©Shervin Lainez |
先週の9月19日、Sub Popは、ギタリスト兼ヴォーカリストのジェシカ・ドブソンが率いるシアトルを拠点とするロックバンド、Deep Sea Diver(ディープ・シー・ダイバー)との契約を発表した。同レーベルに所属するShannon Layのような良質なメロディー、インディーロック・バンドとしての矜持、そしてシンセポップの華やかさを兼ね備えた注目すべきグループである。
2025年初頭にリリース予定のアルバムから新曲「Billboard Heart」のオフィシャル・ビデオを公開した。このビデオは、ドブソン、彼女のディープ・シー・ダイバーのバンドメイトでパートナーのピーター・マンセン、そして撮影監督のタイラー・カルバーグが監督した。
「Billboard Heart」は、ディープ・シー・ダイバーの世界観への衝撃的な導入である。この曲でドブソンと彼女のバンドは、セント・ヴィンセント、TVオン・ザ・レディオ、フロック・オブ・ダイムスといったバンドと比肩する存在になった。彼らは、インディー・ロックがどう聴こえなければならないか、何を言わなければならないかという概念を捨て、華麗で魅力的な作り方を発見した。ドブソンはこの新曲と近日発売のアルバムで、彼女の過去を打破する。ビルボード・ハート」で彼女が吠えるように、彼女は 「未来を手放すことで未来を迎える 」のだ。
ドブソンはこの曲についてこう語っている。「ビルボード・ハートは、奇妙な伝達、新しい感情、そして精神に満ちた夢のように感じた曲。私の好きなトム・ペティの曲のシンプルさと、ヴィム・ヴェンダースの映画『パリ、テキサス』への私の愛を表現している。孤独な砂漠に佇み、自分自身のあらゆる粒子を、たとえ見るのがつらいものであっても受け入れ、この世界をもつれなく進むために自分の精神と戦う感覚。それは、現在に存在し、未来を受け入れながら、この人生で自分が持っていると思ういかなるコントロールも心から手放すことなのだ。ビルボード・ハート」は、存在しないかもしれない何かへの憧れであり、自由になれる場所でもある。
「"Billboard Heart "は、2020年にビルボード・チャートにランクインしたアルバム『Impossible Weight』以来となるディープ・シー・ダイバーの新曲である。このアルバムには、シャロン・ヴァン・エッテンとのデュエットによるタイトル曲と、NPR Musicの 「2020年のベストソング100 」にランクインした 「Stop Pretending 」が収録されている。Impossible Weight』はKEXPの 「Top 90.3 Albums of 2020 」でも1位を獲得した。
ディープ・シー・ダイバーとしての活動に加え、ドブソンはベックやザ・シンズのツアー・メンバーとして活動し、ヤー・ヤー・ヤーズ、スプーン、ベックナー、ダイナソー・ジュニアなど数多くのミュージシャンと共演してきた。最近では、ディープ・シー・ダイバーは昨年中に2度、パール・ジャムのサポートを務め、キャリア最大の観客を前に演奏した。
今月初め、ディープ・シー・ダイバーは、銃の安全のための募金と意識向上を目的としたベネフィット・コンピレーション「Every Possible Way」のために、ヨ・ラ・テンゴの「ストックホルム・シンドローム」をカヴァーした(9月6日付ローリング・ストーンのニュース記事を参照)。
「私は、Everytown For Gun Safety Support Fundの活動が大好きで、この素晴らしいカヴァー集に貢献するのは当然のことだった。ヨ・ラ・テンゴの 「ストックホルム・シンドローム 」を選んだのは、彼らのゴージャスなギター・ソロを学ぶのが大好きだし、この曲がそのキャッチーさとシンプルさの中で、どのように忍び寄るかが好きだからだ」
ディープ・シー・ダイバーは、シンガーでマルチ・インストゥルメンタリストのジェシカ・ドブソン、ドラマーのピーター・マンセン、キーボーディストのエリオット・ジャクソンの3人組。
「Billboard Heart」