Yukimiがニューシングル「Peace Reign」をリリースした。リトル・ドラゴンのリードシンガーとしてよく知られているユキミは、近日発売予定のアルバム「For You」でソロに転向する。 彼女自身の名義では初となるこのアルバムは、3月28日にNinja Tuneからリリースされる。

 

個人的な曲の数々で、ユキミは終始、心の内を解き明かす。 ニューシングル「Peace Reign」は、彼女の息子による「信じなければ叶わない、目の前にある」という美しい言葉で始まる。 彼女のアルバムからの最新シングルは、レトロなファンクビートとR&Bを融合した渋い感じの新曲。

 

ユキミはこのニューシングルについてコメントしている。「”Peace Reign”は、この世界が平和な場所になるという夢を諦めないこと。 希望と、来るべき世代への明るい未来を信じて...」

 

「Peace Reign」


Lunar Vacationがニューシングル「Lights Off」をリリースした。 この催眠術のようなセルフ・プロデュースのトラックは、昨年の『Everything Matters』以来の新曲となる。


「この曲は公開書簡のような感じだ」とシンガー/ギタリストのゲップ・レパスキーは声明で語っている。 

 

当然、僕なりの意味が込められているんだけど、それが憧れの手紙なのか、最後の別れなのか、それは僕が言うことじゃない。 それが物理的なものなのか、無形のものなのか、それも私にはわからない。

 

その両方かもしれないし、どちらでもないかもしれない。 聴く人が自分で意味を考え、自分の心に響くものを受け取り、それを感情、創造性、思考、理解という成長する炎の薪にする。

 


「Lights Off」

 


Wishyは来月『Planet Popstar EP』のリリースを控えており、その後、Mommaと共にツアーに出る予定。 バンドは「Over And Over」を発表した。ミュージックビデオはビデオゲームのオープニングのように始まり、エレクトロニカとロックを融合したセンスのよいロックソングが続く。

 

「この曲の主なテーマは、欲望、野心、失望、受容、配られたカードに従うこと」とシンガー/ギタリストのケヴィン・クラウターは言う。 「バンドが存在する前の2020年にこの曲を書いたんだけど、それ以来、きちんとレコーディングしてリリースする予定はなかったんだ。 でも、ベンがミックスとプロダクションでこの曲を仕上げてくれるだろうし、ニーナの歌声がこの曲を最高のものにしてくれるだろうと思っていた。 Wishyの曲でなければならなかったんだ」


「Over and Over」

 Circuit Des Yeux 『Halo On The Inside』

Label: Matador

Release: 2025年3月14日


Listen/Stream

 

 

Review         潮流を変えるモーダルなアートポップ

 

マタドールに移籍して発表された『Halo On The Inside』。シカゴのミュージシャン、ヘイリー・フォアの最新作で、シンガーとしてのひとつの変容の瞬間が刻印されている。しかし、このアルバムの主題の芽生えは、2021年のアルバム『Sculping The Exsodus』に見出すことが出来た。オーケストラストリングスとの融合を基底にしたシアトリカルなアートポップ。その本領はまだ数年前には発揮されず、ぼんやりとした印象に留まっていたが、今作ではより明瞭な感覚をもって聴覚を捉える。

 

ギリシャ神話をモチーフにして、半身半獣の怪物、悪魔的なイメージを持つヤギ、それらの神話的なモチーフは、地下室のスタジオでの午後9時から午前5時という真夜中の雰囲気と密接に結びつけられることになった。録音現場のひんやりとした静けさ、それは制作者の内面にある感覚と符合し、アルバムのサウンドの全体を作り上げる。独特な緊張感と強固なキャラクターを持つ異形としての実験的なアートポップ。これらの全9曲は、トリップ・ホップとハイパーポップ、グリッチポップ、それらの先鋭的な音楽性を内包させた孤絶したアルバムの一つである。

 

アルバムにはダンサンブルなポップが裾野のように打ち広がっている。結局、それをどのような形でアウトプットするのか、アーティストは相当な数の試行錯誤を重ねただろうと推測されるが、デモーニッシュなイメージ(悪魔的な印象)と小形式のオペレッタのような歌唱が全般のエレクトロニックの要素と合致し、その上にロックやメタルといった音楽が取り巻き、薄く、もしくは分厚い層を形成している。

 

これがアルバムを聴いたとき、複数の層がぼんやり揺らめくように聞こえる要因なのかもしれない。なおかつ、それらのサウンドとしての機能をはっきりと浮かび上がらせたのは、フリーフォームの即興、絵画、オーディオ・ビジュアルといったヘイリー・フォアが親しんでいるというリベラルアーツの全般、そして、内的な探検を通して得られたもう一人の自己の"分身"である。これらは、例えば、カフカの『変身』のようなシュールレアリズムの範疇にある内的な恐怖としてポップサウンドの向こうがわに渦巻いているというわけである。 そのアンビバレントな(抽象的な)音の層に目を凝らし、耳を静かに傾けたとき、一つの核心のようなものに辿り着く。これはもしかすると、音楽を通したフランツ・カフカ的な探検を意味するのではないか、と。

