セルフタイトルアルバムで有名なロサンゼルスのパンク・レジェンド"X"が最後のアルバムとなる『Smoke & Fiction』を発表した。おそらく、Germsと並んで、西海岸の最初のパンクバンドの一つ。(実は、X JAPANは、当初”X”を名乗っていたが、このバンドがいたために改名をしたという話も。)少なくとも、このバンドを差し引いて、西海岸のパンクを語ることは難しい。音楽性に関しても東海岸のパンクとは異なり、古典的なロックンロール性が強いのも特徴である。
『Smoke & Fiction』はXのオリジナル・メンバー、ジョン・ドウ、エクセーヌ・サーヴェンカ、DJボーンブレイク、ビリー・ズームが、プロデューサーのロブ・シュナップ(ベック、フー・ファイターズ)と共にレコーディングを行った。
ファイナルアルバムはファット・ポッサム・レコードから8月2日にリリースされる。Xはその後、アメリカでフェアウェル・ツアーを開催する。ファースト・シングル「Big Black X」の視聴は下記より。
「Xは素晴らしいバンド名だけど、それが印刷物や看板に紛れ込んでしまうと、時に悪いアイデアにもなるよね」とエクセーヌ・サーヴェンカは声明で述べている。
「そこで、ユーモアのセンスが必要なんだ。初期の頃はみんなそうだった。あの頃のロサンゼルスは、無声映画スター、長髪のヒッピー、バイカー、そして真新しい”自称パンク”の名残がある、奇妙なカーニバルだった。全国ツアーを始めると、同じ志を持った人々が至るところにいて、どういうわけか、みんな私たちを見つけてくれた。たとえ "X "が古い看板から消えていたとしてもね」
アルバムのリードシングル「Big Black X」には、ギルバート・トレホとシェーン・マッケンジーが監督したビデオが付属している。
MVは、1980年代のビデオ・アートと当時の偉大なパンク・ドキュメンタリーにインスパイアされ、VHSで撮影され、テープからテープに編集され、ポラロイドと35mmの写真を使用し、アナログ・ビデオ・ミキサーとブラウン管テレビで叩き割られ、過去と現在のストームとなる。
「Big Black X」
X 『Smoke & Fiction』
Label: Fat Possum
Release: 2024年8月2日
Tracklist:
1. Ruby Church
2. Sweet Til The Bitter End
3. The Way It Is
4. Flipside
5. Big Black X
6. Smoke & Fiction
7. Struggle
8. Winding Up the Time
9. Face in the Moon
10. Baby & All