Masayoshi Fujita |
ドイツ/ベルリンで活躍する日本人ヴィブラフォン奏者のマサヨシ・フジタがニューアルバム『Migratory』を制作を発表した。アルバムは9月6日にErased Tapesから発売され、Moor MotherとHatis Noitがゲスト参加している。藤田はアルバムからの最初のシングル「Tower of Cloud」を公開した。
この曲について藤田マサヨシは、「''Tower of Cloud''は、数年前のツアーのためにライブ・セットを準備していたときに形になり、ヨーロッパやタイで演奏するうちに進化していきました。シンセのリフは夏の終わりを感じさせ、積乱雲を連想させます。マリンバのメロディに合わせて、ツバメが空に悠々と羽ばたき、円を描いている様子が目に浮かぶようです」と述べている。
『Bird Ambience』と同様、藤田は仲間からインスピレーションを受けている。このアルバムのタイトル『Migratory』は、アフリカ、東南アジア、日本のどこかを旅する渡り鳥の印象に由来する。鳥たちが下界から音楽を聴き、上空から世界を見る視点が、音楽と土地の境界を曖昧にする。
また、アルバムに参加しているアーティストも、国境を越え、他の国々を旅したり、住んだりすることで、他の土地の音楽に影響を受けつつも、同時に自分たちのルーツへとつながっていく。
藤田にとって自然はインスピレーションの源であり、『Migratory』では自然が主役となっている。アルバムの穏やかで配慮されたフィールド・レコーディングでそれを聴くことができる。が、最も重要なのは、「自然にはリスナーが音楽から呼び起こすイメージがある」ということ。著名な小説家で旅行作家でもあるピコ・アイヤーが書いたレコードのスリーブノートには、彼が座って音楽を聴くときに耳にする日本について書かれている。それは、藤田の想像上の鳥が音楽の移動の本質を鮮やかに描き出すのと同じように、私たちの心をやさしく包み込む。
「Tower of Cloud」
Masayoshi Fujita 『Migratory』
Tower of Cloud
Pale Purple
Blue Rock Thrush
Our Mother's Lights (feat. Moor Mother)
Desonata
Ocean Flow
Distant Planet
In a Sunny Meadow
Higurashi (feat. Hatis Noit)03:36 Valley
Yodaka