 

本作は、EDMをベースにしたダークを超越したエレクトロポップ「Megaloner」で幕を開ける。そして同じく、Underworldのエレクトロをベースにした「Canopy Of Eden』といった曲を聞くと、音楽そのものが旧約聖書の黙示録の要素を持って繰り広げられる。聞き手はそれらを宗教としての符牒ではなく、アーティスティックな表現下にあるポップソングという側面で捉えることになろう。


しかし、その中では、ブリューゲルのバベルの塔や洪水から救済するためのノアの方舟といった西洋絵画などのモチーフに度々登場する絵画的な表現性によって音楽という名の媒体が展開されていく。これらのポップソングとしての構造の背景には、明らかに中世の西洋的な概念が揺らめく。それが的確なソングライティング、そして中性的な印象を放つアルトやバリトンの音域に属するヘイリー・フォアのボーカルによって、強固な音楽空間が綿密に構築される。音楽としては、ロックらしい情熱を持つ瞬間があり、二曲目「Canopy Of Eden』ではユーロビートやレイヴのようなアシッド・ハウスに近い音像の広い奥行きのあるサウンドが熱狂的に繰り広げられる。決して安易に箱庭の音楽を作ろうとせず、ライブでの熱狂を意図したサウンドが楽しめる。

 

対象的に、「Skelton Key」では、イントロや導入部の箇所においてアルバムの冒頭にある悪魔的なイメージ、旧約聖書の終末的な余韻を残しつつ、神話に登場するようなエンジェリックな印象を持つ曲へと変化させる。曲の始まりでは、ゆったりしたテンポ、清涼感のあるアンビエント風のサウンドと結びつき、緊張感に満ちた音楽が繰り広げられるが、中盤からは、暗黒の雲間から光が差し込むような神秘的なイメージを持つストリングスとピアノの美麗な旋律進行が顔をのぞかせる。すると、当初の印象が一変し、それと相反する祝福的な音楽性が登場する。それらを間奏の楔として、その後再び、ノイズの要素を用いたハイパーポップが後半で登場する。これらの盛り上がりがどのように聞こえるのか、実際の音源で確かめてみてください。

 

収録曲そのものが続編のように繋がる。続く「Anthem Of Me」では再びノイジーなロックやメタル風のサウンドが驚きをもたらす。内的な探検をもとにした内的な自己の発見を端的に表そうという試みなのだろうか。それは、メタル的な興趣を持つギターの代わりとなるシンセのジェネレーター、そしてそれとまったく相反するオペレッタ風のシアトリカルなボーカルというように、これこそ新時代のロック・オペラなのではないかと思わせる何かが込められている。

 

しかし、これは、例えば、クイーンやザ・フーのような大衆的なロック・オペラではない。 現代的なステージ演出とインスタレーションを仮想的に表現した音楽の新しいオペラやミュージカルの形式なのである。それはアルバムの全体的なテーマである恐怖というプロセス、そしてその時間を前に巻き戻して、おそれのない境地まで辿り着こうとする表現者としての歩みが暗示されているのである。


そして実際的に、アーティストは仮想的な舞台の演出の中にある恐ろしい内的な感覚という形而下の世界の情景をダンテの『神曲』の地獄編のように通り抜け、別の境地を探ろうとする。それはまるで中世のイタリアの作家が長い迷路に迷い込んだときや、地獄の門を船でくぐり抜ける情景をサウンドスケープとして脳裏にぼんやり蘇らせることがある。また、この曲では聴取下にある音楽という単一の音楽の意義を塗り替える趣旨が込められているように思えてならない。

 

 

アルバムの音楽にはセイント・ヴィンセントやガガのようなメインストリームにある歌手の音楽とも相通じる感覚も含まれていると思うが、稀に異彩を放つ瞬間がある。「Cosmic Joke」では明らかにPortisheadの影響下にあるトリップホップの要素が体現されている。 『Dummy』の時代のサウンドだが、それらはやはりオペレッタの歌唱やピアノの実験的なサウンドワークによって別の境地に達している。この曲こそ、無響室のひんやりとした感覚、真夜中から明け方の時間、そういった制作現場のアングラな雰囲気がリアルに乗り移っている。アルバムを象徴するような一曲といえるかもしれない。全体的なミックスやマスタリングのアトモスフェリックな音響効果の中で、ひんやりした印象を持つダークなボーカル、サウンド・コラージュのように響きわたる低音部を担うピアノ、それらが組み合わされ、アルバムの中で最も情感あふれる一曲として聞き入らせる。一度聴いただけではわからない、奥深さを持った素晴らしい楽曲である。

 

 

