アルバムはシンセの壮大なインスト曲「Intro」で始まり、ソングライターとしての成長を印象付ける「I Just Do」が続く。心地よい8ビートにインディーロックのラフなバッキング・ギター、そしてベッカ・ハーヴェイの内省的なボーカルが徐々にドライブ感を帯び、サビの箇所で轟音性を増す。そしてそれはセンチメンタルな雰囲気がありながらも、若い年代のシンガーらしい純粋な感覚を表現していて、聴いていて何か爽快感やカタルシスをもたらす瞬間がある。このアルバムでは痛快な轟音のインディーロックが強い印象をはなつ。レーベルの契約と合わせて発表された「Champ」はベタであることを恐れず、ロックソングの本来の輝きを放つ。シューゲイズの響きとグランジの重さがこの曲のロック的な魅力を強調している。使い古されたと思えるようなロックの手法もベッカ・ハーヴェイの手にかかると、新鮮な音楽に生まれ変わる。「Champ」はギターソロが力強い印象を放ち、雄大なイメージを呼び覚ます瞬間がある。
従来のインディーポップ風の曲も収録されている。「In My Eyes」はドリーム・ポップ風の曲であるが、ハーヴェイのボーカルはこの曲に切ないエバーグリーンな感覚を添えている。過去の数年間を振り返るようなポップソングで憂いや悲しみをアンニュイなポップソングとして昇華している。その後、このアルバムの音楽はやや夢想的になっていき、同レーベルのデュオ、Widowspeakにも似たセンチメンタルなインディーロックソングへと傾倒していく。そしてセンチメンタルであることを恐れないという点にソングライターとしての力強さが宿っている。「Windows」、「Since April」はそれほどオルタナティヴロックファンにも詳しくないリスナーにも琴線に触れるものがあるに違いない。それはソングライターとして感覚的なもの、一般的には見えにくいエモーションを歌で表現することにガールパピーは長けているからである。
本作の音楽はゆっくりと歩きだしかと思うと、徐々に走りが軽快になっていき、クライマックスでそれらが軽妙な感覚に変わる瞬間がある。それらは過去の傷ついた心を癒やすような優しさに満ちている。人間としての成長が断片的に描かれ、それらがスナップショットのように音楽に収められている。シンガーとしてはそれらの過去を振り返りつつも、別れを爽やかに告げるという瞬間が織り交ぜられている。それはまた過去に浸らず、次の未来へとあるき出したということだろう。終盤の収録曲に聞かせる部分が多い。「Beaches」はアメリカーナやカントリー/フォークをポップの側面から解釈し、聴きやすく、つかみやすい曲である。特にシンパシーを超えたエンパシーという感覚が体現されるのが「I Was Her Too」だ。サッカー・マミー、MOMMAといったトレンドのロックシンガーの音楽をわずかに彷彿とさせる。その一方で、エモに近い雰囲気が立ち込め、それらがドラムやシンセストリングスの演奏により、ドラマティックな空気感を帯びる。そして、なかなか表しがたい内在的な感情性をロックソングに体現させている。この曲はガールパピーの象徴的な一曲が生み出されたと見ても違和感がないように思える。
ガールパピーは、TilTokなどのカルチャーの波に乗り、それらをベッドルームポップの系譜にある軽快なロックソングに落とし込んでいる。しかし、その中には個性的な雰囲気が漂い、それが『Sweetness』の潜在的な魅力となっている。それほど肩ひじを張らず気楽に楽しめると思いますが、一方でポストパンクからの影響も読み解ける。例えば、「For You Two」は象徴的な一曲で、ドライブ感というパンクの要素が聴きやすく甘いポップセンスと融合している。これらはパワーポップとまではいかないものの、 それに似た甘く切ない雰囲気に満ちている。言葉で具象化することの難しい感覚を表すのがロックソングの醍醐味であるとすれば、『Sweetness』はその一端を味わえる。そして実際なんらかのカタルシスをもたらすはず。クローズ「I Think Did」はアコースティックギターをメインにした開放的なフォークポップ。ロックソングの音楽性が瞬間的なものであるがゆえか、アルバムを聴いた後に切ない余韻を残す。
80/100
Best Track-「For You Two」
