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ベイエリアのSPDELLLINGがもたらす新しいロックソングのカタチ、R&Bとハードロック/メタルの融合



ベイエリアのエクスペリメンタル・ポップの名手クリスティア・カブラルが名乗るSPELLLINGは、先見の明を持つアーティストとして頭角を現し、ジャンルの境界を押し広げ、豊かな構想に満ちたアルバムと魅惑的なライブ・パフォーマンスで聴衆を魅了している。  


SPELLLINGは、2017年に絶賛されたデビューアルバム『Pantheon of Me』をリリースし、広く知られるようになった。 このアルバムでは、ソングライター、プロデューサー、マルチ・インストゥルメンタリストとしての彼女の天才的な才能があらわとなった。 2019年、カブラルはSacred Bonesと契約し、待望の2ndアルバム『Mazy Fly』をリリースし、彼女の芸術的ヴィジョンをさらに高め、音のパレットを広げた。 


2021年、彼女は画期的なプロジェクト『The Turning Wheel』をリリースし、31人のコラボレート・ミュージシャンによるアンサンブルをフィーチャーしたアルバムをオーケストレーション、セルフ・プロデュースし、アーティストとしてのキャリアを決定づける。このアルバムは満場一致の賞賛を受け、2021年のザ・ニードル・ドロップスの年間アルバム第1位を獲得。  SPELLLINGと彼女のバンド「The Mystery School」は、カブラルの特異なステージプレゼンス、バンドの素晴らしい音楽性、観客との精神的な交感による刺激的なライブパフォーマンスを広く知らしめることになった。


本日、待望の4thアルバム『Portrait of My Heart』が発売される。パーソナルな意味を持つ『Portrait of My Heart』は、SPELLLINGの親密さとの関係を探求、エネルギッシュなアレンジとエモーショナルな生々しさを唯一無二の歌声と融合させ、画期的なかソングライターとしての地位を確固たるものにするラブソングを届けている。 


SPELLLINGが進化を続け、新たな音楽的領域を開拓するにつれ、彼女は生涯一度のアーティストとしての地位を確固たるものにする。リスナーを別世界へと誘う美しいサウンドスケープを創り出す能力と、超越的なライブ・パフォーマンスにより、彼女の熱狂的なファンは後を絶たない。 リリースを重ねるたびに、SPELLLINGは私たちを彼女の世界への魅惑的な旅へと誘い、リスナーの心に忘れがたい足跡を残している。 


クリスティア・カブラルがSPELLLINGとしてリリースした4枚目のアルバムで、ベイエリアのアーティストは、高評価を得ている彼女のアヴァン・ポップ・プロジェクトを鏡のように変化させた。 カブラルが『Portrait of My Heart』で綴った歌詞は、愛、親密さ、不安、疎外感に取り組んでいる。従来の作品の多くに見られた寓話的なアプローチから、人間の心情を指し示すリアリスティックな内容に変化しています。 このアルバムのテーマに対する率直さはアレンジにも反映され、SPELLLINGのアルバムの中で最も鋭く直接的な作品となっている。 


初期のダーク・ミニマリズムから、2021年の『The Turning Wheel』の豪華なオーケストレーションが施されたプログレ・ポップ、それから新しい創造的精神の活力的な表現にいたるまで、カブラルはSPELLLINGが彼女が必要とするものなら何にでもなれることを幾度も証明してきた。推進力のあるドラム・グルーヴと "I don't belong here "のアンセミックなコーラスが印象的なタイトル・トラックは、このアルバムがエモーショナルな直球勝負に転じたことを強烈に体現しています。 メインのメロディが生まれた後、カブラルはこの曲をパフォーマーとしての不安を処理するツールとして使い、タイトでロック志向の構成を選びました。 この変化は、ワイアット・オーヴァーソン(ギター)、パトリック・シェリー(ドラムス)、ジュリオ・ザビエル・チェット(ベース)のコア・バンドによる、エネルギーと即時性を持つ幅広いシフトを反映させ、さらに彼らのコラボレーションがSPELLLINGサウンドの新たな輪郭を明らかにしている。 


クリスティア・カブラルは現在でも単独で作曲やデモを行なっているが、『Portrait of My Heart』の曲をバンドメンバーに披露することで、最終的に生き生きとした有機的な形を発見した。それは彼女の音楽の共有をもとに、一般的なロックソングを制作するという今作のコンセプトに表れ出た。 『The Turning Wheel』のミキシング・エンジニアを務めたドリュー・ヴァンデンバーグ、SZAのコラボレーターとして知られるロブ・バイゼル、イヴ・トゥモアの作品を手掛けたサイムンという3人のプロデューサーとの共同作業に象徴されるように。


主要なゲストの参加は、音楽性をより一層洗練させた。 チャズ・ベア(Toro y Moi)は「Mount Analogue」でSPELLLING名義で初のデュエットを披露、ターンスタイルのギタリスト、パット・マクローリーは「Alibi」のためにカブラルが書いたオリジナルのピアノ・デモを、レコードに収録されているクランチーでリフが効いたバージョンに変え、ズールのブラクストン・マーセラスは「Drain」にドロドロした重厚さを与えた。 各パートはアルバムにシームレスに組み込まれているにとどまらず、アルバムの世界の不可欠な一部のようになった。


多数の貢献者がいたことは事実ですが、結局、『Portrait of My Heart』はカブラル以外の誰のものでもありません。 「アウトサイダーとしての感情、過剰なまでの警戒心、親密な関係に無鉄砲に身を投じても、すぐに冷めてしまう性格など、これまでSPELLLINGとしては決して書きえなかった自分自身の内面について、大胆不敵に解き明そうとした」とカブランは説明している。

 

 

SPELLLING 『Portrait of My Heart』- Sacred Bones


 

 『Portrait Of My Heart』はジャズアルバムのタイトルのようですが、実際は、クリスティア・カブラルのハードロックやメタル、グランジ、プログレッシヴロックなど多彩な音楽趣味を反映させた痛快な作品です。ギター、ベース、ドラムという基本的なバンド編成で彼女は制作に臨んでいますが、レコーディングのボーカルにはアーティスト自身のロックやメタルへの熱狂が内在し、それがロックを始めた頃の十代半ばのミュージシャンのようなパッションを放っている。

 

上手いか下手かは関係なく、本作はシンガーのロックに対する熱狂に溢れ、それがバンド形式による録音、三者のプロデューサーの協力によって完成した。カブラルの熱意はバンド全体に浸透し、他のミュージシャンの心を少年のように変えてしまった。録音としてはカラオケのように聞こえる部分もあるものの、まさしくロックファンが待望する熱狂的な感覚やアーティストのロックスターへの憧れ、そういった感覚が合わさり、聞き応え十分の作品が作り出された。

 

SPELLLINGはシューゲイズのポスト世代のアーティストとして特集されることがあったのですが、最後に収録されている『Sometimes』のカバーを除き、シューゲイズの性質は希薄です。 もっとも、この音楽が全般的には英国のハードロックやエレクトロの派生ジャンルとして始まり、スコットランドのネオアコースティックやアートポップ、ドリームポップやゴシックロックと結びついて台頭したことを度外視すれば……。しかしながら、アーティストのマライア、ホイットニー・ヒューストンのようなR&Bやソウルの系譜に属するきらびやかなポップソングがバンドの多趣味なメタル/ハードロックの要素と結びつき、かなり斬新なサウンドが生み出されています。


また、その中には、ソングライターのグランジに対する愛情が漂うことにお気づきになられるかも知れません、Soundgardenのクリス・コーネルの「Black Hole Sun」を想起させる懐かしく渋いタイプのロックバラードも収録されている。音楽そのものはアンダーグランドの領域に近づく場合もあり、ノイズコアやグランドコアのようなマニアックな要素も織り交ぜられています。しかし、全般的には、ポピュラー/ロックミュージックのディレクションの印象が色濃い。四作目のアルバム『Portrait of My Heart』で、SPELLINGはロックソングの音楽に限界がないことを示し、そして未知なる魅力が残されていることを明らかにします。

 

 

アルバムはポスト世代のグランジに加えて、シューゲイズ/ドリーム・ポップのようなソングライティングと合致したタイトル曲「Portrait of My Heart」で始まります。曲はさほど真新しさはありませんが、宇宙的なサウンド処理がギターロックとボーカルの中に入ると、SF的な雰囲気を持つ近未来のプログレ風のポピュラーソングに昇華されます。また、例えば、ヒップホップで見受けられるドラムのフィルター処理や従来の作品で培ってきたストリングスのアレンジメントを交えて、ミニマルな構成でありながらアグレッシヴで躍動感を持つ素晴らしいロックソングを制作しています。


そして、カブラルは、ソウルミュージックからの影響を反映させつつ、叙情的なボーカルメロディーの流れを形作り、ロックともソウルともつかない独特なトラックを完成させている。オルタネイトなロックソングとしてはマンネリ化しつつある作曲性を彼女持ち前のモダンなソウルやヒップホップからの影響を元にし、新鮮味に溢れる音楽に組み替えている。これは異質なほど音楽の引き出しが多いことを伺わせるとともに、彼女の隠れたレコードコレクターとしての性格をあらわにします。それが最終的に、80年代の質感を持つハードロック/メタル風のポップソングにアウトプットされる。

 

SPELLLINGは、''ジャンル''という言葉が売り手側やプロモーション側の概念ということを思い出させてくれる。それと同時に、アーティストはジャンルを道標に音楽を作るべきではないということを示唆します。


二曲目「Keep It Alive」は、詳しい年代は不明ですが、80年代のMTV時代のポピュラーソングやロックソングを踏襲し、オーケストラのアレンジを通して普遍的な音楽とは何かを探ります。 歌手としての多彩なキャラクターも大きな魅力と言えるでしょう。この曲のイントロでは10代のロックシンガーのような純粋な感覚があったかと思えば、曲の途中からは大人なソウルシンガーの歌唱に変貌していく。曲のセクションごとにボーカリストとしてのキャラクターを変え、曲自体の雰囲気を変化させるというのはシンガーとしての才質に恵まれたといえるでしょう。


カブラルはカメレオンのようにボーカリストとしての性質を変化させ、少なからず驚きを与える。歌手としての音域の広さというのも、音楽全体にバリエーションをもたらしています。さらに音楽的にも注目すべき箇所が多い。例えば、明るい曲調と暗い曲調を揺れ動きながら、内面の感覚を見事にアウトプットしている。SPELLLINGの書くロックソングは遊園地のアトラクションのように飽きさせず、次から次に移ろい代わり、後の展開をほとんど読ませない。そして、聴くごとに意外な感覚に打たれ、音楽に熱中させる要因を形づくる。これはまさに、アーティスト自身がロックソングに夢中になっているからこそ成しうることなのでしょう。そしてさらに、その情熱は、聞き手をシンガーの持つフィールドに呼び入れる奇妙なカリスマ性へと変化していく。

 

序盤では「Alibi」がバンガーの性質が色濃い。アリーナ級のロックソングを現代的なアーティストはどのように処理すべきなのか。そのヒントがこの曲には隠されている気がします。 リズムギターの刻みとなるバッキングに対して、ポップセンスを重視したスタジアム級の一曲を書き上げています。


イントロの後の、Aメロ、Bメロでは、快活で明るいイメージとは対象的にナイーブな感覚を持つ音楽性と対比させ、秀逸なソングライティングの手腕を示しています。この曲ではソロシンガーとしての影響もあってか、バンドアンサンブルの入りのズレがありますが、間のとり方が合わない部分もあえてレコーディングに残されている。音を過剰に修正したりするのではなくて、各楽器のフィルの入り方のズレのような瞬間をあえて録音に残し、ライヴサウンドのような音楽の現実性を重視している。こういった欠点は微笑ましいどころか、音に対する興味を惹きつけることがある。音楽としても面白さが満載です。プログレのスペーシーなシンセが曲の雰囲気を盛り上げる。

 

「Waterfall」は、ホイットニー・ヒューストンの系譜にある古き良きポピュラーソングに傾倒している。簡素なギターロックソングとしても存分に楽しめますが、特にボーカルの音域の広さが凄まじく、コーラスの箇所では3オクターブ程度の音域を披露します。そして、少し古典的に思えるロックソングも、Indigo De Souzaのようなコーラスワーク、それから圧倒的な歌唱力を部分的に披露することで、曲全体に適度なアクセントを付与している。ストレートなロックソングを中心にこのアルバムの音楽は繰り広げられますが、他方、ソウルやポピュラーシンガーとしての資質が傑出しています。ボーカルを一気呵成にレコーディングしている感じなので、これが曲の流れを妨げず、スムーズにしている。つまり、録音が不自然にならない理由なのでしょう。また、曲自体がそれほど傑出していないにもかかわらず、聞きいらせる何かが存在するのです。

 

そんな中、MVにちなんで言うと、カブラルのR&Bシンガーとしての才覚がきらりと光る瞬間がある。SPELLLINGはハスキーで渋いアルトの音域の歌声と、それとは対象的な華やかなソプラノの音域の歌声を同時に歌いこなす天賦の才に恵まれています。


「Destiny Arrives」は、おそらくタイトルが示す通り、デスティニーズ・チャイルドのようなダンサンブルなR&B音楽を踏襲し、それらを現代的なトラックに仕上げています。この曲はバンガー的なロックソング、あるいはバラード調のソウルとしてたのしめるでしょう。ピアノ、ホーン、シンセのアルペジオなどを織り交ぜながら、曲の後半の感動的な瞬間を丹念に作り上げてゆく。もはや使い古されたと思われる作曲の形も活用の仕方を変えると、まったく新しい音楽に生まれ変わる場合がある。そんな事例をカブラン、そしてバンドのメンバーやプロデューサーは示唆しているわけです。


「Ammunition」は、しっとりとしたソウル風のバラードで聞き入らせるものがある。全体的なレコーディングは完璧とは言えないかもしれませんが、音楽的な構成はきわめて優れています。ここでは部分的な転調を交えながら、曲を明るくしたり暗くしたりという色彩的なパレットが敷き詰められている。そして最終的には、アウトロにかけて、この曲は直情的な感覚のメタルやロックソングへと移ろい変わっていく。つまり、この曲にはメタルとソウルという意外な組み合わせを捉えることができます。