イギリスの象徴的な作曲家/プロデューサー、ジェイムス・ブレイクの系譜に位置付けられる「Cathexis」ではハモンド・オルガンを彷彿とさせるシンセサイザーの伴奏を用い、恐怖とは異なる哀愁や悲哀の瞬間を体現させようとしている。これらはセンチメンタルな響きを持つギターライン、そしてボーカルとハーモニーの層を作りながら、アルバムの最も奇跡的な瞬間ーー淡麗な美しさーーを形作ることがある。さらに注目すべきは、このアルバムの音楽のほとんどは、縦の構造を持つ和声によって音楽が書かれたのではなく、横の構造を持つモーダルの音楽によって紡がれ、従来にはなかった偶発的なハーモニクスが形成されるということである。

 

こういった音楽を聴いていると、和声法だけで音楽を作るのには限界があり、マイルス・デイヴィスのようなモーダル(Modal)の要素がどこかで必要になってくることが分かる。デイヴィスの音楽には、和音という概念が稀にしか出てこないこともあるが、これは複数の音階の横の動きにより、自由度の高い音楽構造を構築していくのである。和声は、全体的な構成の中で限定的な働きしかなさず、和声にこだわるほど自由な音楽性が薄れたりする。その反面、ポリフォニーの音楽(複数の声部の重なり)の方が遥かに作曲の自由度が高くなる。それはなぜかと言えば、音楽の構造を限定させず、次の意外な展開を呼び入れることが可能になるからである。

 

 

一曲目や二曲目を除けば、アートポップやハイパーポップというように、ポップソングの枠組みを取り払うための前衛的な試みが中心となっている。しかし、最も着目すべきは、『Halo On The Inside』は単なる録音作品以上の意味が込められているということである。例えば、ライブ会場でどのように響くのか、もしくはファンを楽しませるための音楽として書かれた曲も発見出来る。

 

「Truth」では、例えば、アヴァロン・エマーソンにも引けを取らないようなDJらしい気質を反映させた刺激的なダンス・ポップに挑戦している。この曲には、ヘイリー・フォアという人物の音楽フリークとしての姿を捉えられる。それは、制作者としての研究者気質のアーティストとは対照的に''音楽を心から楽しもう''という姿勢を映し出す。アルバムは全体的にアーバンな印象で縁取られている。これは中西部の文化を背景とし、現代のミュージシャンとして何が出来るかという未知なる挑戦でもある。同時にアーティストとしての矜持を体現しているのだろう。

 

「Organ Bed」はダンサンブルなビートを生かしたアップテンポな楽曲であるがオーネット・コールマンやアリス・コルトレーンのフリージャズの範疇にある前衛的なサックスフォンを登場させている。 これらはジャズに託けて言うと、フリー・ポップ(ポップソングの解放)のような意味が込められている。

 

 

創作活動の全般における困惑や戸惑いのような感覚は、シンガーソングライターを悪魔的な風貌に変化させた。けれども、実際のサウンドが示す通り、音楽的な収穫や手応えは非常に大きかったように思える。それは音楽的な蓄積、及び、それにまつわる幅広い知識は、プロデューサーの協力により音楽作品として結実した部分もあるかもしれないが、同時にアーティストが自らの志す音楽をじっくり煮詰めていったことに拠るところが大きいのかも知れない。本作の最後でも期待を裏切らない。

 

「It Takes My Pain Away」は、90年代のモグワイの音響派としてのポストロックをインスト曲として更新している。あるいはエイフェックス・ツインの初期のアンビエントの音楽的なアプローチに共鳴する内容である。こういった曲は、90年代や00年代では男性ミュージシャンの仕事と相場は決まっていたが、時代を経て性別に限定されなくなった。前作に比べると劇的かつ飛躍的な進化を遂げた。これは肯定的に見ると、音楽的な変容というプロセスがどこかで必要だったのだろう。サーキット・デ・ユーの従来の最高傑作の一つが誕生したといえるだろう。

 

 

 

 

86/100

 

 

 



 

 「Skelton Key」-Best Track

ワイト島のインディーロックデュオ、ウェット・レッグは、公式インスタグラムの新しい投稿で音楽活動への復帰を発表した。


Rhian TeasdaleとHester Chambersからなるワイト島のバンドは、ぬいぐるみで覆われたソファに座り、その真ん中にゴブリンの格好をした男性が座っている写真を公開した。


投稿のキャプションには次のように書かれている。 「We're so back」と書かれている。 彼らはバンドのウェブサイトへのリンクもシェアした。 ウェブページにアクセスすると、ファンは丘と家を背景にマゼンタ色のフォントでバンド名が描かれたランディングページに移動する。


ポップアップ画面も表示され、こう書かれている。「さようなら、孤独な心。 さようなら、孤独な心。あなたは遠くをさまよってきた。 モイスチャライザー・ヴァレーに足を踏み入れよう-肌は決してひび割れず、身体は決して枯れない。 今すぐ登録し、永遠に生きる方法を学びましょう」


