このオリジナルライヴセッションのミニアルバムは、ドーターのメンバー、エレナ・トンラ、イゴール・ヘフェリ、レミ・アギレラのトリオが、『Stereo Mind Game』の収録曲の多くが録音されたイギリスのダートムーア近郊の”ミドルファームスタジオ”に戻り、シングル曲「Be On Your Way」、「Party」、「To Rage」を含む曲を演奏、それを録音した作品となっている。
7年ぶりのスタジオ・アルバム『Stereo Mind Game』は、2023年4月に4ADからリリースされた。ラフ・トレード・ショップの「アルバム・オブ・ザ・マンス」に選ばれた。このアルバムの発売を記念したライブセッション「Daughter's only live show to support Stereo Mind Game」は、インディー小売店のイースト・ロンドンの旗艦店で行われた。
3枚目のアルバムには、ロンドンのストリングスを中心とするオーケストラグループ「12 Ensemble」が伴奏を務めたシングル「Swim Back」、「Party」、「Be On Your Way」、さらにカルテットの伴奏による温かみのあるサウンドが自慢の「To Rage」が併録されている。
Daughterは従来、ダークな感情を載せてインディーフォーク/ロックソングを歌ってきた。他方、『Stereo Mind Game』は楽観的なアルバムと称される。アイヴォア・ノヴェロ賞にノミネートされたサウンドトラック『Music From Before The Storm(ミュージック・フロム・ビフォア・ザ・ストーム)』(2017年)から数年間、ドーターは当初のロンドンの拠点から離れて、アギレラはオレゴン州ポートランドに、ヘフェリはイギリスのブリストルに拠点を移した。
しかし、パンデミックによって悪化した物理的な距離にもかかわらず、ドーターは再び出会い、執筆を続けた。『Stereo Mind Game』の12曲には繋がりと断絶が浸透しており、愛する人や自分自身から文字通り、そして比喩的にも”離れることが何を意味するのか”に取り組んでいる。ヘフェリとトンラのプロデュースによる最新作『Stereo Mind Game』は、デヴォン、ブリストル、ロンドン(イギリス)、サンディエゴ(カリフォルニア州)、ポートランド(オレゴン州)、バンクーバー(ワシントン州)など、複数の場所で作曲・レコーディングされた。
「Live at Middle Farm Studios」
ロンドンを拠点とする6人組、The Golden Dregs(ザ・ゴールデン・ドレッグス)が、4枚目のスタジオアルバム『Godspeed』とニューシングル「The Company Of Strangers」を発表した。本作は4月25日に発売される。ゴールデン・ドレッグスは渋さのあるポップソングを書くことで定評があり、4ADから発表された前作『On Grace & The Dignity』はその好例である。
1.Big Ideas 2.Linoleum 3.The Company of Strangers 4.Imagining France 5.Weight of It All 6.Erasure 7.In The Headlights He 8.Heron 9.Perfume 10.If You'd Seen Him 11.The Wave 12.Godspeed
メリーランド州ボルチモア出身のJPEGMAFIAは、ニューシングル「Protest The Cross」をリリースした。
これは、『I LAY DOWN MY LIFE FOR YOU』のDIRECTORS CUTがどのようなサウンドになるかの最初の試みになるようだ。
ペギーは自身のインスタグラムで、"2025年に期待してほしい。何が起こるかわからないよ"とコメント。 「PROTECT THE CROSS」はハードなトラックで、彼の前作と似たようなサウンド。
JPEGMAFIAは、昨年の『I LAY DOWN MY LIFE FOR YOU』で『Scaring The Hoes』のリリース後のモチベーションを持続させたが、今年も12曲の新曲を収録したアルバムのデラックス・エディションでキャンペーンを継続する予定。そのうちのいくつかは、オリジナル・トラックリストにアルバム・セッションの曲を挿入したものであり、いくつかは2枚目のディスクにコンパイルされた新曲。ペギーはツイートで、このプロジェクトは来週リリースされる予定と述べている。
「I LAY DOWN MY LIFE FOR YOU (DIRECTOR'S CUT)」のトラックリストは未公開であるが、リードシングル 「PROTECT THE CROSS」が公開された。ペギーは従来のように挑発的なフレーズを連発する。
「Fuck your writittеns, you bombin' like Charlie Hebdo」や 「White bitches ain't vote for Kamala, they lied/ So I'm lying when I'm trying to get that in that box」といったフレーズ。
I notice some of you never know what the fuck I’m talking about. But most of your misunderstandings of me are more based on our “different upbringings” than anything else. so here is a guide to help “some of you” better understand my raps. pic.twitter.com/usvtrnu12p
彼のアルバムは全般的にピッチフォークから肯定的な評価を受けているものの、2024年のアルバム「I LAY DOWN MY LIFE FOR YOU」で6.9点を獲得している。
Can someone tell pitchfork, gq, anna wintor, conde nast media to stop reporting on me? i do not want or need your promo. stop speaking about me and remove my art from your site all together Absolutely noone needs pitchfork in 2025. Keep my name out your nasty hipster mouths.
