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LAのインディーロックバンド、Mamalarky(ママラーキー)が3作目のアルバム『Hex Key』を発表した。 本作はエピタフから4月11日にリリースされる。このアルバムには、先にリリースされたシングル「Nothing Lasts Forever」と 「Feels So Wrong」が収録されている。

 

さらに、アルバムの発表と合わせて、爽快でハーモニーに満ちたグルーヴィーな「#1 Best of All Time」が配信された。この新曲は西海岸のサイケポップ、フラワームーブメント、ベッドルームポップ、エレクトロニックをすべてトランクに詰め込んだLAの最新鋭のオルタナティヴロックだ。

 

同レーベル(Epitaph)からの初のリリースとなるこのアルバムは、彼らのホームスタジオで制作された。 

 

「このアルバムの多くは、怒りと和解すること、怒りと何か有用なものを創り出す方法を見つけることをテーマにしている」とボーカルのリヴィー・ベネットは言う。「感情から自分自身を説得することはできないけれど、それを置くのに良い場所は常にある」


 ボーカルのベネットは次のように続ける。

 

たくさんのUNOゲームを通して、私は実はかなり負けず嫌いだとわかった。 そしてどういうわけか、負けたときの感覚がモチベーションを高めてくれるんだ。 いつも自分自身と競争しているような気分で、自分がやろうとしたことなら何でも、最後の挑戦でベストを尽くそうとしているんだ。

 

史上最高にはなれないかもしれないけれど、史上最高の自分であることに変わりはない。 私は、力強さを感じさせながらも、笑いを誘うような、疑念を笑い飛ばすようなものを書きたかった。 なぜなら、負け馬のように感じるときでも自分に賭けることで、大きな収穫があるからだ! 失敗した瞬間に自分が勝っていると感じることができ、自分のバロメーターだけで自分を測ることができれば、もっと幸せになれるはず。

 

 

「#1 Best of All Time」




Mamalarky 『Hex Key』


Label: Epitaph

Release: 2025年4月11日

 

Tracklst:

1. Broken Bones

2. Won’t Give Up

3. The Quiet

4. Hex Key

5. Anhedonia

6. #1 Best of All Time

7. Take Me

8. MF

9. Blow Up

10. Blush

11. Nothing Lasts Forever

12. Feels So Wrong

13. Here’s Everything



Pre-save: https://mamalarky.ffm.to/hexkey

 

 

©Athena Merry

 

Wishyは、4月25日にWinspearからリリースされる新作EP『Planet Popstar』を発表した。 このEPは、デビューアルバム『Triple Seven』のセッションで録音されたB面曲のコンピレーションである。 (レビューはこちら)新曲「Fly」で、ニーナ・ピッチカイトはこう歌っている。"I found a way/ To be grateful every day/ Even when I sit and wait/ Knowing I gotta fly." 以下からチェックしてほしい。


「この曲は、現在を楽しむこと、愛に包まれること、そして自分自身を深刻に捉えすぎないこと、という一般的なテーマを伝えている」とピッチカイツはプレスリリースで語っている。 

 

「わたしとケヴィンとスティーヴ・マリーノがこの曲を共作したのは、『Triple Seven(トリプル・セブン)』という曲を書いたのと同じ頃だった。 この曲は、スティーヴが私達のために持ってきてくれたデモのうちのひとつなんだ」


EPのヴァイナル盤は、これまでフィジカルリリースされることのなかったWishyのデビューEP『Paradise』と合わせて、『Paradise on Planet Popstar』として両面12インチで発売される。 シンガー/ギタリストでバンドの発足者であるケヴィン・クラウターは次のように説明している。「ハイ・プロダクション・スタイルに傾倒したかったし、より洗練されたアダルト・コンテンポラリー・フィールを探求する機会として、これらの曲を使ってスタジオでとても楽しんだ」

 

 

「Fly」

 



Wishy 「Paradise』/「Planet Popstar」 EP


 Label: Winspear

Release: 2025年4月25日

 

Tracklist:


Paradise


1. Paradise

2. Donut

3. Spinning

4. Blank Time

5. Too True


Planet Popstar


6. Fly

7. Planet Popstar

8. Over and Over

9. Chaser

10. Portal

11. Slide

 

 

Pre-save: https://lnk.to/planet-popstar

 

Murder Capital(マーダー・キャピタル)は、サード・アルバム『Blindness』リリース前の最後のプレビューとして、新曲「A Distant Life」を公開した。


この曲の歌詞は、UKツアーで立ち寄った多くの感動的なサービスのひとつに向かう移動中に書いたんだ。 ポエトリー・アンバウンドというポッドキャストで、マーガレット・アトウッドの詩 "All Bread "を聴いていて、書きたいという衝動に駆られたんだ。 その夜、私とアーヴはリバプールの会場の裏に立った。 私は彼に2つのコードを前後に弾くように頼んだ。 アーヴのセンスも加わって、すべてがあっという間にまとまり、その瞬間、僕とガールフレンドの距離がほんの一瞬だけど縮まったんだ。



マーダー・キャピタルは最近、Medical Aid For Palestiniansを支援するためにトラック "Love Of Country "をリリースした。 この曲は、"A Distant Life"、"Words Lost Meaning"、"Can't Pretend To Know "と共に、近日発売のアルバムに収録される。


『Blindness』は、絶賛された『Gigi's Recovery』、そして2019年にリリースされたデビュー・アルバム『When I Have Fears』に続く作品である。






Youth Lagoon(ユース・ラグーン)は、今週金曜日に発売予定の新作アルバム『Rarely Do I Dream』から、きらびやかで推進力のある「Gumshoe (Dracula From Arkansas)」を発表した。 このシングルは、「Speed Freak」、「Football」、「Lucy Takes a Picture」、「My Beautiful Girl」に続く。 インディーロック風のナンバーであるが、声のサンプリングを散りばめた遊び心満載のシングルとなっている。ぜひ以下の自主制作のミュージックビデオをチェックしてみて下さい。


ユースラグーンこと、トレヴァー・パワーズは声明の中でこのニューシングルについて、「誰かが僕の音楽を聴くと森で死んだような気分になると言ってくれた。 『Gumshoe』ほどその表現が似合う曲はないと思う。 僕は普段、純粋な愛、錯乱、あるいはただ悪魔を追い払うために書いているんだけど、この曲はその3つの条件をすべて満たしている」と述べている。

 


「Gumshoe (Dracula From Arkansas)」



 


テキサス出身のソングライター、Will Johnson(ウィル・ジョンソン)が10枚目のソロ・アルバム『Diamond City』を発表した。本作は同地の独立レーベル、Keeled Scalesから4月4日に発売予定。この発表に合わせて、ジョンソンはリードシングル 「Floodway Fall」を公開した。

 

セントロマティックのフロントマンであり、現在はジェイソン・イズベルのバンド、ザ・400・ユニットのメンバーでもあるウィル・ジョンソンは、新作について次のように説明している。

 

"Floodway Fall"のアイデアは、スコット・ダンボムとの2022年の夏のリハーサルの前に浮かんだんだ。私たちはまだセッティング中で、音やレベルを調整していた。彼は窓の外を眺めながら、フィドルでゆるく演奏していたのを覚えている。私はすぐにそのことを忘れてしまったが、数ヵ月後に偶然この曲を見つけ、最後まで聴くことにした。大部分は、緊張、旅、そして最終的には永遠の愛についての小さな町の記録だ。

 


このアルバムのリードトラックは、ジョンソン独特のシネマティックなサウンドで展開され、長年のコラボレーターであるブリットン・ベイゼンハーズのプロデュースによって強化されている。


ウィル・ジョンソンは昨年、ガイデッド・バイ・ヴォイス、アレハンドロ・エスコヴェド、リトル・マザーン、ルネ・リードらとステージを共にしている。3月12日(水)にはテキサス州オースティンのC-Boy'sで彼のフルバンド、ウィル・ジョンソン&ワイヤー・マウンテンのSoCo Stomp公演が予定されている。 

 

 

 「Floodway Fall」

 

 

 

 Will Johnson 『Diamond City』



Label: Keeled Scales

Release: 2025年4月4日

 

Tracklist:

 

1 Floodway Fall 

2 Unfamiliar Ghost 

3 Diamond City 

4 All Dragged Out 

5 Clem Witkins

6 Cairo 

7 Sylvarena 

8 Rabbit Run 

9 Requiem High / Road Plume 

Horsegirl 『Phonetics On and On』

 

Label: Matador

Release: 2025年2月14日

 

Review

 

シカゴの三人組ロックバンド、ホースガールは正真正銘のハイスクールバンドとして始まり、同時にシカゴのDIYコミュニティから台頭したバンドである。

 

ファーストアルバムで彼女たちは予想以上に大きな成功を掴み、そしてコーチェラなどの大規模なフェスティバルにも出演した。現時点ではバンドは大成功を収めたと言えるが、問題は、そういった大きなイベントに出演しても当初のローファイなギターロックサウンドを維持出来るのかがポイントであった。それはなぜかと言えば、他のバンドやアーティストの音楽に目移りしてしまい、ホースガールらしさのようなものが失われるのではないかという一抹の懸念があったのである。大きなフェスティバルに出演した後でもホースガールは自分たちの音楽に自負を維持出来るのか。まだ若いので色々やってみたくなることはありえる。しかし、結果的には、周囲に全く揺さぶられることがなかった。ホースガールは、周りに影響されるのではなく、自分たちのリアルな経験や手応えを信じた。ファースト・アルバムほどの鮮烈さはないかもしれないが、本作の全編にはホースガールらしさが満載となっている。荒削りなサウンド、温和なコーラス、ラモーンズからヨ・ラ・テンゴまで新旧のパンク/オルタナ性を吸収し、的確なサウンドが生み出された。そして、今回はシカゴ的な気鋭の雰囲気だけではなく、西海岸のバーバンク、ウェスト・コーストやヨットロックを通過した渋さのある2ndアルバムが誕生した。

 

特に、コーラスの側面ではデビュー当時よりも磨きがかけられており、これらはホースガールのチームワークの良さを伺わせるもので、同時に現在のバンドとしての大きなストロングポイントとなっていると思われる。それらがノンエフェクトなギターサウンドと合致し、 心地良いサウンドを生み出す。ローファイなロックサウンドはマタドールが得意とするところで、Yo La Tengoの最新作と地続きにある。しかし、同じようなロックスタイルを選んだとしても、実際のサウンドはまったく異なるものになる。もっと言えば、ホースガールの主要なサウンドは、ヨ・ラ・テンゴやダイナソー・Jr.の90年代のサウンドに近いテイストを放つ。カレッジロックやグランジ的なサウンドを通過した後のカラリとした乾いたギターロックで、簡素であるがゆえに胸に迫るものがある。そして、適度に力の抜けたサウンドというのは作り出すのが意外に難しいけれど、それを難なくやっているのも素晴らしい。「Where'd You Go?」はラモーンズの系譜にあるガレージロック性を踏襲し、ラモーンズの重要な音楽性を形成しているビーチ・ボーイズ的なコーラスを交え、ホースガールらしいバンドサウンドが組み上がる。特にドラムの細かいスネアの刻みがつづくと、サーフロックのようなサウンドに近づくこともある。これは例えば、ニューヨークのBeach Fossilsのデビュー当時のサウンドと呼応するものがある。