 

 

 「Destiny Arrives」

 

 

 

 アルバムの中盤でも聞かせる曲が多い。バンドアンサンブルはR&Bの境界を越え、ファンク・グループとしての性質が強める瞬間がある。例えば、トロイモアとのロマンティックなデュエットが繰り広げられる「Mount Analogue」ではベースがブルースや古典的なファンクのスケールを演奏してスモーキーな音楽を形成している。これらのオーティス・レディングのような古典的なR&Bのスタイルは、SPELLLINGのボーカルが入るや否や、表向きの音楽のキャラクターが驚くほど豹変する。時代に埋もれてしまった女性コーラスグループのような音楽なのか、ないしはモダンソウルの質感を帯び、聞き手を古いとも新しいともいえない独特なフィールドに招き入れる。バックバンドの期待に応えるかのように、カブラルはしっとりした大人の雰囲気のある歌を披露している。さらに、マライア、マドンナ、ヒューストンのような80年代の普遍的なポピュラーを現代に蘇らせています。

 

そういった中で、グランジのニュアンスが登場する場合もある。「Drain」はタイトルはNirvanaのようですが、実際はSoundgardenを彷彿とさせる。ギターのリフもサウンドガーデンに忠実な内容となっています。そして、この曲はクリス・コーネルの哀愁ある雰囲気に満たされていて、バックバンドも見事にそれらのグランジサウンドに貢献しています。これは、カブラルという2020年代の歌手によって新しくアップデートされたポスト・グランジの代名詞のようなトラックと言えるかもしれません。


プロデュースのサウンド処理も前衛的なニュアンスがまれに登場します。音楽の土台はサウンドガーデンの「Black Hole Sun」ですが、曲の後半では、Yves Tumorのようなモダンでアヴァンなエクスペリメンタルポップ/ハイパーポップに変化していく。この曲ではグランジにひそむポップネスという魅力が強調されています。そして、実際的に聴きこませるための説得力が存在する。

 

「Satisfaction」はストーンズ/ディーヴォのタイトルのようですが、実際はヘヴィメタルのテイストが満載です。ギターの大きめの音像を強調し、グラインドコアのようなヘヴィネスを印象付けるが、それほどテンポは過剰なほど早くならない。実際的にはストーナーロックのようにずしりと重く、KYUSSのようなワイルドなロックサウンドを彷彿とさせる。たとえ、それがコスプレに過ぎぬとしても、歌手は直情的なメタルのフレーズの中で圧巻の熱量を示すことに成功している。曲の後半ではメタルのギターリフを起点に、BPMをガンガン早めて、最終的にはグラインド・コアのような響きに変わる。ナパーム・デスのようなスラッシーなディストーションギターが炸裂する。

 

感情的には暗いものから明るいものまで多面的な心情を交えながら、 アルバムは核心となる部分に近づいていく。「Love Ray Eyes」は現代的なロックソングとして見ると、古典的な領域に属しているため、新しい物好きにとっては古いように思えるかもしれません。しかし、不思議と聴きのがせない部分がある。ギターのミュートのバッキングにせよ、シンプルなリズムを刻むドラムにせよ、ボーカリストとの意思疎通がしっかりと取れている気がします。そしてバンドアンサンブルとしてはインスタントであるにしても、穏和な空気感が漂っているのが微笑ましい。ストレートであることを恐れない。この点に、『Portrait of My Heart』の面白さが感じられるかもしれません。また、それは同時に、クリスティア・カブラルの声明代わりでもあるのでしょう。


「Sometimes」はご存知の通り、My Bloody Valentineのカバーソング。シンセやギターの演奏自体が原曲に忠実でありながら、別の曲に生まれ変わっているのが素晴らしい。それはカブラルのポップシンガーとしての才覚が珠玉の名曲を生まれ変わらせたのか。もしくは、シンガーの類い稀な情熱が曲を変容させたのだろうか。いずれにしても、このアルバムを評する際にいちばん大切なのは、アーティストが音楽を心から楽しんでいて、それが受け手にしっかり伝わってくるということでしょう。ロックするというのは何なのかといえば、聞き手の心を揺さぶるほど狂乱しまくること。それが伝播した時に名曲が出てくる。多くのミュージシャンには音楽を心から楽しむということを忘れないでもらいたいですね。

 

 

 

 

86/100

 

 

 

「Alibi」

 

 

 

・SPELLLINGのニューアルバム『Portrait of My Heart』はSacred Bonesから発売中です。アルバムのストリーミングはこちら


*初掲載時にアーティスト名に誤りがございました。正しくはSPELLLINGです。訂正とお詫び申し上げます。

 



Midwest(中西部)というのは、テキサスと並んで、アメリカの中でも最もワイアードな地域ではないかと思う。それは異なる文化や生活スタイルが折り重なる地域だからなのではないだろうか。ワイアードというのは、変わってはいるが、魅力的な面も大いにあるということ。ミッドウェストは、都市的な気風を持ちながらも、田舎性を併せ持ち、独特のコミュニティがおのずと構築される。先日、Cap n’ Jazzのメンバーが「Still Living(まだ生きている!!)」というカットソーのシャツを着て、写真に写っていたのを見たとき、なにか安堵するものがあった。音楽ファンとしては、元気でいるぜと対外的にアピールしてくれることが一番の幸せだからだ。

 

グランジやスロウコアを生み出したシアトル/アバディーンとならび、中西部のシカゴは、Tortoise,Cap N' Jazz,Ministry、スティーヴ・アルビニを輩出したことからも分かる通り、アメリカのアンダーグラウンドミュージックの発信地でありつづけてきた。古くはTouch & Go、現在はPolyvinlの本拠地だ。他でもなく、近年、自分が最も注目してきたのは中西部である。また、その中には、地理的には異なる北部に該当するが、(ボストンや)ペンシルベニアなどのラストベルトの地帯にも注目していた。この地域は、工業地帯で、NINなどインダストリアルな響きを持つ音楽が出てくる。ただ、印象としては、工業的な生産などが下火になるにつれて、トレント・レズナーのような天才は出てこなくなった。そして、アイオワなどのより田舎の地域に音楽のシーンは変遷していった。なぜなら、工業的な音が街から徐々に消えてしまったからである。

 

シカゴのFacsは、志を同じくするシカゴのユニット''Disappears''の後進ともいえるバンドである。彼らの音楽性はアートパンク、もしくはイギリス風に言うなら、ポストパンクに属するが、少なくとも、ボストンやワシントンDCのハードコア、シカゴのポスト世代のパンクを受け継ぐトリオである。ニューヨークをはじめとする、従来のハードコアパンクは激情的であったが、時代を経ると、インテリジェンスの側面を押し出すようになった。語弊はあるかもしれないが、頭脳がおろそかでは、パンクやオルトロックソングは出来ないのである。とくに、Facsは、ミニマリズムと空間を駆使し、アブストラクトでモダンなアートロックを創り出し、ポストパンクとポストロックの交差点に立つダークで推進力のある音楽を奏でる。彼らは、2018年のデビューアルバム『Negative Houses』において、音楽を最も強固なリズムの基盤まで削ぎ落とし、2020年の『Void Moments』と翌年の『Present Tense』では、より実験的でメロディを付け加えた。


Disappearsのベーシスト、デイモン・カルルエスコが自身のビジュアル・アートとエレクトロニック・プロジェクト、Tüthに専念するために脱退し、バンドは2016年後半に結成された。たが、 残されたギタリスト/ヴォーカリストのブライアン・ケース、ギタリストのジョナサン・ヴァン・ヘリック、ドラマーのノア・レガーは一緒に音楽を作り続けたいと考えた。ケースはベースに転向し、プロジェクト名をFacsに改めた。 ウェブオンラインでデモを投稿後、バンドはトラブル・イン・マインドと契約し、2017年6月にシカゴのエレクトリカル・オーディオ・スタジオでジョン・コングルトンとデビュー・アルバム『Negative Houses』をレコーディングした。


2018年3月の『Negative Houses』リリース直前に、ヴァン・ヘリックがFacsを脱退。 その後、ケースはギターに戻り、バンドは旧友である元We Regazziのドラマー、アリアンナ・カラバにベースの後任を頼んだ。セカンド・アルバムを制作するため、Facsはジョン・コングルトンと再会し、ブライアン・ケースのエレクトロニック・プロジェクト”Acteurs”のメンバーであるジェレミー・レモスとも仕事をした。 カラバとレジェのインタープレイに焦点を当て、ケースのメルヘンチックなギターのテクスチャーも加えた『Lifelike』は、2019年3月にリリースされた。 Trouble in Mindから2020年3月にリリースされた『Void Moments』では、バンドのメロディックな側面が顕在化した。 この年末、Facsのメンバーはスタジオに戻り、Electrical Audioのエンジニア、サンフォード・パーカーと一緒に仕事をし、一連の創作のプロセスを通じて自発的なアプローチをとった。続いて、4枚目のアルバム『Present Tense』は2021年5月にリリースされた。




今回、2018年にデビューアルバム『Negative Houses』をリリースする直前にグループから離れたオリジナルメンバー、ジョナサン・ヴァン・ヘリックが、長年のベーシスト、アリアンナ・カラバに代わってカムバックしたことによって、新たな活力と観点がもたらされた。ヴァン・ヘリックが在籍していた頃と、ブライアン・ケースや強力なプレイで知られるドラマー、ノア・レガーとともにDisappearsに在籍していた頃とでは、役割分担が明らかに変わっている。 この役割の逆転は、バンドのダイナミズムを強調し、さらに以前とは異なる音楽的視点を提供し、現在ではトリオの長年のコラボレーションを、ある程度の距離と時間をおいて下支えしている。


ブライアン・ケースは、「Wish Defense」の歌詞はドッペルゲンガーや 「替え玉」をテーマにしていて、自分自身と向き合い、自分の考えや動機を観察するというアイデアに取り組んでいると述べている。テーマは内的な闘いで、自分ともう一人の自分のせめぎ合いでもある。ブライアン・ケースによれば、最終的な感情は次のような内容に尽きるのだという。「......ろくでなしに負けるんじゃない、この瞬間の向こうに何かがある、それは希望のようなものだ」


「Wish Defense 」のアートワークは、原点回帰を意味する。これは「Negative Houses」のアートワークへのさりげない言及でもあり、アルバムのモノクロの暗さとミニマリズムに回帰している。本作のチェッカーボードは、ジャケットの前面と中央に印刷された歌詞と鏡のように映し出され、いたるところに自己を映し出している。


『Wish Defence』は二人の著名なエンジニアのリレーによって完成に導かれた。シカゴの代表的なミュージシャン、スティーヴ・アルビニが生前最後にエンジニアを務めた作品である。 スティーブが早すぎる死を遂げる直前の2024年5月初旬、シカゴのエレクトリカル・オーディオ・スタジオで2日間レコーディングされ、その24時間後、著名なエンジニアでデビュー当時からの友人でもあるサンフォード・パーカーがセッションの仕上げに入り、ヴォーカルとオーバーダブの最後の部分をトラッキングした。 

 

スティーヴ・アルビニはご存知のとおり、昨年5月7日に亡くなった。このアルバムは半ば忘れ去られかけたが、ジョン・コングルトンがそのバトンを受け継いだ。長年の共同制作者のコングルトンは、アルビニの遺志を引き継ぎ、エレクトリカル・オーディオのAルームで、テープから外し、セッションに関するアルビニのメモを使い、アルバムをミックスして、このアルバムを完成させた。



FACS 『Wish Defence』/  Trouble In Mind






スティーヴ・アルビニのサウンドは1980年代から一貫しているが、少しずつ変化している。例えば、Big Blackのようなプロジェクトは、ほとんどデモテープのような音質であり、MTRのマルチトラックのようなアナログ形式でレコーディングが行われていたという噂もある。アルビニのギターは、金属的な響きを持ち、まるでヘヴィメタルのようなサウンドのテイストを放っていた。その後、ルイヴィルのSlintのアルバムでは、ギタートラックのダイナミック・レンジを極限まで拡大させ、他のベースやドラムが埋もれるほどのミキシング/マスタリングを施した。また、ベースに激しいオーバードライヴを掛けるのも大きな特徴なのではないか。

 

こういったアンバランスなサウンドスタイルが俗に言う「Albini Sound」の基礎を形成したのだ。その後、アルビニは、Nirvanaの遺作『In Utero』で世界的なプロデューサー(生前のアルビニは、プロデューサーという言葉を嫌い、エンジニアという言葉を好んだ。「自分は業界人ではなく、専門的な技術者」という、彼なりの自負であろうと思われる)として知られるようになった。この90年代のレコーディングでは、ギターの圧倒的な存在感は維持されていたが、デイヴ・グロールのドラムも同じくらいの迫力を呈していた。90年代に入り、楽器ごとの音圧のバランスを重視するようになったが、依然として「ロックソングの重力」が強調されていた。アルビニのサウンドは、聴いていると、グイーンと下方に引っ張られるような感覚がある。以後、アルビニは、ロバート・プラントの作品を手掛けたりするうち、シカゴの大御所から世界的なエンジニアとして知られるようになった。最近では、アルビニは、MONOのアルバムも手掛けているが、ポストパンクというジャンルに注目していただろうと推測される。まだ存命していれば、この後、イギリスのポストパンクバンドの作品も手掛けていたかもしれない。

 

シカゴのFacsのアルバムは、 アルビニのお膝元である同地のエレクトリカル・オーディオ・スタジオで録音されたというが、奇妙な緊張感に充ちている。何かしら、真夜中のスタジオで生み出されたかのようで、人が寝静まった時間帯に人知れずレコーディングされたような作品である。トリオというシンプルな編成であるからか、ここには遠慮会釈はないし、そして独特の緊張感に満ちている。Facsはおそらく馴れ合いのために録音したのではなく、プロの仕事をやるためにこのアルバムを録音し、作品として残す必要があったのである。まるでこのアルバムがアルビニの生前最後の作品となるものとあらかじめ予測していたかのように、ケースを中心とするトリオはスタジオに入り、たった二日間で7曲をレコーディングした。これは驚愕である。『Wish Defense』は、80年代のTouch & Goの最初期のカタログのようなアンダーグラウンド性とアヴァンギャルドな感覚に充ちている。どれにも似ていないし、まったく孤絶している。