ザ・ニュー・ポルノグラファーズがニューシングル「Ballad of the Last Payphone」をリリースした。 (楽曲のストリーミングはこちら)インディーロックをベースにした渋いトラックだが、コーラスワークや開放的な雰囲気を持つホーンセクションが異彩を放ち、この音楽を魅惑的にしている。
このシングルは、バンドが先月A.C.ニューマンのレーベル、Substackからリリースした限定7インチのA面で、レコードのみのB面「Ego Death for Beginners」も収録されている。 試聴は以下から。
Welcome to My Blue Sky』には、バンドが10月に発表した新曲「Ohio All the Time」が収録されている。 アルバムが発表されると、バンドは「I Want You (Fever)」を発表した。3枚目のシングル「Bottle Blonde」を、バンドが自ら監督したミュージック・ビデオで公開した。
「何も起こっていないときでさえ、私は圧倒され目を覚まします。私は一日の残りを規制しようとする過ごしかた、たとえばそれは家で一人で自分の考えで行うのが好きです。しかし、なぜ? それらはほとんど悪いです。それらはまた、何十年も本当に変わっていません。私はこれらの孤立したループの1つに閉じ込められたまま「It's a Mirror」を書きました。何か違う、そしておそらく美しいものがそこにあるのを見ましたが、冒険する方法がよくわからなかった。ドアを閉めておく練習がもっとたくさんあります」
ハドレアスはエキセントリックなイメージを押し出すことが多かったが、今回のアルバムに関しては、ポピュラーミュージックの普遍的な側面を探求しているように感じられる。「No Front Teeth」のような曲は、パフューム・ジーニアスのインディーフォークソングのセンスが光る。奥行きのあるサウンド・ディレクションはもとより、70年代のカルフォルニアのバーバンクを吸収し、それらを現代的な作風に置き換えている。タンバリンのパーカションがシンセサイザーのストリングスと合致し、マイク・ハドレアスの甘い歌声と上手く溶け合っている。特に、NZのアルドゥス・ハーディングの参加も同様だが、ボーカル録音に特に力が注がれている。それらが重厚なバーバンクサウンドを思わせるバンドアンサンブルの中で精彩味を持つ瞬間がある。
本日、待望の4thアルバム『Portrait of My Heart』が発売される。パーソナルな意味を持つ『Portrait of My Heart』は、SPELLLINGの親密さとの関係を探求、エネルギッシュなアレンジとエモーショナルな生々しさを唯一無二の歌声と融合させ、画期的なかソングライターとしての地位を確固たるものにするラブソングを届けている。
クリスティア・カブラルがSPELLLINGとしてリリースした4枚目のアルバムで、ベイエリアのアーティストは、高評価を得ている彼女のアヴァン・ポップ・プロジェクトを鏡のように変化させた。 カブラルが『Portrait of My Heart』で綴った歌詞は、愛、親密さ、不安、疎外感に取り組んでいる。従来の作品の多くに見られた寓話的なアプローチから、人間の心情を指し示すリアリスティックな内容に変化しています。 このアルバムのテーマに対する率直さはアレンジにも反映され、SPELLLINGのアルバムの中で最も鋭く直接的な作品となっている。
初期のダーク・ミニマリズムから、2021年の『The Turning Wheel』の豪華なオーケストレーションが施されたプログレ・ポップ、それから新しい創造的精神の活力的な表現にいたるまで、カブラルはSPELLLINGが彼女が必要とするものなら何にでもなれることを幾度も証明してきた。推進力のあるドラム・グルーヴと "I don't belong here "のアンセミックなコーラスが印象的なタイトル・トラックは、このアルバムがエモーショナルな直球勝負に転じたことを強烈に体現しています。 メインのメロディが生まれた後、カブラルはこの曲をパフォーマーとしての不安を処理するツールとして使い、タイトでロック志向の構成を選びました。 この変化は、ワイアット・オーヴァーソン(ギター)、パトリック・シェリー(ドラムス)、ジュリオ・ザビエル・チェット(ベース)のコア・バンドによる、エネルギーと即時性を持つ幅広いシフトを反映させ、さらに彼らのコラボレーションがSPELLLINGサウンドの新たな輪郭を明らかにしている。
