©Ebru Yildiz

 

2025年に入り、コラボレーションの動きが活発になっている。異なる才能を融合させ、新しい音楽を作ろうという動向が多い。その筆頭格がJulien Baker & TORRES(別名マッケンジー・スコット)ということになるだろうか。年明けからマタドールは忙しない動きを見せているが、今回のアルバムのの発売がついに明らかに。今年はベガース・グループの筆頭格の本領発揮が期待出来る。

 

ジュリアン・ベイカーは、従来、フォークシンガーとして活動しており、他方、トーレスはポップソングやロックを主戦場としている。去年、ベイカーはイベントなどの出演をメインにしていたが、トレスはソロアルバム『What an enormous room』をMergeから発表している。

 

今回のコラボレーションで注目すべき点があるとすれば、両者ともギタリストとしての性質が非常に強い歌手ということだろう。今回のアルバムは純粋なカントリーであると説明されているが、どのようなアルバムになるのか楽しみに発売日を待ちたい。

 

ジュリアン・ベイカーとトレスのデビューアルバム『Send a Prayer My Way』は4月14日にリリースされる。この発表と合わせてニューシングル「Sylvia」が公開された。


すでに両者は、米国のテレビ番組「The Tonight Show Starring Jimmy Fallon」にも出演し、カントリーソングのライブを披露したほか、ライブで披露された「Sugar In Tank」が先行配信されている。


このアルバムは、2人が2016年に初めて共演して以来、制作が進められてきたもので、2人のうちの1人は、いつかカントリー・アルバムを作ろうと提案していたという。


TORRESはプレスリリースで「Sylvia」についてこのように語っている。

 

北部のシェルターから愛犬シルヴィアを引き取りに行った朝、私は家でコーヒーを入れていて、WFMUをつけたらドリー・パートンの『クラッカー・ジャック』が流れていた。涙が溢れました。

 

まるで宇宙が、彼女は私のものになると教えてくれているような気がしたのです(シルビアは里親になるはずだったのです)。最愛のペットと家を共有する光栄に浴したことのある人なら誰でも、ペットが家族であることを知っているからでしょう。


トーレスは2024年1月、Mergeからニューアルバム『What an enormous room』をリリースした。2024年8月にはFruit Batsと組み、コラボレーションEP『A Decoration』をMergeからリリースした。

 

「Sylvia」

 




Julien Baler&TORRES 『Send a Prayer My Way』


 

Label:  Matador

Release: 2025年4月14日

 

Tracklist:

1. Dirt
02. The Only Marble I've Got Left
03. Sugar in the Tank
04. Bottom of a Bottle
05. Downhill Both Ways
06. No Desert Flower
07. Tape Runs Out
08. Off the Wagon
09. Tuesday
10. Showdown
11. Sylvia
12. Goodbye Baby 


Background:

 
ジュリアン・ベイカー&トレスの『Send A Prayer My Way』は、アウトローの伝統の最たるもので、反抗的で、破壊的で、労働者階級的で、中毒や後悔や誤った決断だけでなく、抑圧的な権力システムとも闘う決意をもって書かれ、歌われている。

 

幸いなことに、これはトレスとベイカーが語ろうと決意した物語の始まりに過ぎない。なぜなら、これは過激な共感やセカンド・チャンス、サード・チャンスについての歌でもあり、ここにはたくさんの葛藤や後悔がある一方で、ユーモアや反抗もあるからだ。



『Send A Prayer My Way』は何年も前から制作されていた。2人の若いミュージシャンが、ここシカゴで愛されているリンカーン・ホールで初めての共演を果たしたとしよう。2016年1月15日、外は底冷えするほど寒く、特に南部の2人組にとってはそうだ。ライヴが終わり、クソみたいなことを言い合っているとき、一人のシンガーがもう一人に言った。「わたしたちはカントリー・アルバムを作るべき」

 

これはカントリー・ミュージックの世界では伝説的な原点であり、余裕のあるエレガントな歌詞と、彼らの音楽を愛する人々と苦悩を分かち合う勇気ですでに賞賛されている2人のアーティストのコラボレーションの始まりでもある。それはまた、最も不朽のカントリー・アルバムのように、歌い手と聴き手の双方を支え、鼓舞し、この世で完全に孤独な人間など一人もいないこと、音楽は安定した伴侶であることを思い出させてくれる作品作りの始まりでもある。



Tour Date:

 
Thursday March 27, Ohio University, Athens OH
March 28 - March 30, Big Ears Festival, Knoxville, TN
April 3 – 5, Mission Creek Festival, Iowa City IA
April 26 - April 27, High Water Music Festival, Charleston, SC
May 15 - May 18, Kilby Block Party, Salt Lake City, UT
June 20 - June 22, Mountain Jam, Highmount, NY
June 20 - Jun 22, Green River Festival, Greenfield, MA
July 4 - July 5, Zootown, Missoula, MT