 


東京のオルタナティブロックバンド、Luby Sparksが最新作『Song of The Hazy Memories』の収録曲「Faith」のミュージックビデオを公開した。今回のMVの制作は吉沢一輝さんが担当している。

 

最新EPではルービー・スパークスの初期のシューゲイズのルーツに回帰している。先週末、公開された「Faith」はインディーポップやドリーム・ポップを絡めた聴きやすいトラックとなっている。信仰/信念というテーマを巡って、最後に何を残すべきかということがドラマ仕立ての映像にあらわれている。自分の中にあったもの、それは他者との関係を巡って最終的には信頼へと変化していく。

 

「 "Faith"という曲のタイトルについて自分の中でイメージを膨らませました。絶対的な状況に突如放り込まれた時、残された時間に何を選択するか、ということに、その人の信仰が現れるのではないかと考えて映像を制作しました。楽しんで頂ければ幸いです!」ーー 吉澤一輝

 

 

 「Faith」

 

 


バンドの初期のルーツに回帰しながらも未知の可能性や音楽的な幅広さを感じさせる2枚のEP「Songs for The Daydreamers」と「Songs of The Hazy Memories」を1枚にまとめたCDとLPが会場で先行販売される。

 


・Luby Sparks「Songs for The Daydreamers/Songs of The Hazy Memories [LP]」
DDJB-91255 | 4,000 Yen+Tax  | Released by AWDR/LR2



・Luby Sparks「Songs for The Daydreamers/Songs of The Hazy Memories [CD]」
DPEDD40_LSEP4_8_CD | 2,500 Yen+Tax  | Released by AWDR/LR2

 



Luby Sparks「Songs for The Daydreamers」

 

Songs for The Daydreamers is the EP, including four songs reinterpreting the roots of the shoegaze/indie sound.This is one of their culminations after expanding their activities overseas.The lead track "Stayaway" is their own authentic Shoegazer/Indie Rock. 

 

A bittersweet indie pop with the mood of the early 2000s, "Somebody Else", and "NOT Okay" is an innovation combining Shoegazer and Break Beats. The last song, "Maps" is the cover of Yeah Yeah Yeahs arranged in the style of Luby Sparks.
 

Co-produced by Zin Yoshida, cover photo by Brooklyn-based artist Annika White, and mastered by Kentaro Kimura (Kimken Studio).



日本にとどまらず海外での活動が充実している昨今のLuby Sparksの集大成となるEP。


ルーツであるシューゲイザー/インディ・サウンドに回帰した4曲入りEP「Songs for The Daydreamers」。インディ・ロック/シューゲイザーのサウンド「Stayaway」。清涼感に溢れたインディポップ・ナンバー「Somebody Else」。

 

打ち込みとシューゲイザーが同居した新機軸「NOT Okay」、そしてYeah Yeah Yeahsのカヴァーソング「Maps」の4曲を収録している。共同プロデュースは吉田仁、カバーアートは、ブルックリンのアーティストAnnika White、マスタリングは、Kentaro Kimura (Kimken Studio)が担当した。

 

▪2022年6月以来となるワンマン・ツアー「Luby Sparks 2025 Tour - One-man Shows –」3月17日(月)WWW X(東京)、3月20日(木・祝)CONPASS(大阪)




Luby Sparks 2025 Tour - One-man Shows –


2025.03.17 [Mon] WWW X [Tokyo] Open 19:00 / Start 20:00


2025.03.20 [Thu] CONPASS [Osaka] Open 18:00 / Start 18:30


Adv. 3500 Yen [+1D] / U-22 2500 Yen [+1D]


Ticket ( 2025.01.24 [Fri]_2025.02.21 [Fri] )


チケット詳細:  [ https://eplus.jp/lubysparks ]


Tour Flyer Design : Max Bloom (YUCK)

 

 

 Luby Sparks:

 

 

Natsuki (ba/vo)  Erika (vo)  Sunao (gt)  Tamio (gt)  Shin (dr)。2016年3月結成。

 

2018年1月、Max Bloom (Yuck) と全編ロンドンで制作したデビューアルバム「Luby Sparks」を発売。2019年9月に発表したシングル「Somewhere」では、Cocteau TwinsのRobin Guthrieによるリミックスもリリースされた。

 

2022年5月11日にMy Bloody Valentine、Rina Sawayamaなどのプロデュース/エンジニアを手掛けるAndy Savoursを共同プロデューサーに迎え、セカンドアルバム「Search + Destroy」をリリース。

 

同年6月には、初のワンマンライブ「Search + Destroy Live」(WWW X) も行い、ソールドアウトとなった。10月にはタイでの海外公演、2023年3月全米7都市にて「US Tour 2023」、9月「Strawberry Music Festival 2023」を含む中国全7都市「China Tour 2023」、10月韓国、11月インドネシア「Joyland Festival」へ出演を行うなど海外での展開も積極的に行なっている。

