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Madeline Kenney(マデリーン・ケニー)は、7月18日にCarpark Recordsからリリースされるフィフス・アルバム『Kiss from the Balcony』からの最新シングル「Semitones」をリリースした。


ニューヨーク・タイムズ紙やNPRから賞賛を浴びた2023年の『A New Reality Mind』に続き、ケニーはインディー・ミュージックシーンで彼女が魅力的な声である理由を再び証明した。


「Semitones」は、成長と根本的な受容というアルバムのテーマをニュアンス豊かに垣間見せてくれるシンセポップ。 『キス・フロム・ザ・バルコニー』が愛とアイデンティティの複雑さを探求する一方、ケニーは暗い瞬間の中にも前向きな視点を見出している。 彼女が説明するように、「Semitones」は、信頼が不信に溶けていく「吐き気を催すような感覚」を掘り下げているが、サビはメロディ的に希望に満ちた空気を保ち、彼女自身の自己信頼の旅を反映している。


ベン・スローン、スティーヴン・パトータとの共同スタジオ・セッションから生まれたこの曲は、アルバムのサウンド・パレットの広がりを示している。 スローンの実験的なパーカッションとサウンド・デザインがパトータの温かみのあるギター・ワークと絡み合い、ケニーの常にシャープな作曲性に豊かな多彩さをもたらしている。

 


「Semitones」

 


米国のシンガーソングライター、Sara Noelle(サラ・ノエル)は、最新シングル「Weather Vane」を発表した。 長年のコラボレーター、ダン・ダジンスキーがプロデュースしたこの曲は、"周期的な開花、行きずりの夢、季節の変わり目の漂流感 "を反映している。鳥のさえずりのフィールド録音、マレットを用いたシンセ、そしてボーカルが心地よい音楽的な空間を生み出す。


「Weather Vane "は、移り変わる季節の静かな憂鬱を、アーティストでアニメーターのケルシー・ボンカートによる手描きのビジュアルで表現している。 

 

『ブルーミング・ユッカ』や『カラー・オブ・ライト・オン・ザ・ウォーター』のビデオでも監督を務めるなど、たびたびコラボレートしているボンカートは、この作品に夢のような感性をもたらしている。 この長編ビデオは、変化と憧れによって形作られた風景の中で展開されていき、絵コンテから最終的なアニメーションにいたるまで、ひとつひとつのフレームが丁寧に手描きされており、ノエルの内省的なサウンドを詩的なビジュアルで拡張している。

 


「Weather Vane」


ノルウェーのアーティストでありプロデューサー、Jouskaが最新シングルを発表した。「Flower Moon」は、2023年の2ndアルバム『Suddenly My Mind Is Blank』以来の新曲となる。


この曲は、オシリエ・トルヴィクが困難な時期を過ごしている間にニューヨークで書かれた。


「私はセッションをキャンセルし続け、不安に押しつぶされ、故郷での出来事に気を取られていた。物理的にはある場所にいて、感情的には別の場所にいて、その両方から切り離されていて、すべてを見失っているような感じだった」


「私は異国の地にいる/疲れて集中力が続かない/目覚めるのが早すぎる」と、彼女は冒頭のヴァースで、ゆったりとした余韻の残るギターのストラムに乗せて歌う。まるで夢の中を彷徨っているようだ。「ソフトフォーカスなテクスチャー、控えめなメロディー、エレクトロニック・サウンドとオーガニック・サウンドの間のぼんやりとした空間に、私はいつも惹かれてきた。感情的な距離感を歌った曲にはぴったりの言葉だと感じたんだ」とジョウスカは付け加えた。


 

ニューヨークのシンセポップトリオ、Nation Of Language(ネイション・オブ・ランゲージ)がニューアルバム『Dance Called Memory』を発表した。

 

Sub Pop移籍後のデビュー作である。アルバムには、バンドが5月にサブ・ポップとの契約を発表した際に披露した新曲「Inept Apollo」が収録されている。

 

アルバムのリリースと合わせて収録曲「I'm Not Ready For the Change」のミュージックビデオが公開されている。


ブルックリンを拠点とするこのバンドは、イアン・リチャード・デヴァニー(リード・ヴォーカル、ギター)、エイダン・ノエル(シンセサイザー)、アレックス・マッケイ(ベース・ギター)を擁している。ネイション・オブ・ランゲージの前作『ストレンジ・ディサイプル』は、2023年に[PIAS]からリリースされた。(レビューを読む)


ストレンジ・ディサイプル』をプロデュースしたニック・ミルハイザー(LCDサウンドシステム、ホーリーゴースト!)は、『ダンス・コール・メモリー』で再びバンドと仕事をした。


ノエルはプレスリリースで、「ニックの素晴らしいところは、私たちに期待されるようなことをする必要がないと感じさせる能力です」と語っている。


この新しいアルバムについて、デヴァニーは次のように語っている。

 

 

「クラフトワーク流の思想とブライアン・イーノ流の思想の間には二項対立があり、私はそれぞれに惹かれてきた。クラフトワークが自分たちの音楽から人間性をすべて取り除きたかったという話を読んだことがあるが、イーノは人間性をはっきりと感じられるシンセサイザー音楽を作りたいとよく話していた。

 

クラフトワークがサウンド的に基礎となる影響を受けたのと同様に、このレコードでは、私はイーノ流の考え方に大きく傾いた。AIが人間のクリエイターに取って代わるというこの時代において、私は人間の状態にもっと焦点を当てていて、それを支える根本的な音楽が必要なんだ......。絶望感の代わりに、私たちが本当にお互いを見ているという感覚をリスナーに残したい」

 

Nation Of Languadeのニューアルバム『Dance Called Memory』は9月19日にSub Popからリリースされる。

 

 

「I'm Not Ready For the Change」

 

 

 

Nation of Language 『Dance Called Memory』

Label: Sub Pop

Release:  2025年9月19日

 

Tracklist: 

1.Can't Face Another One
2.In Another Life
3,Silhouette
4.Now That You're Gone
5.I'm Not Ready for the Change
6.Can You Reach Me
7.Inept Apollo
8.Under the Water
9.In Your Head
10.Nights of Weight


Pre-save: https://music.subpop.com/nationoflanguage_dancecalledmemory



ニューヨークのシンガー・ソングライター/プロデューサーでもあるハンナ・ジャダグ(Hannah Jadagu)が、R&Bエレクトロポップの新曲「My Love」で帰ってきた。 


ハンナはこの曲について、「My Love」 は、愛する人と離れているときに生じる感情(憧れ、興奮、感謝)について歌っている。単純に、その人と一緒にいたいと訴えるラブソングなの」と説明する。


新曲はハンナ・ジャダグが作詞・作曲、ロサンゼルスのスタジオ、Undercooledでハンナがミュージシャン/プロデューサーのソラと共同プロデュース。フランス・パリのGreasyで再びコラボレーター/プロデューサーのマックス・ベイビーと共同プロデュース。さらにブルー・メイがミックス、ヘバ・カドリーがマスタリングを担当した。 『My Love』は、ハンナの高い評価を受けたデビュー作『Aperture』(2023年)以来、初のレコーディング作品となる。



ハンナ・ジャダグは、ニューヨーク・タイムズ、NPRミュージック、モーニング・エディション、オルタナティヴ・プレス、ビルボード、バンドキャンプ、ステレオガム(2023年 "ベスト・ニュー・バンド")、CLASH、DIY、PASTE、SPIN、オール・ミュージックなどから賞賛を受けている。 


彼女と彼女のライブ・バンドは、フェイ・ウェブスター、アーロ・パークス、ビーチ・フォッシルズなどのサポートで国際ツアーを行い、SXSW、Treefort、Pitchfork Music Festival London、Roskildeなどのフェスティバルで演奏している。 


ハンナ・ジャダグは、今秋Sub Popからリリース予定の『Aperture』の続編の仕上げに取り掛かっているという。
 
 

「My Love」

 Phoebe Rings 『Aseurai』

 

Label: Carpark(日本国内ではP-Vineより発売)

Release: 2025年6月6日

 

 

Review

 

フィービー・リングスは2019年ニュージーランド/オークランドで活動を開始した。当初はジャズスクール出身のリード・シンガー兼キーボーディストのチェ・クリスタルのソロプロジェクトとしてスタートした。現在はサイモン・カヴァナー-ヴィンセント(ギター)、ベン・ロック(ベース)、アレックス・フリーア(ドラム)を加えた4人編成のポップバンドとして活動している。