 

 

『Wish Defense』は、シンプルに言えば、イギリスの現行のポストパンクの文脈に近い。例えば、今週、奇しくもリリース日が重なったブリストルのSquid、ないしは、Idlesのデビュー当時のようなサウンドである。また、カナダのインディーロックバンド、Colaを思い浮かべる方もいるかもしれないし、日本のNumber Girlのセカンドアルバム『Sappukei』を連想する人もいるかもしれない。いくらでも事例を挙げることは出来るが、Facsは誰かのフォロワーにはならずに、オリジナルサウンドを徹底して貫いている。なぜなら、かれらの音楽は、中西部の奥深い場所から出てきたスピリットのようなものであり、上記のバンドに似ているようでいて、どれにも似ていないのである。もちろんサウンドの側面で意図するところも異なる。先にも述べたように、まるで四人目のメンバーにスティーヴ・アルビニが控えているかのようで、しかも、いくつかの曲のボーカルでは、アルビニ風の「Ha!」という特異なシャウトも取り入れられている。

 

そして、今回のアルビニ/コングルトンのサウンドは、ミックスの面でバランスが取れている。どの楽器が主役とも言えず、まさにトリオの演奏全体が主役となっていて、ボーカル、ギター、ベース、ドラムというシンプルな編成があるがゆえ、一触即発の雰囲気に満ちている。たとえば、オープナー「Taking Haunted」は、アルビニのShellac、ヨウのJesus Lizardに近く、グランジ・サウンドがベースラインを中心に構築される。ダークであり、90年代のアリス・イン・チェインズのような重力があるが、これらにモダンな要素をもたらすのが、ギターのピックアップの反響を増幅させ、倍音の帯域のダイナミクスを増強させたサウンドである。アトモスフェリックなギター、タムを中心とする音の配置を重視したタイトなドラム、それから、ケースのスポークンワードに近いボーカルが幾重にも折り重なっていく。ボーカルは重苦しく、閉塞感があり、ダークだが、その中にアルビニの最初期のボーカルからの影響も捉えられる。ニヒリズムを濃縮させたようなブライアン・ケースのボーカル、これは現実主義者が見た冷ややかなリアリズムであり、彼は決して目の前にある真実をごまかしたりしない。これらのストイックな風味を持つサウンドは、アルバムの序盤の独特な緊迫感にはっきりと乗り移っている。

 

2曲目の「Ordinary Voice」は画期的である。モグワイの最新作では惜しくも示しきれなかったポストロック/マスロックの新機軸を提示する。Big Blackの音楽性を彷彿とさせるメタリックなギターは、Dave Fridmann(デイヴ・フリッドマン)のマスタリングをはっきりと思い起こさせる。テープサチュレーターのような装置で最初の音源を濾過したようなサウンドで、ギターのフィードバックを強調させながら、アトモスフェリックなサウンドを組み上げていく。ざっくりとしたハイハットの4カウントが入ると、Facsのライブを間近で聴いているような気分になる。アトモスフェリックなギター、基音と対旋律を意識したベース、そして、和音的な影響を及ぼすドラム(ドラムは、リズムだけの楽器ではなく、和音や旋律の側面でも大きな影響をもたらす場合がある)そして、スロウテンポのタムが、これらのサウンドをぐるぐる掻き回していくような感じである。その中で、マイナー調のギターの分散和音が登場し、この曲のイメージをはっきりと決定づける。まさしくこの瞬間、オルタナティヴの音楽の魅力が真価をあらわすという感じなのである。そのあと、ドラムスティックでカウントを取り、曲はスムーズに転がっていく。ここにも、ケースのボーカリストとしてのニヒリスティックな性質が滲んでいる。そして、それは最終的に、バンドサウンドのタイトさと相まって、クールな印象をもたらす。

 

 

 「Ordinary Voice」

 

 

 

その後、このアルバムの音楽の世界は、シカゴの最深部に向かうのではなく、シアトルのアバディーンに少し寄り道をする。三曲目の「Wish Defense」では、例えば、Jesus Lizard、Melvins、それよりも古い、Green River、Mother Love Boneといったハードロックやメタルの範疇にある最初期のグランジを踏襲して、ベースを中心に構成が組み上げられていく。この曲では、例えば、デイヴィッド・ヨウのような90年代のメタリックなシャウトは登場しないが、楽節の反復ごとに休符を強調させる間の取れたミニマリズムの構成の中に、一貫して怜悧で透徹したブライアンのスポークンワードがきらめく。それは、暗闇の中に走る雷の閃光のようなものである。


そして、同じフレーズを繰り返しながら、バンドサウンドとしての熱狂的なポイントがどこかを探ろうとする。結果的には、昨年の秋頃、当サイトのインタビューバンドとして紹介したベルリンのバンド、Lawns(Gang of Fourのドラマー、トビアス・ハンブルが所属している)に近いサウンドが組み上げられていく。これらは、アルビニ/コングルトンという黄金コンビのエンジニアリングによって、聴いているだけで惚れ惚れしてしまうような艶やかな録音が作り上げられている。デイヴ・グロールのドラムのオマージュも登場し、バス、タムの交互の連打という、Nirvanaの曲などでお馴染みのドラムのプレイにより、曲のエナジーを少しずつ引き上げていく。少なくとも、このバンドの司令塔はドラムであり、アンサンブルを巧みに統率している。



アルバムの多くの曲は、似通った音楽のディレクションが取り入れられている。また、FACSのメンバーにせよ、録音の仕上げに取り組んだエンジニアにせよ、楽曲自体のバリエーションを最重視しているわけではないと思う。ところが、同じタイプの曲が続いたとしても、飽きさせないのが不思議である。そして、最も大切なのは、バンドのメンバーの熱量がレコーディングに乗り移っているということ。「A Room」では、Fugaziのようなサウンドをモチーフにし、ポストロックの曲が組み上げられる。しかし、Fugaziやその前身であるOne Last Wish、Rites Of Springに近いテイストがある一方、ギターのアルペジオにはミッドウェスト・エモや、それ以前のオリジナル・エモの影響が感じられる。従来のセンチメンタルな感覚ではなく、それとは対極的なNINのようなダークなフィーリングによってエモーショナルな質感が生みだされる。さらにバンドサウンド全般は、Sonic Youthの最初期のようにアヴァンギャルドということで、アメリカの多角的な文化的な背景や音楽観が無数にうごめくような一曲となっている。まさに、ワシントンDC、シカゴ、ニューヨークの従来のミュージックシーンが折り重なったような瞬間だ。

 

アルバムの序盤では、表向きには、不協和音、ミュージック・セリエル、ミュージック・コンクレートの要素がことさら強調されることはない。ただ、不協和音や歪みが強調されるのが、続く「Desire Path」となる。これはまた、Number Girl(向井秀徳/田淵ひさこのサウンド)を彷彿とさせる。あいかわらず、曲調そのものは、ダークで重苦しさに充ちているが、ある意味では、これこそが”オルタナティヴ・ロックの本質”を示唆している。イントロの後、ギターの波形を反復させながら、そこに、フェーザー、ディレイ、リバーブをかけ、グルーヴを作り出す。曲全体のイメージとしては、アブストラクトなアートパンクに変わるが、情報量の多いサウンドをまとめているのが、ドラムのリムショットを強調させたしなやかなビート。これらは、ドラムのダイナミックレンジを強調させ、ドラムの圧倒的な存在感を引き出し、ライヴサウンドに近づけるという、スティーヴ・アルビニの特徴的なサウンドワークを楽しむことが出来ると思う。

 

こういった曲が続けば、このアルバムは佳作の水準に留まったかもしれない。しかし、それだけでは終わらないのがすごい。その点がおそらく、今後の評価を二分させる要因ともなりえるかもしれない。「Sometimes Only」は、アンダーグランドのレベルの話ではあるが、オルタナティヴの稀代の名曲だ。本作の二曲目に収録されている「Ordinary Voice」と並んで、2020年代のオルタナティヴロック/ポストロックのシンボリックな楽曲となるかもしれない。2000年代以降は、オルタナティヴという言葉が宣伝のキャッチコピーみたいに安売りされるようになってしまい、結局、明らかにそうではない音楽まで”オルタナティヴ”と呼ばれることが多くなった。


断っておくと、このジャンルは、ミーハーな気分で出来るものではないらしいということである。どちらかといえば、求道者のような資質が必要であり、本来は気楽に出来るようなものではない。なぜなら、王道ができないのにもかかわらず、亜流が出来るなんてことはありえない。曲の土台を支えるのは、アルビニの系譜にあるニヒリスティックなボーカル、ハードコアパンクの派生ジャンルとして登場したエモである。曲の最後の仕上げには、Don Caballeroが使用したアナログ機器によりBPMを著しく変速させる本物のドリルが登場する。まさしく、シカゴ出身のバンドにしかなしえない偉業の一つ。この曲は、ミッドウェストらしい気風を感じさせる。

 

「Albini Sound」の不協和音の要素である「調和というポイントから遠ざかる」というのは、西洋美学の基礎である対比の概念に根ざしていて、調和がどこかに存在するからこそ、不調和が併存するということである。ここにあるのは、単なる音の寄せ集めのようなものではなく、ユング的な主題を通して繰り広げられる実存の探求である。そして、調和がどこかに存在しつつも、不協和音が力強く鳴り響くという側面では、''現代のアメリカ''という国家の様相を読み解くことも出来る。それは、中西部からの叫びのようなもので、苛烈なディストーションギターの不協和音が本作のエンディングに用意されている。そして、その”本物の音”に接した時、一般的な報道では見ることの叶わない中西部の実像のようなもの、そして、そこにリアルな感覚を持って力強く生きぬく市井の人々の姿が、音楽の向こうからぼんやりと浮かび上がってくるのだ。

 

 

 

94/100 

 

 



2025年度のグラミー賞授賞式が昨夜2月2日、ロサンゼルスのCrypto.comアリーナで開催されました。 


今年のノミネート総数11部門で首位に立ったビヨンセは、三部作の最新作「Cowboy Carter(カウボーイ・カーター)」で初めて年間最優秀アルバム賞を受賞し、黒人アーティストとして初めて最優秀カントリー・アルバムを受賞しました。 ビヨンセの授賞の瞬間の感動的な映像は下記よりご覧下さい。



一方、天文学的なストリーミング再生数を記録したケンドリック・ラマーのヒットソング「Not Like Us」は、ノミネートされた5部門すべてを独占しました。彼は一昨年、ビヨンセとステージで共演しています。年間最優秀楽曲賞、年間最優秀レコード賞、最優秀ラップ・ソング賞、最優秀ラップ・パフォーマンス賞、最優秀ミュージック・ビデオ賞です。両者ともに米国のミュージックシーンで根強い人気を誇っています。



さらに、7部門にノミネートされていたイギリスのチャーリーXCXは、「brat」でダンス/エレクトロニック・アルバムと最優秀レコーディング・パッケージを受賞し、「Von Dutch」は最優秀ダンス・ポップ・レコーディング賞を受賞しました。 劇的な復活を遂げたセント・ヴィンセントはオルタナティヴ・ミュージック部門を席巻し、「All Born Screaming」で最優秀オルタナティヴ・アルバム賞、「Flea」で最優秀オルタナティヴ・ミュージック・パフォーマンス賞、「Broken Man」で最優秀ロック・ソング賞に輝いた。 チャペル・ローンは最優秀新人アーティストに選ばれました。


また、グラミー賞最優秀オーディオブック、ナレーション&ストーリーテリング録音賞を受賞したジミー・カーター元米大統領は、死後、グラミー賞史上最高齢の受賞者となった。ジミー・カーター氏は、レコード・コレクターとして知られ、大統領在任中にお気に入りのレコードをホワイトハウスに所蔵していたほどの音楽愛好家でした。


ビリー・エイリッシュ、チャーリー・XCX、チャペル・ローン、サブリナ・カーペンター、ドーチ、レイ、テディ・スウィムス、シャブージー、シャキーラらが出演した今年の授賞式は、再びトレヴァー・ノアが司会を務め、ロサンゼルスの山火事救済活動を支援する募金活動も兼ねていました。2025年のグラミーのノミネート、及び、受賞者リストは以下をチェックしてみて下さい。



Grammy Awards 2025


Album of the Year


André 3000 – New Blue Sun

⭐︎Beyoncé – Cowboy Carter

Billie Eilish – Hit Me Hard and Soft

Chappell Roan – The Rise and Fall of a Midwest Princess

Charli XCX – Brat

Jacob Collier – Djesse Vol. 4

Sabrina Carpenter – Short n’ Sweet

Taylor Swift – The Tortured Poets Department


Song of the Year


Beyoncé – Texas Hold ’Em

Billie Eilish – Birds of a Feather

Chappell Roan – Good Luck, Babe!