▪️TORRES 『WHAT AN ENORMOUS ROOM』 -REVIEW -  NYのシンガー/ギタリストによるポピュラーミュージックとスポークンワードの融合 

 


Caroline Rose(キャロライン・ローズ)が新作アルバム『year of the slug』を発表した。 2023年の『The Art of Forgetting』に続く作品は、2月7日に自主制作盤(Caroline Rose Music LLC)としてリリースされる。 

 

キャロライン・ローズはグラミー賞にノミネート経験があり、インディーロックを主戦場としているが、フォーク、カントリー等、アウトプットされる音楽には幅広い音楽性が含まれている。これまでに五作のフルレングスを発表。その中には『Loner』(2018)が含まれている。

 

ローズは推進力のあるリードシングル「conversation with shiv (liquid k song)」を公開した。全般的なストリーミングで楽曲は公開されておらず、現時点ではBandcampでの視聴が可能。

 

ローズは驚くべきことに、今回の新作アルバムをAppleの標準アプリケーションとして備わっているGaragebandでレコーディングした。しかもモバイルデバイスで録音したという。

 

「AIが再現できないほど多様な音楽を作りたい。 時には磨かれる前の真珠を手にするのも良いものだ」

 

今回のアルバムを機にドラスティックな転換を図り、DIYの活動に乗り出すことになった。ローズはまた、多額のサービス料を避けるために選ばれたインディペンデントな会場でのソロツアーを開催する予定。 これらはアーティストが音楽産業を草の根レベルで支えるための活動である。

 

キャロライン・ローズのコメントは以下の通り。

 

これらの場所は、ツアー業界の労働者階級を意味します。 彼らは、トップ企業がすべてのお金をため込むことによって最も打撃を受けている。 私はこのような小さなクラブで歯を磨いた。 本当に感謝している。

 

一例では、イギリスでは小規模の独立系のライブスペースが経営難に陥っている事例がある。これはミュージシャンが商業的に成功を収め、動員が大きくなってくると、小さなライブスペースには戻らないという点が問題である。また、小規模のライブスペースに出演する音楽家にとって長期の活動を継続することが困難な事例がある。そこで、実績や経験のあるミュージシャンが小さいライブスペースに出演し、地域の音楽産業を活性化させることは社会的に意義深い。

 

 

 

 

Caroline Rose 『year of the slug』

Label: Caroline Rose Music LLC

Release: 2025年2月7日


Tracklist:

1. everything in its right place

2. to be lonely

3. conversation with shiv (liquid k song)

4. we don’t talk anymore

5. strange things

6. goddamn train

7. antigravity struggle

8. dirge (it’s trash day) aka trash day dirge

9. another life

10. desperation, baby

11. kings of east LA

 

 

Caroline Rose Tour Dates:

Wed. Mar. 5 - Miami, FL @ Sweat Records
Thu. Mar. 6 - Orlando, FL @ Will’s Pub
Fri. Mar. 7 - Jacksonville, FL @ The Walrus [SOLD OUT]
Sat. Mar. 8 - Jacksonville, FL @ The Walrus
Tue. Mar. 11 - Atlanta, GA @ The EARL
Thu. Mar. 13 - Asheville, NC @ AyurPrana
Fri. Mar. 14 - Charlotte, NC @ Evening Muse
Sat. Mar. 15 - Winston Salem, NC @ SECCA
Thu. Apr. 10 - Nashville, TN @ The Blue Room
Fri. Apr. 11 - Memphis, TN @ Hernando’s
Sat. Apr. 12 - Oxford, MS @ Proud Larry’s
Sun. Apr. 13 - Mobile, AL @ Callaghan’s
Tue. Apr. 15 - New Orleans, LA @ Gasa Gasa
Thu. Apr. 17 - Little Rock, AR @ White Water Tavern
Fri. Apr. 18 - Oklahoma City, OK @ Factory Obscura
Sat. Apr. 19 - Fort Worth, TX @ Tulips
Sun. Apr. 20 - Houston, TX @ Continental Club
Thu. Apr. 24 - Sat. Apr. 26 - Austin, TX @ CBoys

 



カナダ/トロントのシンガーソングライター、JayWood(ジェイ・ウッド)が『Slingshot』以来のニューシングル「Big Tings」をキャプチャード・トラックスからリリースした。(ストリーミングはこちら)この曲にはオークランドの実験音楽家、Tune Yards(チューン・ヤーズ)が参加している。

 

古典的なブレイクビーツをベースにしたナンバー。ブレイクビーツの飛び方が独創的で、曲の後半ではR&Bらしい幸福感のある雰囲気を漂わせ、トリッピーな感覚が無限にひろがっていく。

 

ヒップホップと70年代のR&Bを融合させるミュージシャンの新曲はセカンドアルバムの余韻を残しながらも、新しい段階へと進んでいる。


ニューシングルに関して、ジェイウッドは次のように説明している。

 

