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アップル社の主要なオーディオ製品、AirPodsは、8年前の発売以来ワイヤレスイヤホンの代名詞となったが、同社は、今回、オリジナルモデル(第一世代)を「ビンテージおよび旧式製品」リストに追加した。


2016年9月に発表され、数カ月後の12月に発売されたAirPodsは、長いステムデザインで類似製品と視覚的に差別化されていたが、独自のW1チップを特徴としていた。アップルのエコシステム製品間で瞬時にペアリングできる技術は、Bluetoothデバイスのペアリングの不満を解消するのに役立った。


アップルは2019年にノイズキャンセリング機能を追加した。ステムの長さを短くしたAirPods Proモデルを発表し、カスタマイズしやすいフィット感を生み出すことによって、AirPodsのデザインに手を加えてきた。


それでは、アップルの目から見て、何が製品を「ビンテージ」にするのだろうか。同社のサポートサイトによると、"アップルが5年以上7年未満前に販売を停止した製品はビンテージとみなされる"という。それ以降は "ヴィンテージ"のカテゴリーに入る。


今回、ヴィンテージのカテゴリーに新たに加わる他の製品には、2017年発売のiPhone Xや、発売からわずか6年しか経っていない第1世代のHomePodスピーカーなどがある。


Apple製品は、販売店への供給が停止してから5年が経過すると、ビンテージ扱いとなり、それよりさらに2年が経過すると、オブソリート扱いとなる。仕組みが煩瑣となるが、ビンテージはApple社に製品の在庫が残っている場合は正規の修理が可能である。一方、オブソリートに関しては、正規の修理の受付自体が完全に終了している。ビンテージ製品の修理が可能かどうかは、Apple製品サービス店舗に持ち込み、申し込みデータをAppleに送信したのち、部品が店舗に届くことで修理可能か判明する。ご使用の製品がビンテージかどうかはApple公式のサポートページで調べられる。


ブルームバーグの新しい報道によると、スポティファイは2024年後半、ハイファイ・オーディオ・ティアを開始することがわかった。


現行のプレミアム・プランに追加料金を加算し、スポティファイはハイファイ・オーディオをアドオンとして販売する予定だ。より高音質のオーディオの出力に加えて、このアップグレードは加入者に対して"プレイリストの作成と楽曲ライブラリの管理のための新しいツール "を提供するという。


ブルームバーグによるレポートには、「新しいプランへの加入者は、特定の活動、日付、時期に合わせてカスタムプレイリストが即座に作成することが可能になる」とある。


正確な月額費用は加入する基本プランにより異なるが、ブルームバーグの情報筋は、料金は平均して約40%の値上げになると見積もっている。スポティファイが2021年にハイファイ・オーディオ・プランを発表した当初、アップル・ミュージック、アマゾン・ミュージックのような競合他社は、ロスレス・オーディオを追加料金なしで標準の購読プランに導入する取り組みを行った。


2021年、競合のアップル・ミュージックとアマゾン・ミュージックは、スポティファイがHi-Fiオーディオ層の導入を発表後、追加料金なしでロスレスオーディオをプランに統合している。2010年代にかけて多数のユーザーを獲得したスウェーデン企業のスポティファイは現在、一企業として混迷期に差し掛かっている。取り分け、ロイヤリティの配分に関する不均衡がたびたび指摘されてきた。


今年5月には、Mechanical Licensing Collectiveが、スポティファイが一部のプレミアムサービスをバンドルとして再分類することで、ソングライターから1億5000万ドルのロイヤリティを搾取したとして訴訟を起こしたばかりだ。


今回の新プランの導入は、気軽にプレイリストを楽しみたいというリスナーにとってやや重荷となりそう。というのも、親しいユーザーとのやりとりやプレイリストの共有という面がSpotifyの強みであった。


しかし、その一方、プレイリストの自動作成があまりにもフィーチャーされすぎると、むしろランダムに音楽を探す機会が少なくなってしまう。これまで、ニール・ヤングが指摘してきたように、Spotifyは音質の悪さや粗さが指摘されることが多々あった。新たなプランで導入されるAppleのロスレスオーディオに対応する高音質の出力については、従来のSpotifyの弱点を補填する可能性がある。今後の動向を注視したい。


フィールドレコーディングを行うミュージシャン、Chris Watson

 

フィールドレコーディングとはいうのは文字通り、屋外の自然の中にマイクを立て、それを録音する手法のことです。上掲した写真を見ると分かる通り、そんなに気軽にできるものではなく、プロフェッショナリティーと体力と忍耐が必要とされます。音楽でもよく使用される場合があり、アンビエントを始めとするエレクトロニック、最近ではポピュラーミュージックやインディーロックで使用される場合もあるようです。  


主要な効果としては音楽そのものにナラティヴな試みを取り入れられることや、楽曲に映像的な効果やメタ構造を生み出すことが出来ます。外側の風の音や、鳥の声、虫の鳴き声、それから水の流れの音等、録音する内容によって、その音響効果はまったく異なります。以前は、AppleのLogic Studioのサウンドループに標準的に付属しており、実際にSonic Youthは『Daydream Nation』で飛行機のパイロットの無線の声やエンジンの音を取り入れたりしています。

 

現在のポピュラー・ミュージックでは、録音そのものの他に効果音(SE)を導入する場合が多く、これらはプロのプロデューサーにより導入されるため、高品質のサウンドが提供されますが、フィールドレコーディングを行う際には、風や外気音のノイズを軽減する必要がありますし、さらに意図したものとは別の音声が録音されてしまうケースもある。つまり、簡単にマイクを立てて録音すれば良いというものではなく、あまりミックスやマスタリング、そして録音機材に詳しくない方が挑戦すると、思うように意図する録音が出来ないケースもあるようです。

 

機材のピックアップについては、録音の専門家や、あるいは専門のショップで質問してもらいたいと思いますが、今回フィールドレコーディングをどのような段階を踏んで行うのかについて大まかにご紹介します。

 

フィールドレコーディングの定義

 


フィールドレコーディングとはスタジオの外で現実的な環境のもと、自然に発生するサウンドをマイクロフォンで拾うことを意味します。

 

それらの音のスペクトルの中には、様々なものがあり、森林や都市環境といった対極にある雰囲気から、他の珍しい音響に至るまで、非常に広汎です。意図的に制作されたスタジオの録音とは異なり、何が録音されるのかは、実際に行ってみるまでは分からないというおもしろさもあるようです。つまり、フィールドレコーディングは多種多様な場所のユニークな音響を録音することを意味しているわけです。