クリスティア・カブラルは現在でも単独で作曲やデモを行なっているが、『Portrait of My Heart』の曲をバンドメンバーに披露することで、最終的に生き生きとした有機的な形を発見した。それは彼女の音楽の共有をもとに、一般的なロックソングを制作するという今作のコンセプトに表れ出た。 『The Turning Wheel』のミキシング・エンジニアを務めたドリュー・ヴァンデンバーグ、SZAのコラボレーターとして知られるロブ・バイゼル、イヴ・トゥモアの作品を手掛けたサイムンという3人のプロデューサーとの共同作業に象徴されるように。
主要なゲストの参加は、音楽性をより一層洗練させた。 チャズ・ベア(Toro y Moi)は「Mount Analogue」でSPELLLING名義で初のデュエットを披露、ターンスタイルのギタリスト、パット・マクローリーは「Alibi」のためにカブラルが書いたオリジナルのピアノ・デモを、レコードに収録されているクランチーでリフが効いたバージョンに変え、ズールのブラクストン・マーセラスは「Drain」にドロドロした重厚さを与えた。 各パートはアルバムにシームレスに組み込まれているにとどまらず、アルバムの世界の不可欠な一部のようになった。
多数の貢献者がいたことは事実ですが、結局、『Portrait of My Heart』はカブラル以外の誰のものでもありません。 「アウトサイダーとしての感情、過剰なまでの警戒心、親密な関係に無鉄砲に身を投じても、すぐに冷めてしまう性格など、これまでSPELLLINGとしては決して書きえなかった自分自身の内面について、大胆不敵に解き明そうとした」とカブランは説明している。
SPELLLING 『Portrait of My Heart』- Sacred Bones
『Portrait Of My Heart』はジャズアルバムのタイトルのようですが、実際は、クリスティア・カブラルのハードロックやメタル、グランジ、プログレッシヴロックなど多彩な音楽趣味を反映させた痛快な作品です。ギター、ベース、ドラムという基本的なバンド編成で彼女は制作に臨んでいますが、レコーディングのボーカルにはアーティスト自身のロックやメタルへの熱狂が内在し、それがロックを始めた頃の十代半ばのミュージシャンのようなパッションを放っている。
また、その中には、ソングライターのグランジに対する愛情が漂うことにお気づきになられるかも知れません、Soundgardenのクリス・コーネルの「Black Hole Sun」を想起させる懐かしく渋いタイプのロックバラードも収録されている。音楽そのものはアンダーグランドの領域に近づく場合もあり、ノイズコアやグランドコアのようなマニアックな要素も織り交ぜられています。しかし、全般的には、ポピュラー/ロックミュージックのディレクションの印象が色濃い。四作目のアルバム『Portrait of My Heart』で、SPELLINGはロックソングの音楽に限界がないことを示し、そして未知なる魅力が残されていることを明らかにします。
アルバムはポスト世代のグランジに加えて、シューゲイズ/ドリーム・ポップのようなソングライティングと合致したタイトル曲「Portrait of My Heart」で始まります。曲はさほど真新しさはありませんが、宇宙的なサウンド処理がギターロックとボーカルの中に入ると、SF的な雰囲気を持つ近未来のプログレ風のポピュラーソングに昇華されます。また、例えば、ヒップホップで見受けられるドラムのフィルター処理や従来の作品で培ってきたストリングスのアレンジメントを交えて、ミニマルな構成でありながらアグレッシヴで躍動感を持つ素晴らしいロックソングを制作しています。
二曲目「Keep It Alive」は、詳しい年代は不明ですが、80年代のMTV時代のポピュラーソングやロックソングを踏襲し、オーケストラのアレンジを通して普遍的な音楽とは何かを探ります。 歌手としての多彩なキャラクターも大きな魅力と言えるでしょう。この曲のイントロでは10代のロックシンガーのような純粋な感覚があったかと思えば、曲の途中からは大人なソウルシンガーの歌唱に変貌していく。曲のセクションごとにボーカリストとしてのキャラクターを変え、曲自体の雰囲気を変化させるというのはシンガーとしての才質に恵まれたといえるでしょう。