 

最近では、インディーポップ界隈でもアナログの録音の質感を押し出したサウンドが流行っていることは再三再四述べているが、ホースガールもこの流れに上手く乗っている。厳密に言えば、アナログ風のデジタルサウンドということになるが、そういった現代のアナログ・リヴァイヴァルの運動を象徴付けるのが続く「Rock City」である。イントロを聴けば分かると思うが、ざらざらとして乾いた質感を持つカッティングギターの音色を強調させ、ピックアップのコイルが直に録音用のマイクに繋がるようなサウンドを作り上げている。これが結果的には、ブライアン・イーノがプロデュースしたTalking Heads(トーキング・ヘッズ)の『Remain In Light』のオープニングトラック「Born Under The Punches」のようなコアでマニアックなサウンドを構築する要因となった。しかし、ホースガールの場合は、基本的には、ほとんどリバーブやディレイを使わない。拡張するサウンドではなく、収束するサウンドを強調し、これらが、聴いていて心地よいギターのカッティングの録音を作り出している。いわば、ガレージロックやそのリバイバルの系譜にあるストレートなロックソングとしてアウトプットされている。そしてトーキング・ヘッズと同様にベースラインをギターの反復的なサウンドに呼応させ、さらにコーラスワークを交えながら、音楽的な世界を徐々に押し広げていく。まさしく彼女たちがデビュー当時から志向していたDIYのロックサウンドの進化系を捉えられることが出来る。 


「In Twos」では、デビュー当時から培われた神秘的なメロディーセンスが依然として効力を失っていないことを印象付ける。ゆったりとしたリズムで繰り広げられるサウンドは、温和なメロディーとニューヨークパンクの原点であるパティ・スミスのようなフォークサウンドと絡み合い、個性的なサウンドが生み出される。この曲でも、トラック全体の印象を華やかにしたり、もしくは脚色を設けず、原始的なガレージロック風のサウンドが、それらの温和な雰囲気と絡み合い、独特なテイストを放つ。

 

弦楽器のスタッカートやピチカートのようなサウンドをアンサンブルの中に組み込もうとも、やはりそれはヴェルヴェッツやテレヴィジョンの最初期のニューヨークパンクの系譜に位置づけられるサウンドが維持され、Reed & Nicoのボーカルのようなアートロックの範疇に留まっている。これらは結局、パッケージ化されたサウンドに陥らず、商品としての音楽という現代の業界のテーゼに対して、演奏の欠点をそのまま活かしたリアリスティックなロックサウンドで反抗しているのである。言い換えれば、それは上手さとか巧みさ洗練性というものに対する拙さにおけるカウンターでもある。これは結局、実際のサウンドとしては「Marquee Moon(マーキー・ムーン)」のポエティックな表現下にあるアートロックという形に上手く収まる。改めて、商業的なロックとそうでないロックの相違点を確かめるのに最適な楽曲となっている。

 

「2468」も同様に、フィドルのようなフォークソングの楽器を取り入れて、アメリカーナの要素を強調しているが、依然としてハイスクールバンドらしさが失われることはない。この曲には、学生らしさ、そして何かレクリエーションのような楽しさと気やすさに満ちている。 これらのサウンドは超越性ではなく、親しみやすさ、リスナーとの目線が同じ位置にあるからこそなしえる業である。ホースガールのサウンドは、これなら出来るかもしれない、やってみようという思いを抱かせる。それは、パティ・スミス、テレヴィジョン、ラモーンズも同じであろう。

 

続く「Well I Know You're Shy」は、ポエティックなスポークンワードと原始的なロックの融合性がこの曲の持ち味となっている。アルバムの序盤の複数の収録曲と同様に、ニューヨークの原始的なパンクやロックのサウンドに依拠しており、それはヴェルヴェットの後期やルー・リードのソロ作のような古典的なロックサウンドの抽象的なイメージに縁取られている。意外とではあるが、自分が生きていない時代への興味を抱くのは、むしろ若い世代の場合が多い。それらは、同時に過去の人々に向けた憧憬や親しみのような感覚を通じて、音楽そのものにふいに現れ出ることがある。この曲までは、基本的にはデビューアルバムの延長線上にある内容だが、ホースガールの新しい音楽的な試みのようなものが垣間見えることもある。「Julie」は、その象徴となるハイライトで、外側に向けた若さの発露とは対象的に内省的な憂鬱を巧みに捉え、それらをアンニュイな感覚を持つギターロックに昇華させている。比較的音の数の多いガレージロックタイプの曲とは異なり、休符や間隔にポイントを当てたサウンドは、ホースガールの音楽的なストラクチャーや絵画に対する興味の表れでもある。ベースの演奏のほかは、ほとんどギターの演奏はまるでアクション・ペインティングのようでもあり、絵の具を全体的なサウンドというキャンバスに塗るというような表現性に似ている。これらはまた、ホースガールのアーティスティックな表現に対する興味を浮き彫りにしたようなトラックとして楽しめる。

 

ニューヨークの原始的なロックの向こうには、マタドールのレーベルメイトのヨ・ラ・テンゴがいるが、最もカプラン節のようなものが炸裂する瞬間が続く「Switch Over」である。ミニマルなギターの反復というのはまさしくヨ・ラ・テンゴの系譜にあり、ホースガールがポスト世代にあることを印象付ける。 同時にコーラスやボーカルも一貫して言葉遊びのような方法論を活かし、心地よいロックサウンドが組み上がる。ホースガールのメンバーは基本的に、歌詞そのものを言語的にするのではなく、音楽的な響きとして解釈する。結果、ボーカルの声は器楽的な音響に近づき、英語に馴染みのない人にも調和的な響きを形成するのである。そしてミニマリズムの構成を通じて、モチーフの演奏を続け、曲の終盤にはより多角的なサウンドや複合的なサウンドを作り上げる。これらは毛織物の編み込みのように手作りなサウンドの印象に縁取られ、聴いていて楽しい印象を抱くに違いない。最初は糸に過ぎなかったものが、ホースガールの手にかかると、最終的にはカラフルでおしゃれなセーターが作り上げられるという次第だ。

 

基本的にはこのアルバムはニューヨークの印象とシカゴのDIYの趣向性に縁取られている。しかし、稀に西海岸のサウンドが登場する。これらのサウンドは現代の北米のミュージックシーンの流れに沿ったもので、基本的にはホースガールは流行に敏感なのである。そして、それらはまだ完成したとは言えないが、次のバンドの音楽の暗示ともなっているように感じられる。「Information Sound」、「Frontrunner」はイギリスのフォークムーブメントと呼応するような形で発生したバーバンクサウンドや最初期のウェスト・コーストサウンドの系譜にあるノスタルジックなフォークサウンドである。これらは70年代初頭のカルフォルニアのファン・ダイク・パークスといったこのムーブメントの先駆的なミュージシャンと同じように、 フォークとロックの一体化というイディオムを通して、アメリカ的なロックの源流を辿ろうとしている。

 

アルバムの最後には、ホースガールらしいサウンドに回帰する。これらはニューヨーク、シカゴ、西海岸という複数の地域をまたいで行われる音楽の旅行のようで興味をひかれる部分がある。「Sports Meets Sound」では、ローファイなロックとコーラスワークの妙が光る。しかし、それはやはりハイスクールバンドの文化祭の演奏のようにロック本来の衝動的な魅力にあふれている。そして最もソングライティングの側面で真価が表れたのが、続く「I Can't Stand to See You」であり、サーフロックの系譜にあるサウンドを展開させ、海岸の向こうに昇る夕日のようなエンディングを演出する。本作を聴いた後に爽やかな余韻に浸ることが出来るはずである。

 

 

80/100 

 

 

「Julie」

 


ロサンゼルスを拠点に活動するインディーロックデュオ、Fake Dad(フェイクダッド)がニューシングル「Machinery」を(2/6)に配信した。


クランチなギターとシンセを織り交ぜた痛快なロックソング。ロサンゼルスの雄大な砂漠地帯を思わせるような素晴らしい楽曲となっている。

 

「Machinary」はFather Figure Musicから3月14日に発売されるFake DadのEP『Holly Wholesome and the Slut Machine』に収録予定。EPの詳細を下記よりチェックしてみよう。


このシングルは、"音楽界で活躍する女性たちが、相手にされるために自分たちを消費可能な、ファック可能な商品としてパッケージしなければならないというプレッシャーについて、そしてそれがいかに彼女たちを互いに、自分自身と対立させるかについて "歌ったものだ。 この怒りに満ちた、歯ぎしりするようなロック/ポップトラックは、業界のショーケースの直後に書かれた。


そこでは、出演する女の子全員がまったく同じスパイクのついたブラジャーをつけていた。 彼女たちがお互いを嫌悪と執着に近い目で見ているとき、私は隅のほうに立っていて、誰もつながろうとしていないことを本当に悲しく感じた。

 

「この曲は、ナルシストでビリオネアの白人男性に支配された私たちの病んだ悲しい社会が真犯人であるにもかかわらず、このような女同士(あるいはもっと一般的にはアーティスト同士)の憎しみがこのような空間を蔓延させていることへの反応として書かれた。 結局のところ、私たちが呼びかけている本当の犯人はこの男なのだ。 私たちが彼らの手のひらで飯を食っている間に、彼らが欲しいものを手に入れるのを見るのはうんざりだ」とアンドレアは語る。 


Fake Dadは、Spotifyの公式プレイリストに1ダース以上もランクインする成功を収めている。FADER、LADYGUNN、DIY、Live Nation Ones to Watchなどから高い評価を受けている。  バンドはこの春と夏にツアーを行う予定だ。SXSW、Treefort Music Festivalに出演する。 



「Machinery」

   



Los Angeles-based indie rock duo Fake Dad delivered their new single “Machinery” on (2/6). The song is a poignant rock song with crunchy guitars and synths. The song is a great reminder of the majestic desert areas of Los Angeles. It is sure to be an excellent choice for those looking for American indie rock.


stood in the corner feeling really sad that nobody was trying to connect, which is what we were all supposedly there to do. This song was written as a response to the way this kind of woman on woman (or more generally, artist on artist) hate perpetuates these spaces while the real culprits—our sick, sad society governed by narcissistic, billionaire white men—totally fly under the radar. In the end, the man is the real one we're calling out. The one that we're sick and tired of watching get what they want, while we sit back eating from their palm," shares Andrea. 


Fake Dad has seen success landing over a dozen official Spotify playlists and has received acclaim from the likes of FADER, LADYGUNN, DIY, and Live Nation Ones to Watch.  The band is set to tour this spring and summer and will perform at SXSW as well as Treefort Music Festival.



