J-POP TRENDS: 12月の邦楽の注目作をピックアップ   Minakekke、Tendre、トクマルシューゴ、小瀬村晶、土岐麻子の新作が発売

J-POP TRENDS:  12月の邦楽の注目作をピックアップ


 

レーベルからご提供いただいた情報をもとに、その月の邦楽の注目作をピックアップするコーナーです。今年も最後となりました。12月は、ジャパニーズ・ハイパーポップ界の新星、Minakekkeの新作のほか、JJJの痛快なヒップホップ、その他、トクマル・シューゴの入手困難であった楽曲を集めたアルバム『Other Tracks』もリリースされました。下記より注目作をご覧下さい!!

 

 

 

 Minakekke 「Backwards」- New Single 



 

ユイ・ミナコによるソロ・プロジェクト、Minakekke(ミーナケッケと読む)。アシッド・フォーク、 ゴシック、アシッド・フォーク、ドリーム・ポップ、クラウト・ロック、シューゲイザー、トリップ・ホップ等、マニアックで多角的な音楽性を吸収しながらも、聴きやすいポップセンスを発揮します。ニューシングル「Backwards」は”IDEAL MUSIC”から12月18日に発売されました。

 

新旧の音楽的なイディオムを織り交ぜながらJ-POPの新機軸を探る。80年代のディスコサウンドを基にしたダンサンブルな音楽性の奥底から、マイナースケールを強調する特異なメロディーセンスが浮かび上がってくる。これは平成時代の邦楽をなんとなく彷彿とさせるものがある。ミュージックビデオは明らかにハイパーポップ勢を意識しているが、ご覧の通り、楽曲としては邦楽に軸足を置いています。ガチャ・ポップの次世代を担うアーティストとしてご注目。

 

 

 

配信リンク:https://ssm.lnk.to/Backwards

 

 

Tendre 「Happy End」- New Single

 



河原太郎はTendreの名を冠して活動し、ベース、鍵盤、ギター、そしてサックスも演奏するマルチプレイヤー。2017年12⽉にTENDRE名義での6曲⼊りデビューEP『Red Focus』をリリース。同作はタワーレコード“タワレコメン”、HMV“エイチオシ”、iTunes “NEW ARTIST”、スペースシャワーTVミドルローテーション“it”に選ばれるなど、各⽅⾯より⾼い評価を獲得。J-Waveへの出演でお馴染みのアーティスト。



2019年4⽉・5⽉と連続して配信シングル『SIGN』『CHOICE』をリリース。前者はオーストリアのスポーツサンダル・ブランド”Teva”とコラボレーションしたMVも話題を集め、その楽曲はJ-WAVE "TOKIO HOT100"で最⾼位4位を記録した。 また、Hondaが⼿がける旅とバイクの新プロジェクト「Honda GO」のテーマソングとして新曲『ANYWAY』が起⽤されました。 

 

Tendreは、ヒップホップ/ラップアーティストとして紹介されることも多いですが、彼の音楽的な感性にはソウルからの影響もちらつく。「Happy End」はまさしくベースプレイヤーとしての才能を凝縮させたチルアウト寄りの楽曲です。しかし、何より特筆すべきは、、生演奏を中心とした実力派のトラック制作と劇的にマッチする河原太郎のメロウなボーカルの魅力でしょう。


配信リンク: https://ssm.lnk.to/HAPPYEND

 

 

 

 

SONPUB, Jinmenusagi, SEEDA「Smells Like Twenteen Spirit feat. D3adStock (REMIX)」

 


 

SONPUBのソロデビューアルバム&レーベル設立20周年としてリリース。初期衝動時に影響を受けた有名曲を連想させるタイトルに「20年」「20代の魂」の意味も込め、変わらぬ情熱と野心を表現した作品「Smells Like Twenteen Spirit」を8月にリリースしました。

 

今回はそのリミックスバージョンとなり、Sexy drillやJersey clubを取り入れた軽快なビートに一新。客演にはジメサギとSEEDAに加え、オリジナルバージョンでCo-writerとして参加しており「ラップスタア2024」の4位に輝いた期待の新星”D3adStock(デッドストック)”がイントロバースで参加しています。

 

2000年生まれのD3adStockはSONPUBとSEEDAの丁度20歳差という嬉しい偶然も楽曲に深みを与えてくれる。20代、30代、40代のTwenteen Spiritを持つプレーヤー達が世代や文化の垣根を超えて繋がり繋げていくことを表現した作品です。 



