・Norah Jones 「Come Away With MeーAlternate Version」
12月にホリデイソング集「I Dream Of Christmas」のデラックスバージョンをリリースし、さらに年明けには、エンパイアステーツビルディングで、ビートルズの「Let It Be」の演奏を披露したノラ・ジョーンズ。
さて、今月リリースされた「Come Away With Me」は、2002年のグラミー賞を総なめしたアルバム「Come Away With Me」のオルタネイト・バージョン。しっとりとした哀愁漂うバラードソングを歌わせたら、ジョーンズの右に出るものなし、さらに、シンガーソングライターとしての渋さも出てきています。やはり良い曲だなあと痛感!!
今年2月1日にオノ・ヨーコのトリビュートアルバム「Ocean Child」のリリースを間近に控え、先行シングルとして発表された「Who Has Seen The Wind?」は今月のシングルリリースの中でも注目の一作となります。
アルバムの収録には、ジャパニーズ・ブレックファーストをはじめとする今最もホットなインディーアーティストが勢揃い。シングル「「Who Has Seen The Wind?」はトーキング・ヘッズのデイヴィット・バーンとヨ・ラ・テンゴと、インディーレジェンドがコラボレート。両者のオノ・ヨーコへの敬愛がたっぷりと感じられる音源となっています。
2022年1月13日にリリースされた「In the Eyes Of Our Love」もこれまでの音楽性と変わらず、ユミゾーマ節が炸裂したキャッチーでノリノリなシンセ・ポップ、または、ドン・ヘンリー、フィル・コリンズ時代の良質なソフト・ロックを彷彿とさせる一曲です。クリスティーナ・シンプソンのヴォーカルは、どのような暗鬱な気分であっても爽快な気分をもたらしてくれるはず。
パイングローヴは、今まさに、正統派のアメリカン・ロックバンドとしての歩みを進めつつあるように思え、新作の二曲収録のシングルでは、爽やかで、青春味あふれるロックを楽しむことが出来ます。これまでのアメリカン・ロックの系譜を正当的に受け継いだ良質なロックバンド、2022年の1月28日にラフ・トレードから、六作目のアルバム作品「11:28 and more」のリリースが予定されていますのでファンは即予約!
こちらは、UKのクラブミュージックシーンを沸かせているジェイムス・ブレイク。サウスロンドンのアーティスト。今月に入り、三作品のシングルをリリースしているジェイムス・ブレイクですが、新作スタジオ・アルバム「Friends That Break Your Heart」が10月8日に控えています。グロテスクなアルバムアートワークなので賛否両論を巻き起こしそうな作品ですが、それまではこのシングル、Spotify特典の二曲のシングルを聴いて、アルバムの発売を心待ちにしたいところです。
今月、アルバムの先行リリースという形で、「Say What You Will」「Life Is Not The Same」「Famous Last Words」の三作が既に発表されています。特に、「Famous Last Words」という楽曲は、今後のイギリスのクラブシーン、UKソウルシーンの潮流を変えてしまいそうな力を感じる作品として注目しておきたいところです。
最新シングル作「Famous Last Words」でジェイムス・ブレイクは、ディープソウルとクラシック音楽の融合に果敢に挑戦したような意図も伺えます。ストリングスのアレンジというのも上品な感じが漂っています。来月発売されるスタジオ・アルバム作「Friends That Break Your Heart」の他の収録曲の出来栄えがどうなるのかが見どころでしょう。しかし、現時点において、2020年代のUKクラブ・ミュージック最先端を行くのは、やはり、サウスロンドンのアーティスト、ジェイムス・ブレイクのよう。なんとなく、来年開催のブリット・アワードで一部門のウィナーに輝きそうな作品になるかもしれないと予測。もちろん、レディオ・ヘッドのトム・ヨークに近いアプローチ性を感じさせる楽曲で、そのあたりの音楽がお好きな方も要Check!!です。