アンドレア・デ・ヴァローナ(彼女/彼)とジョシュ・フォード(彼/彼女)、通称フェイク・ダッドは、ロサンゼルスを拠点とし、ニューヨーク育ちのインディー・ロック・ミーツ・ドリーム・ポップ・デュオだ。 2020年に結成された2人は、イースト・ヴィレッジの大学のパーティーで出会い、それ以来、切っても切れない関係にある。 


独自のアーティスティックなヴィジョンを融合させ、共有されたサウンドを構築するフェイク・ダッドは、ポップでキャッチーなフック、90年代にインスパイアされたクランチーなギター、グルーヴするベースライン、そして浮遊感溢れるシンセサイザーを駆使し、酔わせるようなカラフルな音楽的フュージョンを生み出している。 


独特のプロダクション・サウンドと特徴的なヴォーカルを持つ2人は、自分たちのアパートで作曲とレコーディングを行っている。 アンドレアとジョシュはそれぞれ異なる音楽的背景を持つが、共通の目標は「自分を理解してくれる音楽を創る」ことだ。 


この1年、フェイク・ダッドは "ポーザー "にこだわってきた。 特にロック・ミュージックのポーザーには、自分を偽っているアーティストの音楽が持つ魅力がある。 特にロックの様々なサブジャンルにおいて、"フェイク "は汚い言葉かもしれない。 しかし、アンドレアとジョシュが彼らの時代以前から好きなアーティストを掘り下げていくうちに、キャラクターを演じることはロック音楽の遺産とかなり深く関わっていることが明らかになった。 


PJ・ハーヴェイは痩せていて、身長150cmの女性だった。 スティーヴィー・ニックスは、ロックンロールのジェンダーの境界線を突破するために、私にちょっかいを出すな、さもないと魔法をかけるぞ、という魔女のようなペルソナを身にまとった。

 

ティナ・ターナーは、バックシンガーから手の届かないスーパースターに転身し、何十年にもわたる苦闘の末に自分を改革した。 LCDサウンドシステムは、内向的でパーティの中心的存在であるふりをし、デヴィッド・ボウイは宇宙人であるふりをした。 

 

しかし、そこには一種の願望充足がある。彼らは芸術の中に創造的な表現以上のものを見出したのだ。 偽りのイメージの中に、自分自身の真の姿を見出すことができたのだ。 2024年の始まり以来、フェイク・ダッドも同様に、キャラクターというレンズを通して音楽を書くという自由なプロセスを受け入れることで、自分たちの好きなロック、パンク、ニューウェーブの伝説的なサウンドを探求し、自分たち自身をよりよく理解することができるようになった。


EP『Holly Wholesome and the Slut Machine』で、Fake Dadは、怒り狂ったハンバーガーを平らげるピエロ、星条旗を掲げた騎士、仮面をかぶった睡眠麻痺の悪魔など、彼らの世界に住むキャラクターを作り上げた。 その過程を通して、アンドレアとジョシュは、自分たちの生活体験の非常に現実的な側面(ストレート・パスな関係の恋愛パートナーとしてのアイデンティティやセクシュアリティなど)を、フィクションを使って解き明かしていることに気づいた。


ユニークな音楽的視点と、リスナーとの比類なき共同体的絆を持つFake Dadは、すでに12以上のSpotify公式プレイリストを獲得し、地元ニューヨークと新天地ロサンゼルスのライヴを完売させるなど、大きな注目を集めている。

 

デュオの次のプロジェクト『ホリー・ホールサム・アンド・ザ・スラット・マシーン』は、彼らのアーティストとしての進化における新たな時代を明らかにするもので、リスナーは2025年以降にやってくるであろう作品の広がりと特異性に備えることができるはずだ。 


 "Machinery "は、3月14日にリリースされるFake DadのEP『Holly Wholesome and the Slut Machine』(編集部イチオシの "So Simple!"と "ON/OFF "を収録)からの最終シングルである。


このリリースの後、Fake Dadは北欧のインディーロックバンド、Pom Poko(ポンポコ)と共に初のフルバンドでUSツアーを行う予定。



Andrea de Varona (she/her) and Josh Ford (he/him) aka Fake Dad are a Los Angeles based, NYC bred indie rock meets dream pop duo. Formed in 2020, the two met at a college party in the East Village and have been inseparable ever since. 


Melting their own unique artistic visions to build a shared sonic shorthand, Fake Dad create an intoxicating and colorful musical fusion complete with catchy pop-laden hooks, crunchy, 90s inspired guitars, grooving bass lines, and buoyant synths. With a distinctive production sound and a signature vocal delivery, the two write and record expansive musical moments from their apartment. Although Andrea and Josh come from different musical backgrounds, they share a common goal: to create music that understands you. 


In the past year, Fake Dad have been fixated on posers. Specifically, rock music posers—there’s just something fascinating about music made by an artist who’s pretending to be someone they’re not. In the different subgenres of rock especially, “fake” can be a dirty word. But as Andrea and Josh dug into some of their favorite artists from before their time, it became clear that playing a character is pretty deeply entwined with the legacy of rock music. 


PJ Harvey was a skinny, 5’4 woman who bellowed about being 50 feet tall and “man-sized.” Stevie Nicks wore her don’t mess with me or I’ll put a spell on you, witchy persona to break through the gender boundaries of rock and roll. Tina Turner was a background singer turned untouchable superstar who reinvented herself through decades of hard fought battles. LCD Soundsystem was an introvert pretending to be the life of the party, and David Bowie was pretending to be a space alien. And yet, there’s a kind of wish fulfillment there: these are people who found more than just creative expression in their art—they found reinvention. 


Within the false image, they were able to find something true about themselves. Since the beginning of 2024, this is what Fake Dad has been able to do as well, embracing the freeing process of writing music through the lens of a character, which has allowed them to explore the sonic trappings of their favorite rock, punk, and new wave legends, as well as better understand themselves.


In their upcoming EP, Holly Wholesome and the Slut Machine, Fake Dad have created characters that live in their made up world of angry, burger-flipping clowns, star-crossed knights, and masked sleep paralysis demons. Throughout the process, Andrea and Josh realized that they were using the fiction to unpack very real aspects of their lived experiences—including their identities and sexualities as romantic partners in a straight-passing relationship.


The latest offering off the project, “Machinery” is about the pressure for women in music to package themselves as consumable, f*ckable products just to be taken seriously—and how that pits them against each other and themselves. Andrea confides, "This angry, teeth-grinding rock/pop track was written right after an industry showcase where every girl performing wore the exact same spike-studded bra—too concerned with sizing each other up to actually have a good time. 


As they eyed each other with loathing and borderline obsession, I stood in the corner feeling really sad that nobody was trying to connect, which is what we were all supposedly there to do. This song was written as a response to the way this kind of woman on woman (or more generally, artist on artist) hate perpetuates these spaces while the real culprits—our sick, sad society governed by narcissistic, billionaire white men—totally fly under the radar. In the end, the man is the real one we're calling out. The one that we're sick and tired of watching get what they want, while we sit back eating from their palm."


With a unique musical perspective, and an unparalleled communal bond with their listeners, Fake Dad have already garnered much deserved attention, landing over a dozen official Spotify playlists and selling out shows in their hometown of NYC as well as their new home of Los Angeles. 


The duo’s upcoming project, Holly Wholesome and The Slut Machine reveals a new era in their evolution as artists—preparing listeners for the expansiveness and singularity of what’s to come in 2025 and beyond.  "Machinery" is the final single off Fake Dad's upcoming EP, Holly Wholesome and the Slut Machine out March 14th (featuring editorial picks "So Simple!" and "ON/OFF").  


The single "Machinery" is "about the pressure for women in music to package themselves as consumable, f*ckable products just to be taken seriously—and how that pits them against each other and themselves. This angry, teeth-grinding rock/pop track was written right after an industry showcase where every girl performing wore the exact same spike-studded bra—too concerned with sizing each other up to actually have a good time. 


As they eyed each other with loathing and borderline obsession, I stood in the corner feeling really sad that nobody was trying to connect, which is what we were all supposedly there to do. This song was written as a response to the way this kind of woman on woman (or more generally, artist on artist) hate perpetuates these spaces while the real culprits—our sick, sad society governed by narcissistic, billionaire white men—totally fly under the radar. In the end, the man is the real one we're calling out. The one that we're sick and tired of watching get what they want, while we sit back eating from their palm," shares Andrea. 


The release will be followed by FD's first full band US tour with Pom Poko—including official festival plays at SXSW, Treefort, and more to be announced. 

 

 

SPELLLINGはエクスペリメンタルポップのシーンに新鮮な息吹を吹き込むアーティスト。今回、3月28日に発売予定のアルバム『Portrait Of My Heart』から「Alibi 」と題された美しいバンガーを配信した。ハードロック的な雄大で重厚なギターリフ、しかし、ボーカルは驚くほど軽やかでポップ。曲の流れにしたがってエモーショナルなイメージが前面に押し出される。

 

ニューシングル「Alibi」は北米のモダンなポストハードコアのアイコン、TurnstileのギタリストであるPat McCroryをフィーチャリングしている。さらに、Chrystia CabralがLiz Phairをチャネリングしている。 このエクスペリメンタルポップアーティストは、この曲について次のように語っている。


「Alibi」では、有害な人間関係の裏側から抜け出したときの、喜劇的でヒステリックな安堵感を表現している。 いったん呪縛が解け、明晰さが良識を取り戻せば、不条理を笑い飛ばせるような浮揚感が人生に生まれるんだ。

 

私はリズ・フェアーの大ファンで、彼女の率直で突き抜けた平明な歌詞のアプローチに自分自身を重ねた。 この曲は間違いなく、自分の中にある怒りっぽい一面を解き放ったもので、とてもカタルシスがあり、解放するのが楽しかった。

 

「Alibi」はもともとピアノバラードだった。 「Portrait Of My Heart」と同様、"Alibi "は高揚感と勝利に満ちた爆発的なサウンド。

 

「Alibi」




 

Luby Sparks
Luby Sparks

東京のオルタナティヴロック・バンド、Luby Sparks(ルービー・スパークス)の二作のEPが一つの音源としてLPバージョンで3/29に発売される。昨年からシングルとEPを発表していたルービー・スパークスですが、これらの音源がまとめてLP化され発売されます。音源の詳細を下記よりご覧ください。

 

また、バンドのツアーの開催が発表された。東京WWW X、大阪COMPASSにてワンマンライブが3月に行われる。会場ではLPも先行販売予定です。ライブに行かれる方はぜひチェックしてみてください。

 

 

【新作アルバム情報 * LPのみで発売】

 

■アーティスト|   Luby Sparks(ルビースパークス)
■アルバムタイトル| Songs for The Daydreamers/Songs of The Hazy Memories [LP] (ソングス フォー ザ デイドリーマーズ ソングス フォー ザ ヘイジーメモリーズ エルピー)
■リリース日|    2025年3月29日(土)
■品番|       DDJB-91255
■販売価格|     4,000円+Tax
■仕様|       LP
■レーベル|     AWDR/LR2

 

 

 

【旧譜情報  *デジタルで配信済み】 

 
・Luby Sparks「Songs for The Daydreamers」EP

 





日本にとどまらず海外での活動が充実している昨今のLuby Sparksの集大成となるEP。この五人組のルーツであるシューゲイザー/インディサウンドに回帰した4曲入りEP「Songs for The Daydreamers」。

 

インディーロック/シューゲイザーのサウンド「Stayaway」。清涼感に溢れたインディポップ・ナンバー「Somebody Else」。打ち込みとシューゲイザーが共存する「NOT Okay」、Yeah Yeah Yeahsのカヴァー「Maps」の4曲を収録。

 

