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モントリオール出身のJay Woodは、インディーソウル/R&Bを融合させ、ゆったりとした暖かさで動きながら、高揚感のあるコーラスを奏でる新曲「UNTITLED (Swirl)」をリリースした。(ストリーミングはこちら



「この曲は間違いなく、私たちと携帯電話の関係や、携帯電話が作り出す誤ったつながりについて歌っている。曲全体を通して、私は本物のつながりを求めていて、エネルギーと時間を使って友達のいるところに行こうと手を差し伸べているんだと思う」



「太陽の下で愛していると言わないで。/ この曲は、「太陽の下で私を愛していると言わないで/まるであなたが誰かのために時間を作るかのように/あなたはフィードに隠れることはできない 」と言っているようなもの。

 

ジェイ・ウッドは2025年5月にかけて、4ADに所属するTune-Yardsとのツアーを開催する予定。

 

 「UNTITLED (Swirl)」

  Frenchie 『Frenchie』

Label: Frenchie

Release: 2025年3月28日

 

Review

 

 

80年代くらいに”アーバン・コンテンポラリー”というジャンルがアメリカを中心に盛り上がった。 日本ではブラック・コンテンポラリーという名称で親しまれていた。いわゆるクインシー・ジョーンズやマーヴィン、スティーヴィーといったアーティストを中心に新感覚派のソウルミュージックが登場したのである。これらはきらびやかなソウルという音楽性をもって従来のブルージーなソウルミュージックに華やかな印象を添えたのだった。以降、このジャンルはイギリスにも伝播し、ポピュラーミュージックと組み合わせる動きが出てきた。Tina Turner,Billy Ocean,Heatwaveなどがその筆頭格といえるが、正直なところを言えば、米国のアーティストに比べれば小粒な感じがあった。いまだこの音楽は完全には洗練されていなかったのである。

 

しかし、最近、UKソウルはこの80年代のプロデュース的なソウルミュージックを受け継いで、再びリバイバルの運動が発生している。そして、80年代の米国のソウルと比べても引けを取らないシンガーが台頭してきている。例えば、JUNGLEはもちろん、サム・ヘンショー、NAO、ファビアーナ・パラディーノなどがいる。エズラ・コレクティヴの最新アルバムにもコラボレーターとして参加したヤズミン・レイシーはレゲエやカリブ音楽の方向からダンスミュージックを再編するシンガーである。これらがソウル・リバイバルのような二次的なムーブメントに結びつくかは不透明だが、米国ではラディカルなラップが目立つ中、一定数リスナーの需要がありそうだ。これらのグループはソウルミュージックの歌唱とポップソングのセンスを融合した存在である。ただ、これらは90年代の日本のミュージック・シーンには不可欠な音楽だった。

 

 

フレンチーはその名の通り、フランス系のシンガーで、移民が多いロンドンの世相を反映している。移民は少なくとも、従来の文化観に新しい風を呼び込む存在なのであり、音楽的には、そういった新しいグループを尊重することは、なかなか避けられないだろう。フレンチーは、ネイキッド・アイズというグループで元々活動していたらしく、その後ソロシンガーに転向している。その歌声を聴けば、グループのシンガーではもったいないというイメージを抱くことだろう。セルフタイトルを冠した「Frenchie」は、UKソウルのリバイバルを象徴付ける作品で、NAOの作風にも近い雰囲気があり、フレンチーの場合はよりメロウでうっとりとした感覚に満ちている。おそらくダンスミュージックにも精通しているフレンチーは、今回のアルバムにおいて、複数のバンドメンバーの協働し、魅惑的なアーバン・コンテンポラリーの世界を見事に構築した。鍵盤奏者のルーク・スミス、KOKOROKOのドラマー、アヨ・サラウ、ホーネン・フォード、フライデー・トゥーレイのバッキングボーカル、そしてアーロン・テイラー、アレックス・メイデュー、クリス・ハイソン・ジャス・カイザーが楽器とプロデュースで参加した。

 

80年代の米国のソウルミュージックは、多くが70年代のファンクグループからの影響を元に成立しており、ジャクソン5などを筆頭に大活躍した。また、専門家によると、プリンスのようなエキセントリックなシンガーの音楽でさえ、その基盤となるのはファンクだったということであり、結局、ヒップホップが存在感を放つ90年代〜00年代のブラックミュージックの前夜はファンクの要素が欠かせなかったのである。