ブライトンのノイズパンクデュオ、ランブリーニ・ガールズのデビュー・アルバム『Whor Let The Dog Out』は年明け早々、痛撃だったと言える。デビュー・アルバムらしからぬ完成度、あるいはデビューアルバムらしい初期衝動を収めこんだ正真正銘のハードコア・パンクアルバムとなっている。ランブリーニ・ガールズこと、フィービー(ボーカル)、リリー(ベース)は、Banksyという謎めいたドラマーとレコーディングに挑んでいる。ランブリーニ・ガールズはライオット・ガールパンクの先駆者的な存在、Bikini Kllを聴いて大きな触発を受けたという。そして、彼女たちもまた次世代のライオット・ガールのアティテュードを受け継いでいるのは間違いない。
ランブリーニ・ガールズは、ウィットとユーモアも忘れていない。「Big Dick Energy」は、下卑た笑いを湧き起こすが、実際的に風刺的なシニカルさは乾いたような笑いを巻き起こす。しかしながら、両者は、パンクという枠組みの中で、空想や絵空事を描こうというのではない。実際的な恐怖や腐敗、退廃等を相手取り、それらに痛快な一撃をお見舞いする。それらはオールドスクール・ハードコアの領域に属した荒削りなパンクソングーーBad Brains、Gorlilla Biscuitsーーといった原初的なハードコアパンクのイディオムの中で繰り広げられる。そのサウンドは、Black Flagのようなカルフォルニアパンクの元祖から、ストレイトエッジの原点に迫る場合もあり、このジャンルの祖であるTeen Idlesのような衝動に任せたパンクソングが組み上がる。Bad Religionのように政治的でないがゆえ、むしろ直情的なパンクとも言える。しかし、曲の途中では、スポークンワードというよりも、ステートメントのように変わるのも面白い。フィービーはヴォーカルの性格を曲の途上でたえず変化させ、別人のように変わることもある。
パンクソングという側面から見ると、Bikini Killの系譜にある「No Homo」もかなり楽しめるはずだ。カルフォルニアパンクの文脈を受け継いだ上で、同じ海岸沿いという都市の性質を活かし、それを見事にブライトン一色に染め上げる。この曲では、彼女たちはパンクというよりも、それ以前のロックンロール性に照準を絞り、タイトなロックソングに昇華している。ギターのプレイに関しては、グレッグ・ギンの系譜にあり、スリーコード中心であるが、ザラザラとした音作り、分厚い音像を徹底的に突き出し、ライブサウンドに相応しいサウンドを創り出す。ライブアクトとして国内で旋風を巻き起こしているランブリーニガールズの象徴的なトラックと言える。中盤でも、モチベーションを保持しながら、バランスの取れたサウンドで勢いを維持している。特に、「You're Not From Around Here」はロックソングとして聴いてもかっこいいし、ライブでも映えるようなナンバーであると思う。ローファイの側面を強調した分厚いギターで始まり、ハイハットの裏拍の強調により、この曲は見事なほどまでにドライブ感を増す。さらに、それらのサウンドにフィービーのボーカルは引けを取らない迫力で聴覚を捉える。
Sophie Jamieson(ソフィー・ジェイミソン)のニューアルバムに添えられている写真には、動きの感覚がある。風雨に揉まれ、他の人々によって翻弄され、固い場所に着地することはない。レコードの内ジャケットには、二重露光の写真に写った彼女が写されている。これは単なる写真かもしれないけれど、彼女のアルバムのより深い部分のメタファーでもある。不安感や根付かない感覚をとらえようとしているのかもしれない。どこかに憧れながらも、完全には辿り着けないというような。
ベラ・ユニオンからリリースされる彼女の2枚目のアルバム『I still want to share』は、愛すること、失うことの循環的な性質、人間関係から逃れられない不安、他人の中に居場所を見つけようと試みては失敗を繰り返す帰属などへの永遠の憧れについて、深く個人的な考察を提示している。