”みんな気をつけたほうがいいよ、これから大きなことが起こるよ"と誰かが言うのを何度も見聞きしてきたけど、その後に続くことがないなんて、クレイジーだよ。 同じことを言うためにこの曲を書いたようなものだけど、もし本気じゃなかったら大変だよね。


ガーバスは次のように言う。 


ファイル名が "BIG TINGS "だったから、"BIG THINGS COMING, COMING OUR WAY "って歌ってみたんだ。 ジェイ・ウッドにとって大きなことがやってくる! 彼の明確な芸術的ビジョン、幅広い想像力、音楽的冒険への渇望...その旅に同行できたことを光栄に思っているよ。


カナダの大草原で生まれ育ったJayWoodは、2015年からヘイウッド=スミスの自己発見と心痛の旅をユニークなソングライティングで捉えてきた。2019年に母親を亡くし、2020年を通して複数の社会的危機が発生し世界的に行き詰まったヘイウッド=スミスは、前進する勢いに憧れた。

 

ヘイウッド=スミスは、両親の死後、自分の過去や祖先とのつながりを断ち切られたと感じ、白人が多いマニトバ州で暮らす自分のアイデンティティと黒人特有の経験を理解するべく意識的に取り組んだ。『Slingshot』は、ファンタジーなシナリオと個人的な逸話、そして、ポップでダンスなインストゥルメンタルを融合させた、Jay Woodの表面と深層の自画像ともいえる。

 

 

 「Big Tings」


ポール・マッカートニーは最近、BBCとのインタビューで、人工知能が音楽業界に与える影響について懸念を表明した。「AIにアーティストから金銭を搾取させないように」というのがポール・マッカートニーの発言の趣旨であった。この伝説的なイギリスのミュージシャンは、若いアーティストをAI(人工知能)のリスクや大手テック企業による搾取から守る必要性を強調した。


82歳の元ビートルズのベーシスト/ボーカリストは、今週日曜日にBBCで放送されたインタビューで、「キャリアをスタートさせて、美しい曲を書いても、それを自分のものにできない若者がいる」と話した。


「現実は、お金がどこかに流れるということなんだ。ストリーミング・プラットフォームがヒットすれば、誰かがそれを手にすることになり、本来、それは巨大テック企業ではなく、作品を作った人であるべきなんだよ」とマッカートニーは付け加えた。


英国政府が著作権法の改正を検討している中、彼の発言は、クリエイターが明確にオプトアウトしない限り、テック企業がアーティストのコンテンツを使用して人工知能モデルを訓練することを可能にするものだ。

 

「我々は国民であり、あなた方は政府だ。あなたは私たちを守ることになっている。それがあなたの仕事です」とマッカートニーは強調した。


元ビートルズのマンバーはまた、人工知能の可能性を認め、2023年にリンゴ・スターとともにこのテクノロジーを使って、ビートルズのデモからジョン・レノンの声を「抽出」し、『Now and Then』という新曲を作ったことを回想した。

 

この発言から推測する限り、著作権の権利をアーティストがAIに侵害されないことを推奨した上で、テクノロジーの発展や向上に関してはおおむね賛成の意見を唱えている。「AIは素晴らしく、信じられないようなことができると思う」と彼は言った。


この発言で、ポール・マッカートニーは、作家のケイト・モッセや司会者で作家のリチャード・オスマンといった英国文化界の他の有力者たちとともに、この問題に関する英国幹部の最新の動きに反応した。


今のところ、労働党は人工知能企業による創作物の使用に関する提案の協議を開始している。これらの措置は、クリエイターが「著作権留保」と呼ばれるメカニズムを通じてその利用を制限することを積極的に選択しない限り、著作権を尊重する必要なく、インターネット上で利用可能なテキスト、音楽、その他のコンテンツの利用を認めるものである。



ニューヨークのオルタナティヴロックバンド、Mommaは、「I Want You (Fever)」をリリースした。 The Breedersを彷彿とさせるロックソング。スタジアム級のアンセムソングがここに誕生した。

 

本シングルは、2024年10月にニューヨークのベイビーズ・オールライトで行われたライヴで演奏され、定番となりつつある。先行公開されている「Ohio All The Time」と合わせて、ポリビニール/ラッキーナンバーから4月4日にリリースされるニューアルバム『Welcome To My Blue Sky』に収録される。

 

このアルバムには、「Last Kiss」と「New Friend」を含む12曲が収録される。Mommaはこの夏、バルセロナで開催されるプリマヴェーラ・サウンド2025でアルバムを発表する。また、ポルトで開催されるプリマヴェーラ・サウンドにも出演する。

 
過去2年間、Mommaはロック界で最もホットでエキサイティングな新人バンドとして頭角を現してきた。ベーシスト、及び、プロデューサーのアーロン・コバヤシ・リッチのプロデュースによる「Ohio All The Time」は、2023年のシングル「Bang Bang」以来となるオリジナル新曲のリリースで、Rolling Stone、Pitchfork、Stereogum、Paste、NYLONなど主要メディアから支持を得た。

