その後、Tanz Der Youthというバンドを結成した後、スティヴ・バートルズとThe Lords of the New Churchというグループを立ち上げ、80年代初頭に数枚のアルバムをリリースした。 ソロアルバムも数多くリリースしており、最新作は2015年の『The Guitar That Dripped Blood』である。
先月、Scowlはニューアルバム『Are We All Angels』を発表したのに続いて、本日、最新曲 「Tonight (I'm Afraid) 」を配信した。ボーカリストのモスのボーカルとスクリームが混在した次世代のハードコアナンバー。彼等の音楽的なアプローチには90年代のミクスチャーロックやヘヴィーロックも含まれているが、現代的なハードコア/メタルの要素がそれらにアンセミックな要素をもたらしている。この先行シングルは従来の中で最も重力を持ったトラックである。
「Tonight (I'm Afraid) "は、アンセミックなコーラスとパンチの効いたベースライン、そしてキャット・モスの直感的なスクリームによってドライブされる、スカウルの最も繊細な一面を垣間見ることができる。この曲は、AdultSwim.comのクリエイティブ・ディレクターであるアダム・フックスがイラストを手掛けたフリップブックのMVと同時に到着した。この曲は、これまでのシングル 「B.A.B.E」、「Not Heaven, Not Hell」、「Special」 に続いて配信された。
最新プロジェクト『Psychic Dance Routine EP』を手掛けたウィル・イップ(Turnstile、Title Fight、Mannequin Pussyなど現代のUSパンクハードコアの錚々たるバンド)がプロデュースした『Are We All Angels』は、毒舌で拮抗的なバンドが、自分たちの攻撃性をより拡大した形で表現している。
Are We All Angels』では、バンドはあらゆる場面で野心的な新しい方向性を模索し、ジャンルの常識を曲げている。モスの進化が最も顕著に表れているのは、バンドの前作にあった唸らせるようなサウンドをやめ、より質感のある、時には繊細なアプローチに変えていることだ。彼女は、熱心なスカウルファンをも驚かせるハーモニーとメロディックな感性を発揮している。
ツアー経験を経て、演奏面でも洗練され、原石がダイヤモンドになりつつある。インストゥルメンタルの面では、Negative Approach、Bad Brains、Hole、Mudhoney Garbage、Ramones、Pixies、Sonic Youth、Rocket From The Cryptなどからの影響を挙げている。ベーシストのベイリー・ルポは、「新譜の曲作りは、これまでのスカウルの歴史の中で最も協力的だった。
偶然にも『The Unraveling Of PUPTHEBAND』というタイトルの前作を発表した数日後、私の人生は予期せず崩壊した。
『Hallways』の歌詞を書いたのは、そんなことが起こっている最中だった。 奇妙な1週間だった。 『Who Will Look After The Dogs? 』というタイトルは破壊的だと思うけど、”なんてこった、これは大げさなんだ!”という感じだ。 少なくとも、その前の行の文脈から見ればね。 それが僕らにとっては面白いんだ。
最も冒険的でマキシマムなフルアルバム、2022年の『The Unraveling of PUPTHEBAND』のリリース後、バンドの生活は大きく変化した。ギタリストのスティーヴ・スラドコフスキーは結婚し、ベーシストのネスター・チュマックは父親としての生活に落ち着き、ドラマーのザック・マイクラはトロントの新しい場所に引っ越し、自宅スタジオを拡張することができた。他のメンバーたちが大きな決断を下し、行動を共にする中、バブコックは孤独を感じていた。彼は10年来の交際に終止符を打ち、バンドメンバーとも距離を置いたばかりだった。
「レコードを作っているときは仲が悪いから、引きこもりがちになるんだ」とバブコックは言う。「以前は別の人に安らぎを見出したものだが、今回は一人だった。退屈で寂しかったから、ただひたすら曲を書き始めたんだ」。以前のアルバムでは、12曲を完成させるのに2〜3年かかったが、『Who Will Look After The Dogs?』では一年で30曲をスピーディーに書き上げた。