共同プロデュースは吉田仁、カバーアートは、ブルックリンのアーティスト、Annika White、マスタリングは、Kentaro Kimura (Kimken Studio)が担当。

 

 

収録曲:



A1. Stayaway [ https://youtu.be/_Tf2nE05NzA?si=s_t8VX07bDB4rmxC ]
A2. Somebody Else [ https://youtu.be/lg5w2vuCngI?si=sNEVYXy7ARtbrH1J ]
A3. NOT Okay [https://youtu.be/CtdlxjPGfNw ]
A4. Maps [ https://youtu.be/qSfViobYgW4?si=TmLUPF94pwxuMFId ]



・Luby Sparks「Songs of The Hazy Memories」 EP


 

2024年5月にリリースした4曲入りのEP「Songs for The Daydreamers」に続く、4曲入りのEP「Songs of The Hazy Memories」。彼等のルーツであるシューゲイザー/インディ・サウンドに回帰した前作「Songs for The Daydreamers」の要素を更に深化させた充実の4曲。


ヘヴィ・シューゲイズ「Broken Headphones」、オルタナオルタナティヴ・シンセ・ポップ「Overrated!」、インディポップ/ギターポップ・サウンド「Summer Days」の先行して発表した3曲に加え、シューゲイザーとダンサンブルなビート/シンセ・ベースラインが特徴のドラムンベースサウンドが融合した「Faith」が収録。

 

共同プロデュースは吉田仁、カバーアートは、ブルックリンのアーティスト、Annika White、マスタリングは、Kentaro Kimura (Kimken Studio)が担当。

 

 

収録曲:



B1. Broken Headphones [ https://youtu.be/K6V23csCt1g?si=-FjuDGXMbrji9PgG ]
B2. Overrated! [ https://youtu.be/489iqJSR8hg?si=8AXp-8Ta7xyhvNjd ]
B3. Summer Days [ https://youtu.be/qk9MX0INRTA?si=XXMSian-XqgGMZeM ]
B4. Faith [https://youtu.be/3Fd1qZIkyB4?si=4D-Wb_PYcIzRkGu9 ]




【Luby Sparks】



Natsuki (ba/vo)  Erika (vo)  Sunao (gt)  Tamio (gt)  Shin (dr)。2016年3月結成。2018年1月、Max Bloom (Yuck) と全編ロンドンで制作したデビューアルバム「Luby Sparks」を発売。

 

2019年9月に発表したシングル「Somewhere」では、Cocteau TwinsのRobin Guthrieによるリミックスもリリースされた。

 

2022年5月11日にMy Bloody Valentine、Rina Sawayamaなどのプロデュース/エンジニアを手掛けるAndy Savoursを共同プロデューサーに迎え、セカンドアルバム「Search + Destroy」をリリース。

 

同年6月には、初のワンマンライブ「Search + Destroy Live」(WWW X) も行い、ソールドアウトとなった。10月にはタイでの海外公演、2023年3月全米7都市にて「US Tour 2023」、9月「Strawberry Music Festival 2023」を含む中国全7都市「China Tour 2023」、10月韓国、11月インドネシア「Joyland Festival」へ出演を行うなど海外での展開も積極的に行なっている。

 

2024年5月にリリースした「Songs for The Daydreamers」EPに続き、2025年1月24日にも「Songs of The Hazy Memories」EPをリリース。



今年、2022年6月以来となるワンマンツアー「Luby Sparks 2025 Tour - One-man Shows –」の開催が決定。3月17日(月)WWW X(東京)、3月20日(木・祝)CONPASS(大阪)にて行われる。現在、チケット発売中。

 

 

【Luby Sparks 2025 Tour Date】




・Luby Sparks 2025 Tour - One-man Shows –  ・両日ともにワンマン開催


イベントの紹介動画:  https://youtube.com/shorts/5HWVQxnG264 

 


・2025.03.17 [Mon] WWW X [Tokyo] Open 19:00 / Start 20:00


・2025.03.20 [Thu] CONPASS [Osaka] Open 18:00 / Start 18:30

 


Adv. 3500 Yen [+1D] / U-22 2500 Yen [+1D]


Ticket ( 2025.01.24 [Fri]_2025.02.21 [Fri] )


チケットの詳細(eplus):https://eplus.jp/lubysparks

 
Tour Flyer Design : Max Bloom (YUCK)

 


フィラデルフィアを拠点に活動するシンガーソングライター、BATTLEFLAGG(バトルフラッグ)の新作EP『Solastalgia』をリリースしました。EPの詳細とアーティストのバイオグラフィーを掲載します。(1月上旬に発売。昨日、プレスリリースが海外のマネージメントから到着しました) 

 

EPに収録されている「Ghost」のオフィシャルビデオが公開されています。下記よりご視聴ください。


ダニエル・ノウルズ(シャロン・ヴァン・エッテン、シガレッツ・アフター・セックス)がプロデュースしたこの音楽は、既知の世界がリアビューに消えていく間に見逃してしまった繋がりにインスパイアされている。 

 

”ソラスタルジア”とは、哲学者のグレン・アルブレヒトが2005年に発表した論文である。"まだ家にいるときに感じるホームシック"と定義されている。 生活、記憶、場所が消え去り、ある場所に立ち尽くすようなものだ。一般的なノスタルジアとは少し異なり、ソラスタルジアは苦悩に満ちたもので、自分ではどうすることもできない環境やその他の変化に起因することが多い。


BATTLEFLAGG(バトルフラッグ)は、ラモーンズ、サード・アイ・ブラインド、ケーキ、トレインのオープニングアクトを務めるなど、他の音楽プロジェクトでも成功を収めています。 アトウッド誌、ノーザン・トランスミッション誌などから高い評価を受けています。 

 


「Ghost」

 

 

 

 


 

 




Philadelphia-based singer-songwriter BATTLEFLAGG (Battle Flag) has released a new EP, Solastalgia. (It was released in early January, but a press release arrived yesterday from his international management.) 

He shares, "Solastalgia is defined by philosopher Glenn Albrecht in his 2005 article on the subject as “the homesickness you have when you are still at home,” where you may find your home environment changing in distressing ways. It is a lived evanescence of what you have always known, like standing in one place as the life, memories and places fade away.  Unlike nostalgia, solastalgia is distressing and is often attributed to environmental or other changes completely out of one's control."

BATTLEFLAGG has found success in other musical projects opening for the Ramones, Third Eye Blind, Cake and Train. He has received acclaim from the likes of Atwood Magazine, Northern Transmissions, and more.


 

 

[BATTLEFLAGG]

 

フィラデルフィアを拠点に活動するシンガー・ソングライター、ジェフ・ハートウィグのプロジェクトであるバトルフラッグは、新曲のデモを制作した後、個人的、社会的、政治的不安の時代に主体性を取り戻す必要性を感じ、2020年に構想された。


 バトルフラッグはバンドというより、志を同じくするミュージシャンやヴィジュアル・アーティストの集団であり、忍び寄るシニシズムの時代と闘うためにパンデミックの最中に結成された。 伝統的なロック・インストゥルメントとアンビエント・シンセ、ドラム・ループ、サンプルを融合させたサウンドを持つハートウィグのバトルフラッグの曲は、ハートランド/アメリカーナ/インディー・ロックの境界線をまたごうとするもので、心に響く直接的な歌詞とアリーナ・サイズのシンガロング・コーラスに傾倒している。


ハートウィッグの音楽的経歴は多岐にわたる。 彼のプロとしての最初の仕事は、パンク・ロックの革新者プラズマティックスの元メンバーで構成されたキング・フラックスのリード・シンガーとしてラモーンズのオープニングを飾ったことだった。 CBGBsやロウアー・イースト・サイドのクラブで1年間ダウンタウンのシーンを賑わせた後、キング・フラックスは解散し、バンドの創設者であるリッチー・ストッツは大学院に進学した。


サウンドと景色を変えたいと思ったシンガー・ソングライターは、90年代後半にサンフランシスコに移り住み、すぐに盛んなインディ/アメリカーナ/パンク・シーンに飛び込んだ。 ダングスというアメリカーナ(っぽい)バンドの前座を務めた彼は、当時人気急上昇中だったバンド、サード・アイ・ブラインド、ケイク、トレインと共演し、トレインのデビュー・アルバム発売時にはフィルモア・オーディトリアムでオープニングを務めた。 ダングスはまた、ツアー中にデイヴ・アルヴィン、ザ・コーネルズ、ダッシュ・リップ・ロックなど多くのアメリカーナ/インディー系アーティストとステージを共にした。


新世紀が近づくにつれ、ハートウィグはソロ・アーティストとして、ベテラン音楽エグゼクティブのジョージ・デイリーとプロデューサー/エンジニアのチャック・プロトキン(ブルース・スプリングスティーン)によって結成されたUMG配給のアバウト・レコードと契約を結び、1年をかけて最初のリリースのための曲作りと曲作りを行った。 しかし、アバウトがドットコム・バブル崩壊の影響を受けて再編成されたとき、ハートウィグは勢いを失い、今度はロー・スクールに移る覚悟を決めた。


その後10年間、ハートウィグは企業法務のキャリアを追求する一方で、曲作りを続け、時折ライブを行った。 2019年、数多くのデモを手にし、音楽流通の民主化の一翼を担いたいという新たな願望を抱いたハートウィグは、ブリット賞を受賞したプロデューサー、クリス・ポッター(リチャード・アシュクロフト、ローリング・ストーンズ)と連絡を取り、バトルフラッグの1st EP『The Blood Meridians』をプロデュースすることに同意、2022年11月にハートウィグ自身のレーベル、レゾリュート・ジュークからリリースされた。  


『The Blood Meridians』はロンドンとイングランド南部でレコーディングされ、ロブ・マーシャル(ヒューマニスト)とスティーヴ・ワイレマン(リチャード・アシュクロフト)のギターワーク、スティーヴ・シデルニク(シール)のドラミング、ミコ・マークスの魂を揺さぶるヴォーカルなど、英米両国の才能をフィーチャーすることになる。


The Blood Meridians』のリリース後、ハートウィグは再び制作を開始した。 シャロン・ヴァン・エッテンのヒット・シングル "Mistakes "を聴き、そのサウンドの雰囲気が気に入った彼は、そのプロデューサーのダニエル・ノウルズ(SVE, Cigarettes After Sex)に連絡を取り、ノウルズが彼の次のEPをプロデュースしてくれないかと頼んだ。  


ノウルズはデモを聴き、プロジェクトに参加することを快諾した。  約1年半に及ぶレコーディングとミキシングを経て、新作EP『Solastalgia』がリリースされた。  ノウルズとバトルフラッグが共同プロデュースした『Solastalgia』には、ザ・ブラッド・メリディアンズを凌ぐ幅広い音楽的コラボレーターが参加しており、ザ・ウォー・オン・ドラッグス、エセル・カイン、ジャパニーズ・ブレックファスト、エルヴィス・コステロのメンバーも参加している。


新曲を聴いて何を感じ取ってほしいかとの質問に、ハートウィグはこう答えている。「これらの曲を聴くとき、リスナーにはその中に描かれているシンプルなスナップショットの力を理解し、感じてほしい。 願わくば、曲の中の体験が、特に大きな変化に直面している私たち全員に共通するものだと理解することで、リスナーは自分の周りの人々や場所とのより深いつながりを見出すだろう」

 

 

The project of Philadelphia-based singer/songwriter, Jeff Hartwig, Battleflagg was conceived in 2020 after demoing a new set of songs and feeling the need to regain some agency in an age of personal, social and political unrest. Battleflagg is not so much a band but a collective of like-minded musicians and visual artists, formed during the pandemic to combat an age of creeping cynicism. With a sound that blends traditional rock instrumentation with ambient synths, drum loops and samples, Hartwig’s Battleflagg songs seek to straddle the Heartland/Americana/Indie rock divides, leaning into direct, heart-on-sleeve lyrics and arena-size, sing-along choruses.