 

バンドはコーチェラでのデビューし、Alex G、Pavement、Wet Legらと共演している。ほかにも、Amoebaの「What's In My Bag?」、The Late Show with Stephen Colbertの「LateShowMeMusic」シリーズにゲスト出演、2022年のアルバム『Household Name』から「Rockstar」を披露した。


現在のラインナップは、エタ・フリードマン(ソングライター/ヴォーカリスト/ギタリスト)、アレグラ・ワインガルテン(ソングライター/ヴォーカリスト/ギタリスト)、アーロン・コバヤシ・リッチ(プロデューサー/ベーシスト)、プレストン・フルクス(ドラマー)。



「I Want You(Fever)」





Momma  『Welcome to my Blue Sky』- New Album


Label: Luckey Number/ Polyvinyl
Release: 2025年4月4日

Tracklist:

1. Sincerely
2. I Want You (Fever)
3. Rodeo
4. Stay All Summer
5. New Friend
6. How To Breathe
7. Last Kiss
8. Bottle Blonde
9. Ohio All The Time
10. Welcome to My Blue Sky
11. Take Me With You
12. My Old Street


MOMMA: 2025 TOUR DATES

4/25 – Columbus, OH – Skully’s Music Diner ^
4/26 – Durham, NC – Motorco Music Hall ^
4/28 – Atlanta, GA – Terminal West ^
4/29 – Nashville, TN – The Basement East ^
4/30 – Memphis, TN – Growlers ^
5/2 – Houston, TX – Last Concert Cafe ^ !
5/3 – Fort Worth, TX – Tulips ^ !
5/4 – Austin, TX – Mohawk ^ !
5/6 – Phoenix, AZ – Crescent Ballroom
5/9 – Los Angeles, CA – The Fonda Theatre *
5/10 – San Francisco, CA – August Hall *
5/12 – Portland, OR – Aladdin Theater *
5/13 – Vancouver, BC – Biltmore Cabaret *
5/14 – Seattle, WA – Neumos *
5/16 – Salt Lake City, UT – Kilby Block Party
5/16 – Salt Lake City, UT – Urban Lounge (KBP After Party) *
5/17 – Denver, CO – Marquis Theater *
5/19 – Minneapolis, MN – Fine Line *
5/20 – Chicago, IL – Thalia Hall *
5/22 – Toronto, ON – Axis *
5/23 – Ottawa, ON – Club SAW *
5/24 – Montreal, QC – Theatre Fairmount *
5/28 – Cambridge, MA – The Sinclair *
5/29 – Washington, DC – The Atlantis *
5/30 – Philadelphia, PA – Union Transfer *
5/31 – New York, NY – Warsaw *
06/04 – 06/08 – Barcelona, ES – Primavera Sound
06/12 – 06/15 – Porto, PT – NOS Primavera Sound Festival
06/13 – London, UK – Outbreak Festival
06/14 – Manchester, UK – Outbreak Festival

^ with support from Brennan Wedl
! with support from On Being An Angel
* with support from Wishy

 


TV on the Radioのリード・シンガー、Tunde Adebempe(ツンデ・アデビンペ)がソロ・デビューアルバムの詳細を明らかにしました。

 

『Thee Black Boltz』は4月18日にSub Popよりリリースされる。 このアルバムには既発シングル「Magnetic」が収録されており、新曲「Drop」も本日リリースされる。


アデビンペは、ウィルダー・ゾビーと共同でThee Black Boltzをプロデュースし、彼はエグゼクティヴ・プロデューサーも務めている。 

 

「漠然としたコンセプトのスケッチを持っているだけで、ジャリールやカイプが5つの素晴らしいアイディアを持っていることは分かっている。 しかし、『Thee Black Boltz』では、そのような足場がなかった。 それは恐ろしくもあり、爽快でもあった」


このアルバムの制作は「この大海原の真ん中に、自分自身のための岩や足場を作るための方法だった」と彼は付け加え、タイトルを説明している。 

 

深い悲しみや憂鬱、絶望の中で(時にはその結果として)閃くインスピレーションやモチベーション、希望の火花。 嵐の雲に蓄積された電子がぶつかり合って稲妻を放ち、一瞬でも出口を照らすようなものだ。 ...また、これはクールなメタルバンドの名前にふさわしく、ほとんどの人が私のことをとてもクールなメタルバンドのようだと言うだろう。 

 

 「Drop」

 

 

 

Tunde Adebempe(ツンデ・アデビンペ) 『Thee Black Boltz』

Label: Sub Pop

Release: 2025年4月18日

 

Tracklist:


1. Thee Black Boltz

2. Magnetic

3. Ate The Moon

4. Pinstack

5. Drop

6. ILY

7. The Most

8. God Knows

9. Blue

10. Somebody New

11. Streetlight Nuevo

 