フィービーリングスのデビューアルバムは、西海岸のソフィスティポップに呼応するようなサウンドで、AOR、ジャズ/ボサノヴァが盛り込まれている。これらにレーベルの紹介の通り、ドリームポップの幻想的な感覚が掛け合わされ、聴きやすく軽やかなポピュラーワールドが構築される。

 

例えば、ソフィスティポップというと、マグダレナ・ベイのようなサウンドを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、フィービー・リングスのサウンドはよりスタンダードで、それほどエキセントリックな感覚はなく、万人向けといえるのではないでしょうか。フラットでジャジーなポップソングとして気軽に聴き、楽しむことが出来る。フィービー・リングスのメンバーは元々ニュージランド国内の大学でジャズを専攻していたことからもわかる通り、ジャズのスケールも含まれている。

 

 

ボーカルのクリスタル・チョイの声は韓国の少し前のポップス、もしくは日本のシティポップに近い雰囲気を持つ。 ただ、必ずしも回顧的なサウンドの一辺倒にはならず、現代的なサウンドも盛り込まれている。そして、シンセサイザーの演奏もこのバンドの最大の持ち味ですが、その一方、ファンク/R&Bの軽妙なリズムをもたらすベン・ロックの存在は大きい。バンドの全体的なサウンドを底上げし、聴き応えある内容としている。さらに最後にメンバーに加入したドラムのアレックスも楽曲全体に軽快なリズムをもたらしている。しなやかなドラムはライブステージの見どころになるでしょう。 

 

ジャジーなサウンドは本作の始めから炸裂している。韓国語のタイトル曲「Aseurai」は空気のような意味で、アンビエンスに近いニュアンスを持つ。大きな存在感はないけれど、そこになくてはならない存在という意である。この韓国語の文脈に呼応するような形でアンニュイで、メロウなR&Bタイプのシンセ・ポップソングが展開される。エレクトリック・ピアノの静かな弾き語りで始まり、そして、 音階的なボーカルがドラム、ベースと組み合わされ、アンサンブルとしての性質を強める。金管楽器のように鳴り渡るエレピ、ベース、ドラム、そしてボーカルが高低の音域に散らばめられ、きらめくような心地よいシンセ・ポップ・ワールドを構築していく。また、ソフィスティポップの一環である渋谷系(Shibuya- Kei)のサウンドも反映されており、ムーグシンセのようにユニークなふわふわしたサウンドがこの曲に深みをもたらしている。転調の巧みさ、そしてファンキーなベースがこれらのサウンドにハネやノリを与えている。

 

クリック(メトロノーム)で始まる「Not A Necessary」は、ボサノヴァとドリーム・ポップを結びつけたサウンド。前曲「Aseurai」のメロウな雰囲気を受け継ぎ、 アンニュイな陽気さを体現している。メロトロンの音色が登場したり、トリッピーなシンセの音色が織り交ぜられ、色彩的な感覚を持つ(多彩な音階が散りばめられている)。これらのカラフルなポップソングは西海岸の70年代のバーバンクサウンドと合致し、現代と古典の間をスムースに横断している。これらのサウンドは現時点のフィービーリングスの代名詞ともいえ、海岸のポップサウンドの象徴にもなっている。ニュージーランドのベイサイドの陽気さをポップソングに盛り込む。この曲の後半では、アンサンブルが白熱して、クリスタル・チョイのボーカルは神秘性を持つにいたる。

 

70年代に流行ったフュージョンジャズからの影響も含まれる。そしてフィービーリングスの持ち味は男女のツインボーカルである。四曲目の「Get Up」では、ファンクサウンドをベースに細野晴臣やYMOライクなテクノ・ポップが繰り広げられる。こういった曲はアルバム単位で音楽のバリエーションを付与し、なおかつまたダンサンブルな音楽的な印象をもたらしている。この曲のボーカルはラップからの影響を元に、それらをシンセポップと結びつけている。対して、アルバムの中で最もドリームポップの空気感が強まるのが、五曲目の「Playground Song」です。ボサノヴァ、フォーク、ヨットロック、インディーポップをクロスオーバーし、ボーカルにスキャットやジャズのスケールや音階を付加している。また、ヴィンセントのウージーなギターもメロウなムードを生み出します。この曲では、ボサノヴァの典型的なリズムやフルートを組み合わせ、アフロジャズとトロピカルを結びつけるような空気感が強調される。楽園的なムードを漂わせるうっとりしたサウンドで、海岸筋の夕焼けのロマンティックなムードを表現する。

 

 

1970年代の米国のファンクやR&Bからの影響を現代的なポップサウンドとして昇華させた「Fading Star」もアルバムのハイライトとなる。この曲では、ファンカデリックやEW&Fといったファンク/ディスコが、現代的なバンドの手に掛かると、どのように変化するのかがよく見えてくる。 この曲ではベースのグルーブにも注目したいですが、ギターの裏拍を重視したシンコペーションが心地よいリズム感を生み出す。ジャズに始まり、その後全般的なポップに舵を取ったフィービーリングスのアンサンブルとしての試行錯誤が明確な形になった瞬間と言える。

 

アルバムの後半では、クリスタル・チョイの鍵盤奏者としての閃きが、これらのポピュラーソングを縦横無尽に駆け巡る。シンセの音色の幅広さが楽曲の表情付けに反映され、カラフルな質感を持つインディーポップソングが繰り広げられる。まるでチョイはシンセの鍵盤を叩くと、玉手箱のように代わる代わる異なる音色を紡ぎ出す。それは哀感を持つものから喜びを体現するものまで幅広い。これらの音楽的な引き出しの多さは「Drifting」にも見いだせる。シティポップに近い音楽としても楽しめるに違いない。しかし、やはりというべきか、フィービー・リングスの音楽をより現代的にしているのがジャズバンドの性質である。さらに、トリッピーなシンセの音色はパーカッシヴな力学を及ぼすこともある。これらの驚きに満ち溢れたキラキラしたポップソングは果たしてライブステージでどんなふうに聞こえるのでしょうか。

 

 

アルバムの後半では、シンセポップによるバラードソング「Blue Butterfly」も聴き逃がせません。この曲では、よりドラマティックなバラードを書こうという意識が明確化された瞬間である。


本作はレディオヘッドのオマージュのように聞こえる「Goodnight」で締めくくられる。バロックポップをエレクトリック・ピアノの弾き語りを通じて体現したこの曲は、中盤で美麗なハーモニーを描きながら、アルバムはエンディングへと向かっていく。次作では、音楽に拠るストーリーテリングの性質がより大きな成果になって帰ってくるかもしれません。韓国のポップや日本のシティポップを盛り込んだドリーミーなポップソング「Aseurai」、ヨットロック/ソフィステイポップソング「Playground Song」をフィービーリングスの入門曲としておすすめします。

 

 

82/100

 

 

 

「Playground Sound」  


シンガーソングライター、アーティスト、ミュージシャン、プロデューサーと多方面で活躍するParty Nails(パーティー・ネイルズ)がニューシングル「Trigger Warning」をミュージックビデオでリリースした。ノワール・エレクトロポップシングルは、シンセウェーブのエネルギーを放っている。


エリナー・ハウエルズが監督したミュージック・ビデオは、夢のような風景と内省的な肖像画を織り交ぜながら、超現実主義と感情の激動の間を縫っている。 ヴィンテージ調の映像は、ぼんやりとしたVHSテープや幼少期の記憶をフィルターにかけたような、ノスタルジックで別世界のような印象を与える。 映像は、逃避、共同体の発見、内面の探求、変容、超越といったテーマを物語る。


パーティー・ネイルズになる前、エラナ・キャロルはギターを弾くティーンエイジャーで、故郷のニューヨーク州チャタム近郊のオープンマイクで演奏していた。  


自宅で彼女はGaragebandを使って自分自身を録音し、今日まで続く音楽テクノロジーへの愛を植え付けた。 パーティー・ネイルズは2015年、ネオン・ゴールドの有名なブログ「Break」でデビューした。 


2017年の初ツアー(PVRISとLightsとの共演)で熱狂的なファンを獲得し、ライブ・パフォーマンスはマドンナ、ヘイリー・ウィリアムス、シェリル・クロウと等しく、彼女の芸術性の核となる側面であり続けている。  



