6月26日から30日まで開催される2024年度のグラストンベリー・フェスティバルのチケットは今回も、11月19日の一般販売で1時間足らずで完売。一方、代わりにコーチとチケットのパッケージが日本時間の木曜日(11月16日)午後6時に発売され、こちらも25分で完売となった。
追加販売は、一部の有権者登録に問題が発生したため、チケット販売が2週間延期されたことを主催者がソーシャルメディア上で確認後、チケット販売が延期されたことを受けて行われた。グラストンベリーは、2024年春に再び、キャンセル、及び返品されたチケットの再販売を行うと公に約束している。
現在、チケット入手に苦労した多くの人々の不満を受け、一部のファンからは、より公平を期すために、次回以降のフェスティバルのチケットは投票(抽選)制で販売するべきだとの意見が出ている。
投票システムは、ウィンブルドンのチケット販売に採用されている。テイラー・スウィフトの「Eras」ツアーや、開場数分前にキャンセルされたグリーン・デイのエレクトリック・ボールルームでの不運な親密ショーなど、需要の高い音楽イベントでは徐々に一般的になってきている。
ソーシャルメディアでは、グラストンベリーのファンの間で、次のような建設的な意見交換が行われている。 グラストンベリー自身は公式の声明を出していないものの、投票制でチケットの割当を行うというアイデアには多くのファンが賛成している。
「登録者全員を対象に無作為の投票を行い、結果をEメールで通知し、1日以内に支払いを済ませるようにしたらどう?」
「やろう。投票。すべての人に平等なチャンスを与えてほしい」
「グラストンベリーのアイデアだけど......投票をして、この惨めさからみんなを解放してあげるんだ」
グラストンベリー・フェスティバルは6月26日から30日まで開催される。出演者は3月に公表されるのが通例となっている。昨年は、アークティック・モンキーズ、QOTSA,フー・ファイターズなどが出演し、エルトン・ジョンが三日目の大トリを飾った。
6月26日には、グラストンベリーの主催者代表がサマセットの農場の門を自ら開き、フェスティバルの開始のコールを行う。多数の来場者を農場内に招いて、音楽の祭典の始まりを告げる。来場者は農場内にテントを張り、三日間にわたり、世界最大級の音楽の祭典に酔い知れる予定。