Hartwig’s musical backstory is prolific. His first pro gig was opening for the Ramones as the lead singer of King Flux, made up of former members of punk rock innovators the Plasmatics, a show for which he was castigated by Johnny Ramone for jumping on Johnny's stage box during the opening set. After a year of powering through the downtown scene at CBGBs and other Lower East Side clubs, King Flux dissolved -- Richie Stotts, the band's founder, went on to grad school -- and Hartwig found himself opening as a solo act for bands on the Blues/Americana circuit, including The Holmes Brothers, Clarence Gatemouth Brown and Commander Cody.

Looking for a change of sound and scenery, the singer-songwriter moved to San Francisco in the late 90s, where he immediately fell into a thriving Indie/Americana/Punk scene. Fronting an Americana(ish) band called the Dangs, he established a strong following playing with then-rising bands Third Eye Blind, Cake and Train, who the Dangs opened for at the Fillmore Auditorium on the release of Train’s debut album. The Dangs also shared stages with many Americana/Indie acts while on tour, including Dave Alvin, The Connells, and Dash Rip Rock.

As the new Millenium approached, Hartwig inked a deal with About Records -- a UMG-distributed imprint formed by veteran music executive George Daly and producer/engineer Chuck Plotkin (Bruce Springsteen) -- as a solo artist, spending a year writing and developing songs for his first release. When About reorganized in the wake of the bursting dotcom bubble, however, Hartwig lost the momentum and was ready to make a change, this time to law school.

Over the next decade, Hartwig pursued a career in corporate law, all the while continuing to write songs and playing the occasional live show. In 2019, with numerous demos in hand and a new desire to be a part of the democratization of music distribution, Hartwig contacted Brit-Award winning producer, Chris Potter (Richard Ashcroft, Rolling Stones), who agreed to produce Battleflagg's first EP, The Blood Meridians, which was released by Hartwig's own label, Resolute Juke, in November 2022.  The Blood Meridians was recorded in London and the south of England and would feature talent from both the UK and US, including the guitar work of Rob Marshall (Humanist) and Steve Wyremann (Richard Ashcroft), the drumming of Steve Sidelnyk (Seal), and the soul-searing vocals of Miko Marks.

After the release of The Blood Meridians, Hartwig again set the production process in motion. Upon hearing Sharon Van Etten's hit single, "Mistakes", and loving the sonic vibe, he reached out to its producer, Daniel Knowles (SVE, Cigarettes After Sex), to see if Mr. Knowles would have interest in producing his upcoming EP.  Knowles listened to the demos and readily agreed to be a part of the project.  After almost 18 months of recording and mixing, the new EP, Solastalgia, is out now.  Co-produced by Knowles and Battleflagg, the breadth of musical collaborators on Solastalgia even exceeds that of The Blood Meridians and includes members of The War on Drugs, Ethel Cain, Japanese Breakfast and Elvis Costello.

When asked what he hopes people would take away from listening to his new music, Hartwig says "When listening to these songs, I want the listener to understand, and feel the power of, the simple snapshots described within, and how such moments are common to many. Hopefully, in understanding that the experiences in the songs are common to all of us, particularly in the face of massive change, the listener will find a deeper connection to the people and places around them."


ジャンルを超えて活躍するハルの4人組、bdrmm(ベッドルーム)が、モグワイのレーベル・ロックアクションから2月28日にリリースされるサードアルバム『Microtonic』から3曲目を発表した。 


アルバムの先行シングル「John On The Ceiling」、「Infinity Peaking」の脈打つような深夜の雰囲気に続き、3枚目のシングル『』のブリスターなエレクトロニクスは、自分たちのサウンドを覆すだけでなく、臆することなく食い下がるバンドのサウンドだ。 

 

ダニエル・エイブリーのサポートを依頼されたこともあり、フィールド・デイのグループ・レイヴに参加したこともあり、最近のリリースですでに着実に向かっていたサウンドに、よりダンス・ミュージックの要素を取り入れることをバンドが決意するきっかけとなった。


ギタリスト兼ヴォーカリストのライアン・スミスは、最新リリースについて次のように語っている。


「Lake Disappointment」は今までで一番アグレッシブでエキサイティングな曲だと思う。 アレックス(プロデューサーにこの曲を送ったんだけど、彼があんなに興奮しているのを見たのは初めてだった。 とても夢のような曲だった。 このアルバムのメランコリーの中には、たくさんの怒りも含まれているような気がします。 これは、私たちがそれを吐き出し、悪者たちにくたばれと言ったものだ。 


ビデオを撮影したことは、とてもいい思い出だ。 シェフィールドの廃墟と化した倉庫で、素晴らしい制作チームを集め、(マイクロテックのボスの強い命令で)自分たちだけのディストピアtvショッピング・チャンネルを作ったんだ。 病院のガウンを着て12時間も寒空の下で立ち尽くしたため、その後1週間は体調を崩したに違いないが、それだけの価値はあった。 ノー・ペイン、ノー・ゲイン(我々はまだゲインを待っている)。


長年のコラボレーターであるアレックス・グリーヴスと共にレコーディングされ、ワーキング・メンズ・クラブのシドニーミンスキー・サージャントとナイトバスのオリヴェスクがゲスト参加した10曲入りの『マイクロトニック』は、トーンと雰囲気のスペクトルをフルに取り入れた。グループにとって、疑いなく、大胆な飛躍である。 


「ライアンは言う。「自分たちが得意とする)ジャンルに合うように、ある種の音楽を書くことにとても制約を感じていたんだ。 ダンス・ミュージックからアンビエント、より実験的なソースまで、エレクトロニカの様々なスパンから影響を受けているんだ」

 

「Lake Disappointment」

 

©Alec Basse

 

Beach Bunny(ビーチ・バニー)は、4月25日にAWALからリリースされるニューアルバム『Tunnel Vision』を発表した。 当初ビーチ・バニーはリリー・トリフォリオのソロ・プロジェクトとして発足したが、バンドへと移行している。ベッドルームポップからメロディックパンク、エモ、インディーポップの中間に位置するサウンドへと変化しつつある。彼らの新代名詞のキャッチーなポップソングは次の作品でどのように生まれかわったのか。非常に楽しみだ。

 

先行配信されたシングル「Vertigo」と「Clueless」を収録したこのアルバムでは、バンドは2022年の『Emotional Creature』のプロデューサー、ショーン・オキーフとレコーディングを行っている。 この発表に伴うタイトル曲は、リリ・トリフィリオが震えるような激しさで歌う高揚感のある曲だ。 アルバムのカバー・アートワークとトラックリストは以下よりご覧ください。

 

 

「Tunnel Vision」

 

 

『Tunnel Vision』は、新契約を結んでのリリースとなるようだ。ビーチ・バニーにとって『Emotional Creature』をリリースした2022年以来のアルバムとなる。また、2018年以来Mom+Popのもとで活動してきた彼らにとって、AWALのもとで新曲をリリースするのは初めてとなる。



Beach Bunny 『Tunnel Vision』

Label: AWAL

Release: 2025年4月25日

Tracklist:


1. Mr. Predictable
2. Big Pink Bubble
3. Chasm
4. Tunnel Vision
5. Clueless
6. Pixie Cut
7. Vertigo
8. Violence
9. Just Around the Corner
10. Cycles

 


カルト的な人気を誇るノッティンガムのアートロックバンド、Panchikoのニューアルバム『Ginkgo(ギンコ)』の日本盤のリリースが決定した。本作は4月4日に発売される。二曲の先行シングル、「Ginkgo」、「Shandy In The Graveyard」が公開されていますので、下記よりご試聴ください。


イギリスでは、夢が叶った後に何が待っているのか? チャリティーショップで発掘されたデモ音源が世界中で話題となったPanchiko。数百万人のリスナーから支持される彼らが作り出した現在進行形のサウンド。彼らにはNYTをはじめ各メディアから次のような賞賛の声が寄せられている。


ノッティンガムの小さなチャリティーショップでの偶然の発見から始まったものが今や世界的なカルト的ベースファンへと発展。間違いなくパンチコのメンバーの人生を永遠に変えるだろう。 - Vice Magazine


トム・ヨーク風の雰囲気漂う音楽を求めているなら『イチョウ』は間違いなく次にハマる作品になるはずだ。 -Consequence


美しく穏やかで明確なトリップホップの影響が感じられる。 - The Gurdian


夢幻的なアートロックの一撃でラジオヘッドのより神秘的でトリッピーな側面を思わせる。 - Brooklyn Vegan


「ノスタルジーと不穏さが静かに交差する。 - New York Times


「今回のプロダクションはこれまでの10倍のスケールになった」とライトは語る。注目すべき楽曲 「 Shandy In The Graveyard(墓場のシャンディ)」 では、ラッパーのBilly Woods(ビリー・ウッズ)をフィーチャー、バンドが自身の青春時代とライブに集まる若い観客層に思いを馳せる。彼らの若々しいスピリットは楽曲のサウンドの随所に表れている。とりわけトリップホップとオーケストラ・フォークを自在に行き来するプロダクションが新鮮な音の対比を生み出す。


彼らが10代のデモ音源がファンを惹きつけたのがストレートな表現だったように、今作『Ginko(日本語ではイチョウ)』にも変わらぬ誠実さが貫かれている。タイトル曲ではデイヴィスが「君は葉を落とすよう命じる/イチョウの木は意のままに枝を曲げる」と歌う。コントロールの限界、協力、そして運命についての思索を描いたももの楽曲は、偶然と芸術性、そして明確な意志によって復活を果たしたバンドにとってふさわしい瞑想のような一曲に仕上げています。

 


「Ginkgo」
 




「Shandy In The Graveyard」

 



今年、Panchikoは、UK、USツアーを開催する予定です。USツアーでは伝説的なシューゲイズバンドで昨年末、奇跡的に再結成したAllison's Halo、昨年、新作EPをリリースしたオークランドの Tanukicyan、ベッドルームポップの最初期の重要アーティスト、Kitty Craftとツアーを回る。




[アルバム情報]


アーティスト : Panchiko (パンチコ) 

タイトル: Ginkgo (ギンコ) 

レーベル : Thomason sounds 

ジャンル : ROCK/POPS <国内盤CD>

品番:TSIP-2072

 

価格 : 2,500円 + 税

発売日 : 2024年4月4日(金) バーコード : 4532813130729


Tracklist :

1.Florida

2.Ginkgo

3.Shandy In The Graveyard 

4.Honeycomb

5.Shelled and Cooked

 6.Lifestyle Trainers 

7.Chapel of Salt



<Panchiko プロフィール> 

 