アルバムは静寂の中で幕を開け、陰鬱な「Camera」は最初の1分ほどで穏やかに焦点が定まり、ギターが盛り上がり、ドラムビートがシャッフルされる。リード・シングルの「I don't know what to save(何を救えばいいのかわからない)」は、より軽快に感じられる。「この曲は、自由を求めて走り出した曲なの」とソフィーは説明する。
私たちが自分自身に何を求め、愛する人たちに何を求めるかという点で、完璧さや確かな答えを求める無益な欲望を浄化するものとして本作を分かち合いたい。全体を通して問いかけられるのは、根源的なレベルで痛みを伴うもので、答えについては風に流されるだけである。結局、エンディング・トラックで歌われるように、「時はあなたを後ろへ引っ張り、あなたの年齢の下へ深く潜り込ませる」それでもなお、私たちは愛を求め、それを分かち合いたい。-Bella Union
Sophie Jamieson 『I still want to share』- Bella Union
ソフィー・ジェイミーソンは、今回のアルバムにおいて、歌手としてシャロン・ヴァン・エッテンのポスト的な立場を選んだ。インディーロックから影響を受けたクランチなギター、オペラ風の歌唱法等、シャロン・ヴァン・エッテンのテイストが全編に満ち渡っているが、単なるフォロワーにとどまらないことは、最新作『I Still Want To Share』を聴くと、明らかでないだろうか。そして、ジェイミーソンの音楽性が全般的なフォークソングをベースにしているとはいえ、アメリカの民謡とは明らかに異なることは本作を聞けば明らかとなる。最近、私自身もわかってきたのは、ウェールズ、アイルランド、スコットランドといった地方、いわゆる古イングランドの地域には、なにかしら深い音楽的な魅力がその土地の底に眠っている。ソフィー・ジェイミーソンは、それを探りあてるべく、ギターを中心とした音楽に多彩な歌唱法を披露する。
「3-i don't know what to save」は、大まかには3つの構成を持つポピュラーソングだ。歌手の歌の実力がいかんなく示され、伸びやかで美しいビブラートが際立っている。ここでは何を救ったら良いのかわからないと歌手は嘆く。けれども、もし、この歌声と温和なサウンド、そして美しいオーケストラ・ストリングスに聞き惚れる人々がいれば、それはそのまま、誰かを救ったという意味に変わる。その人の他にはない個性や能力が、人々に勇気や元気、そして希望を与えた瞬間でもある。静かなイントロから中盤、そして終盤にかけた曲のアイディアの種が芽吹き、さらに、大きな美しい花を咲かせるように、美しい音楽の成長の過程を味わうことが出来る。アルバムの序盤のハイライトのひとつで、本作は、この曲でひとまず大きな要所を迎える。
アルバムの終盤でも心地よいフォーク/ポピュラーが続いている。「8-How do you want to be loved」では、シャロン・ヴァン・エッテンのタイプの楽曲で、繊細さと勇壮さを併せ持つ。オムニコードの使用は、この曲にちょっとした親しみやすさとユーモアを添えている。また、ヴェルヴェットアンダーグラウンドの「Sunday Morning」でも使用されるクレスタ(グリッサンド)の響きがこの曲に可愛らしさと古典的な風味を添えている。さらに、プロデュースの側面でも、キラリと光るものがあり、音形をモーフィングさせ、独特な波形を作り出しているのに注目したい。 特にアルバムの終盤でも素晴らしい曲があるので、ぜひ聞き逃さないでいただきたい。
「9- Your love is a mirror」では、一貫したスタイル、サイレンスからダイナミックなエンディングが暗示され、ボーカル/コーラス、クリーントーンのギターに美しい室内楽風の弦楽器の合奏が加わっている。特に、チェロ/バイオリン(ヴィオラ)がハーモニクスを形成する瞬間は息を飲むような美しさがあるし、鼻声のミドルボイスとコーラスワークには心を震わせるようななにかが込められている。まるでウィリアム・フォークナーのように、内的な感覚の流れは一連なりの川の導きのように繋がっていき、そして、本格派のポピュラー歌手としての崇高な領域へと到達する。