 

そもそもこの録音技術は、音楽にとどまらず、様々なシーンで活用されています。芸術、科学研究、メディア制作等、広汎なシーンで使用されています、もちろん音楽的なプロジェクトとしても使用することが可能で、録音されたサウンドスケープから音楽的な基礎を作り上げられる。フィールドレコーディングは録音した後に、様々な音響効果を及ぼすことも出来ます。科学的な観点からもフィールドレコーディングは様々な環境をテクストにする手助けをしています。


 

 ・録音に必要な機材

 

 

フィールドレコーダー

 



フィールドレコーディングを行うときに不可欠となるのが、フィールドレコーダーと呼ばれるオーディオレコーダーの一種です。これらは屋外の環境で高品質のオーディオをキャプチャするように設計されたデバイスです。これらのデバイスには、ステレオマイクが内蔵され、屋外のあらゆる種類のサウンドを録音するのに適しています。特に、この機材で有名なのはTescamがあります。手頃な価格で使いやすいと評判で、Tascam DR-05Xを始めとするデバイスは、初心者にとっても最適となりそうです。

 

これらの専用機材に加えて、スマートフォンのようなデバイスでも録音を行うことが可能です。アプリストアでは無償で録音のAppが提供されている場合がありますので、ぜひ探してみて下さい。高品質のオーディオデバイスや指向性マイクに比べ、ノイズを拾いやすく、外気のザーッという音を拾ってしまう欠点こそありますが、本録音の前の仮録音として、どのような感じになるのかを掴むのに最適です。もちろんその後のポストプロダクションでこれらのサウンドに磨きをかけることも可能でしょう。

 

さらに高性能な製品を求める場合は、Zoomを使用することが出来ます。Zoom H4n Proを始めとするフィールドレコーダーには外部マイク用のXLRの出力があり、録音時に役立つ可能性があるでしょう。サウンドデバイスでは、プロのメディア業界でもよく使用されている、Sound Device Mix Ore-6 Ⅱなども有名です。最大8トラックが付属しており、映画製作でも使用されることがあるようです。

 

フィールドレコーダーは基本的にサンプルレート 44.1k Hzの24ビットWAVが使用されるのが一般的です。 ファイルの容量が大きくなるという欠点があるものに、高品質の音でファイルを書き出すことが可能です。

 

マイクロフォン 



フィールドレコーダーにマイクは標準的に装備されてはいるものの、別のマイクが必要になるケースもあるようです。追加のマイクは、特定の音をキャプチャするために必要となり、正確な録音を行うためにも不可欠です。

 

たとえば、ショットガンマイクには極性パターンの高い志向性があり、目の前の音を正確に拾うように設計されているので、フィールドレコーディングの際に親しまれています。さらにこのマイクは多く場合、内蔵されたマイクよりも優れた音質を提供します。二種のマイクを使用することは思惑通りの録音を行うために不可欠となるかもしれません。

 

たとえば、RODEは低価格帯ながら、ショットガンマイクの高品質のクオリティーを提供しています。完全な周波数の応答、及びノイズ軽減を備えたプレミアムコンデンサーマイク、NTG--1は初心者にとってはおすすめとなるでしょう。理想を言えばノイマンがおすすめですが、高価なので、初心者向きではありません。


 

ヘッドフォン

 


録音を行う時にもう一つ不可欠なのは、ヘッドフォン。どのように音が録音されたのかを確認するために使用します。フィールドレコーディングの録音に最適な種類を選択することが重要となるでしょう。

 

フィールドレコーディングで使用されるヘッドフォンは、外側の音との分離のためにクローズドバックする必要があり、フラットな周波数の出力を特徴とする製品がおすすめとなります。(iPhoneのライトニングやBluetooth接続のイヤホンなどはほとんどフラットでは出力されず、ゲインが出て、派手な音になります)これによって特定の周波数を増強させることなく、自然なサウンドを聞き取ることが出来るようになります。マスタリングの際には必ずフラットな音域が出力されるヘッドホン、あるいは専用のスピーカーで出音を確認してください。


つまり、具体例は挙げませんが、フィールドレコーディングでは脚色のある製品ではなく、リアルな音が聞き取れるヘッドフォンを選んで使用する必要がありそうです。ゲインが出るヘッドフォンは使わないのが最善です。Beyer(ベイヤー)のDTRシリーズが良いかも??



オーディオソフトウェア



フィールドの録音を終えた後、音源ファイルを編集し、ラップトップなどに書き出す必要があります。オーディオ編集ソフトウェアは、波形のトリミングや強化、全般的な編集作業が可能であるため、マスタリングソフトと合わせて必要になってくるでしょう。


編集作業の種類によっては無償のAudiocityや、Logic Studio、そしてプロ御用達のPro Tools等の有償のソフトウェアを使用するケースも考えられます。


音源そのものの他に映像も同期させたいという場合は、フィールドの録画の編集するために適した広汎なツールが用意されています。例えば、AbletonやReaperのようなソフトウェアは、幅広いオーディオ編集ツールとサウンドデザインを制作するために最適となるかもしれません。より低コストで編集したいと言う場合は、AppleのGaragebandを使用するのもありかもしれません。

 

フィールド録音を編集するには必要となるツールは、イコライザー(EQ)、ノイズリダクション、及び、音の圧縮を行うためのリミッターやコンプレッサーです。これらはLogic Studioなどにも標準装備されていますが、よりプロフェッショナルなものを求めるなら、WAVESやアナログの機材も必要になるでしょう。


これらのプラグインはサウンドそのものを洗練させる効果があり、不要な音を除去するために不可欠となります。また、音に艶を出すためにリバーブとディレイの導入も考えると最高の音質になるかもしれませんよ。


ネイティブ・インストゥルメンツをとジェイコブ・コリアーによる新しい無料プラグインが発売される。コリアーのオーディエンス・クワイアのサウンドをソフトウェア音源に取り込んだプラグイン。詳細はこちら


オーディエンス・クワイアはコリアーのライブの定番で、グラミー賞受賞アーティストであるコリアーは、観客を彼の曲の演奏に参加させ、「様々なコード、キー、音世界をポリフォニックに」指揮する。


Jacob Collier Audience Choirは、アデレードからチューリッヒまで、世界の様々な都市で行われた22のコンサートの録音を基に作られている。プラグインには4つの異なる母音(Aa、Mm、Oo、Ee)が用意されており、インターフェースの右側にあるXYパッドを使ってブレンドすることができます。