ティモシー・シャラメはボブ・ディランの伝記映画「A Complete Unknown」に出演し、アカデミー賞(オスカー賞)にノミネートされるなど話題をさらっている。2024年4月にニューヨークでボブ・ディランの新作映画を撮影しているというがあったが、それがようやく日の目を見る形となった。しかし、ティモシー・シャラメが優れているのは''俳優としての演技力''だけではないようです。今回、彼のそのブルージーな歌声もかなり素晴らしいことが明らかとなった。


シャラメが米国のNBCテレビの長寿番組『サタデー・ナイト・ライブ』の司会と音楽ゲストの二役をこなすという情報が流れたさい、『A Complete Unknown』、そのサウンドトラック・アルバムに収録されているおなじみのボブ・ディランの名曲を何曲か披露することは明らかだった。 そして、テレビ出演は、新作映画をプロモートすると同時に、彼に主演男優賞のトロフィーを与えるかどうかの権限を持つアカデミー賞投票者にアピールするためのものだった。 


番組冒頭のモノローグで、ティモシー・シャラメは次のように言った。 「私が演じるボブ・ディランの曲を知らないかもしれない。でも、個人的に大好きな曲なんだ」

 

当初、今回の米国のテレビ出演では、「Blowin' in the Wind」や「Like a Rolling Stone」のような一般的な曲ではなく、「I Was Young When I Left Home」や 「Song to Woody」のような映画からの深いカットが聴ける可能性が高いものと思われたが、シャラメは、サプライズを計画していた。筋金入りのディラン・ファンしか知らないようなカットを3曲ほどステージで披露している。 RSによると、うちの2つは、ディランがライブで歌ったことがないほど無名な曲だという。 

 

ティモシー・シャラメがサタデーナイトライブで演奏した3曲のパフォーマンスは以下よりご覧ください。



SASAMIのニューアルバム『Blood On The Silver Screen』が3月7日にDominoからリリースされる。

 

アルバムからの最新シングル「「In Love With A Memory」はダンス・ポップ調の楽曲で、後半には歌手のトレードマークのギターも入る。ロスタムとの共同プロデュースで、Clairoのヴォーカルが収録されている。「In Love With A Memory」はササミの幼い頃の母親との思い出が曲として機能する。愛情というイメージがそのまま母親のメタファーとなっているようだ。

 

ロスタムと私は共に作曲を学んだので、彼は私のクラシカルな面をもっと引き出したかったのです。『In Love With A Memory』は、『Blood On the Silver Screen』に収録されることになった、私が書いた最初の曲なのです。


私は日本や韓国の 「ノラバン」と呼ばれる個室のカラオケルームに母と一緒に通って育ちました。母がよく歌うナンバーのほとんどは、古い日本や韓国の民謡で、ホラー映画やデヴィッド・リンチの映画の中にいるような気分にさせてくれました。

 

ジュリー・クルーズのようなセッティングで、シングルで、ジャズ・ラウンジのスポットライトを浴び、煙草の煙が澱んだように漂っている。ロスタムと私が一緒にオーケストレーションしたプロダクションによって完璧に反映されたと思う。クレアは私にとって長年の遠距離の友人で、夢のコラボレーターである。この曲は、幽霊との映画のようなデュエットをイメージしています。

 


「In Love With A Memory」



 


ロサンゼルスのバンド、Dutch Interior(ダッチ・インテリア)がニューアルバムを発表した。 ファット・ポッサムからの記念すべき1stアルバム『Moneyball』は3月21日にリリースされる。

 

 バンドのコナー・リーブスがプロデュースし、フィル・エク(モデスト・マウス、フリート・フォクシーズ)がミックスした。 太陽の光を浴びたリード・シングル「Fourth Street」には、自ら監督したビデオが収録されている。 以下からチェックしてほしい。


「Fourth Street'は、休暇を利用して両親を訪ねたときに思いついた曲だ」とシンガー兼ギタリストのノア・カーツは声明で説明している。 「この曲は、愛する人と遠く離れて暮らすことで生まれる感情や個人的な逸話をとりとめもなく回想するところから始まり、やがて自分自身の足元を見つけることを歌ったコーラスへと発展していく。 インストゥルメンタル・ソングとしては、シンプルな3コードのアメリカーナ・ロック・ソングを意識して書かれた。


「私たちは、消えてしまった、そして決して戻ってこない何かを求めて、絶望の中で自分自身を振り返っていることに気がついた」と、バンドはビデオについて付け加えた。「視聴者の目を通して、記憶の偏りの中で必死にしがみつきながら、子供時代の無邪気さが朽ちていくのを見るのは簡単だ」



Dutch Interior  『Moneyball』



Label: Fat Possum

Release: 2025年3月21日


Tracklist:


1. Moneyball

2. Canada

3. Sandcastle Molds

4. Wood Knot

5. Science Fiction

6. Sweet Time

7. Life (So Crazy)

8. Fourth Street

9. Horse

10. Christ on the Mast

11. Beekeeping

 