 

2024年5月にリリースした「Songs for The Daydreamers」EPに続き、2025年1月24日にも「Songs of The Hazy Memories」EPをリリース。

 

Luby Sparks is a Japanese alternative rock band formed in 2016. The band’s current lineup is Natsuki (bass, vocals), Erika (vocals), Tamio (guitar), Sunao (guitar), and Shin (drums). The band’s self-titled debut album, Luby Sparks (2018), was recorded in London with Max Bloom (Yuck/Cajun Dance Party) as a co-producer. In 2019, they released a single titled “Somewhere,” which was remixed by Robin Guthrie (Cocteau Twins). In May 2022, Luby Sparks released their second album, 

 

Search + Destroy, which is produced by Andy Savours, a Mercury Prize-shortlisted producer and engineer in London, who is known for working with My Bloody Valentine, Black Country, New Road, and Rina Sawayama. The album launch show at WWW X in Shibuya held in June was successfully sold out. In October, they performed in Bangkok, Thailand. In March 2023, 

 

Luby Sparks were actively expanding overseas with their first headline US tour around seven cities (New York, Boston, Philadelphia, San Francisco, Seattle, San Diego, and Los Angeles). In September of the same year, they were touring in seven cities in China, including a show at Strawberry Music Festival 2023, followed by a performance in Korea, and the worldwide festival Joyland Festival 2023 in Indonesia. Following the release of the last EP Song for The Daydreamers released in May 2024, new EP Song of The Hazy Memories will be released on January 24th, 2025


The WAEVE(グラハム・コクソンとローズ・エリナー・ドーガルによるプロジェクト)が3曲入りEP「Eternal」をTransgressiveよりリリースしました。本作はデジタルの限定発売。試聴はこちらから。

 

ジェームス・フォード(Fontaines D.C)がプロデュースを手がけた3曲入りEP「Eternal」は、バンドが高評価を得た2枚のアルバム『The WAEVE』(2023年)と『City Lights』(2024年)に続く作品。エレクトロ・ シンセのどよめきと抗いがたいトップラインが印象的な推進力のあるリードシングル「Love Is All Pain」、「It's The Hope That Kills You」、そして、冬から春への移ろいを的確に反映したダークでロマンチックなタイトルトラック「Eternal」が併録されている。

 


 「Eternal」

 


 

バンドの今後のUKヘッドライン・ツアーは、今週日曜日、3月16日にグラスゴーで幕を開け、来週はマンチェスター(3月18日)、シェフィールド(3月19日-完売)、ブリストル(3月21日)を訪れ、3月20日にはカムデンの象徴的な会場KOKOでヘッドライン・ライヴを行う。全日程のリストは下記よりご覧ください。
 

 
今年1月、バンドは新しいライブ・アルバム「Live from the City Lights Sessions」をTransgressive Recordsからデジタル配信でリリースした。試聴はこちらから。


このアルバムでは、グラハムとローズが、ロンドンのクラウチ・エンド・スタジオで、高い評価を得たセカンド・スタジオ・アルバム「City Lights」の全10曲を演奏している。

 

 

The WAEVE - UK Tour dates:

 
16th March - St. Luke’s, Glasgow
18th March - Academy 2, Manchester
19th March - The Leadmill, Sheffield (SOLD OUT)
20th March - KOKO, London
21st March - Trinity, Bristol
22nd August - Colchester Castle Summer Series (w/ JAMES)
24th August - Victorious Festival, Portsmouth
 

 


About The WAEVE:


2人のミュージシャンが一緒に活動することで、新しい、唯一無二のサウンド・アイデンティティを形成した。シネマティック・ブリティッシュ・フォーク・ロック、ポスト・パンク、オーガニックなソングライティング、フリーフォール・ジャムのパワフルなエリクサー。


忘却と降伏のテーマは、希望と光の暗示と並置されている。迫り来る終末と絶望という残酷な世界的な背景の中で、グレアム・コクソンとローズ・エリナー・ドーガルは、音楽を作るという反抗的な楽観主義を通して、自分たちを解放しようと努力している。


 
2023年2月にリリースされた同名のデビュー・アルバムで、ザ・ウェイヴは注目すべきソングライティング・パートナーとしての地位を確立した。


「..野心的な構成、愛情に満ちたアレンジ...、真にスリリングで、予期せぬ展開、エレガントだが決してありがた迷惑ではない壮大さに満ちた、淡々と作られた曲」(UNCUT). 