⭐︎Kendrick Lamar – Not Like Us

Lady Gaga & Bruno Mars – Die With a Smile

Sabrina Carpenter – Please Please Please

Shaboozey – A Bar Song (Tipsy)

Taylor Swift Featuring Post Malone – Fortnight


Best Latin Pop Album


Anitta – Funk Generation

Kali Uchis – Orquídeas

Kany García – García

Luis Fonsi – El Viaje

⭐︎Shakira – Las Mujeres Ya No Lloran


Best New Artist


Benson Boone

Doechii

Chappell Roan

⭐︎Khruangbin

Raye

Sabrina Carpenter

Shaboozey

Teddy Swims


Best Country Album


⭐︎Beyoncé – Cowboy Carter

Chris Stapleton – Higher

Kacey Musgraves – Deeper Well

Lainey Wilson – Whirlwind

Post Malone – F-1 Trillion


Best Pop Vocal Album


Ariana Grande – Eternal Sunshine

Billie Eilish – Hit Me Hard and Soft

Chappell Roan – The Rise and Fall of a Midwest Princess

⭐︎Sabrina Carpenter – Short n’ Sweet

Taylor Swift – The Tortured Poets Department


Best Rap Album


Common & Pete Rock – The Auditorium Vol. 1

⭐︎Doechii – Alligator Bites Never Heal

Eminem – The Death of Slim Shady (Coup de Grâce)

Future & Metro Boomin – We Don’t Trust You

J. Cole – Might Delete Later


Best Contemporary Classical Composition


Andrea Casarrubios – Casarrubios: Seven for Solo Cello

Decoda – Coleman: Revelry

Esa-Pekka Salonen, Fleur Barron, Nicholas Phan, Christopher Purves, Axelle Fanyo & San Francisco Symphony Chorus & Orchestra – Saariaho: Adriana Mater

Eighth Blackbird – Lang: Composition as Explanation

⭐︎Los Angeles Philharmonic, Gustavo Dudamel & Los Angeles Master Chorale – Ortiz: Revolución Diamantina


Best Classical Compendium


Amy Porter, Nikki Chooi, Buffalo Philharmonic Orchestra & JoAnn Falletta – Lukas Foss: Symphony No. 1 & Renaissance Concerto

Andy Akiho & Imani Winds – BeLonging

Danaë Xanthe Vlasse, Royal Philharmonic Orchestra & Michael Shapiro – Mythologies II

Experiential Orchestra, James Blachly & Curtis J Stewart – American Counterpoints

⭐︎Los Angeles Philharmonic, Gustavo Dudamel & María Dueñas – Gabriela Ortiz: Revolución Diamantina


Best Classical Compendium


Amy Porter, Nikki Chooi, Buffalo Philharmonic Orchestra & JoAnn Falletta – Lukas Foss: Symphony No. 1 & Renaissance Concerto

Andy Akiho & Imani Winds – BeLonging

Danaë Xanthe Vlasse, Royal Philharmonic Orchestra & Michael Shapiro – Mythologies II

Experiential Orchestra, James Blachly & Curtis J Stewart – American Counterpoints

⭐︎Los Angeles Philharmonic, Gustavo Dudamel & María Dueñas – Gabriela Ortiz: Revolución Diamantina


Best Arrangement, Instruments and Vocals


Cody Fry Featuring Sleeping at Last – The Sound of Silence

John Legend – Always Come Back

⭐︎Säje Featuring Regina Carter – Alma

Willow – Big Feelings

The 8-Bit Big Band Featuring Jonah Nilsson & Button Masher – Last Surprise (From “Persona 5”)


Best Arrangement, Instrumental or A Cappella


Béla Fleck – Rhapsody in Blue(Grass)

Henry Mancini & Snarky Puppy – Baby Elephant Walk (Encore)

⭐︎Jacob Collier Featuring John Legend & Tori Kelly – Bridge Over Troubled Water

Säje – Silent Night

Scott Hoying Featuring Säje & Tonality – Rose Without the Thorns


Best Musical Theater Album


⭐︎Hell’s Kitchen

Merrily We Roll Along

The Notebook

The Outsiders

Suffs

The Wiz


Best Spoken Word Poetry Album


Malik Yusef – Good M.U.S.I.C. Universe Sonic Sinema Episode 1: In the Beginning Was the Word

Omari Hardwick – Concrete & Whiskey Act II Part 1: A Bourbon 30 Series

Queen Sheba – Civil Writes: The South Got Something to Say

Skillz – The Seven Number Ones

⭐︎Tank and the Bangas – The Heart, the Mind, the Soul


Best Classical Solo Vocal Album


Fotina Naumenko – Bespoke Songs

Joyce DiDonato, Il Pomo d’Oro & Maxim Emelyanychev – Wagner: Wesendonck Lieder

⭐︎Karen Slack & Michelle Cann – Beyond the Years

Nicholas Phan, Farayi Malek & Palaver Strings – A Change Is Gonna Come

Will Liverman & Jonathan King – Show Me the Way


Best Classical Instrumental Solo


Andy Akiho – Akiho: Longing

Curtis J Stewart, James Blachly & Experiential Orchestra – Perry: Concerto for Violin and Orchestra

Mak Grgić & Ensemble Dissonance – Entourer

Seth Parker Woods – Eastman The Holy Presence of Joan d’Arc

⭐︎Víkingur Ólafsson – J. S. Bach: Goldberg Variations


Best Chamber Music/Small Ensemble Performance


⭐︎Caroline Shaw & Sō Percussion – Rectangles and Circumstance

JACK Quartet – John Luther Adams: Waves & Particles

Lorelei Ensemble & Christopher Cerrone – Christopher Cerrone: Beaufort Scales

Miró Quartet – Home

Yo-Yo Ma, Leonidas Kavakos & Emanuel Ax – Beethoven for Three: Symphony No. 4 and Op. 97 “Archduke””


Best Choral Performance


Apollo’s Fire & Jeannette Sorrell – Handel: Israel in Egypt, HWV 54

The Choir of Trinity Wall Street, Artefact Ensemble & Novus NY – Sheehan: Akathist

⭐︎The Crossing, Donald Nally & Dan Schwartz – Ochre

Skylark Vocal Ensemble & Matthew Guard – Clear Voices in the Dark

True Concord Voices & Orchestra, Jeffrey Biegel & Eric Holtan – A Dream So Bright: Choral Music of Jake Runestad


Best Opera Recording


Los Angeles Philharmonic, John Adams & Los Angeles Master Chorale – John Adams: Girls of the Golden West

Lyric Opera of Kansas City & Gerard Schwarz – Moravec: The Shining

The Metropolitan Opera Orchestra & The Metropolitan Opera Chorus – Catán: Florencia en el Amazonas

The Metropolitan Opera Orchestra & The Metropolitan Opera Chorus – Puts: The Hours

⭐︎San Francisco Symphony Chorus & San Francisco Symphony – Saariaho: Adriana Mater


Best Orchestral Performance


Buffalo Philharmonic Orchestra & JoAnn Falletta – Kodály: Háry János Suite, Nyári este & Symphony in C Major

Esa-Pekka Salonen & San Francisco Symphony – Stravinsky: The Firebird

⭐︎Los Angeles Philharmonic, Gustavo Dudamel & María Dueñas – Gabriela Ortiz: Revolución Diamantina

ORF Vienna Radio Symphony Orchestra & Marin Alsop – John Adams: City Noir, Fearful Symmetries & Lola Montez Does the Spider Dance

Susanna Mälkki & Helsinki Philharmonic Orchestra – Sibelius: Karelia Suite, Rakastava & Lemminkäinen


Best Instrumental Composition


⭐︎Akropolis Reed Quintet, Pascal Le Boeuf & Christian Euman – Strands

André 3000 – I Swear, I Really Wanted to Make a “Rap” Album but This Is Literally the Way the Wind Blew Me This Time

Chick Corea & Béla Fleck – Remembrance

Christopher Zuar Orchestra – Communion

Shelly Berg – At Last


Best Immersive Audio Album


Ensemble 96, Current Saxophone Quartet & Nina T. Karlsen – Pax

⭐︎Peter Gabriel – I/O (In-Side Mix)

Ray Charles & Various Artists – Genius Loves Company

Roxy Music – Avalon

Trondheim Symphony Orchestra & Nick Davies – Henning Sommerro: Borders


Producer of the Year, Classical


Christoph Franke

Dirk Sobotka

Dmitriy Lipay

⭐︎Elaine Martone

Erica Brenner

Morten Lindberg


Best Engineered Album, Classical


Los Angeles Philharmonic, Gustavo Dudamel & María Dueñas – Gabriela Ortiz: Revolución Diamantina

Los Angeles Philharmonic, John Adams & Los Angeles Master Chorale – John Adams: Girls of the Golden West

⭐︎Pittsburgh Symphony Orchestra & Manfred Honeck – Bruckner: Symphony No. 7 – Bates: Resurrexit (Live)

Skylark Vocal Ensemble & Matthew Guard – Clear Voices in the Dark

Timo Andres, Andrew Cyr & Metropolis Ensemble – Timo Andres: The Blind Banister


Best New Age, Ambient, or Chant Album


Anoushka Shankar – Chapter II: How Dark It Is Before Dawn

Chris Redding – Visions of Sounds De Luxe

Radhika Vekaria – Warriors of Light

Ricky Kej – Break of Dawn

Ryuichi Sakamoto – Opus

⭐︎Wouter Kellerman, Éru Matsumoto & Chandrika Tandon – Triveni


Best Reggae Album


Collie Buddz – Take It Easy

Shenseea – Never Gets Late Here

⭐︎Various Artists – Bob Marley: One Love – Music Inspired By the Film (Deluxe)

Vybz Kartel – Party With Me

The Wailers – Evolution


Best Global Music Album


Antonio Rey – Historias de un Flamenco

Ciro Hurtado – Paisajes

⭐︎Matt B & Royal Philharmonic Orchestra – Alkebulan II

Rema – Heis

Tems – Born in the Wild


Best African Music Performance


Asake & Wizkid – MMS

Burna Boy – Higher

Chris Brown Featuring Davido & Lojay – Sensational

⭐︎Tems – Love Me JeJe

Yemi Alade – Tomorrow


Best Global Music Performance


Angélique Kidjo & Soweto Gospel Choir – Sunlight to My Soul

Arooj Aftab – Raat Ki Rani

Jacob Collier Featuring Anoushka Shankar & Varijashree Venugopal – A Rock Somewhere

Masa Takumi Featuring Ron Korb, Noshir Mody & Dale Edward Chung – Kashira

Rocky Dawuni – Rise

⭐︎Sheila E. Featuring Gloria Estefan & Mimy Succar – Bemba Colorá


Best Contemporary Instrumental Album


Béla Fleck – Rhapsody in Blue

Bill Frisell – Orchestras (Live)

Julian Lage – Speak to Me

Mark Guiliana – Mark

⭐︎Taylor Eigsti – Plot Armor


Best Latin Jazz Album


Donald Vega Featuring Lewis Nash, John Patitucci & Luisito Quintero- As I Travel

Eliane Elias – Time and Again

Hamilton de Holanda & Gonzalo Rubalcaba – Collab

Horacio ‘El Negro’ Hernandez, John Beasley & Jose Gola – El Trio: Live in Italy

Michel Camilo & Tomatito – Spain Forever Again

⭐︎Zaccai Curtis – Cubop Lives!


Best Large Jazz Ensemble Album


The Clayton-Hamilton Jazz Orchestra – And So It Goes

⭐︎Dan Pugach – Bianca Reimagined

John Beasley Featuring Frankfurt Radio Big Band – Returning to Forever

Miguel Zenón – Golden City

Orrin Evans & The Captain Black Big Band – Walk a Mile in My Shoe


Best Jazz Instrumental Album


Ambrose Akinmusire – Owl Song

⭐︎Chick Corea & Béla Fleck – Remembrance

Kenny Barron – Beyond This Place

Lakecia Benjamin – Phoenix Reimagined (Live)

Sullivan Fortner – Solo Game


Best Jazz Vocal Album


Catherine Russell & Sean Mason – My Ideal

Christie Dashiell – Journey in Black

Kurt Elling & Sullivan Fortner – Wildflowers Vol. 1

Milton Nascimento & Esperanza Spalding – Milton + Esperanza

⭐︎Samara Joy – A Joyful Holiday


Best Jazz Performance


The Baylor Project – Walk With Me, Lord (Sound | Spirit)

Chick Corea & Béla Fleck – Juno

Dan Pugach & Nicole Zuraitis Featuring Troy Roberts – Little Fears

Lakecia Benjamin Featuring Randy Brecker, Jeff “Tain” Watts & John Scofield – Phoenix Reimagined (Live)

⭐︎Samara Joy Featuring Sullivan Fortner – Twinkle Twinkle Little Me


Best Engineered Album, Non-Classical


Charlotte Day Wilson – Cyan Blue

Kacey Musgraves – Deeper Well

Lucky Daye – Algorithm

⭐︎Peter Gabriel – I/O

Sabrina Carpenter – Short n’ Sweet

Willow – Empathogen


Best Song Written for Visual Media


Barbra Streisand – Love Will Survive (From The Tattooist of Auschwitz)

⭐︎Jon Batiste – It Never Went Away (From the Netflix Documentary “American Symphony”)

Luke Combs – Ain’t No Love in Oklahoma (From Twisters: The Album)

*NSync & Justin Timberlake – Better Place (From Trolls Band Together)

Olivia Rodrigo – Can’t Catch Me Now (From The Hunger Games: The Ballad of Songbirds & Snakes)


Best Score Soundtrack for Video Games and Other Interactive Media


⭐︎Bear McCreary – God of War Ragnarök: Valhalla

John Paesano – Marvel’s Spider-Man 2

Pinar Toprak – Avatar: Frontiers of Pandora

Wilbert Roget II – Star Wars Outlaws

Winifred Phillips – Wizardry: Proving Grounds of the Mad Overlord


Best Score Soundtrack for Visual Media (Includes Film and Television)


Kris Bowers – The Color Purple

⭐︎Hans Zimmer – Dune: Part Two

Laura Karpman – American Fiction

Nick Chuba, Atticus Ross & Leopold Ross – Shōgun

Trent Reznor & Atticus Ross – Challengers


Best Compilation Soundtrack for Visual Media


⭐︎London Symphony Orchestra, Yannick Nézet-Séguin & Bradley Cooper – Maestro: Music by Leonard Bernstein

Various Artists – The Color Purple

Various Artists – Deadpool & Wolverine

Various Artists – Saltburn

Various Artists – Twisters: The Album


Best Alternative Music Album


Brittany Howard – What Now

Clairo – Charm

Kim Gordon – The Collective

Nick Cave & the Bad Seeds – Wild God

⭐︎St. Vincent – All Born Screaming


Best Alternative Music Performance


Cage the Elephant – Neon Pill

Fontaines D.C. – Starburster

Kim Gordon – Bye Bye

Nick Cave & the Bad Seeds – Song of the Lake

⭐︎St. Vincent – Flea


Best Rock Song


The Black Keys – Beautiful People (Stay High)

Green Day – Dilemma

Idles – Gift Horse

Pearl Jam – Dark Matter

⭐︎St. Vincent – Broken Man


Best Metal Performance


⭐︎Gojira, Marina Viotti & Victor le Masne – Mea Culpa (Ah! Ça ira!)