このインストゥルメントにはコード・ジェネレーターも搭載されており、単音でダイアトニック・コードを演奏できるほか、ダイナミクス・コントロール用のスライダーもある。ティンブル・ノブはローパス・フィルターのような役割を果たし、オンボードのディレイとリバーブは5種類のリバーブを搭載し、期待通りの働きをする。ステレオ幅のコントロールもあり、アタックとリリースのダイヤルでエンベロープをシェイプが可能だ。


別のパネルを開くと、より高度なコントロールがあり、演奏しているコードをジャスト・イントネーション・チューニング・システムに合わせてリアルタイムで自動的にチューニングすることができます。「ピアノの調律方法は、通常、大勢の歌手のグループには適用されないからだ。「このプラグインの素晴らしいところは、実際の部屋で人々がチューニングを合わせるように、プラグインが適応できることだ」


このプラグインには、聖歌隊の音に加え、パーカッシブな音や、コリアーの聴衆が様々な言葉やフレーズを叫ぶサンプルも多数用意されている。このプラグインはポリフォニック・アフタータッチに対応しているので、Native Instruments Kontrol S MK3などのMPE対応コントローラーで表現力を高めることができる。


「私はここ数年、世界中をツアーし、世界中のあらゆる場所でショーを行ってきました。この経験の過程で、私が夢見ていたことのひとつは、もし私が自分の家でくつろいでいて、皆さんも自分の家でくつろいでいて、聴衆合唱団の感覚を手元で味わうことができたらどうだろう、ということでした。そこで私は、強力なネイティブ・インストゥルメンツのグループと手を組み、世界中の実際の観客のサンプルから作られたこの素晴らしいインストゥルメントを完成させた」




コンテンポラリー・クラシック、モダン・クラシカルの著名な作曲家Max Richter(マックス・リヒター)が、"音楽クリエイターのためのサウンド・プロダクト "の新シリーズをSRM Soundsとして立ち上げると発表した。この製品は、元スピットファイア・オーディオCEOのウィル・エヴァンスが最近立ち上げた新ブランド、ソング・アスレチックスと共同で開発される。


SRMサウンズの最初の仕事は、ネイティブ・インストゥルメンツのKontakt用のバーチャル・インストゥルメント・シリーズをリリースすることだった。その第一弾となるのは、”マックス・リヒター・ピアノ”で、マックス・リヒターの個人スタジオ、スタジオ・リヒター・マールのメイン・ライブ・ルームの中心的存在である、リヒター所有のスタインウェイ・モデルD SPIRIO|rグランド・ピアノのサウンドをキャプチャしたソフトウェア・インストゥルメントである。



リヒターのスタインウェイは、コンテンポラリー、ヴィンテージを問わず、様々なマイクを使って細部まで愛情を持って録音された。リヒターのピアノのソフトなダイナミクスに焦点を当てたこのライブラリーは、pppからmfまでの10層のダイナミックレイヤーで構成され、5層のラウンドロビン、楽器ごとに3つのマイクポジション、2種類のリバーブを備えている。Richter Pianoには、アクション、ダンパー、ペダル・ボリューム・コントロールが装備されています。


「本物のアコースティック・ピアノと同じように、この楽器は独自の特性を持っている。「モーツァルト用にセッティングされたピアノでプロコフィエフを演奏することはないでしょう。


「このピアノはスペシャリスト。静かに演奏し、耳元でささやくのが好きなのです。賑やかなミックスを切り裂きたいのであれば、他を当たればいい。しかし、私たち全員が内に秘めている親密な物語を呼び起こしたいのであれば、この楽器と近々発売される他のコレクションが役に立つだろう。"


マックス・リヒターは、グラミー賞にノミネートされたドイツ系イギリス人の作曲家・ピアニストで、舞台、オペラ、バレエ、映画のための作品で知られている。今年初めにリリースされた彼の最新プロジェクトは、リヒターが2015年に作曲した『SLEEP』の素材を再構築し、ケリー・リー・オーウェンズとアルヴァ・ノトがリミックスを手がけた『SLEEP: Tranquility Base EP』である。Max Richter Pianoは現在、Native Instruments Kontaktで入手可能です。



 


昨年の25周年記念キャンペーンに続き、IK Multimediaのグループ・バイ・キャンペーンが、2023年も開催される。ソフトウェアを今すぐお得に購入したい方には、最大16製品が1個分の価格で購入できるこのキャンペーンをおすすめしたい。当キャンペーンでは、IK Multimediaの幅広いソフトウェア・ラインナップの中から、最先端のアンプ・モデラーやスタジオ・エフェクト・プロセッサーを選び、現在のホーム・スタジオ・セットアップを拡張、改善することができる。


IK Multimediaだったかはわからないが、十年前くらいに、こういった参加数キャンペーンはよく存在した。

 

その仕組みはというと、グループ・バイ・ディールで、より多くの人が参加すればするほど、より多くのオマケがもらえるという趣旨。IKのウェブサイトで紹介されている参加者数を記録するグループ・カウンターは、5つのマイルストーンに分かれているという。250人が参加すると、3つの製品が無料、500人になると、4つの製品が無料、750人になると、5つの製品が無料、1,500人になると、7つの製品が無料、そして10,000人目に到達すると、16の無料プラグインがアンロックされる。RPGのゲーム内のミッションみたいな感覚でキャンペーンを楽しめる。


IK Multimediaのグループ・バイ・キャンペーンにより、最大16個の製品を1個分の価格で入手可能になる。AmpliTube拡張パックからコンプレッサー、リバーブ、その他スタジオに欠かせないツールまである。Waves、iZotope以外の選択肢をお考えの方はぜひ検討してみてください。


当キャンペーンに参加するには、オンラインストア、IK正規販売店、カスタムショップで対象製品を購入して登録するだけ。各マイルストーンを達成すると、次の無料ソフトウェアがもらえます。DTMを趣味とする方や、新たにソフトウェアプラグインの導入を検討している方などにおすすめ。



5月16日(火)、Apple Musicは、ユーザーを世界各地のライブに案内することを目的とする新しいライブ音楽発見ツールの導入を発表しました。この二つのツールは、ライブ情報及び都市ガイドをアプリケーションに掲載することで、ユーザビリティの向上を図る目的で導入されました。より詳しい情報につきましては、Apple Musicのニュースルームのページをご参照下さい。

 