2016年にインターネットユーザーがノッティンガムのチャリティーショップで Panchikoの2000年にリリースされたデモCD『D>E>A>T>H>M>E>T>A>L』を発見し 4chanに投稿したことで話題となった。

 

それから4年後に熱心なファンがバンド本人を突き止めることに成功。そして数百万の好奇心旺盛なリスナーがバンド の青春時代の作品に魅了されていった。

 

自分たちの音楽が突如として話題になっていることを知ったPanchikoはオリジナルメンバーのアンディ・ライト(キーボー ド/プロデューサー)、オーワイン・デイヴィス(ボーカル/ギター)、ショーン・フェレ ディ(ベース)に新メンバーのロバート・ハリス(ギター)とジョン・スコフィールド(ドラム)を加えて再結成。

 

ワールドツアーを行い、20年以上ぶりのアルバム『Failed At Maths』を2023年にリリースした。ついで、2025年に待望の新作『Ginkgo』がリリースされる。

 

©Holly Witaker

カリフォルニア州ロサンゼルスのロックバンド、Rocket(ロケット)は、Transgressive Records / Canvasbackとのライセンス契約を発表し、ニューシングル 「Take Your Aim」を公開した。

 

この衝撃的な新曲は、2023年に自主制作盤として発売されたデビューEP『Versions of You』のリリース直後に書かれた。同名のEPのリイシュー・バージョンに収録される。 海外盤の予約はこちらから。


この曲は、「誰かに誤解されたり利用されたりしていると感じながらも、そのことを相手にぶつけられないときの憤り」について歌っている。 「ヴァースでは、その人が言ったことはそのままで、誰もその人の考えを変えることはできないという関係の本質が描かれている。 コーラスは考えすぎの繰り返しに陥る。あなたが言うように、これがすべて私のせいなら、あなたの狙いをつけて」


Rocketのメンバーは、Tuttle(ベース、ヴォーカル)、Baron Rinzler(ギター)、Cooper Ladomade(ドラムス)、Desi Scaglione(ギター)の4人からなる、幼稚園の頃からの長い付き合いで、高校生の時に結成された。 

 

「私たちはほとんど毎日一緒に過ごしているから、バンドをやることに何の疑問もなかった」と彼らは説明する。 2021年初頭、グループはわずかな資金をかき集めて、一番安いロックアウト・スペースを借り、初ライブまで数ヶ月間、熱心にリハーサルを行った。


初公演の成功に触発されたバンドは、クーパーの実家に集まり、小学校に寄贈された1970年代の「ヤマハ PM-1000 レコーディング・コンソール」を使用し、初のEPをレコーディングした。 彼らの若さにもかかわらず、これらの曲にはデビュー曲には自信と力強いビジョンが込められている。


8曲入りのコレクション(新しくリパッケージされた『Take Your Aim』)は、Pitchfork、Rolling Stone、Stereogum、Brooklyn Vegan、Paste、Consequenceから賞賛を受け、バンドはNMEで初のカバーストーリーを獲得した。

 

その勢いのまま、バンドは2024年の多くをツアーに費やした。RIDE、Sunny Day Real Estate、Silversun Pickupsといった象徴的なバンドや、Julie、Bar Italia、Hotline TNTといった同業者のオープニングを務めた。 バンドは、Pitchfork London & Paris、Bumbershoot、Best Friends Foreverなど、世界中のフェスティバルのステージに出演した。


先月、ピクシーズのフランク・ブラックのオープニングアクトをカリフォルニアで務めた後、ロケットは「Take Your Aim」のリリースを記念し、今週末(2月8日)にロサンゼルスのZebulonでライヴを開催する。

 

 週末のライヴの収益金はカリフォルニア・コミュニティ財団の山火事復興基金とパサディナ・ジョブ・センターに寄付される。 今年の夏、バンドは”Outbreak Fest”のためにイギリスに向かう。

 

「Take Your Aim」


 

 

ロケットの新曲「Take Your Aim」は、オルタナティヴロックの普遍性を思わせるものがある。90年代のヘヴィロック、2000年代以降のメロディックパンクを下地に、現代的なロックのテイストを付け加えている。彼らのサウンドはロックソングの永遠性が込められている。

 

バンドのサウンドには、Pearl Jam、Alice In Chiansに象徴されるグランジのオリジナル世代の幻影がちらつく。全体的なサウンドはストーナーの影響下にあり、トニー・アイオミの系譜にある重厚なギターリフ、それとは対象的なエモーショナルなボーカルがロケットのサウンドの土台になっている。バンドの象徴的なナンバーが登場したと言っても過言ではないかもしれない。

 

 

Rocket 『Versions of You』 EP



Tracklist:

 

1. On Your Heels

2. Sugarcoated

3. Pipe Dream

4. Portrait Show

5. Trial Run

6. Normal To Me

7. Future Memory

8. Take Your Aim

 


米国のオルタナティヴロックの先駆的な存在でもあるロバート・ポラード率いるGuided By Voicesは、メンバーチェンジを繰り返しながら、40年以上に及ぶ息の長い活動をつづけている。


GBVは、1984年以来、40枚のフルアルバム(過去10年だけで18枚)をリリースしている、近年最も多作なバンドのひとつ。 もはや、ギネス記録の認定も間近だ。2025年も挨拶代わりに、GBVは新作アルバム『Universe Room』をファンに捧げる。本作は明日(2/7)に発売予定。

 

彼らのレーベルであるロッカソン・レコーズによれば、このアルバムは「これまで発見されていなかったサウンドの星座」を提供し、宇宙的なニューウェイヴの風景からクラシックなインディーロックのくまなく探求している。 フロントマンのロバート・ポラードによると、アルバム自体は音の多様性に重点を置いて書かれたようで、あらゆる種類の繰り返しを極力避けている。


残響とギターが支配する5枚目のシングル「I Will Be A Monk」は、わずか90秒にもかかわらず、アンセミックなスローバーンだ。 ほとんど80年代風のアルペジオで始まるこの曲は、フォーリナー・スタイルだが、すぐに70年代のクラシックなギター・リックとドラムラインに入り、ポラードが「科学者であることに満足せず、これからは修道士になる」というタイトルのフレーズを根拠のある確信を持って歌っている。 この曲は間違いなくGuided By Voicesらしい曲だが、ユニバース・ルームの他のシングル曲の中で独自のニッチを切り開くことに成功している。


ユニバース・ルームのジャンルとサウンドの試みは、41枚ものアルバムをリリースしているガイデッド・バイ・ヴォイセズの新鮮さを保つための賢い戦術であり、バンドはその1秒1秒を楽しんでいる。

 

 ドラマー、ケヴィン・マーチはこう語っている。 「70年代初頭にドラムを叩き始めて以来、ずっと憧れていたバンドなんだ! ありがとう、ロバート・ポラード ユニバース・ルーム』は、9年間も一緒にいて、まだ元気なこのラインナップのパワーを示すアルバムだ!」


ギタリストのダグ・ギラードは、このアルバムに対するバンドのユニークで繰り返しを避けるアプローチについて、さらに詳しく説明している。

 

「このアルバムでは、ボブは各メンバーに1曲ずつ割り当て、ボブの歌に合わせて音楽部分のすべての要素を自分でレコーディングした。 このアルバムでは、ボブは各メンバーに1曲ずつ割り当て、ボブの歌に合わせて音楽部分のすべての要素を自分でレコーディングした」

 

実際には5曲だが、ボブは何曲かひとりで歌っている。「Dawn Believes」では、ボブは声と基本的なコードでデモを作った。 私は2本のエレキ・リズム・ギターを弾き、メロトロン、ピアノ、アコースティック・ギターを加えた。 後半はベースもドラムも入れずに作り上げた。 また、このLPではワウ・ペダルを少し多用した」

 


「I Will Be A Monk」


 

Lilies On Mars(リリーズ・オン・マーズ)、Stefano Guzzetti(ステファーノ・グッツェッティ)という、イタリアで結成されたロックトリオは、最も個性的なシューゲイズ・アルバムを制作することになった。インディーロックデュオ、映画のサウンドトラックで人気を誇る作曲家。実際、異色のコラボレーションと言えますが、完成されたアルバムは、Stereolab、Pales Saints、Cocteau Twinsを彷彿とさせるエレクトロニックやダンスを通過したシューゲイズ、ドリームポップです。かなりマニアックな音楽であることは明らかで、2024年のCindy Lee、Sonic Boom、Dean & Brittaの系譜にある独自色の強いアルバムです。

 

リリーズ・オン・マーズは、リサ、マリーナによるインディーロックデュオで、2009年頃からイタリアで活動を行っています。当初は、メタルバンドとして活動していた二人でしたが、実験音楽の制作を通じて、より深い音楽へとアクセスすることに。ステファーノ・グッツェッティとのコラボレーションは、新しい冒険のためのパートナーであると述べています。三者は似ているようで異なる音楽的な背景を持つ。リサは、子供の頃、カリアリの円形劇場でジャコモ・プッチーニの歌劇を観て感動し、音楽に傾倒しはじめた。一方のマリーナは、Holeを中心とするMTV全盛期のポピュラーミュージックにのめり込むようになった。もし、このアルバムのどこかに懐かしく普遍的なポップスの匂いを嗅ぎ取るとしたら、それはあながち思い違いではないのでしょう。

 

他方、ステファーノ・ グッツェッティは、イタリアの作曲家であり、映画音楽やドラマなどのサウンドトラックを制作している。ピアニストとしても活動し、気品溢れる彼の作品は多くのリスナーを魅了してやまない。しかし、今回、明らかになったのは、ステファーノ・グッツェッティは、エンニオ・モリコーネの次世代に位置づけられる作曲家、そして、ピアニストやエレクトロニックプロデューサーという表向きの顔は別に、ステファーノは、もう一つの意外な表情を持つということです。以前、彼はインディーロックバンドとして活動し、”Antennah”というグループに参加していた。彼の最初の音楽的な体験は、ドイツ/デュッセルドルフの電子音楽シーンであり、Kraftwerk(クラフトヴェルク)を13歳の頃にテレビで見たときにはじまった。それから、退屈な国内の音楽の反動により、The Cureのような海外のニューウェイブが彼の若い時代の感性には通底していた。

 

一般的には知られていませんが、 ステファーノ・グッツェッティはベーシストとしても活動し、ニューウェイブに深い造詣を持つ。十代の後半からポスト・パンク、インディーロックに夢中になり、コクトー・ツインズの音楽に深い共鳴を見出すことになった。ダンサンブルなリズム、アップビートなリズムを聴くのが好きだとか……。さらに、彼は意外なことに、”シューゲイズのマスタークラス”でもあり、ピクシーズ、ラッシュ、MBV,ライド、ニューオーダー、ジーザス & メリー・チェインズ、シュガー(ボブ・モールド)、ペール・セインツ、ブロンド・レッドヘッドなど、4ADや世界のコアなインディーロックバンドのサウンドに感銘を受けている。上記のリストを見るだけで、彼のオルタナティヴロックに対する愛情がどれほど大きいのか分かるでしょう。

 