Judas Priest – Crown of Horns

Knocked Loose Featuring Poppy – Suffocate

Metallica – Screaming Suicide

Spiritbox – Cellar Door


Best Rock Performance


⭐︎The Beatles – Now and Then

The Black Keys – Beautiful People (Stay High)

Green Day – The American Dream Is Killing Me

Idles – Gift Horse

Pearl Jam – Dark Matter

St. Vincent – Broken Man


Producer of the Year, Non-Classical


Alissia

⭐︎Daniel Nigro

Dernst “D’Mile” Emile II

Ian Fitchuk

Mustard


Best Historical Album


⭐︎King Oliver’s Creole Jazz Band & Various Artists – Centennial

Paul Robeson – Paul Robeson – Voice of Freedom: His Complete Columbia, RCA, HMV, and Victor Recordings

Pepe de Lucía & Paco de Lucía – Pepito y Paquito

Prince & the New Power Generation – Diamonds and Pearls (Super Deluxe Edition)

Rodgers & Hammerstein & Julie Andrews – The Sound of Music (Original Soundtrack Recording) (Super Deluxe Edition)


Best Album Notes


Alice Coltrane – The Carnegie Hall Concert (Live)

Ford Dabney’s Syncopated Orchestras – After Midnight

John Culshaw – John Culshaw – The Art of the Producer – The Early Years 1948-55

⭐︎King Oliver’s Creole Jazz Band & Various Artists – Centennial

Various Artists – SONtrack Original de la Película “Al Son de Beno”


Best Boxed or Special Limited Edition Package


Alpha Wolf – Half Living Things

⭐︎John Lennon – Mind Games

Kate Bush – Hounds of Love (The Boxes of Lost at Sea)

Nirvana – In Utero

Unsuk Chin & Berliner Philharmoniker – Unsuk Chin

90 Day Men – We Blame Chicago


Best Recording Package


The Avett Brothers – The Avett Brothers

⭐︎Charli XCX – Brat

iWhoiWhoo – Pregnancy, Breakdown, and Disease

Kate Bush – Hounds of Love (Baskerville Edition)

The Muddy Basin Ramblers – Jug Band Millionaire

Post Malone – F-1 Trillion

William Clark Green – Baker Hote


Best Audio Book, Narration, and Storytelling Recording


Barbra Streisand – My Name Is Barbra

Dolly Parton – Behind the Seams: My Life in Rhinestones

George Clinton – …And Your Ass Will Follow

⭐︎Jimmy Carter – Last Sundays in Plains: A Centennial Celebration

Various Artists – All You Need Is Love: The Beatles in Their Own Words


Best Comedy Album


Dave Chappelle – The Dreamer

Jim Gaffigan – The Prisoner

Nikki Glaser – Someday You’ll Die

Ricky Gervais – Armageddon

⭐︎Trevor Noah – Where Was I


Best Children’s Music Album


Divinity Roxx & Divi Roxx Kids – World Wide Playdate

John Legend – My Favorite Dream

⭐︎Lucky Diaz and the Family Jam Band – ¡Brillo, Brillo!

Lucy Kalantari & the Jazz Cats – Creciendo

Rock for Children – Solid Rock Revival


Best Traditional Pop Vocal Album


Aaron Lazar – Impossible Dream

Cyrille Aimée – À Fleur de Peau

Gregory Porter – Christmas Wish

Lake Street Dive – Good Together

⭐︎Norah Jones – Visions


Best Music Film


⭐︎Jon Batiste – American Symphony

June Carter Cash – June

Run-DMC – Kings From Queens

Steven Van Zandt – Stevie Van Zandt: Disciple

Various Artists – The Greatest Night in Pop


Best Music Video


A$AP Rocky – Tailor Swif

Charli XCX – 360

Eminem – Houdini

⭐︎Kendrick Lamar – Not Like Us

Taylor Swift Featuring Post Malone – Fortnight


Best Rap Song


Future, Metro Boomin & Kendrick Lamar – Like That

Glorilla – Yeah Glo!

⭐︎Kendrick Lamar – Not Like Us

Rapsody & Hit-Boy – Asteroids

¥$, Kanye West, Ty Dolla $ign & Rich the Kid Featuring Playboi Carti – Carnival


Best Melodic Rap Performance


Beyoncé, Linda Martell & Shaboozey – Spaghettii

Future, Metro Boomin & The Weeknd – We Still Don’t Trust You

Jordan Adetunji Featuring Kehlani – Kehlani (Remix)

Latto – Big Mama

⭐︎Rapsody Featuring Erykah Badu – 3:AM


Best Rap Performance


Cardi B – Enough (Miami)

Common & Pete Rock Featuring Posdnuos – When the Sun Shines Again

Doechii – Nissan Altima

Eminem – Houdini

Future, Metro Boomin & Kendrick Lamar – Like That

Glorilla – Yeah Glo!

⭐︎Kendrick Lamar – Not Like Us


Best R&B Album


⭐︎Chris Brown – 11:11 (Deluxe)

Lalah Hathaway – Vantablack

Lucky Daye – Algorithm

Muni Long – Revenge

Usher – Coming Home


Best Progressive R&B Album


⭐︎Avery*Sunshine – So Glad to Know You

Childish Gambino – Bando Stone and the New World

Durand Bernarr – En Route

Kehlani – Crash

⭐︎NxWorries – Why Lawd?


Best R&B Song


Coco Jones – Here We Go (Uh Oh)

Kehlani – After Hours

Muni Long – Ruined Me

⭐︎SZA – Saturn

Tems – Burning


Best Traditional R&B Performance


Kenyon Dixon – Can I Have This Groove

Lalah Hathaway Featuring Michael McDonald – No Lie

⭐︎Lucky Daye – That’s You

Marsha Ambrosius – Wet

Muni Long – Make Me Forget


Best R&B Performance


Chris Brown – Residuals

Coco Jones – Here We Go (Uh Oh)

Jhené Aiko – Guidance

⭐︎Muni Long – Made for Me (Live on BET)

SZA – Saturn


Best Tropical Latin Album


Juan Luis Guerra 4.40 – Radio Güira

Kiki Valera – Vacilón Santiaguero

Marc Anthony – Muevense

Sheila E. – Bailar

⭐︎Tony Succar & Mimy Succar – Alma, Corazón y Salsa (Live at Gran Teatro Nacional)


Best Música Mexicana Album (Including Tejano)


⭐︎Carín León – Boca Chueca, Vol. 1

Chiquis – Diamantes

Jessi Uribe – De Lejitos

Peso Pluma – Éxodo


Best Latin Rock or Alternative Album


Cimafunk – Pa’ Tu Cuerpa

El David Aguilar – Compita del Destino

Mon Laferte – Autopoiética

Nathy Peluso – Grasa

⭐︎Rawayana – ¿Quién Trae las Cornetas?


Best Música Urbana Album


Bad Bunny – Nadie Sabe Lo Que Va a Pasar Mañana

Feid – Ferxxocalipsis

J Balvin – Rayo

⭐︎Residente – Las Letras Ya No Importan

Young Miko – Att.


Best Contemporary Blues Album


Antonio Vergara – The Fury

Joe Bonamassa – Blues Deluxe Vol. 2

⭐︎Ruthie Foster – Mileage

Shemekia Copeland – Blame It on Eve

Steve Cropper & The Midnight Hour – Friendlytown


Best Traditional Blues Album


Cedric Burnside – Hill Country Love

The Fabulous Thunderbirds – Struck Down

Little Feat – Sam’s Place

Sue Foley – One Guitar Woman

⭐︎Taj Mahal – Swingin’: Live at the Church in Tulsa


Best American Roots Performance


The Fabulous Thunderbirds Featuring Bonnie Raitt, Keb’ Mo’, Taj Mahal & Mick Fleetwood – Nothing in Rambling

Rhiannon Giddens – The Ballad of Sally Anne

Shemekia Copeland – Blame It on Eve

⭐︎Sierra Ferrell – Lighthouse


Best Country Song


Beyoncé – Texas Hold ’Em

Jelly Roll – I Am Not Okay

⭐︎Kacey Musgraves – The Architect

Post Malone Featuring Morgan Wallen – I Had Some Help

Shaboozey – A Bar Song (Tipsy)


Best Country Duo/Group Performance


⭐︎Beyoncé & Miley Cyrus – II Most Wanted

Brothers Osborne – Break Mine

Dan + Shay – Bigger Houses

Kelsea Ballerini & Noah Kahan – Cowboys Cry Too

Post Malone Featuring Morgan Wallen – I Had Some Help


Best Country Solo Performance


Beyoncé – 16 Carriages

⭐︎Chris Stapleton – It Takes a Woman

Jelly Roll – I Am Not Okay

Kacey Musgraves – The Architect

Shaboozey – A Bar Song (Tipsy)


Best Roots Gospel Album


Authentic Unlimited – The Gospel Sessions, Vol. 2

⭐︎Cory Henry – Church

The Harlem Gospel Travelers – Rhapsody

Mark D. Conklin – The Gospel According to Mark

The Nelons – Loving You


Best Contemporary Christian Music Album


Brandon Lake – Coat of Many Colors

⭐︎Doe – Heart of a Human

Elevation Worship – When Wind Meets Fire

Forrest Frank – Child of God

Maverick City Music, Chandler Moore & Naomi Raine – The Maverick Way Complete


Best Gospel Album


⭐︎CeCe Winans – More Than This

Karen Clark Sheard – Still Karen

Kirk Franklin – Father’s Day

Melvin Crispell III – Covered Vol. 1

Ricky Dillard – Choirmaster II (Live)


Best Contemporary Christian Music Performance/Song


Bethel Music, Jenn Johnson Featuring CeCe Winans – Holy Forever (Live)

⭐︎CeCe Winans – That’s My King

Elevation Worship Featuring Brandon Lake, Chris Brown & Chandler Moore – Praise

Honor & Glory & Disciple – Firm Foundation (He Won’t)

Jwlkrs Worship & Maverick City Music Featuring Chandler Moore – In the Name of Jesus

Maverick City Music, Naomi Raine & Chandler Moore Featuring Tasha Cobbs Leonard – In the Room


Best Gospel Performance/Song


Doe – Holy Hands

Melvin Crispell III – Yesterday

Ricky Dillard – Hold On (Live)

⭐︎Tasha Cobbs Leonard, Erica Campbell & Israel Houghton Featuring Jonathan McReynolds & Jekalyn Carr – One Hallelujah

Yolanda Adams – Church Doors


Best Regional Roots Music Album


Big Chief Monk Featuring J’wan Boudreaux – Live at the 2024 New Orleans Jazz & Heritage Festival

⭐︎Kalani Pe’a – Kuini

New Breed Brass Band Featuring Trombone Shorty – Live at the 2024 New Orleans Jazz & Heritage Festival

The Rumble – Stories From the Battlefield

Sean Ardoin & Kreole Rock and Soul – 25 Back to My Roots


Best Folk Album


Adrianne Lenker – Bright Future

American Patchwork Quartet – American Patchwork Quartet

Aoife O’Donovan – All My Friends

⭐︎Gillian Welch & David Rawlings – Woodland

Madi Diaz – Weird Faith


Best Bluegrass Album


⭐︎Billy Strings – Live Vol. 1

Bronwyn Keith-Hynes – I Built a World

Dan Tyminski – Dan Tyminski: Live From the Ryman

The Del McCoury Band – Songs of Love and Life

Sister Sadie – No Fear

Tony Trischka – Earl Jam


Best Americana Album


Charley Crockett – $10 Cowboy

Maggie Rose – No One Gets Out Alive

Sarah Jarosz – Polaroid Lovers

⭐︎Sierra Ferrell – Trail of Flowers

T Bone Burnett – The Other Side

Waxahatchee – Tigers Blood


Best American Roots Song


Aoife O’Donovan – All My Friends

Iron & Wine & Fiona Apple – All in Good Time

Mark Knopfler – Ahead of the Game

Shemekia Copeland – Blame It on Eve

⭐︎Sierra Ferrell – American Dreaming


Best Americana Performance


Beyoncé – Ya Ya

Gillian Welch & David Rawlings – Empty Trainload of Sky

Madi Diaz & Kacey Musgraves – Don’t Do Me Good

Madison Cunningham – Subtitles

Sarah Jarosz – Runaway Train

⭐︎Sierra Ferrell – American Dreaming


Best Remixed Recording


Charli XCX – Von Dutch A. G. Cook Remix Featuring Addison Rae

Doechii & Kaytranada Featuring JT – Alter Ego (Kaytranada Remix)

Julian Marley & Antaeus – Jah Sees Them (Amapiano Remix)

⭐︎Sabrina Carpenter – Espresso (Mark Ronson x FNZ Working Late Remix)

Shaboozey & David Guetta – A Bar Song (Tipsy) (Remix)


Best Dance/Electronic Music Album


⭐︎Charli XCX – Brat

Four Tet – Three

Justice – Hyperdrama

Kaytranada – Timeless

Zedd – Telos


Best Dance Pop Recording


Ariana Grande – Yes, And?

Billie Eilish – L’Amour de Ma Vie [Over Now Extended Edit]

⭐︎Charli XCX – Von Dutch

Madison Beer – Make You Mine

Troye Sivan – Got Me Started


Best Dance/Electronic Recording


Disclosure – She’s Gone, Dance On

Four Tet – Loved

Fred Again.. & Baby Keem – Leavemealone

⭐︎Justice & Tame Impala – Neverender

Kaytranada Featuring Childish Gambino – Witchy


Best Pop Solo Performance


Beyoncé – Bodyguard

Billie Eilish – Birds of a Feather

Chappell Roan – Good Luck, Babe!