Pre-save: https://dutchinterior.ffm.to/fourthstreet.OYD

 


サウス・ロンドン出身で、アトランタを拠点に活動し、オルトソウル、ジャズ、その他のミッドナイトなサウンドに内省的なリリックのセンスを加えた才能の持ち主、プーマ・ブルーがニューシングル「tapestry」をリリース。

 

プーマ・ブルーは前作アルバム『Holy Waters』のリリース後、来日公演を行ったことは周知の通りです。ライブでは録音と同様に、バンドセットで出演している。ファンによると、ステージの評判も良く、アンサンブルの巧みさは目を瞠るものがあり、聴き応えがあったという。

 

2023年のアルバム『Holt Waters』以降も彼の旅は続き、暗鬱であるが没入感のある深いサウンドスケープは、トリッキーやポーティスヘッドを彷彿とさせる。ブティック・レーベル、ブルー・フラワーズからリリースされたニューシングル「tapestry」は、アコースティックギターを基にしたオルタナティヴフォークで、以前としてダークな曲調であるが、そこには癒やしがある。徹底して内側を凝視し、そこから組み上げられた感覚を巧みにアウトプットさせている。


ヴォーカルの内省的な感情に根ざした「tapestry」は、彼の作品の幅広い流れに寄り添いながらも、独立した特異な感触を持つ。プーマ・ブルーはこの曲について以下のように説明しています。


「私たちはモノを失います。 それは、私たちの現実の布を荒廃させることがある。 この曲は、私に多くのことを教えてくれた、もっと一緒にいたいと思っていた、失った人に向けて書いた。 私は、日記に書くように『タペストリー』を記録しただけだった。本来、それを誰かと共有するつもりはなてく、ただ個人的な表現に過ぎませんでした。 しかし、友人たちからのちょっとした後押しがあって、私は再びここにやってきて、私のささやきを風に捧げることにした」

 

プーマ・ブルーはこう付け加えた。 「ビデオはファウンド・フッテージ・テープのような感じにしたかったんだ。暗い森の中を彷徨い、見知った人物や幽霊、現実や想像の世界と交差する。 隠されたイースターエッグのような瞬間がある」

 

 

「tapestry」

 


 

ロンドンのシンガーソングライター、Dana Gavanski(ダナ・ガヴァンスキー)は、クレイロやケイト・ボリンジャーがバロックポップやチェンバーポップを米国の現代的なポピュラーソングに盛り込むより数年前に、このジャンルを自身の作曲の中に取り入れていた。セルビア系という個性的なルーツを持つ歌手であるが、それらのコスモポリタンの性質は2022年のアルバム『When It Comes」の収録曲「Bend Away And Fall」にはっきりとした形で表れ出ていた。

 

昨年、ダナ・ガヴァンスキーは2024年のアルバム『LATE SLAP』に続き、ピアノをミューズにした『Again Again EP』を3月14日にFull Time Hobbyからリリースする。バロックポップをベースにしたソングライティングのセンスは抜群で、従来はギターで曲を書いていたが、前作からはピアノを中心にソングライティングを行うようになった。


今年4月に3枚目のスタジオ・アルバム『LATE SLAP』を発表して以来、ガヴァンスキーは多忙を極めている。

 

イギリスでのヘッドラインツアー、(テキサスのフォークシンガー、ワクサハッチーとPlainsというユニット名で活動していた)ジェス・ウィリアムソンのサポートツアー、アドリア海での海水浴、銀細工の仕事をこなす傍ら、新曲にも取り組んでいる。「何かの終わりと、別のプロジェクトや探求の始まりの間には、絶妙なバランスがあることがある。人生に落ち着く時間を与えたい」


スタジオに戻ったガヴァンスキーはアップライトピアノで曲を書いた。この楽器への愛が再燃したことについて、ガヴァンスキーは語っている。「ピアノを弾いていると、大きな子供のような気分になるの。自分の手が上下に動くのが好き。コードを打つたびに、鷲が舞い上がるみたいにね」


EPのリードシングル「Business of the Attitude」では、彼女は子供っぽいというより大人っぽく、ボウイ風のコーラスやシンセを駆使したアート・ポップだった『LATE SLAP』とはサウンド的にかけ離れている。

 

物悲しい曲調ではあるが、ガヴァンスキーにとってこの曲は、「物事を解決しようとすること、あるいは物事を消し去ろうとすることのむなしさを歌っている部分もある」という内容だという。


セカンド・シングル「Living Home Again」は、変容と明るさを歌ったもので、「自分という人間と折り合いをつけることの冗談であり、生きていることの本質的な遊び心でもある」と彼女は語っている。物事を深刻に考えすぎず、人生の不確実性を受け入れることを歌っている。


新曲の制作中、ガヴァンスキーは自分の直感に従っていることに気づいた。「最初は意識的な決断ではなかった」と彼女は言う。

 