2020年には、ローレン・ブシャールのアップル・アニメ・シリーズ『セントラル・パーク』のために、時代への誇りを歌った『ロッキン・オン・ザ・ラグ』を書き下ろし、フェミニスト・ロック・デュオのディープ・ヴァリーのために、ル・ティグレを取り入れた『スーパーナチュラル』の作曲とプロデュースを手がけ、他のミュージシャンにもヴォーカルを提供し続けている。(LŪN、アーバン・ヒート、バトル・テープス、ミティス、ゲッターなどが彼女のヴォーカルをフィーチャーしている)。 


彼女の音楽は映画やテレビ(『Glass』、『Girls』、『The L Word: Generation Q(ジェネレーションQ)』、『Nancy Dreaw(ナンシー・ドリュー)』、『Pretty Little Liars(プリティ・リトル・ライアーズ)』でも使用されている。


また、様々なメディア(Billboard、PAPER、Noisey、Earmilk、Pasteなど)で取り上げられ、SpotifyのFresh Finds、Fresh Finds Indie、Undercurrentsなどの編集プレイリストにも収録されている。 ロサンゼルスでレコーディング・スタジオ、Top Coatを運営し、他のアーティストや自身のプロジェクトのレコーディング、プロデュース、ミックスを行っている。


パーティ・ネイルズのサード・アルバム『Pillow Talk』では、キャロルはアイ・ニー・レコーズ(ミュージシャンのホリー・ミランダとAmb.パセリが設立し、ボス・レディのエリッサ・ヤングが鋭い頭脳と安定した手腕を発揮している)と提携している。 


10曲入りのこのアルバムは、レトロなシンセウェイヴ、未来的なエレクトロ・ポップ、みずみずしいインディー・ロックがミックスされた、ジャンルにとらわれないタイムレスかつ先進的なアルバムだ。 『Pillow Talk』では、パーティー・ネイルズが蜂蜜色のパーティー・ムードに包まれている。 


ノワール・エレクトロポップ・シングル「Trigger Warning」は、シンセウェーブのエネルギーを放ち、クロマティックスやザ・ウィークエンドと同様にカヴィンスキーのヒット曲「Nightcall」を思い起こさせる。 虐待的な関係を克服したサバイバーとして歌う詩は、傷と痛み、忍耐と勝利について語っている。


彼女が "you're gonna keep on rising / with the morning sun. "と歌うとき、パーティー・ネイルズは、没入的でありながら親しみやすい音楽の中で、再び相反する感情の力を受け入れるスペースを確保している。 


エリナー・ハウエルズが監督したミュージック・ビデオは、夢のような風景と内省的な肖像画を織り交ぜながら、超現実主義と感情の激動の間を縫っている。 ヴィンテージ調の映像は、ぼんやりとしたVHSテープや幼少期の記憶をフィルターにかけたような、ノスタルジックで別世界のような印象を与える。 ビデオは、逃避、共同体の発見、内なる探求、変容、超越といったテーマを物語っている。 


「ボーイ・フェイズの "Small Talk "ミュージック・ビデオ(昨年私がレコーディングとミキシングを担当した曲)のエリナー・ハウエルズの仕事が大好きで、彼女と仕事をする機会に飛びつきました。 私はこれまで温めてきたアイデアをすべてダウンロードし、彼女にそれを実行するように言った」


「 ''Trigger Warning''は、孤立と孤立からの脱出を象徴する曲なので、私たちは乙女のキャラクターを、逃げ惑い、恐れ、混乱する混沌とした状態から、美しさ、つながり、喜びのある状態へと移行させたかったのです」


クィン・トマショウをDPに、エストレロ・ローをミクストメディアと編集に起用し、エリノアはロサンゼルス東部の硬質なストリート・アートを、エストレラの夢のような花々やテクスチャーと見事に融合させ、夢のような世界を作り上げた。 私たちの乙女は、私の現実の友人であるフェイク・ダッドのクィア・エンジェルに助けられ、天国のナイトクラブに連れて行かれる。 彼らは愛と表現の自由に包まれながら、共に踊る。" 


「Trigger Warning」






Before she was Party Nails, Elana Carroll was a guitar-toting tween, playing any open mic near her hometown of Chatham, New York. At home she recorded herself with Garageband, instigating a love of music technology which continues to this day. Party Nails debuted in 2015 on Neon Gold’s famed blog with Break. 


Her first tour in 2017 (with PVRIS and Lights) ushered in a devoted fanbase, and her live performances continue to be a core facet of her artistry, being equal parts Madonna, Hayley Williams, and Sheryl Crow. In 2020 she wrote Rockin' on the Rag, a song about period pride, for Loren Bouchard’s Apple animated series Central Park, wrote and produced the Le Tigre-infused Supernatural for feminist rock duo Deap Vally, and continued to lend her vocals to other musicians (LŪN, Urban Heat, Battle Tapes, MitiS, Getter, and others have featured her vocals on their releases). 


Her music has been in movies and television (Glass, Girls, The L Word: Generation Q, Nancy Drew, Pretty Little Liars: Original Sin) featured in various media outlets (Billboard, PAPER, Noisey, Earmilk, Paste and more) and included on Spotify Editorial playlists such as Fresh Finds, Fresh Finds Indie, and Undercurrents. 


She operates a recording studio, Top Coat, in Los Angeles, where she records, produces and mixes for other artists as well as her own projects.


''On Pillow Talk'', Party Nails third album, Carroll has partnered with Eye Knee Records (founded by musicians Holly Miranda & Amb. Parsley, with the sharp mind and steady hand of boss lady, Elissa Young). The ten track collection is a genre-bending timeless yet forward thinking album featuring an intoxicating mix of retro synthwave, futuristic electro-pop, and lush indie rock. Pillow Talk finds Party Nails in a honey colored party mood. 


The noir-electropop single "Trigger Warning" radiates with synthwave energy, bringing to mind Kavinsky’s hit “Nightcall” as much as Chromatics and The Weeknd. Singing as a survivor processing her abusive relationship, the verses speak on injury and pain, endurance and triumph. 


When she sings ”you’re gonna keep on rising / with the morning sun.”, Party Nails is once again holding space for opposing emotional forces in an immersive yet accessible piece of music. 


The music video directed by Elinor Howells weaves between surrealism and emotional upheaval, blending dreamlike landscapes with introspective portraiture. The vintage-toned footage feels nostalgic and otherworldly as if filtered through a hazy VHS tape or a childhood memory. The video narrates themes including escape, finding community, inner searching, transformation, and transcendence. 


Party Nails shares, " I loved Elinor Howells' work on Boy Phase’s “Small Talk” music video (a song I recorded and mixed last year) and jumped at the opportunity to work with her. I downloaded all of my ideas I’d been brewing on and told her to run with them. 


“Trigger Warning” is a song that encapsulates isolation and moving out of isolation, so we wanted to have the damsel character move from a chaotic state of running and fear and confusion, to one of beauty, connection and joy. 


With Quinn Thomashow as DP and Estrello Lo on mixed media and editing, Elinor masterfully infused the gritty street art of eastern Los Angeles with Estrella's dreamy flowers and textures to create a dream-like world. Our damsel is rescued by my real-life friends, Fake Dad (check out their music!), queer angels who bring her to a nightclub in Heaven. Together they dance, surrounded by love and freedom of expression." 