ブライトンのノイズパンクデュオ、ランブリーニ・ガールズのデビュー・アルバム『Whor Let The Dog Out』は年明け早々、痛撃だったと言える。デビュー・アルバムらしからぬ完成度、あるいはデビューアルバムらしい初期衝動を収めこんだ正真正銘のハードコア・パンクアルバムとなっている。ランブリーニ・ガールズこと、フィービー(ボーカル)、リリー(ベース)は、Banksyという謎めいたドラマーとレコーディングに挑んでいる。ランブリーニ・ガールズはライオット・ガールパンクの先駆者的な存在、Bikini Kllを聴いて大きな触発を受けたという。そして、彼女たちもまた次世代のライオット・ガールのアティテュードを受け継いでいるのは間違いない。
ランブリーニ・ガールズは、ウィットとユーモアも忘れていない。「Big Dick Energy」は、下卑た笑いを湧き起こすが、実際的に風刺的なシニカルさは乾いたような笑いを巻き起こす。しかしながら、両者は、パンクという枠組みの中で、空想や絵空事を描こうというのではない。実際的な恐怖や腐敗、退廃等を相手取り、それらに痛快な一撃をお見舞いする。それらはオールドスクール・ハードコアの領域に属した荒削りなパンクソングーーBad Brains、Gorlilla Biscuitsーーといった原初的なハードコアパンクのイディオムの中で繰り広げられる。そのサウンドは、Black Flagのようなカルフォルニアパンクの元祖から、ストレイトエッジの原点に迫る場合もあり、このジャンルの祖であるTeen Idlesのような衝動に任せたパンクソングが組み上がる。Bad Religionのように政治的でないがゆえ、むしろ直情的なパンクとも言える。しかし、曲の途中では、スポークンワードというよりも、ステートメントのように変わるのも面白い。フィービーはヴォーカルの性格を曲の途上でたえず変化させ、別人のように変わることもある。
パンクソングという側面から見ると、Bikini Killの系譜にある「No Homo」もかなり楽しめるはずだ。カルフォルニアパンクの文脈を受け継いだ上で、同じ海岸沿いという都市の性質を活かし、それを見事にブライトン一色に染め上げる。この曲では、彼女たちはパンクというよりも、それ以前のロックンロール性に照準を絞り、タイトなロックソングに昇華している。ギターのプレイに関しては、グレッグ・ギンの系譜にあり、スリーコード中心であるが、ザラザラとした音作り、分厚い音像を徹底的に突き出し、ライブサウンドに相応しいサウンドを創り出す。ライブアクトとして国内で旋風を巻き起こしているランブリーニガールズの象徴的なトラックと言える。中盤でも、モチベーションを保持しながら、バランスの取れたサウンドで勢いを維持している。特に、「You're Not From Around Here」はロックソングとして聴いてもかっこいいし、ライブでも映えるようなナンバーであると思う。ローファイの側面を強調した分厚いギターで始まり、ハイハットの裏拍の強調により、この曲は見事なほどまでにドライブ感を増す。さらに、それらのサウンドにフィービーのボーカルは引けを取らない迫力で聴覚を捉える。
Cap N' Jazz 「Shmap'n Shmazz」(Burritos, Inspiration Point, Fork Balloon Sports, Cards in the Spokes, Automatic Biographies, Kites, Kung Fu, Trophies, Banana Peels We’ve Slipped on, and Egg Shells We’ve Tippy Toed Over)
それと同時に、ボーカルの多彩性に関しても着目しておきたい。例えば、『One Day』と同じように、ハリチェクがリードボーカルを取っている。4曲目の「I Took My Mom To Sleep」ではトゥカ・モハメドがリードボーカルを担当している。他にも、8曲目では、ジュリアナ・ロイ・リーがリードボーカルを担当。というように、曲のスタイルによって、フォーメーションが変わり、多彩なボーカリストが登場している。従来のファックド・アップにはあまりなかった試みだ。