彼女はシド・ケンプ(ウルリカ・スペイセク、クラック・クラウド、HAHAサウンズ・コレクティブ)のスキルを借りて、より「完璧さにこだわることなく、その場にいるようなライブ感」を表現することに成功した。


「その頃、私はもっとピアノ・バラードの曲を聴いていて、声と1つの楽器だけというソングライティングの基本に立ち返っていたと思う」とソングライターは言う。イギリスというよりも、ヨーロピアンな雰囲気を持つシンガーソングライターの新作EP『Again Again』に注目したい。




 

 

Dana Gavanski 『Again Again』 EP



Label: Full Time Hobby

Release: 2025年3月24日


Tracklist:

1.Business of the Attitude 

2.Bolted Heart

3.Hang in for Us Both

4.Leaving Home Again 02:48

5.My Oh 

Mogwai 『The Bad Fire』 

 

Label: Rock Action

Release: 2025年1月24日

 

Review  モグワイの復活の狼煙

 

この数年間、スコットランドのモグワイは、2020年のEP『Take Side』を除いては、その仕事の多くがリミックスや映像作品のサウンドトラックに限定されていた。見方によっては、バンドではなくスタジオミュージシャンに近い形で活動を行っていた。(ライブパフォーマンスを除いては)『The Bad Fire』は、四人組にとって久しぶりの復帰作となる。以前はポストロックの代表的な存在として活躍したばかりではない。モグワイは音響派の称号を得て、オリジナリティの高いサウンドを構築してきた。

 

『The Bad Fire』は、”労働者階級の地獄”という意味であるらしい。これらは従来のモグワイの作品よりも社会的な意味があり、世相を反映した内容となっている。モグワイのサウンドは、シューゲイズのような轟音サウンド、そして反復構造を用いたミニマリズム、それから70年代のハードロックの血脈を受け継ぎ、それらを新しい世代のロックへと組み替えることにあった。ミニマリズムをベースにしたロックは、現代の多くのバンドの一つのテーマともいえるが、モグワイのサウンドは単なる反復ではなく、渦巻くようなグルーブ感と恍惚とした音の雰囲気にあり、アンビエントのように、その音像をどこまで拡張していけるのかという実験でもあった。それらは彼らの代表的な90年代のカタログで聴くことができる。そして、この最新作に関して言えば、モグワイのサウンドはレディオヘッドの2000年代始めの作品と同様に、イギリスの二つの時代の音楽を組み合わせ、新しいハイブリッドの音楽を生み出すことにあった。エレクトロニックとハードロック。これらは、彼らがイギリスのミュージック・シーンに台頭した90年代より以前のおよそ二十年の音楽シーンを俯瞰して解釈したものであったというわけなのだ。

 

 

おそらくモグワイは、何らかの作品をもう少し早くリリースすることも出来たかもしれないが、じっくりと時間をかけてバンドサウンドを熟成させ、一流プロデューサー、ジョン・コングルトンとともに制作に取り組んだ。このことは、アルバム全体のイメージ、そしてタイトルにも只ならぬ迫力をもたらし、様々な観点から音楽を聴くことを可能にしている。そして、モグワイの代名詞的な音響派/ポストロックのサウンドとともに、復活の狼煙を上げることになったのだ。彼らのサウンドは、決して時代に先行しているわけではない、いや、新しさや新奇性という側面では、同レーベルに所属する彼らの弟分であるbdrmm、もしくは、Squidの方がはるかに上手だろう。しかしながら、新しい作品をリリースせずにはいられないなにかがあったにちがいない。

 

モグワイの新作アルバムは奇妙な作品である。上記で述べたような、以前の世界、そして以後の世界を繋ぐようなロックミュージックが展開され、それは新しいとも古いともつかない奇異な印象を与える。また、彼らのロックソングは、90/00年代のエレクトロニックに寄りかかっているようでいて、2020年代の雰囲気を持ち合わせている。むしろ、『The Bad Fire』は、時間の感覚が薄れ、聞き手が所在する時代の感覚を希薄にするような魅力が随所に散りばめられている。モグワイの王道のマーチングのような勇壮なリズムが現代的なコングルトンのデジタルサウンドの中に見つかったかと思えば、それは必ずしも90年代のループサウンドやミニマリズムのように持続せず、夢想的、幻想的な雰囲気に留まることなく、痛烈なリアリズムが出現する。

 

例えば、オープニングトラック「God Gets You Back」では、従来のモグワイの幻想的なサウンドの向こうから、なにかリアリティのあるバンドセッションが浮かび上がってくる。二つの世界を組み込んだメタフィクションの音楽は、明らかに従来のモグワイのものではない。そして、モグワイはインストゥルメンタル中心の音楽性で知られているが、この曲は珍しくボーカル付きである。浮遊感のあるボーカルトラックはキュアーの最盛期、ブリットポップの最盛期の90年代前半に聞き手を誘う。しかし、一貫して恍惚としたサウンドは維持されている。お馴染みの巧緻なミニマリズムを基調にしたサウンドの向こうに浮遊感のある夢想的なボーカルが登場する。これらは、単なる轟音性や映像的な質感を持ち合わせていた、かつてのモグワイのサウンドとは明らかに一線を画していることに、勘の鋭いリスナーはお気づきになられるに違いない。