 


ブルックリンを拠点に活動するヴォーカリスト、マルチ・インストゥルメンタリスト、ソングライター、プロデューサー、俳優であるミカエラ・ストラウスのプロジェクト、ニューヨークのキング・プリンセスが、3枚目のアルバム『Girl Violence』のリリースを発表した。

 

パルチザンのインプリントであるセクション1からの初のリリースとなる『Girl Violence』は9月12日にリリースされ、リード・シングル「RIP KP」は本日リリースされる。


ジェイク・ポートレイト(リル・ヤッチー、アレックス・G、アンノウン・モータル・オーケストラ)、そしてアイレ・アトランティカ(ブレイクスルー:SZAの 「Low」)とのコラボレーションで制作されたこのキング・プリンセスの新譜は、彼女の世界が崩壊した後、ストラウスが自由を求めて戦い、脚光やメジャー・レーベルのシステムから身を引き、解散し、引っ越し、そして彼女が生まれ育ったニューヨークに戻るというピースを拾い上げたサウンドだ。

 

そのすべてを経て、彼女はどうにかして誤解と戦い、自分自身への強い回帰の中で、自分が作るべき運命のアルバムを作る主体性と創造的精神を見出した。常に過小評価され続けてきた彼女は今、その肩の傷を武器に、『Girl Violence』の手綱を握る。


ウォーレン・フーが監督したリード・シングル「RIP KP」のビデオでは、キング・プリンセスが自分だけの地獄、特に悪魔的な、そして極めてゲイ的な、死後の世界の虚無の中にいる。この曲自体が、アルバムを特徴づけるステートメントのひとつとなっている。エロティックな陶酔感に溢れ、キング・プリンセスの声が欲望にひび割れる「RIP KP」は、彼女がこれまで考えた中で断トツにセクシーなカットだ。ストラウスは、欲望の奔放な淵を無謀なまでに切り裂きながら、「RIP KP」を跨いでいる。

 

 

「RIP KP」 

 

 

 

 

 

King Princess 『Girl Violence』

 


Label: Partisan

Release: 2025年9月12日

 

1.Girl Violence
2.Jaime
3.Origin
4.I Feel Pretty
5.Cry Cry Cry
6.Get Your Heart Broken    
7.Girls
8.Covers
9.Say What You Will
10.RIP KP
11.Alone Again
12.Slow Down and Shut Up
13.Serena 

 

Cate Le Bon Photo: H.Hawkline


現代的なアートポップの先駆者のひとり、Cate Le Bon(ケイト・ル・ボン)がニューアルバム『Michelangelo Dying』を発表した。 
 
 
2022年の『ポンペイ』に続くこのアルバムは、9月26日にメキシカン・サマーからリリースされる。 霞がかかったような魅惑的なリードシングル「Heaven Is No Feeling」は、長年のコラボレーターであるH.ホークラインが監督したミュージックビデオと同時に到着した。 
 
 
ケイト・ル・ボンは、コラボレーターのサムール・クージャと制作を分担し、ギリシャのヒドラ島、カーディフ、ロンドン、ロサンゼルス、カリフォルニアの砂漠の間で新作アルバムを制作した。
 
 
サックスにユアン・ヒンシュルウッド、ピアノにポール・ジョーンズ、ドラムにディラン・ハドリー、ドラムとパーカッションにヴァレンティーナ・マガレッティをフィーチャーし、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのエレクトリックビオラ奏者で、近年はソロアーティスト/シンガーとして活動しているジョン・ケイルが1曲でゲスト参加している。
 
 

新しいビデオについて、H.ホークラインは次のように語っている。
 

「人生には埋め合わせのできない瞬間がある。 バナナ電話で人生最古のジョークを聞かされ、みんなが集まってきて、好きな曲の歌詞を思い出そうとする。 どうやってこのビデオを作ったのかと聞かれたら、答えられない。 ケイトが彼女を見ていて、彼女がケイトを見ている。 どんな形であれ、ケイトと一緒に仕事ができたことを光栄に思う。 新しいビデオを作ってほしいの。古いのはもう見た? いいえ。ブラボー!」



「Heaven Is No Feeling」

 

 

 

 

Cate Le Bon 『Michelangelo Dying』




Label: Mexican Summer
Release: 2025年9月26日
 
 
Tracklist:

1. Jerome
2. Love Unrehearsed
3. Mothers of Riches
4. Is It Worth It (Happy Birthday)?
5. Pieces of My Heart
6. About Time
7. Heaven Is No Feeling
8. Body as a River
9. Ride [feat. John Cale]
10. I Know What’s Nice
 
 

Yeule  『Evangelic Girl Is A Gun』 

 

Label: Ninja Tune

Release: 2025年5月30日

 


 

 

Review

 

Yeuleの存在が一般的に知られるところとなったのは2023年のアルバム『Softcars』だったが、Nat Cmielは2012年頃から活動している。前作アルバムはハイパーポップの性質が強かったが、今作ではメロディーメイカーとしての真価を発揮している。トリップ・ホップ、ダンス・ポップ、ハイパーポップ、J-POP/アジアのガチャポップを中心に多角的な音楽性を探っている。

 

邦楽に関しては影響のほどは定かではないにせよ、2000年代以降のポップソングの影響がボーカルのメロディーラインの節々に感じ取ることが出来る。もちろん、Yeuleのプロジェクト名は、FF(Final Fantasy)から来ているし、ゲーム音楽やアニメ、アングラ/サブカルチャーへの親和性も深い。そう、日本政府の主導した「クール・ジャパン政策」は確かに海外に普及していたのだ。

 

Yeuleは、UA,Charaといった平成時代のボーカリストのタイプに近い。印象論として、2010年代以降の日本のポップスは、その前の音楽的な完成度の高さや洗練度を、一部のアーティストを除いて、引き継ぐことが出来なかった。ある意味では、平成時代以降の音楽は、どこかで断絶しているような印象すらある。これは実をいうと、日本の音楽産業が下火になった時代と呼応するような形である。5年前の音楽は聴いたことがあるけれど、10年以上前の音楽は聞かない。結局のところ、一般的に音楽に大きく投資することが難しいのが現在の日本の台所事情である。Yeuleのような音楽的な体現力は、日本国内のシンガーには見出すことが難しく、あったとしても散発的に止まってしまう場合が多い。これは日本のミュージシャンが日本国内の音楽的な系譜や流れを見落としているのではないかと指摘したい。これは、腰を据えて音楽にじっくり取り組もうという土壌がなかなか作られないという側面があることを付言しておきたい。

 

 

 『Evengelic Girl Is a Gun」はかなり毒々しいアルバムになるのでは、と予測していたが、意外とそうでもなかった。そして前作よりもソングライティングとして磨きがかけられ、音楽的な幅広さもましている。その中で、Yeuleらしさというべきか、少し毒々しいイメージのあるボーカルを音楽的なキャンバスに塗り上げる。これらの棘ともいうべきテイストは、前作から引き継がれたものである。アルバムを聴いて分かる通り、2000年前後の日本には結構あった音楽もある。ただ、それらを高いレベルで再現する力量、そしてチャーリーCXCのようなSSWからうまくヒントを掴んで、ポップスのセンスやトラック制作の技術に活かしたりと、新旧の音楽を巧みに織り交ぜる。アルバムの音楽は、アーティストの音楽的な好きを活かし、幅広い世界観を作り上げる。ただ、この音楽的な洗練度は、短期間ではどうにもならず、10年以上熱心に取り組んでいないと、完成されないだろう。Yeuleのやっている音楽は、簡単なようでいて、かなりハイレベルである。

 

 

「Tequila Coma」では、トリップホップを中心に、レーベルの得意とするヒップホップ的なビートの要素をふんだんにまぶし、アンニュイだが心地よいポップスを作り上げていく。ところどころに、マスタリング的な実験が行われ、ボーカルのフレーズの最後の波形を抽出し、それらにディレイ系のエフェクトをかけたり、また、ドラムにダビーな効果を加えたりと、短いシークエンスの中で様々な試みが行われている。しかし、全般的には、ヴォーカルのメロディーの音感的な良さは一貫して維持されている。曲を聴いたときの印象を大切にしているのだろう。1分55秒には、ギターのリサンプリングを用い、Portisheadの『Dummy』のトリップホップサウンドを蘇らせる。ターンテーブルのレコードを回すときのチョップの技法を再現させている。

 

「The Girl Who Sold Her Face」は大胆にも、デヴィッド・ボウイの名曲のオマージュとなっているが、音楽的にはアジアのポストポップに近いスタイルである。その中で、少し毒々しい感覚を交えながら、チャーチズのようなダンサンブルなポップスを展開させている。ただ、明確にサビの構成を作り、バンガー的な響きを作り上げる点については、アジアのポップスに近似する。というように、音楽的には相当、カオスでクロスオーバーが進んでいることがわかる。

 


前作ではトランスヒューマニズムのような近未来的なセンスを生かしたが、今回は対象的に、原点回帰をした印象がある。そしてより人間的な何かを感じさせる。前作から引き継がれた心地よく軽快なベッドルームポップソングを続く「Eko」で楽しむことが出来る。この曲はガチャポップなどでもよくあるトラックだが、ピッチがよれて音程がずれてもそのままにしている。ピッチシフターを使用するのは限定的であり、音楽的な狙いや意図がある場合に限る。欠点を削ぎ落とすと、長所も消えるので、それほど不自然なエフェクトはかかっていない。

 

 