最初のツール、Apple Music GuideはApple Maps上にあり、シカゴ、デトロイト、ロサンゼルス、ナッシュビル、ニューヨーク、サンフランシスコ、ベルリン、ロンドン、パリ、ウィーン、東京、メルボルン、シドニー、メキシコシティの世界14都市のガイドを開始しました。


Apple Musicのエディターが監修したこの都市ガイドは、夜のお出かけ情報を提供することを目的としており、Appleが所有するShazamテクノロジーやBandsintownの情報を活用し、マップ経由で各会場のコンサートカレンダーを閲覧できる機能を備えています。ウィーンのシンフォニーから東京のテクノまで、さまざまなシーンやジャンルにフォーカスしたガイドとなります。


Apple Musicが新たに発表した2つ目のツールはSet Listsと呼ばれ、大規模なツアーのコレクションに焦点を当て、ショーの制作に関する情報を提供し、これらのツアーの最近のセットリストに基づくプレイリストによるストリームを生成します。ユーザーは、Shazamのコンサートディスカバリーモジュールを通じて、自分の地域で開催される予定のショーを閲覧することもできます。


この2つの機能の開始により、Apple MusicはAppleが所有する他の技術を活用し、ライブの分野に進出することになりました。

 

一方のスウェーデン企業のSpotifyは昨年6月、アーティストの今後のツアー日程をアプリで簡単に検索できるようにすることを目的とした一連の新機能を発表し、ツアーやライブ音楽に足を踏み入れました。続いて、コンサートのチケットをファンに直接販売する「Spotify Tickets」を発表しました。この2つの新ツールの画像は以下からご覧いただけます。








今週初め、Waves AudioはWaves Creative Accessと呼ばれるサブスクリプション限定モデルを採用することを発表した。


今後、Wavesのソフトウェアにアクセスする唯一の方法は、月額14.99ドルから24.99ドルまでの段階的なサブスクリプションサービスにサインアップする方法に限られる。プラグインソフトウェア会社Wavesは、これまで高価ではありながら、製品盤として複数の高性能のバンドルを販売してきた経緯がある。今後開始されるサブスクリプション方式の販売形態はライトユーザーにとって魅了的であるが、一方、これまでのWavesのブランドイメージを損ねる可能性もゼロとはいいがたい。


今後、Wavesプラグインの購入者は無料でソフトウェアを使用できるが、Waves Creative Accessの開始前に購入またはアップデートした最新バージョンに使用制限が設けられる。つまり、将来リリースされるバージョンにソフトウェアをアップデートすることを望むWavesプラグインのオーナーは、プラグインを使い続けるため、Waves Creative Accessのサブスクリプションを追加購入することを余儀なくされる。


このサブスクリプションのみのビジネスモデルを採用したWavesの決定は、海外の顧客層の間で批判にさらされている。


現在100万ビューを超えるTwitterでの同社の公式発表にはリプライが殺到し、その多くは同社の新しい方向性に猛烈な反対を表明しています。ウェーブスは、特に否定的なリプライの多くを本スレッドに表示しないことにしており、この決定がフォロワーからのさらなる批判を招いている。音楽ソフトウェア業界全体において、サブスクリプションモデルを採用する傾向が強まっていることについて、多くのコメントで否定的な意見が寄せられているが、Wavesの公式スレッドでは、特に既存ユーザーのソフトウェア更新を妨げるという同社の決断を問題視する意見が大半を占める。


同社のWaves Update Planに加入している人は、すでに購入した補償の期間中はアップデートを受け続けられるが、補償の期限が切れると更新することができなくなる。この決定は、Wavesプラグインのオーナーがオペレーティングシステムを更新したり、新しいマシンに移行したりする場合、ソフトウェアを使い続けたい場合、Creative Accessに加入せざるを得ないことを意味する。特に海外ユーザーの間でこのサブスクリプション方式は受け入れがたい内容として見做されているようだ。


Wavesの顧客であるMatt Foster氏は、非サブスクリプションの顧客向けのWaves Update Planを復活させるよう同社に求める嘆願書を開始し、現時点で1600人以上の署名を得た。


「私は、少なくともWavesがWUPを復活させることを親切にお願いしたい、まだ興味を持っている私たちのために、できれば無期限で、または少なくとも3〜6ヶ月の期間」とフォスターは書いています。「信頼を大きく失った現段階では、それすらも顧客に求めるのは厳しいかもしれません」


「望ましい選択肢は、当初の永久ライセンスの販売を尊重し、既存の顧客にWUPを提供し続けること、あるいはサブスクリプションの代替として提供することです 」とフォスターは続けます。


この決定に落胆した顧客は、以前に購入したWaves製品を捨てて代替品を探すことを選択した人々をサポートするため、クラウドソーシングでスプレッドシートを作成し意見を共有している。スプレッドシートは、Waves Audioが提供するほぼすべてのプラグインについて、いくつかの代替オプションをリストアップしています。


「これは顧客主導ではなく利益主導の決定であり、そのように間違った決定である。Wavesはもう僕にとって死んだようなものだ。とても残念だ」とTwitterユーザーのSteve HolmesはWavesの公式Twitterスレッドへの隠しリプライに書いている。  


別の回答者であるPat Servedioは、こうコメントしている。「なんというひどい経営判断だろう...。私は20年以上にわたってWavesの顧客だった。サブスクリプションプランにはしないので、Wavesプラグインの使用をやめるという選択肢もあるかと思います」とコメントしている。


Twitterユーザーのfred_tmは、同社への失望を表明し、「今、私は本当に裏切られたと感じています。しかも、この数年間、何千ドルも費やしてきたのに」


また、別のコメント主であるAcid42は、こう続けている。 「お粗末なカスタマーエクスペリエンスについて話してください。顧客ロイヤルティは、ブランドと顧客の間の多くの相互作用による信頼によって築かれるものです。今回の決定も、過去の多くの不適切な決定と同様に、その信頼をさらに崩してしまった。この決定について、顧客はまったく相談しなかったのだろうか?」


「これは実際にWaves Audioの終わりになるかもしれない 」と、この発言に応じてTwitterユーザーのConstantLittleGhostは示唆している。「しかし、もしあなたが顧客を現金の牛のように扱うなら、おそらくあなたは潰れるに値するでしょう」


現時点で、Waves Audioは、ソーシャルメディアチャンネルでの批判に関しては公式に反応していない。「私たちがWavesを始めて以来、私たちの目標は、すべての音楽とオーディオクリエイターに、最大かつ最も多様な最高品質のオーディオツールのセットへの完全で手頃なアクセスを与えることでした」と、同社は今週初め、Creative Accessを発表する電子メールで顧客に伝えた。「今日、私たちは次のステップに進みます。あなたが創造するためにインスピレーションを受けるものは何でも、私たちはあなたが必要とするすべてのものを持っていることを望んでいます 」