さすがにブルースやドゥワップは古典的過ぎるとしても、James Brownのようなファンクはいまだ現代的に聞こえることがある。それはソウル/ヒップホップという音楽の成立にファンクの要素が不可欠だからである。そして、UKソウルの多くの歌手が曲りなりにもファンクのイディオムを上手く吸収している。だからダンスミュージックのビート/リズムに乗せたとき、軽快に聞こえ、メロウな歌と結びついたとき、心地よさをもたらす。もし、これらのファンクの要素を完全に外すと、それらのソウルはニュートラルな感覚に近づき、ポピュラーに傾倒していくのである。これらは音楽的には親しみやすいけれど、深みに欠けるという印象を与えることがある。

 

 

ただ、ファンクを吸収したソウルというだけでは、米国の70年代や80年代のソウルミュージックの二番煎じになってしまう。そこで、ロンドンの移民性という個性的な文化観が生きてくる。例えば、このデビューアルバムは、本格派としてのソウルの雰囲気が通底しているが、一方で、ワールドミュージックの要素が満載である。そしてこれがR&Bのイディオムを懐古的にせず、おしゃれな感覚やエスプリの要素を付け加えている。特に、ボサノヴァを意識したリゾート的なアコースティックギター、さらにはフレンチポップ(イエイエ)の系譜にあるフランス語のポップスが登場したりもする。これらのワールド・ミュージックの要素はおそらく、音楽が閉塞したり、陳腐になりかけたとき、偉大な力を発揮するようになるのではないかと思う。


そして、それらは、とりも直さず、現代の世界情勢に分かちがたく結びついている。いままでの音楽の世界は、商業的に強い地域で繁栄する場合が多かったが、現今では多極主義の情勢の影響を受け、固有の地域の音楽がエキゾ(異国的)ではなくなり、ワールドスタンダードに変化した。そして、これはグローバリズムや自由貿易といった政策がもたらした功績の一つでもあったろう。もちろん、EU圏内をパスポートなしで自由な旅行ができるという点も功を奏した。旅行や貿易は、人やモノだけではなく、''文化を運搬する''という点を念頭に置かねばならない。また、音楽という形態は、他の地域の人が固有の音楽や民謡を発見することで、従来の音楽的なアプローチにささやかな変化をもたらしてきた。これは他のどの媒体よりも顕著な点である。

 

フレンチーのデビューアルバムは、そういった「自由貿易の時代の産物」である。「Can I Lean On You」ではUKソウルを下地にして、メロウなエレクトリック・ピアノがストリングスやリズムの輪郭を際立たせるドラム、そしてフレンチーのボーカル、そして同じように美麗なコーラスが溶け合い、重厚なソウルミュージックが作り上げられる。近年、米国のソウルはディープになりがちだが、フレンチーの音楽はどこまでも軽快でソフト。しかし、ニュートラルな音楽には陥らない。そして、それは何より、メロディーやリズムのセンスの良さだけではなく、ファンクの要素がポピュラーソングと上手く干渉し、ハイセンスなソウルミュージックが作り上げられていく。この曲はガール・レイのようなイギリスのバンド形式のソウルの録音の影響が含まれ、ソロシンガーとしての性質を保ちながら、バンドの音楽にもなっているのである。

 

近年、ヒップホップが流行ると、ファンクの持ち味である華麗な調性の転回が少なくなってしまった。しかし、「Searching」は、バンドアンサンブルのグルーブと華麗な転調がセンスの良い音楽性を作り上げる。そしてさらにStylisticsなどに象徴されるようなポピュラー寄りのコーラスグループの音楽性を踏まえ、ソウルミュージックの醍醐味とはなにかを探っている。懐かしさがあるが、やはりヒップホップやファンクを意識したグルーヴィーなリズムがハネるような感覚をもたらし、曲を聴きやすくしている。この曲はドライブのお供にも最適なトラックである。同じようにヒップホップの軽快なリズムを活用した「Love Reservior」は、ニルファー・ヤンヤの書くソウルに近い雰囲気がある。ドライブ感のあるリズムを反復的に続け、そこに心地よいさらっとした歌を添える。スポークンワードと歌の中間にあるニュアンスのような形式で、わざと音程(ピッチ)をぼかすという現代的で高度な歌唱法が巧みに取り入れられている。

 

本作の中盤の二曲はソウルバラードとして聞き入らせる。「Werewolf」はオルガンの音色を用いたゴスペルの雰囲気を印象付けている。三拍目を強調する変則的なリズムを用い、心を和ませるような巧みなバラードを書き上げている。メインボーカルとコーラスと伴奏という形の王道の作風に、ジャズ風のピアノのアレンジメントを配し、甘美な趣のあるソウルミュージックが流れていく。さらに失恋をテーマにした歌詞がこれらの曲に切なさを添えている。しかし、曲は悲しくなりすぎず、ジャズ風のピアノが曲にハリのような感覚を与えている。続いて、アイスランドや北欧のポストクラシカルと呼応した曲も収録されているのに注目したい。「Almost There」はクラシックとポピュラーの融合で、同じようにそれらをバラード・ソングとして昇華している。上記2曲の流れはアルバムのハイライトとなり、うっとりした時間を提供する。