グランジロックからの影響を交え、それらをオルタナティヴなポップソングに組み替えた曲もある。「1967」 は、Yeuleらしいダウナーな感覚を活かして、Alex Gの系譜にあるループサウンドやカットアップ(ミュージック・コンクレート)のインディーロックのソングライティングを交え、中毒性の高い曲を完成させている。音楽好きの"リピートしてしまう"という謎の現象を制作者側から体現させた風変わりなポップソングだ。メロディーメイカーとしての才覚が遺憾なく発揮されている。アルトポップ・ファンにはたまらない一曲となるだろう。

 

 

一転して、「VV」はイェールらしからぬ一曲である。アーティストの凝り性の一面を巧みに捉えている。しばし毒々しくダウナーな感覚から離れて、それとは対極にある高い領域を表現しようとしている。この曲では、beabadoobbeの系譜にあるポップセンスをベースに、フォーク/エレクトリックの融合であるフォークトロニカを付け加える。エレクトロニカをダンサンブルにアレンジして、そこにイェールらしい個性をさりげなく添えている。 土台となる音楽に対して、必ず画家の署名のようなものを書き添えるのが、Yeuleのソングライティングのスタイルである。それと同時に、アコースティックギターとヴォーカルの組み合わせは、さわやかな感覚を呼び起こす。

 

というように、テクノロジーの進化が目覚ましい現代社会において人間としてどのように生きていくのかというテーマがこのアルバムの重要なポイントを成している。それは、ディアスポラをポピュラー・ソングから追求したサワヤマの系譜を受け継いでいる側面もある。 その中で、より大掛かりな背景を持つポップソングも提示される。

 

「Dudu」はヨーロッパのダンスミュージックの影響を活かして、軽妙な雰囲気を持つポップソングに仕上げている。現在のアーティストの制作の中でダンスミュージックの割合や重要度が高いことを伺わせる。アルバムの事前のイメージは完全に払拭され、ファンシーなポップソングが続いている。

 

「What3vr」ではヒップホップのビートを下地にして、エレクトロ・ポップをアップデートしている。この曲でも叙情的なメロディーという側面は維持され、そしてそれらがエクスペリメンタルポップやハイパーポップとうまく結び付けられている。ポップソングのトラック制作の見本のような一曲。

 

「Saiko」は、Dora Jaのような最新のエクスペリメンタルポップのサウンドと肩を並べるべく、アルトポップの高みに上り詰めようとしている。意外性のある展開に富み、従来のグリッチを多用したビート、転調や移調を繰り返すボーカル、ミュージックコンクレートの形で導入されるアコースティックギターというように、断片的な音楽のサンプリングの解釈を交えたとしても、音楽のストラクチャーは崩れない。これは全般的な構成力が極めて高いからである。しかし、かなりハイレベルなことをやっていても、表向きに現れるのは、モダンな印象を持つキャッチーなポップソングである。この曲でも、自身の音楽がどのように聴かれるのかをかなり入念にチェックしているという印象がある。そして実際的に、表向きのイメージを裏切るような形で持ち前のファンシーな世界観を完成させる。

 

アルバムの後半ではエクスペリメンタル/ハイパーポップの性質が強くなる。 これらの多角的な音楽性を作るための"保護色の性質"は、現時点のイェールの強みといえよう。タイトル曲ではロボットボイスをヒップホップ的に解釈し、エレクトロ・ポップに昇華している。これは専門のミュージシャンではないからこそ出来る試みだろう。「Skullcrusher」はホラームービー的で、ダークなアンビエントポップ、もしくはメタリックなハイパーポップともいうべき一曲である。ホラー映画「I Saw the TV Glow」のサウンドトラックを聴いた人であれば、ピンと来るのではないだろうか。これらのホラー要素は現在のアーティストのユーモアセンスの肩代わりとなっている。

 

 

 

 

84/100 

 

 

 

「1967」


モントリオールのTOPSがニューアルバム『Bury the Key』をGhostlyから8月22日にリリースすると発表した。同レーベルからのリリースは5年ぶりとなる。彼ら自身がプロデュースした。


このアルバムには、最近のシングル「ICU2」が収録されており、新曲「Chlorine」は、メロドラマと威勢の良さが同居するドリーミーなミッドテンポのロック・ソング(このバンドが得意とする曲)である。

 

「一時期、私はバーへ出かけては、自分とは相性が良くないが、たまらなく惹かれる特定の人物とすれ違うことを願うサイクルに陥っていた」とシンガーのジェーン・ペニーは言う。

 

「私が育ったアルバータ州エドモントンはとても寒く、冬にはよくプールに行った。友人たちとバーに行ってお酒を飲むようになったのもエドモントンだった。アルコールと塩素が毒であることを考え、親しくなろうとした人たちが結局は自分にとって悪い人たちだったことを考え、今でもその人たちを愛していることを考え、「Chlorine」という曲を書いたんだ」。ビデオは以下から見ることができる。



「Chlorine」

 

 

 

TOPS  『Bury The Key』


Label: Ghostly International

Release: 2025年8月22日

 

Trackist:

 

1. Stars Come After You

2. Wheels at Night

3. ICU2

4. Outstanding in the Rain

5. Annihilation

6. Falling on my Sword

7. Call You Back

8. Chlorine

9. Mean Streak

10. Your Ride

11. Standing at the Edge of Fire

12. Paper House



TOPS(デヴィッド・キャリエール、ジェーン・ペニー、マルタ・チコイェヴィッチ、ライリー・フレック)は、即興性と深みを確実に織り交ぜた時代を超越した音楽を書く。


 2020年以来、新しいレーベル、ゴーストリー・インターナショナルからリリースされた初のフルアルバム『Bury the Key』は、モントリオールのバンドにとって魅惑的な再紹介となる。 このアルバムは、一度は封印された感情と向き合い、幸福、快楽主義、自己破壊の間のギブ・アンド・テイクに関与している。 


架空の人物が登場することも多いが、彼らの光り輝くグルーヴィーなセルフ・プロデュースの曲は、親密さ(バンド内外の両方)、有害な行動、薬物使用、終末的な恐怖といった個人的な観察から引き出されている。


 レコーディングが始まったとき、彼らは変化に気づき、冗談めかして「邪悪なTOPS」と呼ばれるようになった、とペニーは言う。


 「私たちはいつもソフトなバンドとか、カナダ的なナイーヴさとか親しみやすさみたいに見られているんだけど、自分たちを取り巻く世界と本当にチャンネルを合わせることに挑戦したんだ」  

 

迫り来る時代のレンズと、歳を重ねることで得られる明晰さを通して、TOPSは『Bury the Key』でより不吉なディスコの領域へと足を踏み入れ、ソフト・フォーカスのソフィスティ・ポップに研ぎ澄まされたエッジを与えている。

 

 

シアトルのアーティスト、Sea Lemonの新曲「Cynical」はポップで耳に残るアップビートな曲だ。シー・レモンはドリーム・ポップ風の音楽的なディレクションの中で、持ち前のファンシーなボーカルを活かしている。


何層にも重なったバッキング・ヴォーカルと並んで、ドライブ感のあるベースライン、そして、空気感のある彼女の声を遠くから支える雰囲気のあるギターワークがこの曲の印象を軽妙にしている。


彼女はこの曲について、「『Vaporized』という曲のように、私の以前の音楽と最もつながりがあるように感じる曲で、誰かが出て行くのを感じながら、ずっと関係の中にいるような感覚について歌っている」と語っている。


シーレモンは2025年5月30日にデビューアルバム『Diving For A Prize』をルミネール・レコーディングからリリースする。


「Cynical」





インディーポップアーティスト/ソングライターであるMistine(ミスティーン)がニューアルバム『i guess this is where we're at』をリリースした。 ダイナミックなインディーポップ/ロックアルバムを携えて、ポップシーンに新鮮な息吹を吹き込む。


アルバムの冒頭を飾る超絶ロックバンガー「Changing With The Weather」、「Litium Town」を中心に、インディーロック、アルトフォークなど多彩な音楽が繰り広げられる。

 

このアルバムは、持続可能性と環境保護主義というトピックに取り組んだ、11曲からなる魅惑的な曲のコレクション。 


グランジ調のギター、実験的なヴォーカル・ライン、80年代にインスパイアされたシンセをフィーチャー。ミスティーヌにとってこれまでで最もクリエイティヴな作品だ。 


ミスティーンは、ハイデンやコナン・グレイとのツアーで成功を収め、最近ではケリー・クラークソン・ショーでマッケナ・グレイスと共演している。 ミスティーンの音楽は、Barefoot in the ParkやNew Pop Picks、Apple MusicのNew in Alternativeなど、Spotifyの人気プレイリストに追加されている。 