配信リンク: https://ssm.lnk.to/SLTS

 

 

 

 

 

JJJ 「Nov」- New Single 

 

2024年7月に大阪、東京、高松、札幌をまわる初のワンマンツアー『July Tour』を開催。11月にはその続編として福岡、台北、仙台、東京で『Nov Tour』を行ったJJJ。2024年のツアーでは、コントラバス奏者の岩見継吾、尺八奏者の瀧北榮山、箏奏者の岡村秀太郎を起用したパフォーマンスを披露するなど、表現の幅を拡げながら勢力的なライブ活動を行なってきました。


本楽曲“Nov”はツアー最終日の11月30日(土)、東京・日比谷公園大音楽堂公演にて、JJJのライブ終了後に流れた新曲。仲間たちと共に過ごした濃密な2024年を総括した1曲となっています。 ビートは、SCRATCH NICEが手がけており、ミックスはJJJ、マスタリングはColin Leonard(SING Mastering)が担当。カバーはフォトグラファーのDaiki Miuraによるもの。

 

「Nov」はオールドスクールをベースにしたチョップ、そしてメロウなメロディーセンスが光る。



配信リンク: https://ssm.lnk.to/Nov

 

 

 

 

トクマルシューゴ 『Other Tracks』 (New Album Inc. Rare Tracks)


今年7月17日に約8年ぶりの新作アルバム『Song Symbiosis』をリリースし、12月20日には東京・日本橋三井ホールにて20周年記念スペシャル公演を成功させたトクマルシューゴ。


クリスマスイブの本日に急遽配信された本作『Other  Tracks』には、ライブでの限定販売や特典となっていた音源を中心に、これまで入手困難となっていた楽曲が収録されている。アルバム未収録のレアトラックが、トクマルシューゴからのクリスマスプレゼントとして届けられた。現在、 公式サイトのTonofonでは20周年記念ZINE「Mayakashi」が発売中。ライブ会場でも販売中です。

 

民族音楽をベースにしたフォーク/ポップのアルバムで、トクマルさんらしいアルバム。ローファイなミックス/マスターが最新作よりも際立つ。「Open A Bottle」がものすごく懐かしく聞こえる。

 

 


配信リンク: https://linkco.re/Dr8xYx0H?lang=ja




小瀬村晶  「Stellar」 -EP



ポストクラシカルシーンのリーダー、Scholeを主宰する小瀬村晶によるどこまでも純粋で澄明なピアノ作品「Stellar」は、Universal Music/Deccaから12月13日に発売されました。


写真家・岩倉しおり氏が撮影した息を呑むようなジャケットは、冬の夜から夜明けにかけた静寂のひとときを穏やかに美しく描き出しています。


本作は、異なる時期にレコーディングされた4曲を、ひとつのストーリーとして解釈した作品。小瀬村は「(Stellar)をレコーディングした時、空を回る星々の絵を思い浮かべました」 と振り返っています。


物語は荒野に佇む一軒の家(Wilderness House)、夜の静寂の中で聴こえる歌「Humming In The Night」、EPのエピローグとなる「日の出(Daylight)」へと進んでいく。簡潔でありながら、聴きごたえ十分です。小瀬村ファンはマストの一作となりそうです。
 
 
 
 「Stellar」
 






土岐麻子 『Lonely Ghost』 - New Album
 


土岐麻子が約3年ぶりとなるオリジナルアルバム「Lonely Ghost」(ロンリー・ゴースト)を12月18日(水)にリリース。CDバージョンの他、アナログ盤も2025年1月に発売予定です。


『Lonely Ghost』はピアノの演奏をベースにした静かで落ち着いたポピュラーアルバムとなっています。アルバムのサウンドプロデュースにはシンガーソングタイター”トオミヨウ”氏を迎え、全曲を共に制作した。


はかりしれない他人の気持ち、自分の心の中の不可解な感情、同じ空間をそれぞれ違った景色のなかで生きる人々……、それらを“ミステリー”と捉え、1枚のアルバムで表現。人間の奇妙な心と、それぞれの特別な人生について愛をもって描いた作品となりました。


2025年2月には20周年イヤーを締めくくる、バンド編成によるスペシャルツアー「Lonely Ghost TOUR / 20th〜21st ANNIVERSARY」が3都市(東京、名古屋、大阪)にて開催されます。