Charli XCX – Apple

⭐︎Sabrina Carpenter – Espresso

Meat Puppets 『Out My Way』

Label: Self Release

Release: 2024年11月15日 (オリジナルは1986年にSSTからリリース)

 

Review 

 

アリゾナの伝説的なサイケロックバンド、Meat Puppetsは1980年代にデビューし、当初はカオティック・ハードコアバンドとしてミュージック・シーンに登場した。しかし、オルタナティヴロックの隠れた名盤『Ⅱ』では、サイケロックやアメリカーナ、メキシカーナを組み合わせた独創的なロックバンドへと転身を果たした。Nirvanaのカート・コバーンがこよなく彼らの楽曲を愛したのは周知の通りで、MTV Unpuggedでは実際にメンバーと一緒に、「Lake Of Fire」を演奏した。このアンプラグド・ライブの映像は、Youtubeなどでも視聴出来る。

 

その後、バンドは驚くべきことに、メジャーレーベルと契約し、「Backwater」等の代表曲を持つようになった。90年代にはインディーズバンドの多くがメジャーとライセンス契約を交わし、オルタナティヴロックそのものがメジャー化していったが、ミート・パペッツもその流れに乗ったのである。ということで、1990年代は商業的なハードロックソングを中心に制作したバンドだったが、 その後はリリースがまばらになり、2010年に『Lollipop』を発表した後、ライブ・アルバムこそ発表していたが、新作アルバムからはしばらく遠ざかっていた印象を受ける。

 


今作は1986年のバンドの駆け出しの頃のアルバムの再発となる。 そして長年、最初期のアルバムを聴いていて不思議なエキゾチズムを感じていたのだったが、ハードロックの性質を押し出した『Out My Way』でミート・パペッツの本質的な魅力が明らかになったような気がした。それは名声や野望といった表面的な鎧のようなものが剥がれ落ち、その正体があらわになったとも言える。彼らの制作するロックソングはお世辞にも時流に乗っているとは言い難いかもしれないが、このアルバムには普遍的なロックソングの魅力が満載であり、また、カッティングギターを元にしたギターロックにサイケデリックなテイストが添えられている。実際的には、アルバムのいくつかの収録曲には、アリゾナのバンドのロックに対する愛情が滲んでいるのである。

 

最初期にはカントリーとパンクを融合させ、独創的なソングライティングを行っていたが、今作でもそれらのカントリーの要素が含まれている。「Not Swimming Ground」では、ロカビリー風のギターの運びにカントリーの歌を乗せている。当初は雑多的な音楽性で知られていたバンドであるが、むしろ普遍的なアメリカン・ロックに近づいたという印象を受けた。また、先述した通り、野心的な思いは薄れ、シンプルに楽しもうという姿勢が軽快なロックソングにはうかがえる。実際的に、ロックの醍醐味といっては大げさになるが、その魅力の一端に触れることができるはず。また、最初期のMPのようなロカビリーに触発されたパンキッシュなナンバー「Mountain Lion」を聴くと、「これぞアメリカのロック!」と唸りたくなる。また、カート・コバーンが彼らのボーカルのスタイルに影響を受けたのは明らかである。ピッチのよれたヴォーカル、そして、くるくるとモードを変更させるロカビリースタイルのギター、またそれを補うリズム・セクションなど、バンドアンサンブルの純粋な魅力に満ち溢れている。録音の完成度とはまったく指針の異なり、好きな音楽を徹底した追求するという姿勢が素晴らしい。


その他にも、時代不明の懐かしきハードロックが展開され、Grand Funk Railroad、ZZ Top、Bad Companyの系譜にある渋いロックソングが満載である。しかし、それらの古典的なハードロックの楽曲も、Meat Puppetsの手にかかると、魔法が掛けられたようにサイケのテイストを漂わせる。「I Just Want to Make Love With You」はタイトルがMuddy Watersのようでぎょっとさせるが、耳をつんざくようなUSハードロックの原初的な魅力を体験することができる。その後に続く「On The Move」では同じようにノスタルジックなロックソングを楽しめる。

 

続く「Burn The Honky Tonky Down」では奥深いフォーク・ソングのルーツに迫っている。曲を聴いていると、アラバマやミシシッピが歌詞の中に登場しそうな雰囲気だ。三拍子の軽快なリズムに合わせて、ホンキートンクやフォークソングを通じて南部のルーツに迫っている。その後は米国南部のロックであるサザンロックの性質が強まる。ジョニー・ウィンターやオールマン・ブラザーズ・バンドといった南部の素晴らしい音楽を継承し、軽快なロックソングとして昇華している。


実験的なロックのアプローチも取り入れられている。「Backwards Drums」は、ミニマル・ミュージックの要素を取り入れ、アリゾナの民俗学的な音楽の要素を取り入れ、新鮮なロックミュージックに仕上げている。「Everything Is Green」ではインストバンドのバンドの一面が表される。この曲では、スタジオミュージシャン顔負けの楽しげなライブセッションが繰り広げられている。小さなスタジオでラフなジャムを録音したかのような即興的なインストゥルメンタル。しかし、作り込まれた高水準のクオリティーを誇るロックソングよりも魅力的だ。クローズ「Other Kinds of Love #2」ではアリゾナの幻想的な雰囲気をローファイなロックとして収めている。




68/100

 

 



2025年度のグラミー賞の部門別のノミネートアーティスト、作品が主催団体のレコーディングアカデミーによってついに明らかになった。


主要なノミネートアーティストはそれほど大きな波乱はなく、予想通りの結果となりました。ビヨンセ、ポスト・マローン、ビリー・エイリッシュ、ケンドリック・ラマー、チャーリーXCX、チャペル・ロアン、テイラー・スウィフト、サブリナ・カーペンターらがノミネートされています。


ビヨンセは、アルバム・オブ・ザ・イヤーの "Cowboy Carter"、ソング&レコード・オブ・ザ・イヤーの "Texas 'Hold Em "を含む計11部門でノミネートされ、全アーティストをリードしている。さらに、ビヨンセは、CMAから締め出された後、カントリー・ミュージック4部門すべてでノミネートを受けた。2025年グラミー賞での11ノミネートをもって、ビヨンセはキャリア通算99ノミネートとなり、夫のJAY-Zと並ぶグラミー賞史上最多タイ記録を更新した。グラミー賞史上最多の32冠を達成したビヨンセであるが、実はアルバム・オブ・ザ・イヤーはまだ受賞していません。


最新作『Hit Me Hard and Soft』で7部門にノミネートされたエイリッシュは、最初の3作が年間最優秀アルバムにノミネートされた初のアーティストとなった。また、彼女の楽曲「Birds of a Feather」は、2025年の年間最優秀楽曲賞と年間最優秀レコード賞の両方にノミネートされています。


オルタナティヴ・ミュージック、ロック、フォーク部門には、エイドリアン・レンカー、フォンテーヌD.C.、セント・ヴィンセント、ニック・ケイヴ&ザ・バッド・シーズ、ジャック・ホワイト、ブリタニー・ハワード、IDLES、ザ・ビートルズなどが候補に上がっています。ノミネートされた全アーティストをご覧ください。



Record of the Year


The Beatles – Now and Then

Beyoncé – Texas Hold ’Em

Billie Eilish – Birds of a Feather

Chappell Roan – Good Luck, Babe!

Charli XCX – 360

Kendrick Lamar – Not Like Us

Sabrina Carpenter – Espresso

Taylor Swift Featuring Post Malone – Fortnight


Album of the Year


André 3000 – New Blue Sun

Beyoncé – Cowboy Carter

Billie Eilish – Hit Me Hard and Soft

Chappell Roan – The Rise and Fall of a Midwest Princess

Charli XCX – Brat

Jacob Collier – Djesse Vol. 4

Sabrina Carpenter – Short n’ Sweet

Taylor Swift – The Tortured Poets Department


Song of the Year


Beyoncé – Texas Hold ’Em

Billie Eilish – Birds of a Feather

Chappell Roan – Good Luck, Babe!

Kendrick Lamar – Not Like Us

Lady Gaga & Bruno Mars – Die With a Smile

Sabrina Carpenter – Please Please Please

Shaboozey – A Bar Song (Tipsy)

Taylor Swift Featuring Post Malone – Fortnight


Best New Artist


Benson Boone

Doechii

Chappell Roan

Khruangbin

Raye

Sabrina Carpenter

Shaboozey

Teddy Swims


Producer of the Year, Non-Classical


Alissia

Daniel Nigro

Dernst “D’Mile” Emile II

Ian Fitchuk

Mustard


Songwriter of the Year, Non-Classical


Amy Allen

Edgar Barrera

Jessi Alexander

Jessie Jo Dillon

Raye


Best Pop Solo Performance


Beyoncé – Bodyguard

Billie Eilish – Birds of a Feather

Chappell Roan – Good Luck, Babe!

Charli XCX – Apple

Sabrina Carpenter – Espresso


Best Pop Duo/Group Performance


Ariana Grande, Brandy & Monica – The Boy Is Mine – Remix

Beyoncé Featuring Post Malone – Levii’s Jeans

Charli XCX & Billie Eilish – Guess Featuring Billie Eilish

Gracie Abrams Featuring Taylor Swift – Us.

Lady Gaga & Bruno Mars – Die With a Smile


Best Pop Vocal Album


Ariana Grande – Eternal Sunshine

Billie Eilish – Hit Me Hard and Soft

Chappell Roan – The Rise and Fall of a Midwest Princess

Sabrina Carpenter – Short n’ Sweet

Taylor Swift – The Tortured Poets Department


Best Dance/Electronic Recording


Disclosure – She’s Gone, Dance On

Four Tet – Loved

Fred Again.. & Baby Keem – Leavemealone

Justice & Tame Impala – Neverender

Kaytranada Featuring Childish Gambino – Witchy


Best Dance Pop Recording


Ariana Grande – Yes, And?

Billie Eilish – L’Amour de Ma Vie [Over Now Extended Edit]

Charli XCX – Von Dutch

Madison Beer – Make You Mine

Troye Sivan – Got Me Started


Best Dance/Electronic Music Album


Charli XCX – Brat

Four Tet – Three

Justice – Hyperdrama

Kaytranada – Timeless

Zedd – Telos


Best Remixed Recording


Charli XCX – Von Dutch A. G. Cook Remix Featuring Addison Rae

Doechii & Kaytranada Featuring JT – Alter Ego (Kaytranada Remix)

Julian Marley & Antaeus – Jah Sees Them (Amapiano Remix)

Sabrina Carpenter – Espresso (Mark Ronson x FNZ Working Late Remix)

Shaboozey & David Guetta – A Bar Song (Tipsy) (Remix)


Best Rock Performance


The Beatles – Now and Then

The Black Keys – Beautiful People (Stay High)

Green Day – The American Dream Is Killing Me

Idles – Gift Horse

Pearl Jam – Dark Matter

St. Vincent – Broken Man


Best Metal Performance


Gojira, Marina Viotti & Victor le Masne – Mea Culpa (Ah! Ça ira!)

Judas Priest – Crown of Horns

Knocked Loose Featuring Poppy – Suffocate

Metallica – Screaming Suicide

Spiritbox – Cellar Door


Best Rock Song


The Black Keys – Beautiful People (Stay High)

Green Day – Dilemma

Idles – Gift Horse

Pearl Jam – Dark Matter

St. Vincent – Broken Man


Best Rock Album


The Black Crowes – Happiness Bastards

Fontaines D.C. – Romance

Green Day – Saviors

Idles – Tangk

Jack White – No Name

Pearl Jam – Dark Matter

The Rolling Stones – Hackney Diamonds


Best Alternative Music Performance


Cage the Elephant – Neon Pill

Fontaines D.C. – Starburster

Kim Gordon – Bye Bye

Nick Cave & the Bad Seeds – Song of the Lake

St. Vincent – Flea


Best Alternative Music Album


Brittany Howard – What Now

Clairo – Charm

Kim Gordon – The Collective

Nick Cave & the Bad Seeds – Wild God

St. Vincent – All Born Screaming


Best R&B Performance


Chris Brown – Residuals

Coco Jones – Here We Go (Uh Oh)

Jhené Aiko – Guidance

Muni Long – Made for Me (Live on BET)

SZA – Saturn


Best Traditional R&B Performance


Kenyon Dixon – Can I Have This Groove

Lalah Hathaway Featuring Michael McDonald – No Lie

Lucky Daye – That’s You

Marsha Ambrosius – Wet

Muni Long – Make Me Forget


Best R&B Song


Coco Jones – Here We Go (Uh Oh)

Kehlani – After Hours

Muni Long – Ruined Me

SZA – Saturn

Tems – Burning


Best Progressive R&B Album


Avery*Sunshine – So Glad to Know You

Childish Gambino – Bando Stone and the New World

Durand Bernarr – En Route

Kehlani – Crash

NxWorries – Why Lawd?


Best R&B Album


Chris Brown – 11:11 (Deluxe)

Lalah Hathaway – Vantablack

Lucky Daye – Algorithm

Muni Long – Revenge

Usher – Coming Home


Best Rap Performance


Cardi B – Enough (Miami)

Common & Pete Rock Featuring Posdnuos – When the Sun Shines Again

Doechii – Nissan Altima

Eminem – Houdini

Future, Metro Boomin & Kendrick Lamar – Like That

Glorilla – Yeah Glo!

Kendrick Lamar – Not Like Us


Best Melodic Rap Performance


Beyoncé, Linda Martell & Shaboozey – Spaghettii

Future, Metro Boomin & The Weeknd – We Still Don’t Trust You

Jordan Adetunji Featuring Kehlani – Kehlani (Remix)

Latto – Big Mama

Rapsody Featuring Erykah Badu – 3:AM


Best Rap Song


Future, Metro Boomin & Kendrick Lamar – Like That

Glorilla – Yeah Glo!