 


アムステルダムを拠点とするサウンドスタジオ4DSOUNDは、来月ロンドンに「世界最先端の」空間オーディオサウンドシステムを持ち込む予定だ。


4DSOUNDのチームは、ロンドンのウエストエンドにあるStone Nestという会場に没入型スピーカーアレイを設置し、4月21日から5月20日までの1ヶ月間、一連のアーティストを招いて体験型ライブを開催する。 


音楽家や作曲家は、4DSOUNDシステムのために特別に書かれ、制作された作品を演奏する。招待されたアーティストは、Kali Malone、Max Cooper Oren Ambarchi、Grand River、Andrea Belfi、NikNak。


ストーンネストのチャペルスペースには、グリッド状に配置された4DSOUNDスピーカーが観客を包み込み、完全無指向性で没入感のある音環境を作り出す。スタジオでは、演奏される音楽を「音の彫刻」と表現し、空間環境の中で観客がさまざまなユニークな角度から探索することができるようにしている。


4DSOUNDのディレクターであるPoul Hollemanは、「私たちは10年前から、空間音響楽器と呼ぶべきものを開発してきた。それは、リスニングエリアに音のホログラムを投影し、アーティストが実際に空間を楽器として演奏できるようにするサイトスペシフィックなサウンドシステムです」と語っています。


「私たちの意図は、現実的な環境から、信じられないほどシュールな電子操作、そしてその中間の音まで、魅惑的なリスニング体験を提供することにあります。4DSOUNDの技術の可能性を言葉で表現するのは簡単ではないので、空間音響に興味や好奇心を持つすべての人に、Stone Nestに参加してもらいたいと思います」


4DSOUNDと33-33は、イベントシリーズ「Diffusion」も企画している。シンセのパイオニアであるSuzanne Cianiやサックス奏者のBendik Giskeなど、多数のアーティストがサウンドシステムのために作曲・制作した限定楽曲を紹介する。このプログラムは、英国を拠点とする作曲家やプロデューサーを招き、4DSOUNDシステムを使用するワークショップで締めくくられる。


下掲する写真は、2016年にベルリンのファンクハウス、2019年にSTRP Festival Eindhovenで行われた2つの過去の4DSOUNDのインスタレーションです。





 

 多くのアーティストや音楽ファンにとって、ドルビーの没入型オーディオフォーマットは、ポッドキャスティングと同様、現代の音楽システムに必要不可欠なものとなっています。そして今、主要アーティストのリリースにより、ストリーミング時代におけるDolby Atmosの大きな可能性が見出され、このシステムはより広範囲に採用されつつあるのが現状です。では、Dolby Atmosとは一体何なのでしょう?

 

 ”イマーシブオーディオフォーマット”という言葉は一般の方には聞き慣れないかもしれません。これはアーティストが自分のビジョンを実現する音楽を作るための重要な機会を提供する、サウンドシステムの新たな構築方法の一つ。”Immersive”というのは、「没入感」という意味で、つまり「イマーシブ・オーディオ」とは「没入感の高いオーディオ」。一般的には、多くのスピーカーを配置し、ヘッドフォンの再生でも特殊な処理を行い、360度、全方位から音が聞こえるコンテンツを「イマーシブ・オーディオ」と呼びます。「立体音響」「3Dサラウンド」「Spacial Audio」など様々な呼称がありますが、基本的に全て同義語と考えて間違いないです。
 
 

 「イマーシブ・オーディオ」が、「立体音響」「3Dサラウンド」と呼ばれるケースがあるということは、つまり、「イマーシブ・オーディオ」とは、従来の「サラウンド」の一手法ということもできるでしょう。従来の「サラウンド」というと、5.1や7.1といった平面にスピーカーを配置した「2Dサラウンド」でしたが、「イマーシブ・オーディオ」すなわち「3Dサラウンド」は、上部にもスピーカーを配置し、空間に半球面や全球面を表現する立体的なサラウンド手法となります。

 

 180度の音響に限られていた従来のステレオシステムから360度から音響を楽しめるサラウンドシステムへの移行は、各々の家庭でも映画館のような豊潤な音響をお手軽に楽しめるようになりました。しかし、このサラウンドシステムは、音楽や映像の製作者の間ではお馴染みものでしたが、ひとつ難点を挙げると、どうしてもオーディオファイルとして書き出す際、ステレオ化してしまうということでした。しかし、近年、このドルビー・システムがアップル・ミュージックをはじめとするオーディオプラットフォームに取り入れられたことにより、リスナーは製作者が音源作製時に聴いているものとほとんど同じか、それに近い素晴らしい音質で音楽を聴くことが出来るようになったのです。

 

 近年、サブスクリプリョンでも導入されつつある、 Dolby Atmos Musicでは、ステレオでは不可能な3次元の音響空間に、個々のオーディオやオブジェクトを自由自在に配置することができる。さらに、ドルビー・アトモスのシステムは、4方向のスピーカーの機能を持つ5.1時代のサラウンドシステムの音響を可能性を押し広げ、より多くの音を鮮明に聞き取ることが出来るようになりました。ドルビー・アトモスの特性は、空間の天井の反響により、それまでの平面的な音響性を、球体の音響性へと拡張することにある。この革新性によって、音を聴いている場所から再生された音の波形は、聞き手のいる空間に届くまでに立体的な球体のような図形を描く。言い換えれば、このフォーマットが広まったことで、ファンはスタジオでアーティストのオリジナルなビジョンに合致した、これまでになくクリアな音で音楽を聴くことを可能にしたのです。


 ドルビー・アトモスのシステムは、何も音楽の需要者であるリスナーだけに利便性をもたらしたというわけではありません。音楽の供給者であるアーティストやプロデューサーにとってもこのシステムは比較的手軽に導入出来ます。例えば、一般的に親しまれているレコーディング・ソフトウェア、Logic Pro、ProTools、Nuendoなど、同じレコーディングのツールで動作するので、Dolby Atmosでの制作の利用自体はそれほどハードルが高くありません。つまり、アーティストは自分のレコーディングシステムを、共同制作者と簡単に共有できるほか、一度そのシステムを導入すれば、将来まで維持することが出来ると言う利点があるわけです。

 

 