ログハウス生まれでジャージー育ちのミスティーヌは、クラシック・ロックのリズムと暖かさに、彼女独自のアンジュルム・ポップの真摯さを融合させた新進気鋭のポップ/ロック・アーティスト。 エアロスミス、テイラー・スウィフト、アヴリル・ラヴィーン、1975、マギー・ロジャースといったクラシックからインスピレーションを得ている。


ミスティーヌとして活動する前のクリスティーン・マイゼンヘルターは、『ピグレットのビッグ・ムービー』をよく観ていた小学3年生の子供に過ぎなかった。 少なくとも、カーリー・サイモンがギターを弾きながら歌う姿をスクリーンに映し出すまでは……。 


だが、突然、マイゼンヘルターは天命を受けたかのように、自分が何をしたいのかがわかった。 この初期のインスピレーションから数年後、彼女はUSCのソーントン・スクール・オブ・ミュージックに通い、コナン・グレイと2年以上ツアーを行い、アーティスト、ミュージシャンとしての声を磨いた。 アーティストとしての驚くべき飛翔。

 

その後、ミスティーンのミュージシャンとしてのキャリアは開花し、アーティスト、ソングライター、セッション/ツアー・ミュージシャンとしての強力な経歴を築きあげることになる。 コナン・グレイ、aespa、BiigPiig、Meg Smith、WiztheMC、Zeph、McKenna Grace、Haiden Henderson、INJI、Sierra Spiritらとツアーを行った。  


ミスティーヌは音楽だけでなく、持続可能性と環境にも人生を捧げている。 持続可能なビジネス・リーダーシップの科学修士号を取得後、ラスベガスのスフィアでグレイトフル・デッドのレジデンシーのサステナビリティ・コーディネーターを務めた。その後、ビリー・エイリッシュの''ヒット・ミー・ハード・アンド・ソフト・ツアー''にも携わった。


ミスティーヌは音楽と地球環境の2つの情熱を結びつけ、聴衆に人間同士のつながりを語りつつ、人間破壊や自然を暗示する音楽を届けている。


彼女の音楽は、Spotifyの「Barefoot in the Park」や「New Pop Picks」、Apple Musicの「New in Alternative」、OnestoWatch #NowWatchingのような強力なサードパーティのプレイリストなどのエディトリアルで紹介されている。


そのほか、LADYGUNN、Earmilk、Bass Magazine、C-Heads、Atwood Magazine、Luna Collective、TRASH Magなどのメディアにも取り上げられている。


ミスティーンのニューアルバム『i guess this is where we're at』は、インディー・ポップとオルタナティヴが融合した全11曲で、持続可能性と環境保護というトピックにも取り組んでいる。 彼女は次のように説明する。

 

「私はいつも環境について考えています。 私たちの地球を、友人や人間関係に見立てて、それぞれのメンバーがこの気晴らしや気候変動に対してどう感じるか、私たちが残されたものをどう守ろうとしているのかを。まるで愛する人との関係を救おうとしているかのように………」


この魅惑的なアルバムは、グランジ風のギター、実験的なヴォーカル・ライン、80年代にインスパイアされたシンセをフィーチャーしており、ミスティーンにとって、これまでで最もクリエイティブなリリースとなった。 


結局のところ、ミスティーヌは人々に考えさせ、学ばせ、気持ちよくさせ、最終的には、窓を開いて、海岸線をドライブさせるような爽快な音楽を作りたいと考えている。  


彼女の控えめな魅力が、作品をとても心地よいものにしている。"ファンのみんなを親友のように感じてほしい"とミスティーン。そういったフレンドリーかつオープンな感覚はこのアルバム全体に滲み出ている。


「Changing With The Weather」





Log cabin-born but Jersey-bred, Mistine is a rising Pop / Rock artist combining the rhythm and warmth of classic rock with her own brand of angsty pop sincerity. Mistine’s music is a perfect blend of modern and vintage, drawing inspiration from classics like Aerosmith, Taylor Swift, Avril Lavigne to the 1975 and Maggie Rogers.


Before she was Mistine, Christine Meisenhelter was just another third-grade kid watching Piglet’s Big Movie. At least, she was, until Carly Simon showed up on screen playing guitar and singing along. Suddenly, Meisenhelter knew what she wanted to do, and it’s been music ever since. 
 
 
In the years following this early spark, she attended USC’s Thornton School of Music, toured with Conan Gray for over two years, and honed her voice as an artist and musician as Mistine. 

Mistine’s career as a musician blossomed and she developed a strong resume as both an artist, songwriter, and session/touring musician. 
 
 
She’s toured with Conan Gray, aespa, BiigPiig, Meg Smith, WiztheMC, Zeph, McKenna Grace, Haiden Henderson, INJI, and Sierra Spirit to name a few.  


Mistine devotes her life not only to music, but also to sustainability and the environment. After obtaining a Masters in Science for Sustainable Business Leadership, Christine has served as the Sustainability On-Site Coordinator at the Las Vegas Sphere for the Grateful Dead residency and worked on the Billie Eilish Hit Me Hard and Soft Tour.


Mistine ties her two passions together to bring audiences music that speaks to the human connection to one another, but also has underlying innuendos of human destruction and nature.


Her music has been featured in editorial placements including Spotify’s Barefoot in the Park and New Pop Picks, Apple Music’s New in Alternative, and strong third party playlists like OnestoWatch #NowWatching. She’s been featured in press outlets including LADYGUNN, Earmilk, Bass Magazine, C-Heads, Atwood Magazine, Luna Collective, TRASH Mag, amongst others.


Mistine's new album "i guess this is where we're at" is a 11 track collection of indie pop meets alternative songs that tackle the topic of sustainability and environmentalism. 
 
She shares, "I am constantly thinking about our environment. I really tired to incorporate ways to tell the story of what our world is going through in the climate crisis without explicitly saying it in the song - I began exploring thinking about our planet as a friend or relationship and how each member would feel though this distraction and climate change - how we’re trying to preserve what we have left - as if I were trying to salvage a relationship with a loved one." 
 
 
The enthralling album features grunge soaked guitars, experimental vocal lines and 80's inspired synths and is Mistine's most creative release to date.

When it comes down to it, Mistine wants to make music that makes people think, learn, feel good, and ultimately, drive down a coast line with their windows down.  Her unassuming charm is what makes her work just so welcoming; “I want my fans to feel like they’re my best friends.”



 

Yumi Zouma、Fazerdazeなど良質なインディ&ドリームポップを産出するニュージーランドのシーンで新たに注目を集めるドリームポップバンド、PHOEBE RINGS待望の1stアルバムリリース&来日ツアー決定!


ユミ・ゾウマ、Fazerdazeなど良質なインディ&ドリームポップを産出するニュージーランドのシーンで新たに注目を集めるドリームポップバンド、PHOEBE RINGS待望の1stアルバムの日本国内盤のリリースが決定しました。本作はP-Vineから6月6日に発売予定です。(LPは6月25日に発売)


なお、国内盤には二曲のライヴバージョンが追加収録されます。アルバムの先行シングルが公開されていますので、下記よりチェック!!


Phoebe Ringsは、クリスタル・チョイのソロ・プロジェクトとして始まった。以降、バンドメンバーのシメオン・カヴァナー・ヴィンセント、ベンジャミン・ロック、アレックス・フリーアが加入し、本格的なコラボレーションに発展した。4人のミュージシャンは、プリンセス・チェルシー、フェイザーデイズ、タイニー・ルインズ、ACフリージー、シー・ビューズ、ラッキー・ボーイといったニュージーランドの有名なプロジェクトでミュージシャンの経験を積んできた。

 

フィービー・リングスのデビューアルバム『Aseurai』は、リード・シンガー/シンセサイザーのクリスタル・チェの母国語である韓国語を用いてテーマを表現している。

 

「Aseuraiとは大気の中であなたの周りにある、届きにくい、消えていく、という意味です」とチェは言う。「詩的な表現なので普通の会話では言わないだろうけど、私はそれが好きなんだ」

 

2024セルフタイトルEPに続くデビューアルバムはバンドのドリームポップのルーツに忠実でありながら、ディスコとシティポップの影響を加えている。元々、フィービー・リングスはチェのソロプロジェクトだったが、『Aseurai』はバンド全員が作曲に参加し、シフトチェンジを果たしている。

  

バンドは2023年から2024年にかけて、ターマキ・マカウラウ(オークランド)のスタジオとメンバーの自宅を行き来しながら、アルバムの作曲、プロデュース、エンジニアリングを行った。


The Bethsのジョナサンエンジニアとして参加した1st EP『Phoebe Rings』同様に、リード・シンガー、チェク・クリスタルの柔らかな包み込まれるような優しい歌声にジャズやボノサヴァといったニュアンスからディスコやシティポップのテイストも含んだ浮遊感のあるドリーミィ・サウンドは最高です。来月のアルバムリリースに合わせて来日公演も決定しました。お見逃しなく!!