Kendrick Lamar – Not Like Us

Rapsody & Hit-Boy – Asteroids

¥$, Kanye West, Ty Dolla $ign & Rich the Kid Featuring Playboi Carti – Carnival


Best Rap Album


Common & Pete Rock – The Auditorium Vol. 1

Doechii – Alligator Bites Never Heal

Eminem – The Death of Slim Shady (Coup de Grâce)

Future & Metro Boomin – We Don’t Trust You

J. Cole – Might Delete Later


Best Spoken Word Poetry Album


Malik Yusef – Good M.U.S.I.C. Universe Sonic Sinema Episode 1: In the Beginning Was the Word

Omari Hardwick – Concrete & Whiskey Act II Part 1: A Bourbon 30 Series

Queen Sheba – Civil Writes: The South Got Something to Say

Skillz – The Seven Number Ones

Tank and the Bangas – The Heart, the Mind, the Soul


Best Jazz Performance


The Baylor Project – Walk With Me, Lord (Sound | Spirit)

Chick Corea & Béla Fleck – Juno

Dan Pugach & Nicole Zuraitis Featuring Troy Roberts – Little Fears

Lakecia Benjamin Featuring Randy Brecker, Jeff “Tain” Watts & John Scofield – Phoenix Reimagined (Live)

Samara Joy Featuring Sullivan Fortner – Twinkle Twinkle Little Me


Best Jazz Vocal Album


Catherine Russell & Sean Mason – My Ideal

Christie Dashiell – Journey in Black

Kurt Elling & Sullivan Fortner – Wildflowers Vol. 1

Milton Nascimento & Esperanza Spalding – Milton + Esperanza

Samara Joy – A Joyful Holiday


Best Jazz Instrumental Album


Ambrose Akinmusire – Owl Song

Chick Corea & Béla Fleck – Remembrance

Kenny Barron – Beyond This Place

Lakecia Benjamin – Phoenix Reimagined (Live)

Sullivan Fortner – Solo Game


Best Large Jazz Ensemble Album


The Clayton-Hamilton Jazz Orchestra – And So It Goes

Dan Pugach – Bianca Reimagined

John Beasley Featuring Frankfurt Radio Big Band – Returning to Forever

Miguel Zenón – Golden City

Orrin Evans & The Captain Black Big Band – Walk a Mile in My Shoe


Best Latin Jazz Album


Donald Vega Featuring Lewis Nash, John Patitucci & Luisito Quintero- As I Travel

Eliane Elias – Time and Again

Hamilton de Holanda & Gonzalo Rubalcaba – Collab

Horacio ‘El Negro’ Hernandez, John Beasley & Jose Gola – El Trio: Live in Italy

Michel Camilo & Tomatito – Spain Forever Again

Zaccai Curtis – Cubop Lives!


Best Alternative Jazz Album


Arooj Aftab – Night Reign

André 3000 – New Blue Sun

Keyon Harrold – Foreverland

Meshell Ndegeocello – No More Water: The Gospel of James Baldwin

Robert Glasper – Code Derivation


Best Traditional Pop Vocal Album


Aaron Lazar – Impossible Dream

Cyrille Aimée – À Fleur de Peau

Gregory Porter – Christmas Wish

Lake Street Dive – Good Together

Norah Jones – Visions


Best Contemporary Instrumental Album


Béla Fleck – Rhapsody in Blue

Bill Frisell – Orchestras (Live)

Julian Lage – Speak to Me

Mark Guiliana – Mark

Taylor Eigsti – Plot Armor


Best Musical Theater Album


Hell’s Kitchen

Merrily We Roll Along

The Notebook

The Outsiders

Suffs

The Wiz


Best Country Solo Performance


Beyoncé – 16 Carriages

Chris Stapleton – It Takes a Woman

Jelly Roll – I Am Not Okay

Kacey Musgraves – The Architect

Shaboozey – A Bar Song (Tipsy)


Best Country Duo/Group Performance


Beyoncé & Miley Cyrus – II Most Wanted

Brothers Osborne – Break Mine

Dan + Shay – Bigger Houses

Kelsea Ballerini & Noah Kahan – Cowboys Cry Too

Post Malone Featuring Morgan Wallen – I Had Some Help


Best Country Song


Beyoncé – Texas Hold ’Em

Jelly Roll – I Am Not Okay

Kacey Musgraves – The Architect

Post Malone Featuring Morgan Wallen – I Had Some Help

Shaboozey – A Bar Song (Tipsy)


Best Country Album


Beyoncé – Cowboy Carter

Chris Stapleton – Higher

Kacey Musgraves – Deeper Well

Lainey Wilson – Whirlwind

Post Malone – F-1 Trillion


Best American Roots Performance


The Fabulous Thunderbirds Featuring Bonnie Raitt, Keb’ Mo’, Taj Mahal & Mick Fleetwood – Nothing in Rambling

Rhiannon Giddens – The Ballad of Sally Anne

Shemekia Copeland – Blame It on Eve

Sierra Ferrell – Lighthouse


Best Americana Performance


Beyoncé – Ya Ya

Gillian Welch & David Rawlings – Empty Trainload of Sky

Madi Diaz & Kacey Musgraves – Don’t Do Me Good

Madison Cunningham – Subtitles

Sarah Jarosz – Runaway Train

Sierra Ferrell – American Dreaming


Best American Roots Song


Aoife O’Donovan – All My Friends

Iron & Wine & Fiona Apple – All in Good Time

Mark Knopfler – Ahead of the Game

Shemekia Copeland – Blame It on Eve

Sierra Ferrell – American Dreaming


Best Americana Album


Charley Crockett – $10 Cowboy

Maggie Rose – No One Gets Out Alive

Sarah Jarosz – Polaroid Lovers

Sierra Ferrell – Trail of Flowers

T Bone Burnett – The Other Side

Waxahatchee – Tigers Blood


Best Bluegrass Album


Billy Strings – Live Vol. 1

Bronwyn Keith-Hynes – I Built a World

Dan Tyminski – Dan Tyminski: Live From the Ryman

The Del McCoury Band – Songs of Love and Life

Sister Sadie – No Fear

Tony Trischka – Earl Jam


Best Traditional Blues Album


Cedric Burnside – Hill Country Love

The Fabulous Thunderbirds – Struck Down

Little Feat – Sam’s Place

Sue Foley – One Guitar Woman

Taj Mahal – Swingin’: Live at the Church in Tulsa


Best Contemporary Blues Album


Antonio Vergara – The Fury

Joe Bonamassa – Blues Deluxe Vol. 2

Ruthie Foster – Mileage

Shemekia Copeland – Blame It on Eve

Steve Cropper & The Midnight Hour – Friendlytown


Best Folk Album


Adrianne Lenker – Bright Future

American Patchwork Quartet – American Patchwork Quartet

Aoife O’Donovan – All My Friends

Gillian Welch & David Rawlings – Woodland

Madi Diaz – Weird Faith


Best Regional Roots Music Album


Big Chief Monk Featuring J’wan Boudreaux – Live at the 2024 New Orleans Jazz & Heritage Festival

Kalani Pe’a – Kuini

New Breed Brass Band Featuring Trombone Shorty – Live at the 2024 New Orleans Jazz & Heritage Festival

The Rumble – Stories From the Battlefield

Sean Ardoin & Kreole Rock and Soul – 25 Back to My Roots


Best Gospel Performance/Song


Doe – Holy Hands

Melvin Crispell III – Yesterday

Ricky Dillard – Hold On (Live)

Tasha Cobbs Leonard, Erica Campbell & Israel Houghton Featuring Jonathan McReynolds & Jekalyn Carr – One Hallelujah

Yolanda Adams – Church Doors


Best Contemporary Christian Music Performance/Song


Bethel Music, Jenn Johnson Featuring CeCe Winans – Holy Forever (Live)

CeCe Winans – That’s My King

Elevation Worship Featuring Brandon Lake, Chris Brown & Chandler Moore – Praise

Honor & Glory & Disciple – Firm Foundation (He Won’t)

Jwlkrs Worship & Maverick City Music Featuring Chandler Moore – In the Name of Jesus

Maverick City Music, Naomi Raine & Chandler Moore Featuring Tasha Cobbs Leonard – In the Room


Best Gospel Album


CeCe Winans – More Than This

Karen Clark Sheard – Still Karen

Kirk Franklin – Father’s Day

Melvin Crispell III – Covered Vol. 1

Ricky Dillard – Choirmaster II (Live)


Best Contemporary Christian Music Album


Brandon Lake – Coat of Many Colors

Doe – Heart of a Human

Elevation Worship – When Wind Meets Fire

Forrest Frank – Child of God

Maverick City Music, Chandler Moore & Naomi Raine – The Maverick Way Complete


Best Roots Gospel Album


Authentic Unlimited – The Gospel Sessions, Vol. 2

Cory Henry – Church

The Harlem Gospel Travelers – Rhapsody

Mark D. Conklin – The Gospel According to Mark

The Nelons – Loving You


Best Latin Pop Album


Anitta – Funk Generation

Kali Uchis – Orquídeas

Kany García – García

Luis Fonsi – El Viaje

Shakira – Las Mujeres Ya No Lloran


Best Música Urbana Album


Bad Bunny – Nadie Sabe Lo Que Va a Pasar Mañana

Feid – Ferxxocalipsis

J Balvin – Rayo

Residente – Las Letras Ya No Importan

Young Miko – Att.


Best Latin Rock or Alternative Album


Cimafunk – Pa’ Tu Cuerpa

El David Aguilar – Compita del Destino

Mon Laferte – Autopoiética

Nathy Peluso – Grasa

Rawayana – ¿Quién Trae las Cornetas?


Best Música Mexicana Album (Including Tejano)


Carín León – Boca Chueca, Vol. 1

Chiquis – Diamantes

Jessi Uribe – De Lejitos

Peso Pluma – Éxodo


Best Tropical Latin Album


Juan Luis Guerra 4.40 – Radio Güira

Kiki Valera – Vacilón Santiaguero

Marc Anthony – Muevense

Sheila E. – Bailar

Tony Succar & Mimy Succar – Alma, Corazón y Salsa (Live at Gran Teatro Nacional)


Best Global Music Performance


Angélique Kidjo & Soweto Gospel Choir – Sunlight to My Soul

Arooj Aftab – Raat Ki Rani

Jacob Collier Featuring Anoushka Shankar & Varijashree Venugopal – A Rock Somewhere

Masa Takumi Featuring Ron Korb, Noshir Mody & Dale Edward Chung – Kashira

Rocky Dawuni – Rise

Sheila E. Featuring Gloria Estefan & Mimy Succar – Bemba Colorá


Best African Music Performance


Asake & Wizkid – MMS

Burna Boy – Higher

Chris Brown Featuring Davido & Lojay – Sensational

Tems – Love Me JeJe

Yemi Alade – Tomorrow


Best Global Music Album


Antonio Rey – Historias de un Flamenco

Ciro Hurtado – Paisajes

Matt B & Royal Philharmonic Orchestra – Alkebulan II

Rema – Heis

Tems – Born in the Wild


Best Reggae Album


Collie Buddz – Take It Easy

Shenseea – Never Gets Late Here

Various Artists – Bob Marley: One Love – Music Inspired By the Film (Deluxe)

Vybz Kartel – Party With Me

The Wailers – Evolution


Best New Age, Ambient, or Chant Album


Anoushka Shankar – Chapter II: How Dark It Is Before Dawn

Chris Redding – Visions of Sounds De Luxe

Radhika Vekaria – Warriors of Light

Ricky Kej – Break of Dawn

Ryuichi Sakamoto – Opus

Wouter Kellerman, Éru Matsumoto & Chandrika Tandon – Triveni


Best Children’s Music Album


Divinity Roxx & Divi Roxx Kids – World Wide Playdate

John Legend – My Favorite Dream

Lucky Diaz and the Family Jam Band – ¡Brillo, Brillo!

Lucy Kalantari & the Jazz Cats – Creciendo

Rock for Children – Solid Rock Revival


Best Comedy Album


Dave Chappelle – The Dreamer

Jim Gaffigan – The Prisoner

Nikki Glaser – Someday You’ll Die

Ricky Gervais – Armageddon

Trevor Noah – Where Was I


Best Audio Book, Narration, and Storytelling Recording


Barbra Streisand – My Name Is Barbra

Dolly Parton – Behind the Seams: My Life in Rhinestones

George Clinton – …And Your Ass Will Follow

Jimmy Carter – Last Sundays in Plains: A Centennial Celebration

Various Artists – All You Need Is Love: The Beatles in Their Own Words


Best Compilation Soundtrack for Visual Media


London Symphony Orchestra, Yannick Nézet-Séguin & Bradley Cooper – Maestro: Music by Leonard Bernstein

Various Artists – The Color Purple

Various Artists – Deadpool & Wolverine

Various Artists – Saltburn

Various Artists – Twisters: The Album


Best Score Soundtrack for Visual Media (Includes Film and Television)


Kris Bowers – The Color Purple

Hans Zimmer – Dune: Part Two

Laura Karpman – American Fiction

Nick Chuba, Atticus Ross & Leopold Ross – Shōgun

Trent Reznor & Atticus Ross – Challengers


Best Score Soundtrack for Video Games and Other Interactive Media


Bear McCreary – God of War Ragnarök: Valhalla

John Paesano – Marvel’s Spider-Man 2

Pinar Toprak – Avatar: Frontiers of Pandora

Wilbert Roget II – Star Wars Outlaws

Winifred Phillips – Wizardry: Proving Grounds of the Mad Overlord


Best Song Written for Visual Media


Barbra Streisand – Love Will Survive (From The Tattooist of Auschwitz)

Jon Batiste – It Never Went Away (From the Netflix Documentary “American Symphony”)

Luke Combs – Ain’t No Love in Oklahoma (From Twisters: The Album)

*NSync & Justin Timberlake – Better Place (From Trolls Band Together)

Olivia Rodrigo – Can’t Catch Me Now (From The Hunger Games: The Ballad of Songbirds & Snakes)


Best Music Video


A$AP Rocky – Tailor Swif

Charli XCX – 360

Eminem – Houdini

Kendrick Lamar – Not Like Us

Taylor Swift Featuring Post Malone – Fortnight


Best Music Film


Jon Batiste – American Symphony

June Carter Cash – June

Run-DMC – Kings From Queens

Steven Van Zandt – Stevie Van Zandt: Disciple

Various Artists – The Greatest Night in Pop


Best Recording Package


The Avett Brothers – The Avett Brothers

Charli XCX – Brat

iWhoiWhoo – Pregnancy, Breakdown, and Disease

Kate Bush – Hounds of Love (Baskerville Edition)

The Muddy Basin Ramblers – Jug Band Millionaire

Post Malone – F-1 Trillion

William Clark Green – Baker Hotel


Best Boxed or Special Limited Edition Package


Alpha Wolf – Half Living Things

John Lennon – Mind Games

Kate Bush – Hounds of Love (The Boxes of Lost at Sea)

Nirvana – In Utero

Unsuk Chin & Berliner Philharmoniker – Unsuk Chin

90 Day Men – We Blame Chicago


Best Album Notes


Alice Coltrane – The Carnegie Hall Concert (Live)

Ford Dabney’s Syncopated Orchestras – After Midnight

John Culshaw – John Culshaw – The Art of the Producer – The Early Years 1948-55

King Oliver’s Creole Jazz Band & Various Artists – Centennial

Various Artists – SONtrack Original de la Película “Al Son de Beno”


