ジャンルに垣根を作らない。ソウル界のレジェンドで、モータウンのカタログに多数に名作をもたらしたAl Green(アル・グリーン)が、R.E.M.の1992年のヒット曲「Everybody Hurts」のカヴァーを披露した。ソウルの伝道師がカレッジロックをカバーするという前代未聞の出来事だ。
アル・グリーンは "Everybody Hurts "を完璧に自分のものにしている。彼の特徴であるバリトンヴォイスは、2コードのグルーヴの中で痛く響き、自分のペースで詩を進めていく。現在78歳のグリーンは、ゴスペルのルーツに触れながら、生涯の経験をこの曲に注ぎ込んでいる。
なぜ、伝説的なソウルシンガーはインディーロックをカバー曲として選んだのだろうか。それは表向きの音楽の良さだけが理由ではないという。
「Everybody Hurtsをスタジオでレコーディングしているとき、この曲の重苦しさをすごく感じた。暗闇の時代を打ち破ることができる光の存在が常にある」
グリーンは昨年、ルー・リードの「Perfect Day」のカヴァーで復帰し、リリースと同時に5年ぶりの新曲となった。また、今年はロサンゼルスのフェス「Fool in Love」に出演し、ライブ・パフォーマンスにも復帰した。彼は78歳でもライブ活動が可能であることを対外的に示した。
「Everybody Hurts」