「クンビア」 ーラテンアメリカの舞踊音楽ー 音楽における記憶の継承
”クンビア”はラテンアメリカのダンス音楽の一つで、コロンビアの伝統音楽でもある。この伝統音楽はおよそ1800年頃には存在したと言われ、1960年代に人気が沸騰し、世界中で人気を博した。 この音楽が近隣諸国に伝播していくにつれ、アスカンビア・ペルアナ(ペルー)、クンビア、アルゼンチン(アルゼンチン)、クンビア・チレナ(チリ)、クンビア・メキシカナ(メキシコ)など、各諸国で新しい形態のクンビアの派生音楽を生み出すことになった。メキシカーナなど上記の派生した音楽にも心を惹かれるものがありますが、特にコロンビアの海岸地域で発生した伝統的なクンビア、その音楽の最初期の発展こそがコロンビアという国家の重要な文化の基礎を形成している。 クンビアにはその前身となる音楽のスタイルがあるらしく、フォルクロルコロンビアーノといわれるアフリカ系コロンビア人が植民地時代に大陸から持ち寄った民族音楽がその発祥とされています。植民地化以降、コロンビアの沿岸地域には、スペイン人、ネイティヴのコロンビア人、アフリカ系のコロンビア人が混在して生活していたと言われている。それらの人種的な混在が多様な音楽のスタイルを生み出し、何世紀にわたる音楽文化の礎石を築き上げていった。そして、この音楽は、移民としてアフリカ大陸から渡来した人々の音楽の記憶の継承でもある。[....]