 実際、ドルビーアトモスの録音システムは、著名なレコーディングスタジオに導入されはじめています。中でも、ロンドンの伝説的なレコーディングスタジオであるアビーロード、イーストコート、ディーンストリートは、プロデューサーとアーティストのために最先端のDolby Atmosミキシング施設を備え、サラウンド・サウンドの革命に貢献した。ポーキュパイン・ツリーのスティーブン・ウィルソンやマックス・リヒターなどの著名なアーティストは、自身のプロジェクトを通じて没入型オーディオ・フォーマットの威力を既に実感しています。

 

アビーロードスタジオのドルビーアトモスの導入事例

 また、このシステムは既存作品のリイシューの際に有効的に活用されています。以前にはステレオの指向性しか持たなかった録音に多くの指向性を与えることで、オリジナル作品よりも鮮明な音質を実現しています。ドルビーシステムが最初に業界内に浸透したのは、2017年に発表されたREMの『Automatic For The People』のリイシュー(再編集)でした。このオーディオ・フォーマットを発表して以来、ドルビーアトモスは音楽業界全体で受け入れられるようになったのです。

 

 プロデューサーのジャイルズ・マーティンによる新しいアトモス・ミックスでのビートルズの『リボルバー』をはじめとするクラシック・カタログだけでなく、数カ月のこのフォーマットでの主要リリースにはロビー・ウィリアムスの『No.1 XXV』、イージー・ライフの『Maybe In Another Life』、ホット・チップの『Freakout Release』等が含まれています。また、現在のダンスミュージックブームにより、Apple Musicのカタログをドルビーアトモスで聴くことができるようになった。


 Dolby Atmos Musicによって、アーティストは音楽をキャプチャし、個々のタイプのデバイスで可能な限り最高のリスニング体験を提供するため、拡張性のある完全没入型ミックスを作成出来る。つまりリスナーは、このシステムの導入により、意図されたとおりの音楽、製作者がレコーディングの際に聴いている音と同じクオリティーを楽しむことできるようになったのです。



 それでは、このドルビー・アトモスに関して、実際の音楽制作者はどのように考えているのでしょうか?

 

 例えば、U2やトーキング・ヘッズの名作を手掛けた伝説的なプロデューサー、そしてロキシー・ミュージックにキーボード奏者として在籍し、ソロ転向後にはハロルド・バッドやジョン・ハッセルと共同制作を行い、アンビエント・ミュージックを確立したことでも知られるイギリスのミュージシャン、ブライアン・イーノは、ドルビーとのインタビューで、新作アルバム『FOREVERANDEVERNOMORE』をアトモスで録音する際のアプローチについて次のように語っています。


 「私がレコードを作るのは、人々を何らかの形で変えたいと思うからです」とイーノは言います。「つまり、今までにない組み合わせの感情を与えたいんだ」さらに、作業プロセスについて、イーノは次のように語っている。「アトモスとの共同作業で私が心から興奮したのは、音を空間に、つまり適切な空間に配置することができるというアイデアです。このレコードをアトモスのためにミキシングし始めたとき、『私は目の前にある何かを見ている観客ではなく、何かの真ん中にいる訪問者なのだ』と思った。だから、この音楽システムを全面に出したいと思った」また、最新アルバム『FOREVERANDEVERNOMORE』についても、「このアルバムでは、ほとんど何もしていないのに、まったく違う場所にいて、その間に海が広がっているような感覚になることがあった。ステレオではそのような感覚は得られなかった。密度が高い時代と低い時代。レンジが変わったという感じです。ミニマリズムの選択肢が増えたんです」


 ドルビー・アトモスの革新的なシステムを手放しに称賛するのはブライアン・イーノにとどまりません。その他、2022年10月、電子音楽の伝説的存在であるフランスのジャン=ミシェル・ジャールは、ニューアルバム『Oxymore』をドルビー・アトモスでリリースしました。彼もまた、実際に音響の変化を体感したときの感動を以下のように述べています。「私は、この新しいシステムで自分の音を周囲にいつものように配置することから始めましたが、それはもちろん、あらかじめ予期していた結果を全く塗り替えてしまうものでした」とジャン=ミシェル・ジャールはドルビーに語っています。「このプロジェクトを本当に制作した最初の率直な反応というのは、いまだ開拓されていない土地のドアを開けるような感覚でした」そして彼は、さらに以下のように述べています。「ドルビー・アトモスが提供する技術では、自然な音の聴き方に戻ることができる。360度の音響の美しさは、たくさんの音、より多くの音を入れることができ、それらが存在するための十分なスペースがあるという事実なのです」

 

また、「”イマーシブ”と呼ばれる音響技術は、未来の音楽を創造するための大きな鍵となるでしょう。イマーシブ・サウンド、つまり没入型サウンドの最大のポイントは、新しいスタイル、新しいタイプのミュージシャン、サウンドエンジニア、プロデューサー、ミュージシャンにまったく新しいエコシステムを生み出すということ。レコーディングの初日からイマーシブを意識すれば、ミュージシャンにとって新しい銀河のように未知の可能性を秘めているのです」とも語っています。


 さらに、レコーディングアーティスト、プロデューサー、プログレッシヴ・ロックのミュージシャン、スティーブン・ウィルソンは、ビートルズのアビーロードの50周年記念リイシューを新しいフォーマットで聴いて圧倒された後、アトモス用に自分のスタジオを設計しました。「バック・ボーカルなど、いろいろなものを後ろのスピーカーで再生していた。最初の頃は、ちょっとギミック的なことをやっていました。でも、今はそれを抑えることにして、より効果的なもの、何度聴いても飽きないようなものを深く理解するようになりました。そうやって、失敗から学んできたんです」



 現在、ドルビー・アトモスの革新的なシステムは、音楽のデジタルプラットフォームや映画館だけではなく、より実用的な日常のシーンに導入されるようになり、私たちの生活に溶け込んでいます。スマートスピーカー、ストリーミング・プラットフォーム、スマートフォン、そして車内のオーディオシステムなど、多岐にわたる業界全体で包括的に採用されつつあります。今、このシステムに注目しているのが、自動車メーカーのメルセデス・ベンツです。同社はユニバーサル・ミュージックグループおよび、アップル・ミュージックと緊密に提携することによって、車載オーディオ体験の一環としてドルビー・アトモスのシステムを導入しています。