Best Historical Album


King Oliver’s Creole Jazz Band & Various Artists – Centennial

Paul Robeson – Paul Robeson – Voice of Freedom: His Complete Columbia, RCA, HMV, and Victor Recordings

Pepe de Lucía & Paco de Lucía – Pepito y Paquito

Prince & the New Power Generation – Diamonds and Pearls (Super Deluxe Edition)

Rodgers & Hammerstein & Julie Andrews – The Sound of Music (Original Soundtrack Recording) (Super Deluxe Edition)


Best Engineered Album, Non-Classical


Charlotte Day Wilson – Cyan Blue

Kacey Musgraves – Deeper Well

Lucky Daye – Algorithm

Peter Gabriel – I/O

Sabrina Carpenter – Short n’ Sweet

Willow – Empathogen


Best Engineered Album, Classical


Los Angeles Philharmonic, Gustavo Dudamel & María Dueñas – Gabriela Ortiz: Revolución Diamantina

Los Angeles Philharmonic, John Adams & Los Angeles Master Chorale – John Adams: Girls of the Golden West

Pittsburgh Symphony Orchestra & Manfred Honeck – Bruckner: Symphony No. 7 – Bates: Resurrexit (Live)

Skylark Vocal Ensemble & Matthew Guard – Clear Voices in the Dark

Timo Andres, Andrew Cyr & Metropolis Ensemble – Timo Andres: The Blind Banister


Producer of the Year, Classical


Christoph Franke

Dirk Sobotka

Dmitriy Lipay

Elaine Martone

Erica Brenner

Morten Lindberg


Best Immersive Audio Album


Ensemble 96, Current Saxophone Quartet & Nina T. Karlsen – Pax

Peter Gabriel – I/O (In-Side Mix)

Ray Charles & Various Artists – Genius Loves Company

Roxy Music – Avalon

Trondheim Symphony Orchestra & Nick Davies – Henning Sommerro: Borders


Best Instrumental Composition


Akropolis Reed Quintet, Pascal Le Boeuf & Christian Euman – Strands

André 3000 – I Swear, I Really Wanted to Make a “Rap” Album but This Is Literally the Way the Wind Blew Me This Time

Chick Corea & Béla Fleck – Remembrance

Christopher Zuar Orchestra – Communion

Shelly Berg – At Last


Best Arrangement, Instrumental or A Cappella


Béla Fleck – Rhapsody in Blue(Grass)

Henry Mancini & Snarky Puppy – Baby Elephant Walk (Encore)

Jacob Collier Featuring John Legend & Tori Kelly – Bridge Over Troubled Water

Säje – Silent Night

Scott Hoying Featuring Säje & Tonality – Rose Without the Thorns


Best Arrangement, Instruments and Vocals


Cody Fry Featuring Sleeping at Last – The Sound of Silence

John Legend – Always Come Back

Säje Featuring Regina Carter – Alma

Willow – Big Feelings

The 8-Bit Big Band Featuring Jonah Nilsson & Button Masher – Last Surprise (From “Persona 5”)


Best Orchestral Performance


Buffalo Philharmonic Orchestra & JoAnn Falletta – Kodály: Háry János Suite, Nyári este & Symphony in C Major

Esa-Pekka Salonen & San Francisco Symphony – Stravinsky: The Firebird

Los Angeles Philharmonic, Gustavo Dudamel & María Dueñas – Gabriela Ortiz: Revolución Diamantina

ORF Vienna Radio Symphony Orchestra & Marin Alsop – John Adams: City Noir, Fearful Symmetries & Lola Montez Does the Spider Dance

Susanna Mälkki & Helsinki Philharmonic Orchestra – Sibelius: Karelia Suite, Rakastava & Lemminkäinen


Best Opera Recording


Los Angeles Philharmonic, John Adams & Los Angeles Master Chorale – John Adams: Girls of the Golden West

Lyric Opera of Kansas City & Gerard Schwarz – Moravec: The Shining

The Metropolitan Opera Orchestra & The Metropolitan Opera Chorus – Catán: Florencia en el Amazonas

The Metropolitan Opera Orchestra & The Metropolitan Opera Chorus – Puts: The Hours

San Francisco Symphony Chorus & San Francisco Symphony – Saariaho: Adriana Mater


Best Choral Performance


Apollo’s Fire & Jeannette Sorrell – Handel: Israel in Egypt, HWV 54

The Choir of Trinity Wall Street, Artefact Ensemble & Novus NY – Sheehan: Akathist

The Crossing, Donald Nally & Dan Schwartz – Ochre

Skylark Vocal Ensemble & Matthew Guard – Clear Voices in the Dark

True Concord Voices & Orchestra, Jeffrey Biegel & Eric Holtan – A Dream So Bright: Choral Music of Jake Runestad


Best Chamber Music/Small Ensemble Performance


Caroline Shaw & Sō Percussion – Rectangles and Circumstance

JACK Quartet – John Luther Adams: Waves & Particles

Lorelei Ensemble & Christopher Cerrone – Christopher Cerrone: Beaufort Scales

Miró Quartet – Home

Yo-Yo Ma, Leonidas Kavakos & Emanuel Ax – Beethoven for Three: Symphony No. 4 and Op. 97 “Archduke””


Best Classical Instrumental Solo


Andy Akiho – Akiho: Longing

Curtis J Stewart, James Blachly & Experiential Orchestra – Perry: Concerto for Violin and Orchestra

Mak Grgić & Ensemble Dissonance – Entourer

Seth Parker Woods – Eastman The Holy Presence of Joan d’Arc

Víkingur Ólafsson – J. S. Bach: Goldberg Variations


Best Classical Solo Vocal Album


Fotina Naumenko – Bespoke Songs

Joyce DiDonato, Il Pomo d’Oro & Maxim Emelyanychev – Wagner: Wesendonck Lieder

Karen Slack & Michelle Cann – Beyond the Years

Nicholas Phan, Farayi Malek & Palaver Strings – A Change Is Gonna Come

Will Liverman & Jonathan King – Show Me the Way


Best Classical Compendium


Amy Porter, Nikki Chooi, Buffalo Philharmonic Orchestra & JoAnn Falletta – Lukas Foss: Symphony No. 1 & Renaissance Concerto

Andy Akiho & Imani Winds – BeLonging

Danaë Xanthe Vlasse, Royal Philharmonic Orchestra & Michael Shapiro – Mythologies II

Experiential Orchestra, James Blachly & Curtis J Stewart – American Counterpoints

Los Angeles Philharmonic, Gustavo Dudamel & María Dueñas – Gabriela Ortiz: Revolución Diamantina


Best Contemporary Classical Composition


Andrea Casarrubios – Casarrubios: Seven for Solo Cello

Decoda – Coleman: Revelry

Esa-Pekka Salonen, Fleur Barron, Nicholas Phan, Christopher Purves, Axelle Fanyo & San Francisco Symphony Chorus & Orchestra – Saariaho: Adriana Mater

Eighth Blackbird – Lang: Composition as Explanation

Los Angeles Philharmonic, Gustavo Dudamel & Los Angeles Master Chorale – Ortiz: Revolución Diamantina

 


大統領選挙を目前に控えて、ダッドロック総選挙がアメリカ合衆国の各州で行われた。アメリカの知る人ぞ知るファングッズサイト、Merchoidが米国各州の音楽ファンを対象にアンケートを集計したところ、ダッド・ロック(父親世代が聴くロック)と呼ばれるバンドの傾向が明らかとなった。

 

今回の調査では3000人が対象にアンケートが行われ、各州でのDad Rock(ダッド・ロック)を象徴するバンドが選ばれた。


総投票数に基づくアメリカの究極のダッド・ロック・ランキングのトップ10は以下の通り。(括弧内は得票率)




1. Nickelback(ニッケルバック)  (26%)

= 2.Van Halen(ヴァン・ヘイレン) (12%) 
= 2.Blink 182 (ブリンク182 ) (12%) *同率

3.Red Hot Chilli Peppers (レッド・ホット・チリ・ペッパーズ) (10%)

4.Nirvana (ニルヴァーナ) (10%)

5.Linkin Park (リンキン・パーク) (8%)

6.Guns N' Roses (ガンズ・アンド・ローゼズ) (8%)

7. Coldplay (コールドプレイ) (6%)

8. Bon Jovi (ボン・ジョヴィ) (6%)

9. Limp  Bizkit (リンプ・ビズキット) (2%)



26%の票を獲得したニッケルバックが、究極のダッド・ロック・バンドの栄冠に輝いた。彼らの曲は、今でも週末のバーベキューやパパ・ジョークのお決まりサウンドトラックのようだ。


ヴァン・ヘイレンとブリンク182は、それぞれ12%で同率2位につけており、壮大なギターソロとポップパンク・アンセムは決して廃れないことを証明している。レッド・ホット・チリ・ペッパーズはファンクをもたらし、10%で3位にランクインした。


各州でのダッドロックの定義も異なり、地域ごとに若干のばらつきがあることがわかった。調査結果は以下の通り。



・Alabama - Limp Bizkit

・Montana -Nirvana

・Alaska- Nirvana

・Nebraska- Bon Jovi

・Arizona- Linkin Park

・Nevada- Red Hot Chili Peppers

・Arkansas- Nickleback

・New Hampshire- Guns N' Roses

・California- Red Hot Chili Peppers

・New Jersey- Blink-182

・Colorado- Guns N' Roses

・New Mexico- Nickleback

・Connecticut- Nickleback

・New York- Nickleback

・Delaware- Nickleback

・North Carolina- Nickleback

・Florida- Van Halen

・North Dakota- Linkin Park

・Georgia- Nickleback

・Ohio- Nickleback

・Hawaii- Linkin Park

・Oklahoma- Nickleback

・Idaho- Nirvana

・Oregon- Blink-182

・Illinois- Blink-182

・Pennsylvania- Nickleback

・Indiana- Van Halen

・Rhode Island- Red Hot Chili Peppers

・Iowa- Linkin Park

・South Carolina- Red Hot Chili Peppers

・Kansas- Nickleback

・South Dakota- Coldplay

・Kentucky- Guns N' Roses

・Tennessee- Bon Jovi

・Louisiana- Bon Jovi

・Texas- Red Hot Chili Peppers

・Maine- Coldplay

・Utah- Van Halen

・Maryland- Guns N' Roses

・Vermont- Van Halen

・Massachusetts- Blink-182

・Virginia- Blink-182

・Michigan- Van Halen

・Washington- Nickleback
 
・Minnesota- Nickleback
 
・West Virginia- Coldplay
 
・Mississippi- Nirvana
 
・Wisconsin- Van Halen
 
・Missouri- Blink-182
 
・Wyoming- Nirvana

METZ 『Up On Gravity Hill』 

 

 

 Label: Sub Pop

 Release: 2024/04/12

 

 

 Review

 

Metzは2012年のセルフタイトルで名物的なパンクバンドとしてカナダのシーンに登場した。サブ・ポップの古株といえ、ガレージロック、オルトロック、ポストパンク等をごった煮にしたサウンドで多くのリスナーを魅了してきた。『Up On The Gravity Hill』はデラックスアルバムを発表したからとはいえ、依然としてバンドが創造性を失ったわけではないことを表している。

 

シューゲイズ風の轟音ギターを絡めたオープニング「No Reservation/ Loves Comes Crashing」を聴けば分かる通り、本作は近未来のテイストを持つオルタナティブロックサウンドが展開される。

 

ボーカルのフレーズにはエモーショナルな雰囲気が漂い、バンドの年代としては珍しくエバーグリーンな空気感を作り出すことに成功している。その中に、UKの現行のポスト・パンクに類するオルタナネイトなスケール、ノイズ、不協和音が縦横無尽に散りばめられる。もちろん、バンドがそういったサウンドを志向していないのは瞭然であるが、抽象的なギターのフレージングと合わせて、オルト・ロックの無限のサイケデリアに誘う。少なくともこのオープニングは、本作のリスニングに際して、相応に良いイメージを与えるものと思われる。

 

同じく、エモとまではいかないけれども、「Entwined(Street Light Buzz)」においてオルタナティヴの源流を形作るカレッジロックやグランジの魅力を再訪し、上記のオープナーと同じように、トライトーンを用いたスケール、ノイズ、協和音の中に織り交ぜられる不協和音という形で痛快なインディーロックを展開させる。また、Nirvanaの「Love Buzz」のクリス・ノヴォセリックに対するオマージュが含まれていて、それはオーバードライブを掛けたベースラインという形で、この曲にパンチとフックをもたらす。上記の2曲は、道標のないオルタナの無限の砂漠に迷い込んだリスナーにとってオアシスのような意味を持つ。また、この曲には、わずかにメタリックな香りが漂い、それは80年代後半のグランジロックがヘヴィメタルの後に始まった音楽であることを思い出させる。Mother Love Bone、Green Riverあたりが好きなリスナーにとってはストライクとなるだろう。


グランジサウンドに舵をとったかと思えば、ジョン・ライドン擁するP.I.Lのような70年代後半のニューウェイブサウンドが繰り広げられる場合もある。「Superior Mirage」は、P.I.LやDEVO、Talking Headsが実践したように、テクノサウンドとパンクサウンドの融合というポストパンクの原点に立ち帰っている。問題は、IDLESのような圧倒的な説得力があるわけではなく、サウンドがやや曇りがちになっている。「Would Tight」では、パール・ジャムを思わせるUSロックとグランジの融合に重点を置いているが、この曲もセルフタイトルアルバムのような精細感に乏しい。数時間放置した炭酸の抜けたコーラのような感じで、ちょっとだけ物足りなさを覚えてしまう。

 

ただ、METZのメンバーが新しいカタチの''ポスト・オルト''とも称すべき実験的なサウンドをアルバムで追求していることは注目しておくべきだろう。例えば「Never Still Again」ではギターサウンドの核心にポイントを置き、変則的なチューニングを交えながら、オルタナティヴに新風を吹き込もうと試みる。アルバムのクローズ「Light Your Way Home」ではカナダのミュージックシーンを象徴づけるポストシューゲイズサウンドに挑む。これらはMetzによる、Softcult、Bodywashといったカナダのミュージックシーンの新星に捧げられたさり気ないリスペクトなのかもしれない。




75/100

 

 

「No Reservation/ Loves Comes Crashing」