また、従来のように、これらのパンクロックソングの中には、Dropkick Murphysを彷彿とさせる力強いシンガロングも登場する。2010年代からライヴバンドとして名をはせてきたバンドの強烈かつパワフルなエネルギーが、アルバムのオープニングで炸裂する。しかし、今回のアルバムでは、単一の音楽性や作曲のスタイルに依存したり固執することはほとんどない。目眩く多極的なサウンドが序盤から繰り広げられ、「Grains Of Paradise」では、ボブ・モールドのSugarのようなパンクの次世代のメロディックなロックソングをハリチェクが華麗に歌い上げている。一部作『One Day』の9曲目に収録されている「Cicada」で聴くことができた、Sugar,Hot Water Musicのメロディックパンクの原始的なサウンドが再び相見えるというわけなのである。
一見すると、ドタバタしたドラムを中心とする骨太のパンクロックアルバムのように思えるが、三曲目の後、展開は急転する。アナログのディレイを配した実験的なイントロを擁する「I Took My Mom To Sleep」では、ガールズパンクに敬意を捧げ、トゥカ・モハメドがポピュラーかつガーリーなパンクを披露する。察するに、これまでファックド・アップがガールズ・パンクをアルバムの核心に据えた事例は多くはなかったように思える。そしてこの曲は、バンドのハードコアスタイルとは対極にある良質なロックバンドとしての性質を印象付ける。また、2000年代以前の西海岸のポップパンクを彷彿とさせるスタイルが取り入れられているのに驚く。さらに、アルバムはテーマを据えて展開されるというより、遠心力をつけるように同心円を描きながら、多彩性を増していく。それはまるで砲丸投げの選手の遠心力の付け方に準えられる。
「Man Without Qualities」は、ロンドンパンクの源流に迫り、ジョン・ライドンやスティーヴ・ジョーンズのパンク性ーーSex PistolsからPublic Image LTD.に至るまで--を巧みに吸収して、それらをグリッターロックやDEVOのような原始的な西海岸のポスト・パンクによって縁取っている。彼らは、全般的なパンクカルチャーへの奥深い理解を基に、クラシカルとモダンを往来する。
最近では、米国やカナダのシーンでは、例えば、ニューメタル、メタルコア、ミクスチャーメタルのような音楽やコアなダンスミュージックを通過しているためなのか、ビートやリズムの占有率が大きくなり、良質なメロディック・ハードコアバンドが全体的に減少しつつある。しかし、ファックド・アップは、パンクの最大の魅力である旋律の美麗さに魅力に焦点を当てている。「The Court Of Miracles」では、二曲目と同じように、Sugar、Husker Duのメロディック・ハードコアの影響下にある手法を見せ、それらをカナダ的な清涼感のある雰囲気で縁取っている。
「In The Company of Sister」は報われなかったガールズパンクへの敬愛であり、それらの失われた時代の音楽に対する大いなる讃歌でもある。パンク・シーンは、80年代から女性が活躍することがきわめて少なかった。Minor Threatの最初期のドキュメンタリー・フィルム等を見れば分かる通り、唯一、アメリカのワシントンD.C.の最初期のパンクシーンでは、女性の参加は観客としてであった。つまり、パンクロックというのは、いついかなる時代も、マイノリティ(少数派)を勇気づけるための音楽であるべきで、それ以外の存在理由は飽くまで付加物と言える。近年、女性的なバンドが数多く台頭しているのは、時代の流れが変わったことの証ともなろう。
Amyl & the Sniffers(アミル&ザ・スニッファーズ)は、10月25日にラフ・トレード・レコードからリリースされる3作目のアルバム『Cartoon Darkness』を発表した。このアルバムには、以前シェアされたトラック「U Should Not Be Doing That」とニューシングル「Chewing Gum」が収録されている。アルバムの詳細は以下から。
2021年の『Comfort to Me』に続くこの作品は、2024年初頭にロサンゼルスのフー・ファイターズの606スタジオで、プロデューサーのニック・ロウネイとともにレコーディングされた。カートゥーン・ダークネス』は、気候危機、戦争、AI、政治という卵の殻の上でつま先立ちをすること、そして、現代の神であるビッグ・テックのデータ獣を養っているだけなのに、オンラインで声を上げることで助けているように感じる人々について歌っているんだ」とテイラーは説明した。「私たちの世代は、匙で情報を与えられている。私たちは大人のように見えるが、いつまでも殻に閉じこもった子供なのだ。私たちは皆、受動的に、喜びや感覚や喜びを引き起こすこともなく、ただ無感覚を引き起こすだけの気晴らしを飲み込んでいる」