 Tidal、Amazon Music、Apple Musicなどのグローバルなストリーミング・プラットフォームは、近年、サブスクリプリョン加入者に追加料金を支払わせることなしに、アトモスのシステムを提供しています。これによって、多くの音楽ファンは、お気に入りのアーティストの音楽をレコーディングスタジオさながらに臨場感あふれるオーディオフォーマットで聴くことが出来るようになりました。また今後、ドルビー・アトモスを有効的に活用した複数の音楽がリリースされる予定です。例えば、Pinkの「Trustfall」、Sam Smithの「Gloria」、Ava Maxの「Diamonds & Dancefloors」、KSI (feat. Oliver Tree) の『Voices』、Maise Petersの「Body Better」、Tom Grennanの「Here」といったシングルのほか、Atmosを使用した楽曲が収録されています。

 

 音響技術の革新は日進月歩。高い能力を持つ技術者の試行錯誤により、20世紀のモノラルからステレオ、以後の時代では、5.1サラウンド、7.1サラウンドと目に見えるような形で大きく進化してきました。そして、最近注目を浴びつつある没入型の音楽システム、ドルビー・システムはリスナーのオーディオ体験を刷新し、音楽や製作者の環境をも変化させ、そして、私達の日常の世界の音楽の楽しみ方にも革新をもたらしつつある。これらの技術は現在も進化を続けていて、その終着点のようなものは見えません。既に空を車が飛び始めるような時代……、もしかすると今後、音楽は私達が予測もつかない形に変貌していくかもしれませんね。

 



Appleは、今月末に登場する新しいアプリ内カラオケ機能「Apple Music Sing」を発表しました。


12月6日午後、Appleは、Apple Musicユーザーがお気に入りの曲に合わせて歌うことができる、調整可能なボーカル、リアルタイムの歌詞、バックグラウンドボーカル、デュエットビューツールを備えた新しいカラオケ機能、Apple Music Singを発表しました。


Apple Music Singは今月末に全世界で発売され、「エピックソング、デュエット、コーラス、アンセム」を含む50のコンパニオンプレイリストと共に提供される予定です。


AppleのApple MusicおよびBeats担当副社長であるOliver Schusser氏は、次のように説明しています。


「Apple Musicの歌詞体験は、当社のサービスで常に最も人気のある機能の1つです。私たちは、世界中のユーザーがお気に入りの曲に合わせて歌うことが好きなことをすでに知っているので、このサービスをさらに進化させ、歌うことを通して音楽により深く関わることを可能にしたいと思いました。本当に楽しくて、お客様にも気に入っていただけると思います」

 


 Warner Chapel(ワーナー・チャペル)は、Web3エンターテインメント・インキュベーターであるDefientとパートナーシップの締結を発表した。


このパートナーシップは「音楽業界の初の試み」とも言われ、音楽のリスニングの定義を覆すものとなる。おおよその意図としては、「音楽のバーチャル体験への移行」に焦点が絞られています。ワーナー・チャペルのソングライターとプロデューサーは、Web3空間とブロックチェーン技術の活用により、新しい機会を模索し、より多くの価値を引き出すことができるようになる。


ワーナー・チャペルとディフィエントの最初の提携プロジェクトは、ブロックチェーンに支えられた多次元デジタル博物館であるArchivesの立ち上げ、楽曲のアートとストーリーにスポットライトを当てることに特化しています。これは、デジタル収集品、記念品、イベントなどの厳選されたセレクションを通じ、ファンがソングライターとその楽曲に近づくことを目的としています。


WCMのクリエイティブサービス担当上級副社長であるアシュレイ・ウィントンは、次のように述べています。「ブロックチェーン技術の力を取り入れることで、音楽ファンにユニークな体験へのアクセスを提供しながら、ソングライターのためにインパクトのある新たな収入源と創造的な機会を創出することが出来るでしょう。シドニー(スウィフト)とデフィエントの彼のチーム全体がこの分野の専門家であるだけでなく、彼らは音楽に深く根ざし、クリエイターの声を支持する方法を知っています」


アーカイブズには、WCMのソングライターや遺族と共同でキュレーションしたカスタムコレクションが含まれる予定となっている。


2023年初頭には、2,000 NFTのコレクションであるArchives Mint Passでこの提携プロジェクトは正式にスタートする予定です。各NFTは、WCMのソングライターの名簿から厳選されたドロップ、オークション、バーチャル体験に参加する権利を保有者に付与する。


デフィエントの創業者兼CEOであるSydney Swift(シドニー・スウィフト)は、次のように述べています。「ワーナー・チャペル社が、ディフィエントがすでに深く関わっているWeb3コミュニティに進出する際に、同社と協力できることを光栄に思っています。ソングライターとプロデューサーとしてキャリアをスタートさせた私にとって、先進的なパートナーと手を組み、ソングライターやアーティストがWeb3プラットフォームを活用することをより簡単かつ身近にするために努力することは、とてもエキサイティングなことです。私たちは、テクノロジーを使ってクリエイターに力を与え、彼らのブランドを向上させる手助けをしたいと考えています。


WCMの共同議長兼CEOのGuy Mootと共同議長兼COOのCarianne Marshallは次のように声明を発表しています。、「これは、音楽出版の未来を形作るユニークな機会となるでしょう。デファイアントのサポートにより、私たちはソングライターのためにWeb3で新しい道を開き、彼らが遺産を増やし、ファンと関わるためのさまざまな方法を見つけることができるはずです」



Apple Musicは、デザインを一新したユーザーエクスペリエンス「Replay」を展開し、サブスクリプション加入者にリスニングインサイトの拡大やパーソナライズされたハイライトリールなどの新機能を提供すると公式サイトのニュースルームを通じて発表した。機能の詳細についてはこちら


本日より、Apple Musicの加入者は、デザイン変更されたReplayエクスペリエンスで、2022年のトップソング、アーティスト、アルバム、ジャンルなどを学習することができるようになった。





アップルのApple MusicおよびBeats担当副社長であるオリバー・シュッサーは、「リプレイを初めて提供したとき、この機能はApple Musicで、すぐにファンの間で人気となり、私たちは、この体験をさらに発展させて、加入者にとってさらに特別でパーソナル、そして、ユニークなものにしたいと強く思いました」と述べ、さらに、「1年を通して楽しむ音楽は、サウンドトラックのようになり、その意味深く印象的な瞬間をもう一度振り返ることができる。これは本当に心楽しいことです」と付け加えている。


この新機能により、ファンは、自分が好きなアーティストやジャンルのリスナートップ100に入っているかどうかを確認することが可能になる。またリプレイ機能は、間もなくspotifyでもWrappedとして展開される。