また、ファーストアルバム『Aseurai』のリリースを記念するツアーもアナウンスされました。本ツアーは6月28に新宿スペース、30日に大阪コンパスで行われます。イベント/チケット詳細は以下よりご確認下さい。


「Aseurai」



【PHOEBE RINGS ASEURAI 2025 TOUR IN JAPAN】



TOKYO [to’morrow vol.39]

 

2025.6.28(Sat) at SPACE / SHINJUKU  

OPEN 19:00 / START 19:30

ADV ¥4000 / DOOR ¥5000

Acts:Phoebe Rings(from New Zealand), xiexie

Info:https://t.livepocket.jp/e/phoeberings


OSAKA [TONE FLAKES Vol.167]

 

2025.6.30(Mon) at CONPASS / SHINSAIBASHI  

OPEN 18:30 / START 19:00

ADV ¥4000 / DOOR ¥5000

Acts:Phoebe Rings(from New Zealand), with guest

Info:https://www.flakerecords.com/news_toneflakes167.php


「Drifting」



【リリース詳細】

アーティスト:PHOEBE RINGS / フィービー・リングス

タイトル:Aseurai / アセウライ

フォーマット:CD / LP(Color Vinyl) / DIGITAL

発売日:CD/DIGITAL 2025.6.6, LP 2025.6.25

品番: CD PCD-25477 / LP PLP-7583CB

定価: CD ¥2,750(税抜¥2,500) / LP ¥4,950(税抜¥4,500)


【Track List】

1.Aseurai

2.Not A Necessity

3.Mandarin Tree

4.Get Up

5.Playground Song

6.Fading Star

7.Static

8.Drifting

9.Blue Butterfly

10.Goodnight

11.Drifting (Live Version)*

12. Playground Song (Live Version)*

LP : SIDE A M1-5 / SIDE B M6-M10

 

*日本盤CD限定ボーナストラック(LP,DIGITALには未収録)


Pre-order(P-Vine オフィシャルショップで予約受付中): https://p-vine.lnk.to/NTumNz

 


【Phoebe Rings (フィービー・リングス)】

 

フィービー・リングスは2019年ニュージーランド/オークランドで活動を開始した。当初はジャズスクール出身のリード・シンガー兼キーボーディストのチェ・クリスタルのソロプロジェクトとしてスタートしたが、現在はサイモン・カヴァナー-ヴィンセント(ギター)、ベン・ロック(ベース)、アレックス・フリーア(ドラム)を加えた4人編成のバンドとして活動する。


ジャズやボサノヴァといったニュアンスも含んだオリジナリティ溢れるドリームポップでじわじわと知名度を高めると、同じくオークランドを拠点にワールドワイドなインディーロックシーンで活躍するThe Bethsが行った地元オークランドでのライヴで早々にオープニングアクトに抜擢されるなどニュージーランドで注目の存在となる。


その後、USを代表するインディーレーベル、Carpark Recordsと契約を交わし、2024年10月にデビューEP『Phoebe Rings』をリリース、本国ニュージーランドやUSはもちろんのこと日本でも話題を集めるようになる。


2025年3月にはThe Bethsのオープニングアクトとしてオーストラリアツアーに帯同、さらに台湾公演も実現するなど東アジアへと活動の範囲を拡げている。2025年6月に同じくCarpark Recordsから1stアルバム『Aseurai』がリリースされる。


ブルックリンのアーティスト、キャシー・ウィーランドのプロジェクト、Vinesがデビューアルバム『I'll be here』を発表した。


 2023年のBirthday Party EPに続き、10曲入りの作品は7月18日にリリースされる。 魅惑的なリードシングル「Evicted」がアルバムの発表に合わせて公開された。

 

この曲において、ウィーランドは、「私は病気になっているのか/それとも乗り越えているのか/私は生まれているのか/それともただ追い出されただけなのか」という問いを繰り返し、次から次へと音の層を積み重ねていく。 


エヴァン・チャップマンが監督したミュージックビデオは以下よりご覧ください。


「"Evicted "は、このアルバムのために初めて書いた歌詞の曲です。 この曲は、人生の過渡期を経験し、それがどこに向かっているのかわからないことについて歌っている」

 

 

「Evicted」

 

 

 

Vines 『I’ll Be Here』



 Tracklist:


1. I’m getting sick

2. Evicted

3. We’ve made it this far

4. Undercurrent

5. King of swords

6. Omw

7. Happy is hard

8. Tired

9. Keep driving

10. I’ll be here


 

©︎Driely Carter

シンガーソングライター/プロデューサーのペク・ファンによるプロジェクト、Nosoが2ndアルバム『When Are You Leaving?』を発表した。本作は10月10日にPartisanからリリースされる。

 

この発表に合わせてリードシングル「Sugar」がミュージックビデオと合わせて公開された。西海岸のソフィスティポップ/ヨットロックの雰囲気に満ちたナンバーでアルバムの期待を盛り上げている。ディスコ風の簡素なビートを生かしたポピュラーソングだが、ソウルフルなボーカルが存在感を発揮する。ソングライティングには日本のシティポップとの親和性も含まれている。前作アルバムの軽快さと爽快感を併せ持つ楽曲のイメージは依然として維持されている。


デビュー作『Stay Proud of Me』は、トランスマスであることを完全に受け入れるとはどういうことなのか、その白昼夢をアルバムにしたもので、ほとんどが隔離された制約の下で書かれたものだった。 


NPRの『All Songs Considered』、Paste、The Guardian、Notion、タイニーデスクでのパフォーマンスなど、多くのメディアから賞賛を受けた。 しかし、移行を切望することと、実際にそれを実行することは別のことだった。


その後どうなるのか? ずっと望んでいたものを手に入れたとき、それが新しい問題をはらんでいたらどうなるだろう? 自分の肌にもっと馴染むために全力を尽くしても、誰があなたを見ていて、誰が見ていないかを見分けるのは難しい。 いつ旅立つ?』は、ウィットに富んだ成熟したレンズで、そうした人間関係の内的影響を優しく、直接的に探る。 彼らの過去の作品にあった痛みは、思慮深く慎重なものへと変化し、その過程でより完全で複雑なホォンを見せている。


シカゴ出身で、ソーントン・スクール・オブ・ミュージックでギターと作曲を学び、現在はロサンゼルスを拠点に活動するノソの音楽は、異なるアイデンティティが交差することで生まれる疎外感を扱っている。 NoSoという芸名自体、彼が主に白人居住区で育ったときに受けた質問(「北か南か? このアルバムは、ソングライターが作った他の作品と同じくらい個人的なものだ)


このアルバムについて彼は語っている。 「歌詞の内容は時に強烈だが、それでも勝利に満ちている。 その喜びは空想からもたらされるものではなく、有害な人間関係や辛い状況から離れるような、具体的で小さな喜びから来るものなのだ。 ''When Are You Leaving? "というタイトルは、そのような力学に対処する、あるいは、その力学から完全に離れるために必要な精神的な不屈の精神からきている。 音楽は、そうした小さな成功にふさわしいスケールを与えてくれる。 

 

このアルバムは、時折サックスやストリングスを伴う広々としたアレンジで輝いている。 Nara "のような曲は、80年代のニューウェーブ・ボールにもなり得ただろう。ファウォンがその名前をリズミカルなチャントに変換するコーラスは、観客が一緒に歌うのを待っているようなもの。

 

「Sugar」

 


NoSo 『When Are You Leaving?』


Label: Partisan

Release: 2025年10月10日

 

Tracklist: 


1.A Believable Boy 

2 Sugar 

3 You're No Man 

4 Don't Hurt Me, I'm Trying 

5 DAD MADE TOAST! 

6 My Fault My Fault 

7 Who Made You This Sweet? 

8 But You Want Him 

9 Nara 

10 Let It Die

 

 

