オルトポップ・アーティストの北カルフォルニアのDora Jarことドーラ・ジャーウスキーが、2024年最初のリリースとなるニューシングル「She Loves Me」を発表した。シンガーはベッドルームポップの注目アーティストとして紹介される場合が多いが、少なくともその音楽のニュアンスに、エクスペリメンタルやアヴァンな香りを感じ取る敏いリスナーは多いのではないか。
「She Loves Me」は、ドーラの内面にある2つの側面、つまりグループの中にいる自分と1人でいる自分との対話を表している。付属のミュージック・ビデオ(実際の出来事にインスパイアされ、エリカ・スナイダーが監督した)では、ドーラはベルリンのアパートのパーティーで、友人や見知らぬ人たちの中でタオル一枚で踊りながら、公的な自分と私的な自分との境界線を曖昧にしている。一連の暴露療法的な方法の中で、本質的な音楽のニュアンスを見つけるという手法である。また、それは今まで知らなかった自己やそのペルソナとの出会いを意味する。
「この曲は、私がなれたらいいなと思う女の子への頌歌なの」と、ドーラはこのシングルについて語っている。2月には、エクスペリメンタルポップ界の奇才アッシュニコ(Ashnikko)が、2023年のシングル「You Make Me Sick!」のリミックスにドーラを起用したことは記憶に新しい。
「She Loves Me」