The Get Up Kids |
The Get Up Kids(ザ・ゲット・アップ・キッズ)は先日、彼らの代表的アルバム『Something to Write Home About』の25周年記念リイシューを発表した。Promise Ring,Jimmy Eat World、Sunny Day Real Estate、Mineralと並び、最初期のエモシーンをリードしたロックバンドの傑作の再編集盤が登場します。
本日、彼らは『サムシング・トゥ・ライト・ホーム・アバウト』の25周年記念リイシューに収録される愛すべき楽曲「Ten Minutes」のミュージック・ビデオと同曲のデモ音源を初公開した。このミュージック・ビデオは貴重なアーカイヴ映像で構成され、バンドの長年の友人であるジョシュ・バーワンガーが監督を務めた。
カンザス・シティのThe Get Up Kids(ザ・ゲット・アップ・キッズ)は、マット・プライアー(ギター、ヴォーカル)、ジム・スープティック(ギター、ヴォーカル)、ロブ・ポープ(ベース)、ライアン・ポープ(ドラム)、ダスティン・キンゼイ(キー)で構成されている。
この曲について、ギター/ボーカルを務めるJim Supticはプレスリリースでこのように語っている。ジム・スプティックの発言から、若さに対する煩悶という重要なテーマが浮かび上がってくる。
「”Ten Minutes”のオープニングのギター・リフを書いた時、インスピレーションを受けたのは、Superdragの”Do the Vampire”という曲だった。聴けば、一目瞭然だろうね」
「彼らのアルバム『Head Trip in Every Key』は、『Something to Write Home About』を書いているときにヘビーローテーションしていた。この曲をあらためて聴き返して、新しいビデオを見てみると、私たちが”いかに若かったか”ということが先んじて印象に残る。何人かは、文字通りティーンエイジャーだったわけだし。特に、私のボーカルは、今の私とはまるで別人のように聞こえることがあるんだ。とはいえ、だからこそ、このアルバムは多くの人とつながることができたのかもしれないね。私たちは、誰もがその年齢で悩むことについて歌っていたのだった。つまり、『サムシング・トゥ・ライト・ホーム・アバウト』の核心は、青春の記録でもあったんだ」
「Ten Minutes」
「Ten Minutes(Demo)」
The Get Up Kids 『Something to Write Home About』(20th Anniversary Edition)』- Reissue
Label: Polyvinyl
Release: 2024年8月23日(Digital)/ 2024年9月20日(Physical)
Tracklist:
1 Holiday (Remastered 2024)
2 Action & Action (Remastered 2024)
3 Valentine (Remastered 2024)
4 Red Letter Day (Remastered 2024)
5 Out of Reach (Remastered 2024)
6 Ten Minutes (Remastered 2024)
7 The Company Dime (Remastered 2024)
8 My Apology (Remastered 2024)
9 I'm a Loner Dottie, a Rebel (Remastered 2024)
10 Long Goodnight (Remastered 2024)
11 Close to Home (Remastered 2024)
12 I'll Catch You (Remastered 2024)
13 One Year Later (Demo)
14 Close to Home (Demo)
15 Out of Reach (Demo)
16 Holiday (Demo)
17 Valentine (Demo)
18 My Apology (Demo)
19 Red Letter Day (Demo)
20 Ten Minutes (Demo)
21 Central Standard Time (Four Track Demo)
22 Long Goodnight (Four Track Demo)
23 The Company Dime (Four Track Demo)
24 I'll Catch You (Four Track Demo)
Pre-order(海外盤の予約): https://thegetupkids.ffm.to/stwha-25
制作背景:
