Mdou Moctor、『Funeral For Justice』の2ndシングル「Imouhar」をリリース

 


西アフリカのトゥアレグ族のハードロックグループ、Mdou Moctarがニューシングル「Imouhar」をリリースした。この曲は、近日発売予定のアルバム『Funeral For Justice』の最新シングル。


西アフリカのニジェールでは、2000年頃から携帯電話が普及し、市民の間でごく普通に音楽がデバイスでやりとりされるようになった。Mdou Moctorはそんな現代化と都市化が進むニジェールの中で、国際的な流れの中に文化性が飲み込まれていくことを危惧している。そのうちに彼らの言語性が奪いとられ、最終的には民族衣装をもどこかに消え去っていくのではないかと。

 

ニューシングル「Imouhar」は、バンドが属するトゥアレグ族のタマシェク語を守りぬくよう全体に呼びかけている。タマシェク語は消滅の危機に瀕しており、モクターは彼のコミュニティの中で数少ないタマシェク語の語法を知っている。そして言語性の消去はとりも直さず、国民性の消去でもある。彼らが行うのは、それを音楽という形で次の世代に伝えることなのである。


「ここの人たちはフランス語ばかり使っている。自分たちの言葉を忘れ始めているんだ。100年後には誰もタマシェク語をうまく話せなくなるような気がして、それは私たちにとってとても怖いことなのです」

 


「Imouhar」