「Waterfall」は、ホイットニー・ヒューストンの系譜にある古き良きポピュラーソングに傾倒している。簡素なギターロックソングとしても存分に楽しめますが、特にボーカルの音域の広さが凄まじく、コーラスの箇所では3オクターブ程度の音域を披露します。そして、少し古典的に思えるロックソングも、Indigo De Souzaのようなコーラスワーク、それから圧倒的な歌唱力を部分的に披露することで、曲全体に適度なアクセントを付与している。ストレートなロックソングを中心にこのアルバムの音楽は繰り広げられますが、他方、ソウルやポピュラーシンガーとしての資質が傑出しています。ボーカルを一気呵成にレコーディングしている感じなので、これが曲の流れを妨げず、スムーズにしている。つまり、録音が不自然にならない理由なのでしょう。また、曲自体がそれほど傑出していないにもかかわらず、聞きいらせる何かが存在するのです。
感情的には暗いものから明るいものまで多面的な心情を交えながら、 アルバムは核心となる部分に近づいていく。「Love Ray Eyes」は現代的なロックソングとして見ると、古典的な領域に属しているため、新しい物好きにとっては古いように思えるかもしれません。しかし、不思議と聴きのがせない部分がある。ギターのミュートのバッキングにせよ、シンプルなリズムを刻むドラムにせよ、ボーカリストとの意思疎通がしっかりと取れている気がします。そしてバンドアンサンブルとしてはインスタントであるにしても、穏和な空気感が漂っているのが微笑ましい。ストレートであることを恐れない。この点に、『Portrait of My Heart』の面白さが感じられるかもしれません。また、それは同時に、クリスティア・カブラルの声明代わりでもあるのでしょう。
Black Country, New Road(ブラック・カントリー・ニュー・ロード)が、近日リリース予定のアルバム『Forever Howlong』からニューシングル「For the Cold Country」をドロップした。ホーンがフィーチャーされたクワイアと変拍子のロック、カントリーを結びつけた美麗な楽曲となっている。バンドとしては従来最もセイルティック民謡に近づいた瞬間を捉えることが出来る。
「For the Cold Country」は、ピアニスト兼アコーディオン奏者のメイ・カーショウがリード・ヴォーカルを務めるアルバム初の楽曲だ。完璧にコントロールされたこの曲は、このアルバムで最も轟く瞬間のひとつへと発展していく。下記をチェックしよう。
Black Country, New Road『Forever Howlong』は4月4日にNinja Tuneからリリースされる。
バグ・クラブは2025年のツアーで、『ヴェリー・ヒューマン・フィーチャーズ』からの曲と、サブ・ポップからリリースされた前作、2024年の『On the Intricate Inner Workings of the System by Means of Popular Music』、『On the Contemplation of Pretty Faces』、『Tinned Bubbles』、『Strife』からの曲、そして旧作を披露する予定。
第4弾『Very Human Features』は6月13日にリリースされ、初のサブ・ポップ・リリースとなった2024年の『On the Intricate Inner Workings of the System』に続いてのリリース。 バンドはBBC Radio 6との関係を続け、KEXPとのセッションのおかげで新たな関係を築き、NMEのページにも登場した。 ホームグラウンドであるGreen Man's Walled Gardenにも出演した。
その前に、単体のシングルを。 "ウェールズに行ったことある?"とバンドは "Have U Ever Been 2 Wales "で尋ねている。 ないなら、なぜ? いいじゃないか。 もしまだまともな調和のとれた国歌がなかったとしたら、新しい、不協和音の国歌。 ああ、国威発揚が頓珍漢の印以外の何かである国の出身であらんことを。