 

続く「Distance」はアルバムの序盤の音楽性に再帰し、ファンクの要素が色濃くなる。それらをディスコ風のサウンドとして処理し、懐かしのEW&Fのようなミラーボール華やかなディスコソウルの音楽性が強まる。しかし、同時に、80年代のアーバン・コンテンポラリーの作風が強く、マーヴィン、クインシー、スティーヴィーのポップソングとしてのR&Bの要素が色濃い。

 

これらは古典性と新奇性という両側面において二律背反や矛盾撞着の意味を付与するが、曲の軽快さだけではなく、ディープさを併せ持っている。これが欠点を長所に変えている。そして曲に聴きやすさがある理由は、ファビアーナ・パラディーノのようにポップセンスがあり、曲の横向きの旋律進行を最重要視しているからだろう。美しい和音が発生するように聞こえるのは、モーダルな要素であるポリフォニーの動きと倍音の調和が偶発的に生み出したものである。これらが立体的な音楽を作り上げ、リズムにしても、メロディーにしても、ベースとなる通奏低音にしても、流動的な動きをもたらす。たぶんそれが聴いていて飽きさせない理由なのだろう。

 

結局、バリエーションという要素が曲の中で生きてくるのは、根幹となる音楽性がしっかりと定まっている場合に限定される。その点においてフレンチーは、バンドとともに本格派としてのソウルを構築している。アルバムの後半には遊び心のある曲が多い。「Shower Argument」はアコースティックギターを用いたボサを聴くことができ、小野リサのようなブラジル音楽を彷彿とさせる。かと思えば、音楽そのものは軽くなりすぎることはない。「It' Not Funny」ではしっとりしたピアノバラードを慎ましく歌い上げている。この点は、例えば、ブルーノートに所属するSSW、ノラ・ジョーンズのようなシンガーにも何か共鳴するものがあるのではないかと思う。

 

音楽が移り気になろうとも、全体の水準が下がらない。これはおそらく歌手としての卓越した才覚をさりげなく示唆しているのではないだろうか。「Que Je T'aime」はボサノヴァをワールドミュージックとして再考している。この曲ではゲンスブールのようなフランスの音楽を受け継いでいる。クローズもフレンチポップの気配が濃い。しかし、現代的なUKソウルの要素が音楽自体を前の時代に埋没させることがない。音楽が明るく、スタイリッシュな感覚に満ちている。


以前のソウルといえば、地域やレーベルのカラーが強かったが、今は必ずしもそうではない。そして海を越え、イギリスでこのジャンルが再び花開こうとしている。もちろん、自主制作でも、メジャーレーベルのクオリティに引けをとらない作品を制作することは今や夢物語ではなくなったのである。

 

 

 

 

85/100 

 

 

 

Best Track-  「Werewolf」

▪次世代のポップスター、Cooper Phillip  「Last One」でポップ・ミュージックとカルチャーの境界を打ち破る 

 


ロサンゼルスを拠点とする、クラシック音楽のレッスンを受けたミュージシャンであるCooper Phillip(クーパー・フィリップ)は、NYの摩天楼のような歌声と堂々としたハッスル&アティテュードを持ち、ポップ・ミュージックとカルチャーの境界を打ち破る大胆で鈍感な存在である。 


このアーティストの突出した個性は、彼女の高い声域と本能的な音楽的直感にマッチしている。 そのため、彼女は独自に話題を呼ぶ存在として頭角を現し、何百万ものストリーミングを記録、WONDERLAND.、American Songwriter、Earmilk、Hollywood Lifeなどから高い評価を得ている。 


現在、クーパーは2024年の一連のシングルと、今後発表される多くの曲によって、かつてないほど世界的な舞台で彼女の声を増幅させようとしている。


「私は静かな変容の時を過ごしましたが、私は今、アーティストとしての本当の自分を知っています」と彼女は叫ぶ。 「私は正直な音楽の作り、重要なことについて話している」


子供の頃、彼女は地方都市サラトフを故郷としていた。 母親がクラシック・バイオリニストとしてツアーに出ていたため、クーパーは叔母と祖母に見守られて育った。 それでも、音楽に対する母親の情熱を自然に吸収していった。 


クーパーは、早くからピアノとハープを習い、合唱団で声を磨いた。 チャイコフスキーやプッチーニの不朽の名曲と、マライア・キャリー、ホイットニー・ヒューストンに代表されるR&B界のスーパースターのアクロバティックな歌唱に、彼女はまるで世界を二分するかのように没頭した。 