続いて収録されている「10- I'd Take You」は、落ち着いたリゾート気分に充ちた一曲で心を和ませる。ボサノヴァ、ブラジル音楽、ハワイアン、そういった音楽を巧みに吸収している。日曜の午後のティータイムのひとときを優雅に、そして安らかにしてくれることはほとんど間違いない。最後の曲はどのようになっているのか、それは実際にアルバムを聞いて確認していただきたい。
先にリリースされたシングル 「Chicago Town 」と"BBC 6 Music A-List"の定番曲 「Death By Entertainment 」を含む10曲からなる『evenfall』は、ムードと雰囲気に溢れ、サウス・ロンドン・ノワールの流れるようなタペストリーのような、鋸歯状でありながら夢のような、サイケデリックでありながら意図に満ちた、没入感のある音の世界を作り上げている。
一方、ラジオでは、BBC 6 Musicのメアリー・アン・ホッブスやBBC Radio 1のジャック・サンダースなど、UKの電波に乗る大物からサポートを受けている。ライブでは、アクプロと彼のバンドは、グリーン・マン、ピッチフォーク・パリ、アウトブレイク、レフト・オブ・ザ・ダイヤル、リーパーバーンなどのフェスティバルに出演し、親密でありながら煽情的なステージ・ショーで熱狂的な支持を集めている。
アロン・コバヤシ・リッチ(Momma, Been Stellar)のプロデュースによる『Crave EP』は、2021年の2ndアルバム『Married』以来となるバンドの新曲で、ラッキー・ナンバーからのデビュー・リリースとなる。キルズ・バーズのラインナップは、ニーナ・ルジェティ(ヴォーカリスト)、ジェイコブ・ローブ(ギタリスト)、フィールダー・トーマス(ベーシスト)、そしてグリフ。
「Madison」
Sharon Van Etten & The Attachment Theory(シャロン・ヴァン・エッテン&ザ・アタッチメント・セオリー)は、セルフタイトルのデビューアルバムの最終プレビューとして「Trouble」をリリースしました。
マイク・ハドレアスは、アルバムのリードシングルとして、私たちの期待を裏切らない一方で、アリゾナの夏の暑さで枯れてしまいそうな、息をのむほどウージーなポップ作品「It's A Mirror」を提供している。彼の歌声が数マイル上空に昇るのに十分なスペースがあり、音楽が小刻みに流れ落ちる。彼の曲の中でも最も親しみやすい曲のひとつであるが、感情的な弱さという生の核を保っている。 ハドレアスは、「何もないときでも、私は圧倒されて目覚めるんだ」と言う。
その日の残りの時間は、家で一人で考え事をしている方が好きなんだ。でもどうして?ほとんど悪いことばかりだ。それも何十年も変わっていない。このような孤立したループにはまり込んでいるときに書いたのが、『It's a Mirror』だった。ドアを閉めたままにしておく練習をもっとたくさんしたんだ。
彼はまた、「It's a Mirror」のビデオも公開している。ビデオは、Too Brightのハイライト曲 「Queen」のビデオでハドレアスと初めて仕事をしたコラボレーター、コディ・クリッチローが監督した。
「It's a Mirror」
Perfume Genius 『Glory』
Label: Matdor
Release: 2025年3月28日
Tracklist:
1.It's a Mirror 2.No Front Teeth 3.Clean Heart 4.Me & Angel 5.Left For Tomorrow 6.Full On 7.Capezio 8.Dion 9.In a Row 10.Hanging Out 11.Glory
My Morning Jacketの10枚目のアルバム『is』が3月28日にATOからリリースされる。 (このアルバムは珍しく、外部のプロデューサー、ブレンダン・オブライエンを迎えて制作された。