今週初め、クレイグスリスト(米国のコミュニティサイト)を通じて新曲「Immigrant Songs」を初公開したディアフーフは、20枚目のアルバム『Noble and Godlike in Ruin』(4月25日、ジョイフルノイズより発売)を正式に発表した。 このプラットフォームを選んだのはナチズムではない場所ということらしい。
20作目のアルバム『Noble and Godlike in Ruin』が再確認しているように、彼らはそのような逆説によって定義されている。 彼らの最新アルバムは、怪物的な憎悪、非人間化、ドル箱に堕ちていく世界の肖像画、もしくはバンド自体がモンスターであるという胸に迫る自画像である。
Deerhoof 『Noble and Godlike in Ruin』
Label: Joyfulnoise Records
Release: 2025年4月25日
Tracklist;
1. Overrated Species Anyhow 2. Sparrow Sparrow 3. Kingtoe 4. Return of the Return of the Fire Trick Star 5. A Body of Mirrors 6. Ha, Ha Ha Ha, Haaa 7. Disobedience 8. Who Do You Root For? 9. Under Rats 10. Immigrant Songs
Alexa Viscius
アラン・スパーホークは、2024年のソロデビュー作『White Roses, My God』に続き、ダルース出身のミュージシャン、トランプルド・バイ・タートルズとともに録音した新作を発表した。
ニューアルバム『With Trampled by Turtles』は、5月30日にSub Popからリリースされる。アルバムは2023年末にミネソタ州キャノンフォールズのPachyderm Studiosで録音された。
ミネソタ州キャノンフォールズ。2024年冬。Trampled by Turtlesは、Pachyderm
Studiosでのレコーディングを予約していた。ローで仕事をしたことがない曲もあれば、新鮮で適切な環境を待っていた曲もあった。何年もの間、2人は一緒に何かを作ろうと話していたが、その話は仮説以上のものではなかった。スパーホークが最も必要としていたとき、その約束はかつてないほど鋭く、再び姿を現した。「チャンスだと思ったら、飛びつくんだ」とスパーホークは言う。
この『With
Trampled by Turtles』は、まさにその名の通りのレコードである。
集団。共同体、友愛。共感。完全な孤独の瞬間はない。この『With Trampled by
Turtles』は安らぎの器であり、親しい人たちに囲まれたときにもたらされるハーモニーを思い出させてくれる。
バンドの初期のルーツに回帰しながらも未知の可能性や音楽的な幅広さを感じさせる2枚のEP「Songs for The Daydreamers」と「Songs of The Hazy Memories」を1枚にまとめたCDとLPが会場で先行販売される。
・Luby Sparks「Songs for The Daydreamers/Songs of The Hazy Memories [LP]」 DDJB-91255 | 4,000 Yen+Tax | Released by AWDR/LR2
・Luby Sparks「Songs for The Daydreamers/Songs of The Hazy Memories [CD]」 DPEDD40_LSEP4_8_CD | 2,500 Yen+Tax | Released by AWDR/LR2
Luby Sparks「Songs for The Daydreamers」
Songs for The Daydreamers is the EP, including four songs reinterpreting the roots of the shoegaze/indie sound.This is one of their culminations after expanding their activities overseas.The lead track "Stayaway" is their own authentic Shoegazer/Indie Rock.