天才肌の彼女は、名門モスクワ国立クラシック・アカデミーに入学し、ピアノ、音楽理論、ハープ、ジャズ、ブルース、声楽、バレエを学び、修士号取得を目指した。 

 

以降、友人に誘われてニューヨークに渡り、19歳の若さでビッグアップル(ニューヨーク)のシーンに身を投じることになった。 生き延びるため、地元のクラブから結婚式まで、歌えるところならどこでも歌った。  「サバイバル・モードで、ただハッスルし、学び、もがいていました」彼女は振り返る。 


自分の技術に真摯に打ち込むことで未来を切り開くかのように、彼女はロサンゼルスでレコーディングする機会を得て、それから一度も西海岸を離れることはなかった。 シングルを1枚ずつ進化させ、インスタグラムで30万人以上のオーディエンスを獲得。 「Party By Myself」のSpotifyの全再生数は160万回を超え、続く 「Not Perfect」は56万1000回のストリーミングを記録した。 

 

”WONDERLAND”は彼女にスポットライトを当て、「Head Over Heels」を "力強いトランペットときらびやかなシンセサイザーのフィール・グッド・パーティー "と称賛した。

 

”アメリカン・ソングライター”は、"リスナーをまるで別世界のような場所と時間に誘う "と約束した。 2022年の「Masterpiece」は、Digital High、Celeb Mix、The Fox Magazineから賞賛を浴び、"彼女の強烈なドライブ感、高鳴るボーカル、情熱的なソングライティングで、フィリップは彼女自身をジャンルのトップに押し上げている "と絶賛された。 


現在、彼女は "Last One "をリリースしている。 この曲は、完全に生きること、一秒一秒を大切にすること、愛と気遣いをもって人生を受け入れることを思い出させてくれる。 

 

私たちはしばしば、気が散ることにとらわれたり、ネガティブな感情にとらわれたり、自分のためにならないことにエネルギーを費やしたりしてしまう。 しかし、大局的に見れば、毎日が、創造し、愛し、成長し、周囲に喜びをもたらす機会なのだ」


クーパー・フィリップはまた、70カ国以上で5万人以上の歌手を指導してきた発声指導メソッド、バイオフォニックスの創始者でもある。


クーパーの音楽の根底にあるのは、高揚感と紛れもないメッセージだ。


"私はただ、この世界をより幸せにするためのアイデアをたくさん持っている自由な魂よ "と彼女は言い残す。 「私の音楽を聴いて、自己観察とパワーを持ち帰ってほしい。 自分の直感とハートに耳を傾けてほしい。 信じること、創造すること、幸せになること、そして自分で決断すること。 強くなることは可能だと教えてあげたい」


クーパーのコメント。

 

時間は最も貴重な贈り物でありながら、私たちが思っている以上に早く過ぎていく。 この "Last One "は、完全に生きること、一秒一秒を大切にすること、愛と気遣いをもって人生を受け入れることを思い出させてくれる。 

 

私たちはしばしば、気が散ることに巻き込まれ、否定的な感情を抱いたり、自分のためにならないことにエネルギーを費やしてしまう。 しかし、大局的に見れば、毎日が創造し、愛し、成長し、周りの人々に喜びをもたらす機会なのだ。


クーパー・フィリップのエンパワーメント・アンセムはSpotifyやYouTubeで大流行し、現在までに1500万回以上のストリーミングを記録している。 彼女の音楽は、WONDERLAND、American Songwriter、Hollywood Lifeなどで賞賛されている。 

 

ニューシングルは、西海岸と東海岸の都会的なイメージが彼女の持つ音楽的なセンスと融合し、 スタイリッシュでバンガー的なポップソングに仕上がっている。ポスト・ガガ的な存在として今後の活躍に注目したい。

 

 

 「Last One」

 

 

 

A classically trained Los Angeles-based musician with a skyscraping voice and unapologetic hustle and attitude, Cooper Phillip asserts herself as a bold, blunt, and boundary-breaking force for pop music and culture. The artist’s outsized personality matches her towering vocal range and instinctual musical intuition. As such, she’s independently emerged as a buzzing presence on her own terms, tallying millions of streams and earning acclaim from the likes of WONDERLAND., American Songwriter, Earmilk, and Hollywood Life, to name a few.

Now, Cooper amplifies her voice on the global stage like never before with a series of 2024 singles and much more to come.

“I went through some quiet time of transformation, but I know who I truly am as an artist now,” she exclaims. “I’m making honest music and talking about things that matter.”