Pre-save:https://noso.lnk.to/sugar


ニューヨークのシンセポップトリオ、Nation of Language(ネイション・オブ・ランゲージ)がSub Popと契約し、ニューシングル「Inept Apollo」をリリースした。

 

待望のニューシングルは、ニューロマンティック風の作風を離れて、近未来的でSFのテイストを感じさせるニューウェイブのシンセポップソングである。今回の新曲のリリースに際して、ネイション・オブ・ランゲージは、PIASからシアトルの名門インディーズレーベルに移籍した。

 

PIASから発売された前作アルバム『Strange Disciple』は、ラフ・トレードの当該年度のベスト・アルバム一位を獲得したほか、当サイトでもベストアルバムに選出された。ニューヨークのシンセ・ポップシーンを先頭でリードするのは、Porches、Nation Of Languageとなるだろう。


「Inept Apollo」について、バンドは次のような声明を出した。「仕事とは、苦痛からの解放である。 お金になる仕事であれ、ただ打ち込むものであれ、進むべき方向性を持ち、フロー状態を見出すことで、心の重苦しさから焦点を遠ざけることができる。 だから、人生の喪失の後、絶望の瞬間に、私たちは何度も何度も決心し、全力で作品に飛び込む。 しかし、芸術のプロセスは、偽者症候群が頭をもたげてくるときでもある。『これは私が自由に使える最高の対処法であり、私にはそれをする資格すらない』という内なる独白が渦巻いているのに気づくときなんだ」


この曲に付随して、バンドのライブ演奏を収めたジョン・マッケイによるミュージックビデオが公開された。

 

 「このビデオは、練習スペースやスタジオで埋め尽くされたブルックリンの古い倉庫を歩いているような気分にさせる。各部屋は、自分自身と世界における自分の居場所を表現し、理解しようと努力するアーティストで占められている。 その行為がどれほど奇抜に見えようと、クリエイターの心の中にどれほどの自信喪失や痛みが走ろうと、一番美しいのは、最終的な成果物や「成功」という概念よりも、努力し続けることなんだ。 創造の力は私たち全員のものであり、誰の承認も必要としないんだ」 

 

結局のところ、そういったことがこの新曲に力強い印象、何より自負心を付与している。ネイション・オブ・ランゲージは、およそ二年を経て、新しいバンドに生まれ変わった。


ネイション・オブ・ランゲージは、2023年にニューアルバム『ストレンジ・ディサイプル』を[PIAS]からリリースした。 『Strange Disciple』はバンドにとって3枚目のフルアルバムで、2021年の『A Way Forward』と2020年の『Introduction, Presence』に続く作品である。

 

ブルックリンを拠点とするバンドは、イアン・リチャード・デヴァニー(リード・ヴォーカル、ギター)、エイダン・ノエル(シンセサイザー)、アレックス・マッケイ(ベース・ギター)の3人。

 


「Inept Apollo」

 


メリル・ガーバスとネイト・ブレナーのダイナミック・デュオ、Tune-Yardsがニューシングル「How Big Is The Rainbow」をリリースした。この曲には、コメディアンで女優のスター・アメラスが出演し、ドミニク・マーキュリオが監督したミュージックビデオが収録されている。


この新曲について、メリルは次のように語っている。「タイトルの歌詞は、ふとした瞬間に出てきたもので、これまで私が歌詞を書いたことがないくらい誠実なものだと感じたわ。でも今の時代、すべての人間、特に私たちトランス・ファミリーのために擁護するとなると、繊細さは許されない。それに、虹の大きさって一体どれくらいなんだ?虹の大きさを証明し、虹の大きさを見せ合う時だと感じている」

 

「How Big Is The Rainbow 」は、リリース前のシングル 「Limelight 」と 「Heartbreak 」に続くものだ。デュオは最近、CBSサタデー・モーニングに出演した。

 

本シングルが収録されたニューアルバム『Better Dreaming』は4ADから5月16日にリリース。

 


「How Big Is The Rainbow」

 


US Girls(メグ・レミー)が4ADからリリースされる新作アルバム『Scratch It』を発表した。 トロントをベースに活動するUS Girlsは、プロデューサー、映画製作者、そして著作家と複数の活動を行っている。最初のリードシングル「Bookends」は、壮大なスケールを持つ12分に及ぶ。ミュージックビデオは、20世紀始めのキャバレーのようなモノクロの映像である。

 

このアルバムは、ギタリストのディロン・ワトソンと、ベースのジャック・ローレンス(ザ・デッド・ウェザー、ザ・ラコンターズ)、ドラムのドーモ・ドノーホー、キーボーディストのジョー・ショーニコウとティナ・ノーウッド、伝説のハーモニカ奏者チャーリー・マッコイ(エルヴィス、ボブ・ディラン、ロイ・オービソン)を含むセッション・ミュージシャンのバンドと共にナッシュビルで制作された。 

 

アルバムはアナログ・テープによるライヴ録音で、オーバーダビングは最小限に抑えられている。


最初のシングルは「Bookends」で、エドウィン・デ・ゲイと共作した12分のエピソードで、レミーの友人であるパワー・トリップのフロントマン、故ライリー・ゲイルへのトリビュートである。 この曲のリリックは、「レミーがジョン・キャリーの『Eyewitness To History』(24世紀にわたる世界の大事件に関する、300以上の目撃証言からなる歴史的コレクション)を読むというレンズを通して」語られている。 人類の歴史に関するこれらの生の証言を読む中で、彼女は 「苦しみに序列はなく、死は偉大な平等装置である 」という考えについて熟考し始めた。


リードシングル「Bookends」のミュージックビデオは、ケイティ・アーサーが手掛けた。究極的には死と赦しについて、つまり、死がいかに人生において唯一確かなものであるか、それから、"偉大なる平等者"、「nolens volens」について描いている。 しかしながら、死は、絶望的な虚無である、という伝統的な概念を覆し、むしろ、幻覚的なアンサンブル・キャスト、1960年代のポップスターのパフォーマンス、手品のようなマジックを通して、死を陶酔的な一過性の経験や、あるいは、新たな始まりとして描いている。 映像が進むにつれて、メグの歌詞が様々な形の死を想起させるように、テレビのチャンネルは、これらのシーンを交互に映し出す。 



「Bookends」


アーティストがお金や流行ではなく本能に従うとき、彼女はどこでもインスピレーションを得ることができる。

 

トロントの自宅から1,000マイル以上離れたアーカンソー州ホットスプリングスで開催されたフェスティバルへの出演依頼を受けたレミーは、友人のギタリスト、ディロン・ワトソン(D. Watusi、Savoy Motel、Jack Name)に依頼、この日のためにナッシュヴィルを拠点に活動していたバンドを結成した。 彼女はそのエネルギーに乗り、インスタントなバンドで最初にリハーサルを行ったミュージック・シティに戻ることにした。

 


US Girls  『Scratch It』

Label: 4AD

Release: 2025年6月20日

 

Tracklist:

 

1. Like James Said

2. Dear Patti

3. Firefly on the 4th of July

4. The Clearing

5. Walking Song

6. Bookends

7. Emptying the Jimador

8. Pay Streak

9. No Fruit

 


シアトルを拠点に活動するSea Lemon(シー・レモン)がニューシングル「Give In」を発表した。ソングライター(本名ナタリー・ルー)は太平洋岸北西部で育ち、青春時代を海岸沿いで過ごした。 水中の王国に魅せられた彼女は、水中世界のイメージを明晰なドリーム・ポップに変換した。

 

シングル「Give In」は ドリーミーなハーモニーとネオサイケなエフェクトが妖艶なサウンドを作り出している。ドリームゲイザー風のシングル。

 

彼女は歌う。 "ツリーハウスの外には家がある/そこに誰が住んでいるのか、あなたには決してわからない/夜になると、ブラインドが壁から落ちる/あなたは穴から飛び出す光を見つける..."

 

リリックでは、シーレモンは精神的な健康について、そして侵入的な思考についての経験について語っている。 彼女は次のようにコメントしている。


「大人になるにつれて、特に残っている侵入思考は、ひどい考えだとわかっていても、廃屋の中に入りたくなること。 Give In』は、押しつけがましい考えに屈したときの安堵感と、その後に起こる結果について歌っている。 この曲は、プロデューサーのスタジオで午後に書いたもので、最初に書いてから完成するまで、おそらく一番早かった曲だ」

 

Sea Lemonのニューアルバム「Diving For A Prize」は5月30日にLuminelle Recordingsからリリースされる。


「Give In」