A bittersweet indie pop with the mood of the early 2000s, "Somebody Else", and "NOT Okay" is an innovation combining Shoegazer and Break Beats. The last song, "Maps" is the cover of Yeah Yeah Yeahs arranged in the style of Luby Sparks.
Co-produced by Zin Yoshida, cover photo by Brooklyn-based artist Annika White, and mastered by Kentaro Kimura (Kimken Studio).
日本にとどまらず海外での活動が充実している昨今のLuby Sparksの集大成となるEP。
ルーツであるシューゲイザー/インディ・サウンドに回帰した4曲入りEP「Songs for The Daydreamers」。インディ・ロック/シューゲイザーのサウンド「Stayaway」。清涼感に溢れたインディポップ・ナンバー「Somebody Else」。
同年6月には、初のワンマンライブ「Search
+ Destroy Live」(WWW X) も行い、ソールドアウトとなった。10月にはタイでの海外公演、2023年3月全米7都市にて「US
Tour 2023」、9月「Strawberry Music Festival 2023」を含む中国全7都市「China Tour
2023」、10月韓国、11月インドネシア「Joyland Festival」へ出演を行うなど海外での展開も積極的に行なっている。
2024年5月にリリースした「Songs for The Daydreamers」EPに続き、2025年1月24日にも「Songs of The Hazy Memories」EPをリリース。
Luby Sparks is a Japanese alternative rock band formed in 2016. The band’s current lineup is Natsuki (bass, vocals), Erika (vocals), Tamio (guitar), Sunao (guitar), and Shin (drums). The band’s self-titled debut album, Luby Sparks (2018), was recorded in London with Max Bloom (Yuck/Cajun Dance Party) as a co-producer. In 2019, they released a single titled “Somewhere,” which was remixed by Robin Guthrie (Cocteau Twins). In May 2022, Luby Sparks released their second album,
Search + Destroy, which is produced by Andy Savours, a Mercury Prize-shortlisted producer and engineer in London, who is known for working with My Bloody Valentine, Black Country, New Road, and Rina Sawayama. The album launch show at WWW X in Shibuya held in June was successfully sold out. In October, they performed in Bangkok, Thailand. In March 2023,
Luby Sparks were actively expanding overseas with their first headline US tour around seven cities (New York, Boston, Philadelphia, San Francisco, Seattle, San Diego, and Los Angeles). In September of the same year, they were touring in seven cities in China, including a show at Strawberry Music Festival 2023, followed by a performance in Korea, and the worldwide festival Joyland Festival 2023 in Indonesia. Following the release of the last EP Song for The Daydreamers released in May 2024, new EP Song of The Hazy Memories will be released on January 24th, 2025