 Apple トップチャートのインサイト


Apple Musicは、さらに、年末のチャートも公開し、2022年のトップソング、シャザム、フィットネスソング、最も読まれた歌詞にスポットを当てています。今回も、2022年のストリーミングヒットは、前年にリリースされたものが多くなっている。


Apple Musicの2022年のイギリス&アイルランドでのトップソングはHarry StylesのAs It Wasで、イギリスで最もシャザムされた曲はLF SystemのAfraid To Feelとなった。


ザ・キッド・ラロイとジャスティン・ビーバーは、コラボレーションの「Stay」で2022年のTop Songsの1位を獲得している。2021年夏にリリースされたこの曲は、Daily Top 100: Globalで51日間も上位をキープ。Stayはリリース以来、Daily Top 100: Globalから脱落することなく、世界69の国と地域でDaily Top 100の1位を獲得している。


ヒップホップは引き続き、Top Songsチャートをリードしており、年間Top 100のうち32曲を占めた。次いで、ポップスが23曲、R&B/ソウルが11曲となりました。ラテンは8曲で4位、J-POPは6曲で続いている。


歌詞チャートは、100曲中29曲が英語以外の言語で、最もグローバルなチャートの一つ。首位はEncantoのWe Don't Talk About Brunoが獲得している。


一方、Apple Fitness+とApple Musicのフィットネスプレイリストの上位曲をランキングしたFitness Songs Chartでは、英国人DJ Joel CorryのHead & Heart (feat. MNEK)がリードしている。


Shazamチャートのトップは、Elton JohnとDua LipaによるCold Heart (Pnau Remix)で、Elton Johnが初めてShazamグローバルチャートで首位を獲得した。この曲は17の国別チャートで1位を獲得している。


その他、Apple Musicの2022年アーティスト・オブ・ザ・イヤーに選ばれた、Bad Bunnyは、Un Verano Sin Tiで年間最大のアルバムを手にした初のラテン系アーティストとなった。


TOP 10のランキングは下記にてご覧下さい。



Global Top 10



1. The Kid Laroi, Justin Bieber - Stay

2. Harry Styles - As It Was

3. Future (feat. Drake & Tems) - Wait For U 

4. Kodak Black - Super Gremlin

5. Adele - Easy On Me

6. Glass Animals - Heat Waves

7. Elton John, Dua Lipa - Cold Heart (Pnau Remix)

8. Jack Harlow - First Class

9. Bad Bunny, Chencho Corleone - Me Porto Bonito

10. Gayle - Abcdefu



UK Top 10



1. Harry Styles - As It Was

2. Ed Sheeran - Shivers

3. Adele- Easy On Me

4. Lost Frequencies & Calum Scott- Where Are You Now

5. Fireboy DML & Ed Sheeran - Peru 

6. Elton John & Dua Lipa - Cold Heart (Pnau Remix)

7. Ed Sheeran - Bad Habits

8. Cat Burns - Go

9. LF System - Afraid To Feel

10. Belters Only & Jazzy - Make Me Feel Good

 



 Amazon MusicがPrime会員向けに提供するサービスを拡充し、1億曲ものフルカタログが視聴出来るようになりました。Prime Musicはこれまで視聴可能数が200万曲に制限されていました。


プレミアム定額制ストリーミングが業界の成長を牽引している一方で、広告なしのサービスとAmazon Prime層は、音楽エコシステムの重要な要素となっています。


今回のAmazon Musicの展開により、プライム会員は、あらゆるアーティスト、アルバム、プレイリストのシャッフル再生や、オンデマンドでアクセス可能なプレイリストのセレクションのストリーミング再生、オフラインで聴くためのダウンロードができるようになります。この新しいサービスは、11月1日より提供されます。また、Amazonはプライム会員以外を対象に、広告付きの無料サービスを限定的に提供しています。


また、プライム会員は、アルバムへのオンデマンドアクセス、HDオーディオの1億曲、Ultra HDとSpatialオーディオの増加する楽曲カタログを含む無制限の音楽アクセスを得るために、フルメンバーにアップグレードすると割引を受けることができます。


Amazon Musicの副社長であるスティーブ・ブームは、「Amazon Musicが初めてプライム会員向けにサービスを開始したとき、200万曲の広告なしのカタログを提供しましたが、これは当時の音楽ストリーミングとしては完全にユニークなものでした。私たちは、お客様のために革新を続け、プライム会員の皆様がすでに享受している利便性と価値に加え、さらに多くのエンターテイメントをお届けします。私たちは、会員の皆様に、大幅に拡充された楽曲カタログだけでなく、広告なしのトップポッドキャストの最大のセレクションを、追加料金なしで体験していただけることを待ち望んでいます」と述べている。


プライム会員は、Amazon限定番組「Three Little Words」「Built To Thrive」「MrBallen Podcast」などの広告なしのポッドキャストにもアクセスすることができます。Strange, Dark & Mysterious Stories」などがあります。


Abletonの新製品--Note 音源のメモとしてだけでなく作曲ソフトとしても活用できそうだ
 

 頭に浮かんだメロディーを完全な楽曲としてデータ化する。そんなミュージシャンにとって力強い味方が登場。ドイツのソフトウェア会社/Abletonは、ビート、メロディーを作ったり、サンプルを作成したりして、外出先で音楽のアイデアを形にすることができる新しいiOSアプリ「Note」をリリースすると発表した。(製品の詳細についてはAbleton公式ホームページを参照)

 

「Ableton Note」は同社のメインのソフトウェア、Liveのモバイル版ではありませんが、ユーザーは机から離れて音楽のスケッチを作成し、その音源をAbleton Cloudにエクスポートし、Liveで曲作りを続けることができます。


Noteは「アイデアを出し、音を試し、方向性を見出す場所」と説明されており、ユーザーはビートとメロディーを作成できるだけでなく、周囲の環境音をサンプリングすることも可能です。


 Abletonの公式サイトでは、Noteが「Ableton Liveの楽器とデバイスを使用する」アプリケーションであると明かされている。

 

メロディックなプリセットでシンセサイザーを演奏したり、Drum Samplerキットでフィンガードラムのビートを刻んだり、その他にも、Melodic Samplerインストゥルメントで楽器のメロディーを作成することも可能である。エフェクトのプラグインも豊富に揃っており、Reverb、Delay、Chorus-Ensembleを使って、音に空間と深みを与えたり、Saturator、Redux、Phaser-Flangerを使い、色や質感で遊んだりすることも出来る。ぜひ、ミュージシャンだけでなく、音楽制作を趣味にする方々には、一度使ってみていただきたい魅惑的な新製品だ。