2020年頃からプロジェクト、LOMSは立ち上げられ、ライブステージを共有することで、徐々に音楽的な共通点を探っていくことになった。 当初、ギタリストのシルビア・クリストファロが参加し、四人組のグループとして活動を始めた。作曲はベースから始まり、メインのボーカルを書き、そして、イントロ、歌詞やコーラスを追加し、曲の肉付けをおこなっていく。残りの多くはコンピューターの前での作曲を行い、大まかな曲の構想を固めていくという。(詳しくは、Blood Makes Noiseの記事を参照)


リリーズ・オン・マーズと作曲家/音楽家のステファノ・グッツェッティとのコラボレーションによるニューアルバム『シャイン』は本日発売されます。 エレクトロニクス、ミニマリズム、実験、メロディーによる絶妙な均衡の中で、人間の魂の奥深い次元を探求するユニークで包み込むような音の旅を企てる。このプロジェクトは、ステファーノ・グッツェッティのアンビエント・サウンドとメロディックな感性、それから、エレクトロニック・ミュージックへの革新的なアプローチに磨きをかけてきたリリーズ・オン・マーズのドリーミーでコズミックなタッチとの出会いから始まった。 その結果、従来の音楽の枠組みを超越した浮遊感のあるメロディーと強固な雰囲気の狭間で、エモーショナルな宇宙へと誘うサウンドが生み出された。「Shine」は実験的な作品で、幽玄なシューゲイザー、アンビエントなテクスチャー、ポップな感覚を融合させ、「愛」、「自己発見」、「孤独な世界での光」というテーマを探求しています。

 

 

Lilies On Mars & Stefano Guzzetti 『Shine』  - Mint 400/Shore Dive


 

2024年から断続的にシングルのリリースを続けていた、Lilies On Mars & Stefano Guzzettiでしたが、ようやくデビューアルバムという成果になった。今作は、1980年代のインディーズのニューウェイブサウンドを通過し、それらをコクトー・ツインズやエリザベス・フレイザーの系譜にある甘美なドリームポップに昇華した作品です。基本的には、ビートボックスを用いたダンスミュージックの範疇にあるポップスで、エレクトロポップに傾倒した作風となっています。

 

しかし、アルバムの主要曲は、インディーズのポップソングを意識して作られていますが、それらがローファイの範疇にあるサウンドで縁取られる。結果として出力されるサウンドは、デモソングの延長線上に位置づけられ、この数年流行っているスラッカー・ロックの範疇に属するラフなマスタリングの流れを汲むアルバムと言えるでしょう。基本的には、マニアックなドリームポップ/エレクトロポップソングが多いが、ステファーノ・グッツェッティのメリハリのあるエレクトロ・サウンド、ポピュラーな曲風から、うねるようにして炸裂するフィードバックノイズが、甘美的なコクトー・ツインズのような美しいアンビエンスやアトモスフィアの合間に登場します。しかし、それらのノイズは、ほんの束の間のものに過ぎず、再び心地よいメロディアスでドリーミーなエレクトロポップが繰り広げられていきます。このアルバムで、最近のラフな質感を強調したサウンドが決定的になるだろうと思われる。現在は、デジタルの粒の精細なサウンドではなく、アナログのザラザラした質感を生かしたサウンドが流行していますが、『Shine』も同様に、8トラックのマルチトラックレコーダーで録音したような、アナログサウンドの風味が、28分という簡潔な長さを持つフルアルバム全体に漂い、心地良い感覚をもたらす。

 

アルバムの序盤は、古典的なダンスミュージックを踏まえ、それらにドリーミーなメロディー付与するというコクトー・ツインズやペール・セインツ、あるいは米国では、アリソンズ・ヘイローのソングライティングのスタイルが踏襲されています。これらの最初期のゴシックロックとニューロマンティックというジャンルを融合させて生み出されたのが''ドリームポップ''というジャンルでした。ブライアン・イーノのコラボレーターで、ピアニストのハロルド・バッドがこのジャンルの先駆者でもある。彼は鍵盤奏者でしたが、同時にアートポップの最初の流れを呼び込み、ポピュラーシーンでも強い影響を後のミュージック・シーンに及ぼすことになった。


とくに、コクトー・ツインズやペール・セインツのようなグループが、なぜ革新的だったかといえば、90年代以降に流行するシューゲイズの基本的なモデルを作り上げたことにある。また、最初期のボストン時代のピクシーズもシューゲイズのようなサウンドを強調していた時期があり、デモテープ時代の「River Euphrates」、「I Bleed」といったサウンドの正体は、オルタネイトなシューゲイズ、グランジ、そしてドリーム・ポップを融合させたものだったということでしょう。


 

オープナー「Wax」は、ザ・キュアーやコクトー・ツインズの全盛期のポピュラーソングを彷彿とさせる。現代のチルウェイブの範疇にあるゆったりしたマシンビートを背景に、シンプルであるが叙情的なサウンドが切ない空気感を生み出す。 そして二つのギターが折り重なり、マスロックやポストロックのような巧みなアンサンブルを形成し、背景となるビートやリズムと関わり合います。そしてボーカルの節回しやフレージングこそ、80年代のMTVサウンドのようなポピュラー性が重視されていますが、それだけでは物足りないという贅沢な音楽ファンの要求に答えるべく、聞き応えのあるシューゲイズ/ドリーム・ポップが心地よく展開されていきます。


アルバムの序盤の音楽には、アートポップの先駆的なグループがそうであったように、Japan、カルチャー・クラブをはじめとするUKのダンスミュージックやディスコの流れを汲んだポップが基礎になっていて、これが聴きやすく、懐かしい音楽性のベースともなっています。表向きには懐古的な感覚がありますが、よく聴くと、普遍的な音楽性が内包されているのがわかるはず。 

 

 「Wax」

 

 

 

「Cosmic」もまた、1980年代のニューウェイブサウンドに依拠している。シンプルなマシンビートをビートボックスで作り出し、6/8の規則的なリズムを付与し、その中でシンプルなポップソングが展開される。二つのコードをベースにしたシューゲイズのギターを配し、ブリーダーズやスローイング・ミュージーズの2000年代初頭の作品を彷彿とさせる、ふんわりとした柔らかい雰囲気のロックソングを構築していく。特筆すべきは、メジャースケールの解決として半音上のマイナースケールを例外的に使用していることでしょう。明確なカデンツァ(終止形)を限界まで後ろに引き伸ばし、シンコペーションを繰り返しながら、心地よいグルーブ感覚を作る。さらに、ミニマルな構造を強調したサウンドが心地よい雰囲気を放ち、浮遊感のある柔らかいヴォーカルが夢想的な雰囲気を生み出す。ドリームポップやシューゲイズの本質とは、''西洋音階の抽象化や希薄化''にある。つまり、半音階の微妙なピッチの揺れを、ギター、ボーカル、そしてシンセサイザーなどを駆使して体現させるということです。曲の後半では、よりダンサンブルなリズムが強調され、ディスコ風の華やかなサウンドに傾倒しています。

 

「superlove」は、おそらく、The Mars Volta(マーズ・ヴォルタ)がデビューアルバムで用いた手法で、90年代のRHCPのミクスチャーの次世代のヘヴィロック/メタルの象徴的なサウンドでもあった。ギターとシンセを同期させたケヴィン・シールズの系譜にあるコアなロックサウンドは、Led Zeppelin、Black Sabbathのような英国の古典的なハードロックを彷彿とさせる。しかし、イントロの後、リスナーの予想を裏切る形で涼し気なエレクトロポップが続く。激しい轟音を用いた、GY!BE、MBVのようなサウンドが続くのかと思いきや、あっけないほどの軽やかなポップソングで、聴き手側の予測を覆す。しかし、この数年間、ライブステージを重ね、手応えを確かめながら、サウンドチェックを行ってきたLOMSの曲は、ことさら洗練された印象がある。そして彼らは、「静と動の対比」という、90年代から受け継がれるロックアンセムに共通する商業音楽の美学を共有しつつ、サビにおいて強烈なフィードバックを用いたシューゲイズサウンドで驚きを与える。もちろん、これらの倍音を強調するギターサウンドが重層的に絡み合い、コスモ・ポップ(宇宙的なポップソング)を生み出し、独特なハーモニクスを形成する。

 

これらのサウンドは、男性、女性の混合トリオという編成がもたらしたと言えるでしょう。また、つづく「Flow」では、リリーズ・オン・マーズの性質がフィーチャーされ、それらはブリーダーズ、ピクシーズの系譜にあるオルトロックサウンドという形であらわれることになる。 ボーカル自体はエリザベス・フレイザーを彷彿とさせるという面では、コクトー・ツインズとのハイブリッドのようでもある。これらは結果として、90年代の4ADの象徴的なサウンドという形で表出します。また、それらを司令塔のように取りまとめているのが、ディスコに依拠したビートボックスです。これらは打ち込みのシューゲイズとして楽しむことが出来ます。続く「Phoenix」もまた、同じ傾倒にある楽曲で、ダンサンブルなリズムを巧みに活かしながら、ドリーミーなメロディーを配して、インディーロックソングの核心にある要素を提示しています。

 

「Marina」は、このアルバムを聴くリスナーにとってひそかな楽しみとなりそうです。ファンシーなサウンドと、リリーズ・オンマーズのブリーダーズの系譜にある夢想的なボーカルを上手く融合させています。アルバムの終盤にも素晴らしい曲が収録されていて、聞き逃すことが出来ません。「Merged」では、マシンビートと巧みなエレクトロニックのセンスが駆使され、ダンサンブルなエレクトロ・ポップを楽しむことが出来ます。とくに、アルバムの制作や録音を心から楽しむ感覚は聞き手にも伝わって来る。そして、それこそが''インディーロックの真髄''でもある。エレクトロニクスに組み合わされるギターラインも巧みでエモーショナルな感覚を生み出す。

 

本作のクローズに収録されているタイトル曲は、ローファイなシューゲイズソングで、このジャンルのリバイバルの流れを決定づけています。フィードバックを用いた抽象的なギターの音像とシンセのテクスチャーが複雑に絡みあいながら、このトリオしか生み出せない独特なサウンドを創り出す。心地よいフィードバックサウンドの中で、コーラスを交えてアルバムはクライマックスに向かっていく。温和で心地よいシューゲイズサウンドは明るい余韻を残します。

 

 

 

80/100

 

 

 

「Merged」

 

©︎Eddie Whelan

Black Country, New Road(ブラック・カントリー、ニュー・ロード)は、2022年にシンガーのアイザック・ウッドが脱退して以来初のスタジオ・アルバム『Forever Howlong』を発表した。


 『Ants From Up There』と2023年の『Live at Bush Hall』に続く11曲入りのこの作品は、4月4日にニンジャ・チューンからリリースされる。 本日、バンドは「Besties」というエネルギッシュなニュー・シングルを公開した。


ジェームス・フォードがプロデュースした『Forever Howlong』では、バンドのタイラー・ハイド、ジョージア・エラリー、メイ・カーショウがヴォーカルを担当している。 「エラリーは、「3人の女の子が歌うことで、アルバムに真のスルーラインが生まれた。 "女性の視点ということで、『Ants From Up There』とは全く違う。"とエラリーはコメントしている。


リアン・ホワイトが監督したこの曲のミュージックビデオはまもなく公開される。 ホワイトはこのビジュアルについて次のように語っている。


Bestiesは、世界に挑むという核となる感情、そしてその障害となるものを探求するというコンセプトが理解され、感情のダンスとともに私の世界に入ってきた。


バンドと一緒にこれを作り上げることで、私はたくさんの思い出に浸ることができた。幼少期に親友に手紙や地図を書いたり、自分たちの地図やスライドドアの効果的な物語を作り上げたりした経験の集合体が、本能的なパンチと直感を与えてくれたのだ: 私は今、親友と一緒にいる必要がある。 ジョージア、メイ、タイラーとの共演は、特に、文字通り、従来のリップシンクの世界から飛び出し、チャーリー、ルイス、ルークとカメオ出演する場面もあり、本当に楽しかった。


泥、暗闇、野原、街角、猟犬の群れといった1月のジャケットに膝まで浸かり、私たちは愛とつながりを追い求めることでより良くなる世界の鼓動を見つけた。 このような状況下で楽しく撮影できたことは、素晴らしいチームと集団のおかげだ! この曲は、最初のチェンバロで恋に落ちた!