『Holly Wholesome And The Slut Machine』には、バンドが作り上げた、怒り狂ったハンバーガーをひっくり返すピエロ、星をめぐる騎士、仮面をかぶった睡眠麻痺の悪魔などなど、作り物の世界に生きるキャラクターたちの音楽物語が収められている。 アルバムを通して、アンドレアとジョシュは、恋愛パートナーとしての自分たちのアイデンティティやセクシュアリティなど、自分たちが生きてきた経験のリアルな側面をフィクションを使って解き明かしていることに気づいた。
ここでは、カルト的な意味を持つ様々なキャラクターがコメディー映画さながらに登場し、音楽のフィクションの要素を転回させる働きを成している。小説や映画と同じように、「この音楽はフィクションです」と断った上でロックソングが始まるが、リスナーはそれと相反するリアリズムを必ずといっていいほど把捉することになるだろう。『Holly Wholesome And The Slut』は、フィクションの要素を使用してリアリズムを描くという技法が取り入れられている。しかしながら、音楽は以外なほど軽快であり、ほとんど停滞するような瞬間はない。
「Odyssey To Venice」は想像上のイタリアへの旅を意味し、ディスコサウンドの系譜にあるエレクトロの要素とポピュラー性が組み合わされ、バブリーな感覚が引き出される。この曲では、人生を謳歌するという姿勢が軽妙な感覚を付与する。それはボヘミアン的な人生観を反映させたと言える。見方を変えれば、人生における遊びの感覚、物事を深刻に取らすぎないことへの賞賛が謳われている。イントロではチープな印象がサビにおけるゴージャスなアレンジによってポップバンガーへと変化する。曲の印象が驚くほど一変する瞬間は聞き逃すことが出来ない。
アーティスト自身のレーベルから本日発売された『Super Pedestrian』には、ディルッソが2017年から2022年にかけてリリースした12枚のシングルと、高評価を得た2023年のEP『God, I Hate This Place』で探求したディストーションとメロディの融合をベースにした切ないロックソングが11曲収録されている。 これらのレコーディングはすべてプロデューサーのジェイソン・カミングスと共に行われ、新作は2023年にミネアポリスで行われたショーの後にディルッソが出会ったケイレブ・ライト(Hippo Campus、Raffaella、Samia)が指揮を執った。
アニー・デルッソの記念すべきデビュー・アルバム『Super Pedestrian』は、ウィリアム・サローヤンというアメリカの作家の名作『The Human Comedy(人間喜劇)』をふと思い起こさせる。それは人間の持つ美しさ、純朴さ、それからエバーグリーンな輝きをどこかにとどめているからである。そもそも、青春の輝きというのは、多くの人々の心に魅惑的に映る。そして多くの人々は、その宝石のようなものを血眼になって自分自身の内外に探し求めたりするが、容易には見つからない。それは、美しい青春というものが二度とは帰って来ず、ふと気づいた時に背後に遠ざかっているものだからだ。そして、興味深いことに、エバーグリーンと言う感覚は、その瞬間に感じるものではなく、ずいぶんと後になって、その時代の自分が青春の最中を生きていたことを思いかえすようになるのである。つまり、これは、土地に対する郷愁ではなく、過去の自分自身に対する郷愁を感じる瞬間である。それはどのような人も通ってきた道である。
また、USインディーロックを体現させる「Back In Town」は、ナッシュビルへの帰郷をテーマに、自分の過去の姿を対比的な「あなた」に仮託し、甘い感じのポップソングに昇華している。ローカルラジオで聞かれるようなカントリー風のポピュラーなロックソングを展開させる。ギター、ボーカルというシンプルな構成に導入される対旋律のシンセのレトロなフレーズが、このアルバムの内在的なモチーフである「過去の自分を回顧する」という内容をおもいおこさせる。それは制作者が述べている通り、着古した服に別れを告げるような寂しさも通底している。しかし、曲の印象は驚くほど、さっぱりしていて、軽妙な感覚を伝えようとしている。ナッシュビルと自分の人生を的確に連動させ、それらをカントリーで結びつけた「Leo」も秀逸である。これらはサッカー・マミーの最初期のようなベッドルームポップとカントリーの複合体としてのモダンなポップソングを踏襲し、それらをセンス十分のトラックに昇華している。
前述したグランジの要素が鮮烈に曲の表側に押し出される「I Am The Deer」は、パール・ジャムのような方向性とはかなり異なるが、”ポスト・グランジ”の時代を予見するトラックである。 この曲では、ガレージ・ロックのようなラフでローファイな要素、Z世代のベッドルーム・ポップ、そして旧来のシアトルのグランジを結びつけ、新しいロックのイディオムを提示する。これは2020年代後半の女性ソングライターのロックソングの”モデル”ともなりえる一曲だ。
タイトルだけで心を揺さぶられる曲というのは稀にしか実在しないが、クローズ「It's Good To Be Hot In The Summer」は例外である。制作者は”自己紹介のような意味を持つ”と説明しているが、タイトルだけで切ない気分になる。例えば、アメリカのインディーロックファンには避けて通れない、Atarisの「Boys Of Summer」、Saves The Dayの「Anywhere With You」を彷彿とさせるが、実際の音楽はそれ以上に素晴らしい。