デビューEP「A Comforting Notion」に続き、サウス・ロンドンのHeartworms(別名ジョジョ・オム)が「May I Comply」を発表した。Speedy Wundergroundからリリースされたこの曲は、レーベル専属の敏腕プロデューサー、ダン・キャリーがプロデュースした。
現時点では謎めいた印象のあるHeartworms。デビュー時には、戦前のミリタリー・ウェアに身を包み、ライブスペースで個性的なパフォーマンスを行い、ロンドンの気鋭メディアの耳目を集めていた。音楽的にはポスト・パンク、ダンス、ポップを一緒くたにしたもので、ダンスに関するアート的なパフォーマンスも話題を呼んでいる。今年発表されたデビューEPは、現地のメディア、DIYのレビューで五つ星を獲得、絶賛を受けた。
ハートウォームズは、単なる音楽家とは言いがたい。あるときはミュージシャンであり、また、あるときはパフォーマーであり、さらにはダンサーとしてもステージで躍動し、その役柄を軽やかに変じてみせる。アーティスト本人は一つのジャンルに規定されないマルチタレント性について、プリンスの影響が大きいと語る。このシンガーソングライターが企むのは、新しい音楽、そして新しい表現の確立である。ダンス・ポップとしてはチャーチズの次世代のグループともいえ、ゴシック的なアート性に関してはかつてのCRASSを彷彿とさせるものがある。
この曲には、頻繁にコラボレートしているギルバート・トレホが監督したビデオが付属しており、彼はこのビデオについてこうコメントしている。「ジョジョと私は、Heartwormsが築いているモノトーンの世界に強く傾倒し、バンド以外のすべてを虚無の海に洗い流したかったんだ。『24 Hours』と『May I Comply』の撮影の間に、ツアー中のハートワームズを撮影する機会があり、この段階でジョジョのパフォーマンスのエネルギーをもう少し捉えることに興奮していた」
「May I Comply」