「シネマティックな広がりを持ち、しばしば甘美なアレンジが施された、唯一無二の逸品」(DIY)。


 
1年間のツアーとスタジオ・セッションを経て、The WAEVEはCity Lightsを発表した。この新曲は、まもなく発表されるニュースタジオアルバムから抜粋されたもので、彼らの共同音楽性の進化を表し、この音楽的精神の出会いが、個々の創造性の限界をさらに押し広げることを可能にした。

 



アメリカのエージェントから送られてきたプレスリリースの中で最も注目しているのが、Fake Dad。しかし、週末のレビューで紹介するとは微塵も思っていなかった。フェイク・ダッドは、ロサンゼルスのインディーロックバンドで、MOMMA、Wet Legを彷彿とさせる素晴らしいデュオ。しかもロサンゼルスらしく良い具合に力が抜けていて、音楽がそれほどシリアスになりすぎない。現在、シリアスな世界に必要とされているのは脱力感あるサウンドです。


フェイク・ダッドことアンドレア・デ・ヴァローナとジョシュ・フォードは、ロサンゼルスを拠点に活動するニューヨーク育ちのインディー・ロック・ミーツ・ドリーム・ポップ・デュオです。 フェイク・ダッドは、ポップでキャッチーなフック、90年代にインスパイアされたクランチーなギター、グルーヴィーなベースライン、そして浮遊感のあるシンセサイザーを駆使し、酔わせるようなカラフルな音楽的フュージョンを創り出す。 独特のプロダクション・サウンドと特徴的なヴォーカルを持つ2人は、自分たちのアパートで作曲とレコーディングを行っている。


『Holly Wholesome And The Slut Machine』には、バンドが作り上げた、怒り狂ったハンバーガーをひっくり返すピエロ、星をめぐる騎士、仮面をかぶった睡眠麻痺の悪魔などなど、作り物の世界に生きるキャラクターたちの音楽物語が収められている。 アルバムを通して、アンドレアとジョシュは、恋愛パートナーとしての自分たちのアイデンティティやセクシュアリティなど、自分たちが生きてきた経験のリアルな側面をフィクションを使って解き明かしていることに気づいた。


この1年、フェイク・ダッドはポーザーに執着してきた。 特にロック・ミュージックのポーザーは、自分ではない誰かのふりをするアーティストが作る音楽には魅力がある。 取り分け、ロックの様々なサブジャンルにおいて、"フェイク "は少し汚い言葉かもしれない。 しかし、アンドレアとジョシュが、彼らの時代以前のお気に入りのアーティストを掘り下げていくうちに、キャラクターを演じることはロック音楽の遺産とかなり深く関わっていることが明らかになった。 


フェイク・ダッドという名前からは、彼らのジャンルを知る手がかりはほとんど得られないが、7曲入りのEPは、夏のエネルギーをにじませている。難なく歌えるし、紛れもなく感染させ、あらゆるドライブ旅行のプレイリストに入るメロディーを満載している。 しかし、その爽やかでポップなサウンドに惑わされてはいけない。歌詞は、想像されるようなのんきなものではなく、フェイク・ダッドは、怒り狂ったハンバーガーをひっくり返すピエロ、星を追う騎士、仮面をかぶった睡眠麻痺の悪魔など、作り物の世界に住むキャラクターを作り出している。


EP全体を通して90年代の雰囲気が漂っており、シンセとドライブ感のあるドラムとベースのバックボーンが融合し、ギターにさらなるパンチを与えている。 オルタナティヴ・ポップの黄金期を踏襲しながらも、モダンでダイナミックなミックスに仕上がっている。


アンドレアの歌声は各曲に難なく適応し、曲のムードに合わせてトーンや強弱を変化させる。窓を開けての夏のロングドライブのサウンドトラックを探している人も、単演奏が終わった後もずっと心に残る曲のセットを探している人にとって、「ホリー・ホールサム・アンド・ザ・スラット・マシーン」は最適なアルバム。 このバンドはノスタルジーと新鮮さのバランスの取り方を熟知している。



Fake Dad 『Holly Wholesome And The Slut Machine』 EP -  Father Figure Music

 



 

プロジェクト名だけではよくわからないかもしれないが、アルバム・ジャケットとかアーティスト写真を見れば、フェイク・ダッドの志すところはなんとなく理解出来る。フェイク・ダッドは、シリアスな世の中にウィットに富んだユーモアをもたらそとしている。


少なくとも、フェイク・ダッドは現在のアメリカ国内の情勢、彼等がツアーなどで体験した出来事に対して、もしくは音楽業界の問題に風刺や際どいユーモアをもたらす。

 

このアルバムはデュオにとってデビュー作のような意味を持ち、自己紹介がわりとしては平均的な水準以上のものを提示している。知る限りにおいて、彼等は少なくとも現実のシリアスな側面とは異なる斜に構えた方向からニッチな視点を押し出してしているが、それは少なくとも音楽にも見えやすい形で乗り移っている。