As a kid, she called the provincial city of Saratov home. With mom on tour as a classical violinist, Cooper grew up under the watch of her aunt and grandmother. Nevertheless, she naturally absorbed her mother’s passion for music. Early on, she picked up piano and harp in addition to honing her voice in choir. As if split between worlds, she immersed herself in the timeless compositions of Tchaikovsky and Puccini as well as the vocal acrobatics of R&B superstars a la Mariah Carey and Whitney Houston. A prodigy in her own right, she gained admission into the prestigious Moscow State Classical Academy, studying piano, music theory, harp, jazz, blues, voice, and ballet and working towards a Master’s Degree. Invited to New York City by some friends, she wound up cutting her teeth in the Big Apple scene at barely 19-years-old. In order to survive, shesang anywhere she could—from local clubs to weddings.  “I was in survival mode, just hustling, learning, and struggling,” she recalls.

As if manifesting the future through a diligent commitment to her craft, she accepted an opportunity to record in Los Angeles and never left. Sheevolved one single at a time and gained palpable traction, building an audience of over 300K on Instagram. “Party By Myself” accumulated north of 1.6 million Spotify streams followed by “Not Perfect” with 561K Spotify streams. WONDERLAND spotlighted her and hailed “Head Over Heels” as “a feel-good party with empowering trumpets and glittering synths.” American Songwriter promised, “It entices the listener into an almost otherworldly place and time.” 2022’s “Masterpiece” attracted praise from Digital High, Celeb Mix, and The Fox Magazine who proclaimed, “With her intense drive, soaring vocals, and passionate songwriting, Phillip is elevating herself to the top of her genre.”

Now she has released "Last One", a song about how precious time is. She shares, "The song is a reminder to live fully, to cherish every second, and to embrace life with love and care. Too often, we get caught up in distractions, holding onto negativity or expending energy on things that don’t serve us. But in the grand scheme, every day is an opportunity—to create, to love, to grow, and to bring joy to those around us."

Cooper Phillip is also founder and creator of Biophonics, a vocal teaching method that has taught over 50,000 singers in over 70 countries.

In the end, Cooper transmits an uplifting and undeniable message at the heart of her music.

“I’m just a free soul with lots of ideas on how to make this world a happier place,” she leaves off. “When you listen to me, I hope you take away self-observation and power. I want you to know you can listen to your gut and your heart. Believe, create, be happy, and make your own decisions. I want to show you it’s possible to be strong.”

 

Her new single ”Last One" combines West Coast and East Coast urban imagery with her musical sensibilities to create a stylish banger of a pop song. It is sure to attract attention as a post-Gaga release.

 

 


Yukimiがニューシングル「Peace Reign」をリリースした。リトル・ドラゴンのリードシンガーとしてよく知られているユキミは、近日発売予定のアルバム「For You」でソロに転向する。 彼女自身の名義では初となるこのアルバムは、3月28日にNinja Tuneからリリースされる。

 

個人的な曲の数々で、ユキミは終始、心の内を解き明かす。 ニューシングル「Peace Reign」は、彼女の息子による「信じなければ叶わない、目の前にある」という美しい言葉で始まる。 彼女のアルバムからの最新シングルは、レトロなファンクビートとR&Bを融合した渋い感じの新曲。

 

ユキミはこのニューシングルについてコメントしている。「”Peace Reign”は、この世界が平和な場所になるという夢を諦めないこと。 希望と、来るべき世代への明るい未来を信じて...」

 

「Peace Reign」

 


SPELLLINGのニューアルバム『Portrait Of My Heart』まであと数週間となった。Chrystia Cabralのシングル 「Portrait Of My Heart」と 「Alibi」は素晴らしいプレビューとなった。

 

先行シングルはそれぞれロック的なアプローチとドリーム・ポップ的なアプローチが混在していた。3作目のシングルは70-80年代のR&B風のシングルで、シンセサイザーが甘い歌声と匠に混ざり合う。

 

このアルバムでは、『The Turning Wheel』のように、私の大好きなストリングスや、気まぐれでロマンチックなスティービー・ワンダーの『Secret Life Of Plants』(シークレット・ライフ)風のシンセシアトリックスに敬意を表したかった。

 

SPELLLINGのそういった要素がこの曲で輝いているのが本当に嬉しい。『Destiny Arrives』は、『Portrait Of My Heart』のよりパンチの効いた攻撃的な曲の中で、純粋さと楽観主義の甘い瞬間のような役割を果たしているんだ。


私は勇気について考えていて、変化を受け入れ、人生の本当の道を歩むことがどれほど怖いことなのかを考えていたの。このビデオでは、狼男の変身を微妙に暗示することで、運命とは、自分の真の使命に抵抗するときの苦悩や呪いであるという考えを表現している。未知の危険を受け入れることは、曲の終わりには陶酔的な状態になる。