「Besties」



Black Country, New Road  『Forever Howlong』


Label: Ninja Tune
Release: 2025年4月4日


Tracklist:


1. Besties

2. The Big Spin

3. Socks

4. Salem Sisters

5. Two Horses

6. Mary

7. Happy Birthday

8. For the Cold Country

9. Nancy Tries to Take the Night

10. Forever Howlong

11. Goodbye (Don’t Tell Me)


Black Country, New Road 2025 Tour Dates:


Sat 7 Jun – Primavera Sound – Barcelona, ES

Fri 15 Aug – Paredes De Coura – Paredes De Coura, PT

Sun 17 Aug – Lowlands Festival – Biddinghuizen, NL

Thu 28 – Sun 31 Aug – End Of The Road – Dorset, UK

Thu 11 Sep – Rock City – Nottingham, UK

Fri 12 Sep – Albert Hall – Manchester, UK

Mon 15 Sep – Olympia – Dublin, IRE

Thu 18 Sep – Barrowland – Glasgow, UK

Sat 20 Sep – The Glasshouse – Gateshead, UK

Mon 22 Sep – Beacon – Bristol, UK

Wed 24 Sep – The Corn Exchange – Cambridge, UK

Thu 9 Oct – Casino De Paris – Paris, FR

Fri 10 Oct – Stereolux – Nantes, FR

Sun 12 Oct – Paradiso – Amsterdam, NL

Tue 14 Oct – Gloria – Cologne, DE

Wed 15 Oct – Astra – Berlin, DE

Fri 17 Oct – Vega – Copenhagen, NL

Sat 18 Oct – Fallan – Stockholm, SWE

Sun 19 Oct – Sentrum Scene – Oslo, NO

Tue 21 Oct – Mojo – Hamburg, GE

Wed 22 Oct – Roxy – Prague, CZ

Thu 23 Oct – Les Docks – Lausanne, SWI

Sat 25 Oct – Magazzini Generali – Milan, ITA

Sun 26 Oct – Epicerie Moderne – Lyon, FR

Tue 28 Oct – Ancienne Belgique – Brussels, BE

Thu 30 Oct – Brighton Dome – Brighton, UK

Fri 31 Oct – O2 Brixton Academy – London, 

 


Caroline Rose(キャロライン・ローズ)が新作アルバム『year of the slug』を発表した。 2023年の『The Art of Forgetting』に続く作品は、2月7日に自主制作盤(Caroline Rose Music LLC)としてリリースされる。 

 

キャロライン・ローズはグラミー賞にノミネート経験があり、インディーロックを主戦場としているが、フォーク、カントリー等、アウトプットされる音楽には幅広い音楽性が含まれている。これまでに五作のフルレングスを発表。その中には『Loner』(2018)が含まれている。

 

ローズは推進力のあるリードシングル「conversation with shiv (liquid k song)」を公開した。全般的なストリーミングで楽曲は公開されておらず、現時点ではBandcampでの視聴が可能。

 

ローズは驚くべきことに、今回の新作アルバムをAppleの標準アプリケーションとして備わっているGaragebandでレコーディングした。しかもモバイルデバイスで録音したという。

 

「AIが再現できないほど多様な音楽を作りたい。 時には磨かれる前の真珠を手にするのも良いものだ」

 

今回のアルバムを機にドラスティックな転換を図り、DIYの活動に乗り出すことになった。ローズはまた、多額のサービス料を避けるために選ばれたインディペンデントな会場でのソロツアーを開催する予定。 これらはアーティストが音楽産業を草の根レベルで支えるための活動である。

 

キャロライン・ローズのコメントは以下の通り。

 

これらの場所は、ツアー業界の労働者階級を意味します。 彼らは、トップ企業がすべてのお金をため込むことによって最も打撃を受けている。 私はこのような小さなクラブで歯を磨いた。 本当に感謝している。

 

一例では、イギリスでは小規模の独立系のライブスペースが経営難に陥っている事例がある。これはミュージシャンが商業的に成功を収め、動員が大きくなってくると、小さなライブスペースには戻らないという点が問題である。また、小規模のライブスペースに出演する音楽家にとって長期の活動を継続することが困難な事例がある。そこで、実績や経験のあるミュージシャンが小さいライブスペースに出演し、地域の音楽産業を活性化させることは社会的に意義深い。

 

 

 

 

Caroline Rose 『year of the slug』

Label: Caroline Rose Music LLC

Release: 2025年2月7日


Tracklist:

1. everything in its right place

2. to be lonely

3. conversation with shiv (liquid k song)

4. we don’t talk anymore

5. strange things

6. goddamn train

7. antigravity struggle

8. dirge (it’s trash day) aka trash day dirge

9. another life

10. desperation, baby

11. kings of east LA

 

 

Caroline Rose Tour Dates:

Wed. Mar. 5 - Miami, FL @ Sweat Records
Thu. Mar. 6 - Orlando, FL @ Will’s Pub
Fri. Mar. 7 - Jacksonville, FL @ The Walrus [SOLD OUT]
Sat. Mar. 8 - Jacksonville, FL @ The Walrus
Tue. Mar. 11 - Atlanta, GA @ The EARL
Thu. Mar. 13 - Asheville, NC @ AyurPrana
Fri. Mar. 14 - Charlotte, NC @ Evening Muse
Sat. Mar. 15 - Winston Salem, NC @ SECCA
Thu. Apr. 10 - Nashville, TN @ The Blue Room
Fri. Apr. 11 - Memphis, TN @ Hernando’s
Sat. Apr. 12 - Oxford, MS @ Proud Larry’s
Sun. Apr. 13 - Mobile, AL @ Callaghan’s
Tue. Apr. 15 - New Orleans, LA @ Gasa Gasa
Thu. Apr. 17 - Little Rock, AR @ White Water Tavern
Fri. Apr. 18 - Oklahoma City, OK @ Factory Obscura
Sat. Apr. 19 - Fort Worth, TX @ Tulips
Sun. Apr. 20 - Houston, TX @ Continental Club
Thu. Apr. 24 - Sat. Apr. 26 - Austin, TX @ CBoys


ニューヨークのオルタナティヴロックバンド、Mommaは、「I Want You (Fever)」をリリースした。 The Breedersを彷彿とさせるロックソング。スタジアム級のアンセムソングがここに誕生した。

 

本シングルは、2024年10月にニューヨークのベイビーズ・オールライトで行われたライヴで演奏され、定番となりつつある。先行公開されている「Ohio All The Time」と合わせて、ポリビニール/ラッキーナンバーから4月4日にリリースされるニューアルバム『Welcome To My Blue Sky』に収録される。

 

このアルバムには、「Last Kiss」と「New Friend」を含む12曲が収録される。Mommaはこの夏、バルセロナで開催されるプリマヴェーラ・サウンド2025でアルバムを発表する。また、ポルトで開催されるプリマヴェーラ・サウンドにも出演する。

 
過去2年間、Mommaはロック界で最もホットでエキサイティングな新人バンドとして頭角を現してきた。ベーシスト、及び、プロデューサーのアーロン・コバヤシ・リッチのプロデュースによる「Ohio All The Time」は、2023年のシングル「Bang Bang」以来となるオリジナル新曲のリリースで、Rolling Stone、Pitchfork、Stereogum、Paste、NYLONなど主要メディアから支持を得た。

 

バンドはコーチェラでのデビューし、Alex G、Pavement、Wet Legらと共演している。ほかにも、Amoebaの「What's In My Bag?」、The Late Show with Stephen Colbertの「LateShowMeMusic」シリーズにゲスト出演、2022年のアルバム『Household Name』から「Rockstar」を披露した。


現在のラインナップは、エタ・フリードマン(ソングライター/ヴォーカリスト/ギタリスト)、アレグラ・ワインガルテン(ソングライター/ヴォーカリスト/ギタリスト)、アーロン・コバヤシ・リッチ(プロデューサー/ベーシスト)、プレストン・フルクス(ドラマー)。



「I Want You(Fever)」





Momma  『Welcome to my Blue Sky』- New Album


Label: Luckey Number/ Polyvinyl
Release: 2025年4月4日

Tracklist:

1. Sincerely
2. I Want You (Fever)
3. Rodeo
4. Stay All Summer
5. New Friend
6. How To Breathe
7. Last Kiss
8. Bottle Blonde
9. Ohio All The Time
10. Welcome to My Blue Sky
11. Take Me With You
12. My Old Street


MOMMA: 2025 TOUR DATES

4/25 – Columbus, OH – Skully’s Music Diner ^
4/26 – Durham, NC – Motorco Music Hall ^
4/28 – Atlanta, GA – Terminal West ^
4/29 – Nashville, TN – The Basement East ^
4/30 – Memphis, TN – Growlers ^
5/2 – Houston, TX – Last Concert Cafe ^ !
5/3 – Fort Worth, TX – Tulips ^ !
5/4 – Austin, TX – Mohawk ^ !
5/6 – Phoenix, AZ – Crescent Ballroom
5/9 – Los Angeles, CA – The Fonda Theatre *
5/10 – San Francisco, CA – August Hall *
5/12 – Portland, OR – Aladdin Theater *
5/13 – Vancouver, BC – Biltmore Cabaret *
5/14 – Seattle, WA – Neumos *
5/16 – Salt Lake City, UT – Kilby Block Party
5/16 – Salt Lake City, UT – Urban Lounge (KBP After Party) *
5/17 – Denver, CO – Marquis Theater *
5/19 – Minneapolis, MN – Fine Line *
5/20 – Chicago, IL – Thalia Hall *
5/22 – Toronto, ON – Axis *
5/23 – Ottawa, ON – Club SAW *
5/24 – Montreal, QC – Theatre Fairmount *
5/28 – Cambridge, MA – The Sinclair *
5/29 – Washington, DC – The Atlantis *
5/30 – Philadelphia, PA – Union Transfer *
5/31 – New York, NY – Warsaw *
06/04 – 06/08 – Barcelona, ES – Primavera Sound
06/12 – 06/15 – Porto, PT – NOS Primavera Sound Festival
06/13 – London, UK – Outbreak Festival
06/14 – Manchester, UK – Outbreak Festival

^ with support from Brennan Wedl
! with support from On Being An Angel
* with support from Wishy