レコードには、私たちを遠い昔の場所に連れ戻す力がある。ザ・ゲット・アップ・キッズの代表的な2ndアルバム『サムシング・トゥ・ライト・ホーム・アバウト』は、今年25周年を迎えるにあたって、デラックス・リマスター・エディションがリリースされる。
ザ・ゲット・アップ・キッズの中心メンバー4人にとって、このアルバムはロサンゼルスのシルバーレイク地区にあるマッド・ハッター・スタジオへと彼らをいざなう。「レコーディングしたスタジオの音が聞こえてくるようだ」とベーシストのロバート・ポープは言う。「その多くは環境だった」
1997年のデビュー作『Four Minute Mile』は、わずかな予算でシカゴの週末を利用してレコーディングされた。「世の中にいるメジャー・レーベルのA&Rのほとんど全員と交渉をしました」とポープは言う。「彼らは僕らのバンドに変な期待を寄せていたけど、僕らはメジャー・レーベルよりも少し高い場所を目指していたんだと思うよ」
マッド・ハッターでのゲット・アップ・キッズの目標は、『Four Minute Mile』が内包していたリレーションシップとエネルギーを失うことなく、ファースト・アルバムのソングライティングとサウンドのクオリティを超えることだった。「私たちのファースト・アルバムは、そのままのものである」
『サムシング・トゥ・ライト・ホーム・アバウト』は、アグレッシブなものから繊細なものまで、曲によって、時には曲の中でさえも変化するバンドの音楽性の成長をとらえている。ジェームス・デュースによるキーボードの質感をフィーチャーし、剥き出しのパンクを超えようとするバンドの野望を実現した。
「このレコードは、実際よりも大きく、高価に聞こえることがある」とギター/ボーカルのマット・プライアーは言う。「これは、バンドとしての私たちの能力と、プロデューサーとしてのブリンマンの能力の両方の証だと思う」
さらに、ドラマー、ライアン・ポープは、ソングライティングとアレンジメントにおける "小さな魔法のような瞬間 "について振り返っている。「それはとても自然なことだった」と彼は言う。「クールなことの多くは、考え過ぎないことで起こるものだ」
バンドがスタジオにこもってからわずか数ヵ月後にリリースされた『Something to Write Home About』は、コマーシャル・ロック、ポスト・グランジ、ニュー・メタルに支配されたロック界に登場した。リード・ギタリストのジム・スプティックは言う。「しかし、惜しむらくは、あのスタイルの音楽はメインストリームではなかったらしい」
しかし、後世のミュージックシーンに対する影響は計り知れないものがある。『サムシング・トゥ・ライト・ホーム・アバウト』は、ジミー・イート・ワールドの『クラリティ』やプロミス・リングの『ヴェリー・エマージェンシー』といった1999年にリリースされた作品とともに、新世紀におけるこのジャンルの爆発的なヒットを導く、ポップで広がりのあるエモの規範を確固たるものにし、フォール・アウト・ボーイやマイ・ケミカル・ロマンスといったプラチナ・セールスを記録したバンドや、エモのリヴァイヴァル・アクトに次々とインスピレーションを与えることになった。もちろん、のちのスクリーモも彼らのサウンドがなければ生み出されなかったかも知れない。
2024年リイシューのために、オリジナル・アルバムのトラックはスターリング・サウンドのジョー・ラポルタによってリマスタリングされ、パッケージには拡張アートワークと、プライアーによる4トラックのアコースティック録音を含むアルバム1枚分のデモが収録されている。「サムシング・トゥ・ライト・ホーム・アバウト」の曲の頑丈さ、つまり、何百回ものライブでテストされたトラックリストが明らかになった。
このデモは、アルバムのオープニングを飾る「Holiday」のように、歌詞の重要な変更や、録音時に放棄された楽器のアイデアも明らかにしている。「今聴くと、とても面白い。きっと私のセンスが勝ったんだろうね」
ゲット・アップ・キッズにとって、これらのデモは完成したアルバムと同じように、カンザス・シティのダウンタウンや、月額100ドルで彼らの練習場となった5階建ての退役したROTC訓練施設にワープさせるようなトランスポート性を持っている。「そう。あのデモを聴くと、あのリハーサル・ルームにすぐに戻れるような気がする」とロブ・ポープは昨日のことのように回想する。
『サムシング・トゥ・ライト・ホーム・アバウト』の決定版に収録されている初期の草稿とリマスターされたトラックリストの双方において、長年の彼らのファンは、馴染み深く形成された場所に戻り、最初にこの傑作を聴いたときと同じように鮮明な瞬間、そして感動を数多く再発見するかもしれない。- Polyvinyl