SPELLINGのニューアルバム『Portrait Of My Heart』はSacred Bonesから3月28日に発売される。

 

 「Destiny Arrives」

 






NaoはロンドンのR&Bシンガー。かつてバックアップ・ヴォーカリストだった彼女はBBCの革新的な新人ミュージシャンを選ぶ「サウンド・オブ・2016」に選出されている。


ネオ・ジェシカ・ジョシュア、イギリスのノッティンガムで育ったナオは、イギリス中を旅した後、最終的にイースト・ロンドンに落ち着いた。彼女は、ナス、ミッシー・エリオット、ブランディが大好きで育ち、ゴスペルが特に好きになった。「ゴスペルをいつも聴いていた。アレサ・フランクリンは、ゴスペル・シンガーでありながらメインストリームになった人の良い例です。彼女は自分の声を完全に解放した。あんなことができる人はあまりいない」


「18歳ぐらいになると、たいていの人は自分のやりたいことを決めたがる。大学に入り、科目を選択しなければならない」と彼女は言う。 法律の授業に退屈していたナオは、音楽に没頭し、ジャズの作曲を学んだ。


2014年、あるマネージャーがナイトクラブで彼女が歌っているのを見つけ、なぜまだ彼女のことを知らないのかと尋ねた。 その後すぐに、彼女は教師業やバック・シンガーの仕事を辞め、デモ・レコーディングを始めた。 その年の10月に最初のトラック「So Good」がリリースされ、2015年5月にはEP『February 15』がリリースされた。


「舞台裏から表舞台に出るというのは、実に美しい瞬間でした」と彼女は言う。「 バック・シンガーだったとき、これが私だったらいいのにと思ったことは一度もなかった。 私はその役でとても幸せだった。 でも、初めて自分として表舞台に立つ瞬間が来たとき、それまで経験したことのない、まったく違うエネルギーに包まれたし、観客の人たちが自分の歌を知っているというのは本当に特別なことだった。 観客が自分の歌を知っているというのは本当に特別なことだった」


「自分の家族の構成や家族のダイナミズムが、自分が存在している空間とは大きく異なっていることを実感していました。両親は一緒にいなかったし、異母兄弟なんて聞いたこともなかったという感じだった。ちょっと控えめで、自分に自信がないのは、そういうところから来ているのかもしれない」


2016年のデビュー作『For All We Know』では、ボイスノートとシルキーでシンセの効いたファンクで埋め尽くし、謎めいたジャイ・ポールとその兄弟AKポールと仕事をした。 絶え間ないアウトプットに執着する業界の異端児であるジャイ・ポールの遺産は、2007年のマイスペースのデモ曲『BTSTU』という、大きな影響力を持つ1曲によって大きく後押しされている。


ナオは多作であり、『Jupiter』は4枚目のフルアルバムであるが、彼女は創作意欲を削ぐ同世代のアーティストたちから学び、初期の誇大広告を凌駕する安定したキャリアを培ってきた。 アルゴリズムがまだ定着していなかった時代に登場したナオは、アーティストにとって状況は難しくなっているという。基本的に、多くの場合、音楽業界そのものはバイラルヒットを待っている。 伝統的なプロモーション方法よりもソーシャルメディアやバイラルが優勢になっているため、業界自体も流動的な状態にあると彼女は付け加えた。


2021年以来の4作目となる最新アルバム『Jupiter』は、発売元のSony Musicによると、精神的なテーマを掘り下げ、新しい一面が表現されているという。「土星は教訓の惑星であり、非常に変革的なタフな惑星です。そして木星は、喜びと豊かさと愛、幸運と幸運の惑星です。それはとても魔法の惑星です。私は人生で本当に良い場所にいると感じています、そして私はそれを祝い、それを私のリスナーと共有したかったので、彼らも彼らの木星を少し持つことができるでしょう」

 

「今作を聴いて、自己の喜びの波動が美しく変化するのを感じてもらえたら嬉しい」と彼女は語っている。

 


NAO 『Jupiter』- Sony Music

 

ナオは2016年に「サウンド・オブ・2016」に選出されてから、燃え尽き症候群のようになり、しばらくツアーを中断していた。高度な資本主義社会では、ある意味、社会全体が刺激的なものが氾濫している。また、同時に便利になりすぎていることから、人々の多くは心が疲れきっている。それはたぶん自分らしく生きることが日に日に難しくなっているからだと思われる。