しかし、フェイク・ダッドがこういうワイアードなスタンスを取るようになったのには理由がありそうだ。音楽業界の奇妙な慣習や暗黙の了解に接したアンドレアとジョッシュは、これらの慣習をシニカルに風刺することにより、彼等らしいやり方を提示する。それはアルバムの最後を飾り、なおかつハイライトとなる「Machinery」における音楽業界へのカウンター的な位置取りが、爽快感のあるカタルシスを与えてくれるのである。暗黙の了解やルールに内在的に反抗するという姿勢は、クローズ曲だけではなく、アルバムの全体に通底しているように思える。


音楽業界に対する風刺的な姿勢がこういった''モンスター''を生み出したとはいえるが、Fake Dadの音楽は驚くほど軽くてポップ。また、その中には西海岸のパンクからの系譜も受け継がれ、Offspringの傑作『Americana』に見出だせる力の抜けたロックサウンドが顕著である。 それが現代的なベッドルームポップーー自主制作の音楽としてのポップーー、Wet Legのようなニューウェイブの要素、MOMMAのような現代的なインディーロックの要素と絡み合い、フェイク・ダッドらしい軽妙なロックソングが作り出される。そして、それらのロックソングを生み出すための土壌となるのが、アンドレア、ジョッシュというパートナーが作り出す幻想の世界なのだ。


ここでは、カルト的な意味を持つ様々なキャラクターがコメディー映画さながらに登場し、音楽のフィクションの要素を転回させる働きを成している。小説や映画と同じように、「この音楽はフィクションです」と断った上でロックソングが始まるが、リスナーはそれと相反するリアリズムを必ずといっていいほど把捉することになるだろう。『Holly Wholesome And The Slut』は、フィクションの要素を使用してリアリズムを描くという技法が取り入れられている。しかしながら、音楽は以外なほど軽快であり、ほとんど停滞するような瞬間はない。

 

彼等は、Fake Dadを知らないリスナーに対して、ポップバンガー「Cyrbaby」を挨拶代わりにお見舞いする。Wet Legのようなニューウェイブの範疇にあるエレクトロポップの要素、そして、インディーロックのシンプルな技法を用いて、軽快なロックソングを提供している。一見すると、少しチープに聞こえるが、病みつきになりそうな要素を持っている。複雑化したロックのイディオムに抵抗するという態度はまさしく、彼等がパンクのルーツを持つことの証とも成り得る。80年代のハードロック・ギタリストの演奏を徹底して下手にしたようなギター(実は上手い)、調子外れなボーカルなどなど、面白さが満載であり、それらはサーカスのような楽しさがある。これこそ、現代人が忘れ去ったユーモアの重要性をリスナーに教えさとしてくれる。そしてお膝元のハリウッドへの言及などを通して、揶揄的なユーモアを歌うのである。おそらく、この曲を聴き終えた後、気難しい表情をしている人々の顔がぱっと明るくなるだろう。

 

もう一つ見過ごせないのが、西海岸のミュージックシーンの重要な核心であるヨット・ロックの要素である。彼等は、マグダレナ・ベイなどのネオ・サイケデリアの要素と結びつけ、それらを軽快でゆったりとしたポップソングに落とし込んでいる。


「Odyssey To Venice」は想像上のイタリアへの旅を意味し、ディスコサウンドの系譜にあるエレクトロの要素とポピュラー性が組み合わされ、バブリーな感覚が引き出される。この曲では、人生を謳歌するという姿勢が軽妙な感覚を付与する。それはボヘミアン的な人生観を反映させたと言える。見方を変えれば、人生における遊びの感覚、物事を深刻に取らすぎないことへの賞賛が謳われている。イントロではチープな印象がサビにおけるゴージャスなアレンジによってポップバンガーへと変化する。曲の印象が驚くほど一変する瞬間は聞き逃すことが出来ない。

 

「WANTO」はデモテープのようなローファイな音質で始まる。 最初のイントロは、iPhoneのガレージバンドで録音したような音質だが、フィルター処理の後、劇的の音楽の印象が変化する。彼等の展開させるロックソングのイディオムの中には、DIIIV、DEHDといった現代的なドリームポップバンドーーネオシューゲイズに属するバンドの影響が含まれている。しかし、現代的なロックバンドの多くの場合と同様に、ギターサウンドは、轟音性ではなく、”合理性”に焦点が絞られている。つまり、拡大する音像ではなく、減退するシンプルな音像が重視されている。


これらは、現代のポップソングやTikTokのサウンドの影響があり、ギターワークが滑らかに聞こえるように洗練されているのである。これは、ロックソングの余剰性を一貫して削ぎ落としたもので、現代のロックの核心である洗練性や簡素性を印象づける。ボーカルに関しては、西海岸のヨット・ロックーーチルウェイブを反映させた軽いポップソングーーが反映されている。ちなみに、ロサンゼルスからは、ディスコ、チルウェイブ、それから、ポップとロックを組み合わせた”LAサウンド”が今後、雨後の筍のように、わらわらと出てくることが予想される。これらは、シリアスな音楽に対するカウンターの動きであり、バランサーのような意味がある。

 

 

