J. S.バッハの音楽というのは、気忙しい現代人にとって大掛かり過ぎるし、また、近寄りがたい面があると思うかもしれない。じつは私もその一人であることには違いないが、バッハの曲が、現代的な音楽の尺度からみると、膨大かつ長大にならざるを得ないのには理由がある。これは意外にも実務的な要因に拠る。特に祝日や祭礼のための音楽は、主にカンタータの形式で書かれ、20分から30分に及ぶ宗教曲が年間60曲ほど必要であったという。これらの曲の多くは、宗教的な神に対する捧げ物として書かれた一方、教会組織に対する捧げ物として制作された経緯があることを考慮に入れたい。バッハとても、もし「こういった曲を書いてほしい」という依嘱がなければ、これほどまでに膨大な総数を持つBWVを作らなかったことは明らかなのである。
ライプツィヒ市立図書館の公式の声明によると、「Ganz kleine Nachtmusik(ガンツ・クライネ・ナハトムジーク)」と呼ばれる12分に及ぶ曲は、1760年代半ばから後半に制作されたと見られ、弦楽三重奏のための7つの小楽章で構成されているという。さらにライプツィヒ市立図書館の発表によると、研究者がこの曲をライプツィヒの音楽図書館で発見したのは、いわゆる「ケッヘル」カタログの最新版を編集している時だったという。
チャールズ・アイヴズに捧げられた『My Father Knew Charles Ives』でもコラージュの手法を選んでいる。1985年の歌劇『Nixon In China(中国のニクソン)』の晩餐会の場面を管弦楽にアレンジした『The Chairman Dances(ザ・チェアマン・ダンス)」は管弦楽の中では再演される機会が多い。
ジョン・アダムスの作曲家としての主な功績としては、2002年のアメリカ同時多発テロを題材に選んだ『On The Transmission of Souls』が名高い。この作品でアダムスはピリッツァー賞を受賞した。ロリン・マゼール指揮による初演は2005年度のグラミー賞の3部門を獲得した。
Phrygian Gates / China Gates (1977)
ジョン・アダムスのピアノ・スコアの中で特異なイデアが取り入れられている作品がある。『Phyrygian Gate and China Gates』であり、二台のためのピアノ協奏曲で、マック・マクレイの委託作品で、サラ・ケイヒルのために書かれた。