例えば、成果主義に翻弄された人々がどこかで大きな壁に直面するように、過度な名声や重圧がのしかかることもある。同様に、歌手もこの現象に遭遇せざるを得なかった。結果的にそれはミュージシャンとして活動するのを妨げる難病として現れた。しかし、現在は、ツアーも再開され、回復の途上にあるようだ。ニューアルバムは燃え尽き症候群からの立ち直り、ミュージシャンとしての再生を意味している。その象徴となるのがジュピター、ーー希望の星ーーなのである。

 

アルバムの制作期間は、一個人としての変革期に当たった。母親として妊娠中であり、その多くはかなり疲れていたという。それにもかかわらず、『Jupiter』は明るい気分とエネルギーに満ちている。そして歌手の人生から汲み出された慈愛の精神がこのアルバムの一つのテーマである。それらが、彼女が信奉するボーイズⅡメン、アッシャー、ミッシー・エリオット、ブランディ、さらにはリトル・ドラゴン、ジェイムス・ブレイク、SBTRKTの影響下にあるダンスミュージックとR&Bの中間域にある音楽性がめくるめく様に展開されていく。30分半あまりの簡潔なアルバムとなっているが、これはまちがいなくミュージシャンにとっての人生の重要なスナップショットでもある。このアルバムの期間を後に思い返した時、重要な意味を持つことだろう。

 

『Jupiter』は音楽業界に携わってきた人間として何らかの折り合いをつけるためのアルバムと言えるか。肯定的に見ると、様々な内側の感情が渦巻く中、自分の歩んできた道のりを容認し、誇りに思うということである。分けても、多くの場合、有名アーティストはソーシャルメディアとの付き合いに翻弄され、プレイベートを尊重する人々にとって長い時間そこに滞在することは大きなストレスとなる。そこには生きることへの不安を増長させるもので溢れかえっているからである。こういった情報を上手く活用する人々もいるが、もちろん、そういったたぐいの人たちばかりではない。時々、そういった情報の波に飲み込まれてしまう人もいる。無数に氾濫する情報は、多くの場合、ノイズになることも多く、自分の考えを阻害するものなのである。

 

そして、Naoの場合、そういった存在を容認しつつも、ほどよい付き合い方を考えていた。結果的に現れたのが、アルバムの''希望''という道筋だった。商業を肯定的に捉えた上で、自分なりのやり方を築くことである。もう一つは、彼女の母親のルーツであるジャマイカやロンドンのコミュニティやカルチャーのあり方を再確認し、それらを音楽として具現化しようということである。


結末としては、UKベースライン、ディープ・ハウス、バレアリック、ダンスフロアの音楽に付随するチルアウト、つまりクールダウンのためのダンスミュージックを中心にポピュラーの世界が繰り広げられる。それらがオートチューンやピッチシフターのような機械的な効果を及ぼすボーカルと合致し、トレンドの音楽が構築される。これらは考え方によっては、資本主義社会や現代的なテクノロジー、そして、無数の情報が氾濫する社会の中でどのように生きるべきかを探り、そしてそれを楽観的に乗り切ろうというアーティストなりの考えが音楽に通底している。

 

ナオの歌は驚くほど楽観的であり開放的な感覚に充ちている。これは年代の壁を越えたということでもある。かつて歌手は、若さを手放すことが難しくなるという悩みを持っていたが、概念上の架空のものに過ぎなかった。そういった何歳までに天職に就くというような考えに距離を置くことに決めたのである。それがある意味では吹っ切れたような感覚を生み出し、ベースラインを基調にしたディープハウスと掛け合わされ、驚くべきことに若々しい印象すら生み出している。これは年齢上の老いや若さではなく、人生に対する手応えが溌剌とした印象を生み出し、人生を生きているという実感が乗り移り、軽快なダンスポップナンバー「Wild Flowers」が作り出されたというわけである。しかも、それらがキャッチーでダイナミックな印象を放っている。

 

 

 「Wild Flower」

 

 

 

「Elevate」は、アーバン・コンテンポラリーを意識したトラックで、クインシーやマーヴィンといった80年代のきらびやかなR&Bを下地にして、その後に現代的なソウルナンバーを提供している。そういった中で「Happy People」は、ギターの録音を介して王道のポップソングに挑む。どちらかといえば、これは遠目から幸福な人々を歌っていて、歌手の幸福という概念が徐々に変化していくプロセスが捉えられている。プエルトリコやラテンアメリカの情熱と哀愁の合間にある音楽、そしてそれらが市井の人々の声を反映させたサンプリングと交互に繰り広げられる。ディープハウスはもとより、レゲトンの要素をからめた爽快な楽曲として楽しめる。

 

