Mac Demarco -『Salad Days』が10周年 二枚組LPで再発   オリジナルとデモバージョンを併録

 


カナダ出身のシンガーソングライター、Mac Demarcoの傑作『Salad Days』の発売から10年が経過したとは信じられない。未だにこのアルバムは、オルタナティヴロックの名盤であるとともに、不朽の輝きを放ち続けている。このアルバムから、タイトル曲、「Let Her Go」というデマルコの以後のミュージシャンとしての成功を決定づけるオルタネイトなヒット・ソングが誕生した。以降、ロサンゼルスの公演では細野晴臣との「ハネムーン」のデュエットも話題となった。

 

今回、ニューヨークのレーベル、Captured Tracksは、『Salad Days』の10周年を記念して、二枚組のLPバージョンのリリースを発表した。限定盤二枚組のLPは、オリジナルバージョンの『Salad Days』と『Salad Days Demos』の両方のトラックを一つにまとめて収録。

 

特典も豪華で、ファンにとってマストなアイテムとなるだろう。フルカラーポスター、デマルコの『Salad Days』のツアーのスケジュール、オリジナルライダー、未発表写真、マックによる書き下ろしライナーが掲載された12ページのブックレット、3つ折り「Chamber Of Reflection」パッケージにコンパイル。ホログラフィック・エバーグリーン・ヴァイナル仕様で生産される。

 

『Salad Days』は、マックが一躍脚光を浴びた2012年の『Mac DeMarco 2』に続く作品。絶え間ないツアー・スケジュール(LPが完成するやいなや、再びツアーが再開された)を軸に書かれ、レコーディングされたこの『Salad Days』は、リスナーに、キャリア上昇の狂騒の中で、マックであることが何なのかを個人的な洞察として聴かせる。


これらの傑出したトラックは、マックのサウンドの広がりや可能性を示している。それが将来の方向性への洞察であれ、新たな領域への単発的な進出であれ、歓迎すべきものである。それでも、これは音楽的にも歌詞的にもメロディ的にも、古き良きマック・デマルコそのものである。

 

1972年にジェフ・エメリックのミキシング・ボードから出てきてもおかしくないような、ジョン・レノン/フィル・スペクター時代の鮮明な自作自演の瑞々しいプロダクションが、完全に今のマック独特のタッチで表現されている。あらためてオリジナル盤と合わせてチェックしてみよう。

 


「Salad Days」