デビュー・アルバムでの初々しさや衝動性、そして荒削りさは、続くセカンド・アルバムでは「パンクバンドとしての大胆不敵さ」に変化するかもしれない。少なくとも、四人組が新しいフェーズに差し掛かったことを意味している。今年の秋に発売される次回作『No Obligation』からのセカンドシングル「Yo Me Estreso」は、ウィアード・アル "ヤンコヴィックをアコーディオンでフィーチャーしている。リンダ・リンダズらしいフックがあり、そして骨太なギターリフに加えて、彼女たちのもうひとつのルーツであるスペイン語のシラブルを交えて、ワルツのリズムをベースに、ティーンネイジャーらしい楽しさをロックソングにより全身全霊で表現する。
「"Yo Me Estreso "は、いつもストレスがあり、いつも不安で本当は怒っていないのに人が怒っていると思っていることについて。この曲は、コリージョス・トゥンバドス、バンダ、デュランゲンセを聴いてインスピレーションを受け、それを自分たちのパンク・スタイルで作った」という。
The Linda Lindasの次作アルバム『No Obligation』は10月11日にエピタフからリリースされる。
エモーショナル・ハードコアとしての要素は、続く「7- The One To Break It」にも引き継がれている。ここでも叙情的なリードギターをいくつか重ね合わせ、メタルコアとエモーショナル・ハードコアの中間にある際どいサウンドを追求している。そして同じように、ボーカルとコーラス、そしてタメを意識した巧みなドラム、さらにリードギターを複雑に重ね併せて、精妙な感覚を作り出す。いうなれば最もハードでノイジーな曲の中に、それとは対比的な静謐な瞬間を見事に生み出すのである。これについては、パンクロックのノイズ、及び、それとは対象的なサイレンスという二つの側面をよく知るベテランバンドとしての音楽的な蓄積と勘の良さのようなものが感じられる。このアルバムの中では、最も素晴らしい一曲なのではないかと、個人的には思った。
この世界の本質は、憎しみでもなく、ましてや分離でもなく、友情で繋がること、無条件の愛によって一つに収束する、ということなのである。ファックド・アップは、苛烈な印象を持つハードコアパンクサウンドによって、それらのことを伝えようとしているのではないだろうか。「9- Follow Fine Feeling」はまさしく、そんなことを表していて、彼らの友愛的なパンクの一面が導き出されている。このアルバムを聴いて、あらためてパンク・ロックの素晴らしさに気づく人も少なくないだろうと思われる。真実の伝道師、ファックド・アップは、クローズ曲「10- House Light」においてもやはり同じように、パンクロックの結束力や友情という側面に焦点を当てている。
「Let It Be Me」は、70年代後半のニューウェイブの影響下にあるシンセサウンドをもとにしたユニークなパンクソング。「My Feet On Your Ground」は、ニューウェイブという枠組みにとらわれることなく、ダンサンブルなディスコを元にして、それらをソフィスティポップやAORのサウンドに近づけている。ジャグリーな響きは、ミュージックビデオのスローモーションで強化されている。両シングルとも、バンドの多角的なサウンドの魅力に触れることができる。ひとえにパンクと言っても、こんなやり方もあったのかと未知の発見もあるかもしれない。
「Let It Be Me」について、ジョナ・ファルコは、プレスリリースを通して次のように語っている。「この曲は、"見えない友人 "を描写するつもりで、完全な不条理を念頭に置いて書かれた」
Jade Hairpinsは、2ndアルバム『Get Me the Good Stuff』をMergeから9月13日にリリースする。アルバム発売前に、ジェイド・ヘアピンズはイギリスとヨーロッパで短期ツアーを行う予定で、追って追加日程が発表される。
「Let It Be Me」
「My Feet On Your Ground」
Fastbacks Announce First Album in 25 Years
シアトルのパンク/パワーポップのレジェンド、Fastbacks(ファストバックス)が25年ぶりのアルバムを発表した。アルバムのタイトルは『For WHAT Reason!』で、8月28日にNo Threesからリリースされる。