「Light Years」はマリブ・ステートやプールサイドを彷彿とさせる西海岸風のチルアウトである。ヨットロック風のギターで始まり、 まったりとしていて安らいだ感覚を持つバラード風のR&Bへと変遷する。ベースを起点として、リバーブを印象づける空間的なギターのアルペジオ、ナオのボーカルが合わさり、音楽の印象が決定づけられる。その後、この曲はドラマティックな雰囲気を帯びはじめ、シンセストリングスで雰囲気づけをし、豊かな情感を帯び始める。その後、ピアノの録音を交え、ボーカルは美麗な瞬間を象る。夕日を砂浜からぼんやりと眺めるときのあの美しい感覚だ。そしてサビではドラムフィルが入り、この曲はダイナミックな変遷を辿っていく。ボーカルも素晴らしく、華麗なビブラートが曲の雰囲気を盛り上げる。


続く「We All Win」ではイビサ島のバレアリックのサウンドを踏襲し、EDMの高らかな感覚を表現する。ユーロビート、レイヴ、ハウスを合致させ、ハリのあるサウンドを生み出す。この曲でもリゾートのダンスフロアの音楽性が維持され、リラックスした空気感を放っている。続いて、「Poolside」も同じ系譜に属するが、この曲ではよりポピュラーソングの側面が生かされ、サビでのアンセミックな響きが強調される。踊ることも聞き入ることも出来る絶妙な一曲である。

 

 

「30 Something」は、新しい世代のゴスペルソングのような趣を持つ。精妙なハモンド・オルガンをかたどったシンセの伴奏のイントロのあと、ベッドルームポップを系譜にあるバラードが続く。王道のポピュラーソングの構成をもとに、ギターの演奏のサンプリングの導入などを通じて構造に変化をもたらす。そしてサビでは、わかりやすいシンプルなフレーズが登場する。ここでは、旧来のバックボーカリストとしての役割を離れ、メインボーカリストとして活躍するに至った人生の流れが描かれている。それはまた本来の姿に生まれ変わったような瞬間が立ちあらわれる。この瞬間、聞き手としては歌手に少しだけ近づけたというような実感を持つ。これらはライブを通して歌手が培ってきた手応えが含まれている。それはアーティスト側と聞き手という本来であれば遠くに離れた空間を繋げるような役割を持つ。続く「Just Drive」では、同じような精妙な感覚をもとに、ダンサンブルな重力を持つナンバーを作り上げている。ベースラインの強いローエンドの出力に加え、グリッチの組み合わせが迫力をもたらしている。

 

たいてい、制作された順番に沿って曲が収録されることは多くはないと思われる。しかし、このアルバムは、面白いことに、 アーティストとしての人生のスナップショットやワンカットが曲ごとに順繰りに流れていくような気がする。部分的に何らかの情景としてぼんやりと伝わることもあるし、また、感覚的なものとして心に伝わってくることも。一見したところ、フルレングスとしては分散的であるように思えなくもない。しかし、しっかりと聞き進めていくと、何らかの一連の流れのようなものが備わっているのがわかる。それは音楽的なディレイクションとしてではなく、人生の流れや意識の流れのような感覚をどこかに併せ持っているのである。

 

本作はNaoがバックコーラスとしての音楽家のキャリアを歩み始め、いくつかの逡巡に直面し、そして、一つずつ克服していくような過程が刻みこまれ、最終的にはソロボーカリスト(個人)としての地位の確立というテーマに直結している。要するに、音楽作品が人生の一部分を反映していると称せるかもしれない。そして、それは、泣きたいような瞬間、心から快哉を叫びたくなるような素晴らしい時間をすべて内包している。シンガーは、バックボーカリストとして働いていた時代も、メインボーカリストに憧れることはあまりなかったというが、アルバムの終盤の曲を聴くかぎりでは、心の中でソロで活動することにようやく踏ん切りがついたという印象を抱く。そして、それは実に、2016年にBBCが取り上げた時点からおよそ九年目のことだった。

 

ソロシンガーとしての威風堂々たる雰囲気を捉えることも出来るのがアルバムの表題曲「Jupiiter」。おそらく、これは前作まではなかったオーラのようなものが身についた瞬間ではないか。アルバムの終盤はどうだろうか。グリッチを突き出したダンストラック「All of Me」ではチャペル・ローンのような2020年代のトレンドの歌手に引けを取らない実力を発揮する。アルバムのクローズはアコースティックギターをフィーチャーしたR&Bソングだ。前衛的なアプローチを図ったオルタネイトなR&Bも大きな魅力を感じるけれど、むしろ、こういったストレートな曲こそが、現代のUKソウルの最前線を象徴づけるといっても過言ではないでしょう。


 

 

 

90/100

 

 

Naoのニューアルバム『Jupiter』はソニーミュージックより2月21日に発売。詳細はこちら。 


 

「Elevate」