そういった中で、2曲目「Hi Chaos」は、対象的にポストロックや音響派の象徴的なサウンドとなっている。しかし、最初から音像を闇雲に拡大するのではなく、バンドセクションや録音スタジオの空気感やテンションを重視しているという点においては、従来のモグワイのサウンドとは異なる。しかし、イントロから中盤までは、対比的なロックソングーーディストーションとクリーントーンーーという彼らの独自のサウンドスタイルは維持されている。これがドラマや映画のサウンドトラックとは異なる''バンドの録音作品''という性質が色濃く立ち上ってくる。中盤以降は、そのなかで、70年代のUKハードロックサウンドをベースにした白熱したバンドセッションが展開される。アルバムの冒頭から、このアルバムが必ずしもプロデュース的な作品に属さず、バンドサウンドのリアリズムを濃縮させたものであるということがはっきりと伝わってくる。さらにループサウンドを用いながら、バンドの音楽の熱量を少しずつ引き上げていき、最終的には4分以降は、GY!BEを彷彿とさせる、うねるような轟音のロックミュージックが展開される。


「What Kind Of Mix This Is」は、ポストロックの原初的なサウンドに回帰している。例えば、オーストラリアのDirty Three、米国のRed Stars Theory、Mineralなどに代表されるエモ/スロウコアのニュアンスを含んだアルペジオがイントロに配され、叙情的なサウンドが広がりを増していく。その中で、レディオヘッドの系譜にあるエレクトロニックを吸収したロックは、モグワイの手にかかると、ゆったりとしていながらも勇壮なイメージを持つ楽曲へと変化していく。そして、やはり、彼らの特徴的なリズムがベースとなり、それらを反復的に続けながら、徐々にバンドサウンドとして白熱する瞬間を探求していこうとする。つまり、バンドセッションを辛抱強く続けながら、心地よい沸点を迎える瞬間を探しあてていくのである。しかし、すでにこのバンドのファンはご存知の通り、モグワイのサウンドの一番の迫力は、内的に静かに燃え上がるような激しさにある。これらは、以降、むしろ単なるポストロックやスロウコアというよりも、プログレッシヴロックに近い曲調へと変遷を辿る。YES、Pink FloydのようなUKミュージックの元祖に近くなる。


アルバムは、少しマニアックに傾きかけるが、どうやらモグワイの新作に見いだせるのは、ニッチさだけではない。彼らは『 The Bad Fire』においてロックソングの核心のようなものを提示することもある。例えば、続く「Fanzine Made of Flesh」ではシンプルな8ビートをもとにダフト・パンク的なロックを展開させる。ボーカルトラックにはボコーダー/オートチューンをかけ、近未来的なサウンドを突き出す。また、そこにはAIテクノロジー優勢の時代の感覚が反映されている。かと思えば、続く「Pale Vegan Hip Pain」においては、フロイドの『Dark Side Of The Moon』の作風を下地にしたペーソスのある静かで瞑想的なギターロックソングで聞き手を魅了する。しかし、その中で、オムニコードのようなチープでレトロなシンセが最初期のモグワイの感覚をありありと蘇らせる。さらに続く、「If You Find This World Bad,You Should See Some of The Others」は、静謐なロックソングから轟音へと移行していく。いかにもモグワイらしい一曲となっている。


モグワイとしての新機軸を示したのが、続く「18 Volcanoes」である。背景となるシューゲイズ的なフィードバックの轟音を活かしているが、ボーカルそのものはポピュラーに根ざしており、コントラストを活かしたロックソングを組み上げている。ここには、モグワイのMBV的な性質が出現する瞬間を捉えられる。終盤の三曲は、いずれも実験的なロックバンドとして、未知なるサウンドの追求を意味する。ただ、それはモグワイとしての唯一無二の境地に辿りついたかはまだわからない。「Hammer Room」では、The Smileを彷彿とさせるエレクトロニックたダンスミュージックを反映させたロックソング、「Lion Rumpus」では、ハードロックとエレクトロニックの融合、そして、クローズ「Fact Boy」では、クレスタを用いて、オーケストラ楽器がロックバンドのアンサンブルの中でどのように響くのかを探求している。アウトロでは、近年のドラマなどの映像作品へのサウンドトラックの提供という貴重な経験を活かし、映像的なエンディングを構築する。この点においては、Explosions In The Skyとの共通点も発見できるかもしれない。

 

 

 

 


78/100



 

 

「What Kind Of Mix This Is」