「WANTO」

 

 

 

表向きに言っていることとやっていることが違うという人々がいるが、フェイク・ダッドはそういった二律背反的なロックソングを書く。そして、本当に意図するところがわからず、どうしても深読みしたり勘ぐったりしてしまうというものである。しかし、そういった中で、「So Simple!」 では、非常にわかりやすいロックソングを聞くことが出来る。エレクトロのベースがブンブンうなる中、ドラムのハイハット、シンバルのパンのLRの振りわけを駆使し、ドライブ感のあるロックソングが作り上げられる。ボーカルにも創意工夫が凝らされ、スポークンワードやラップのような形でラフに入っていき、全体的なロックソングのミックスに上手く溶け込んでいく。全体的にはアリス・クーパーの「School’s Out」のようなベタでクラシカルなロックソングの枠組みの中で、シニカルな風刺やモダンな感覚を持つボーカルのフレーズを披露していく。


しかし、これらは、技術や方法論にがんじがらめになったロックソングとは対象的に、ロックそのものの、わかりやすさ、親しみやすさという重要な要素を明瞭な形で思いださせてくれる。そして、もったいぶったようなメロからサビへの飛躍こそが、このロックバンドの魅力でもある。こういった曲は、現代のロックシーンから見ると、少し物足りないと思うかもしれないが、一方で聴いた後、頭がすっきりする。要するにロックのカタルシスを追い求めた曲なのだ。

 

「フェイク・ダッドの音楽は溌剌としていて軽快だ!!」 と、多くの耳の肥えた論者は評するかもしれないが、「Little Fake」と次曲は例外となるだろう。どのような人物にも複数の感情が渦巻くのと同じように、この曲では、ナイーブでダークな感情が露わとなる。しかし、一曲の単位で聴いたときと、アルバムの一曲として聴いたときに、まったく印象が変わる場合がある。


同じように、「Little Fake」は単体で聞くと、アンニュイで感傷性を感じさせる一曲であるのは事実なのだが、全体的なアルバムとして聴いたとき、琴線に触れるような趣を持つようになる。それは感傷的というか、陰影のある抽象的な印象を軽妙なサウンドの背景に滲ませるのである。この曲はグランジとその音楽性に含まれるポップネスに注目した新しいロックソングである。

  

「ON/OFF」 は、ライブツアーで体験した日常/非日常の経験における戸惑いの気持ちが感情的なポップスとして刻印されている。しかし、陰影のあるメロに対してサビはバンガー調である。こういったライブツアーに関する感情を日記のように織り交ぜた曲は先週のアニー・ディルッソの曲にも存在したが、鈍い感覚とそれとは対極的なハイな感覚というのを主題とし、音楽として象っているのはさすがと言える。


やはりグランジやポスト・グランジと地続きにあるが、バンガー的な性質が重視されている。しかし、メタ的な視点が込められている。過去の自分の姿を離れた場所から見て戸惑うという、ナイーブな感覚が含まれている。アンドレアとジョッシュの二人は、ロックソングを通して、怒りや悲しみといった感情の落とし所というか、納得すべき点を探っているようにも思える。アルバムの中では非常にセンチメンタルな印象があり、何らかの切ない気持ちを呼び起こす。

 

そういった紆余曲折が、この数年間の両者の実生活であったと見ても違和感はない。しかし、人生にまつわる悲しみや楽しさ、それらをひっくるめて肯定的に捉えようという心意気を感じる。それこそがフェイクダッドの素晴らしさなのだ。これが最終的に、道化的な印象を持つフェイク・ダッドという存在を生み出した。どのような存在も”土壌なくしては”実在しえないのだ。


現在のアメリカの姿や風潮を反映させた音楽は、他にもたくさん存在するが、フェイク・ダッドも必然的に登場したロックデュオである。クローズを飾るラフなインディーロックソング「Machinery」は、彼等のライブにおいて、代表的なアンセミックなナンバーとなりそう。今後、Bella Unionに所属する北欧のインディーロックバンド、Pom Pokoとのツアーによって、その実力が明らかになる。ぜひ、以降のライブツアーで大きな旋風を巻き起こしてもらいたいです。

 

 

 

 

85/100

 

 

 

「Machinery」 - Best Track

 

 

 

 


ジョン・レノンとオノ・ヨーコは、自分たちの愛の物語をカメラに向かって語ることを決してためらわななかった。 たとえ、それが彼の悲劇的な結末と分かちがたく結びついてとしても……。


アカデミー賞受賞監督ケヴィン・マクドナルドが手掛ける予定のドキュメンタリー『One to One: John & Yoko』の最初の予告編では、故ビートルズとその妻でプラスティック・オノ・バンドの共同リーダーであるヨーコが主役となっている。


この2分間のクリップは、レノンがハワードという人物に電話をかけている音声で始まり、相手の女性はシンガーの名前をスペルアウトし始めるが、自分が誰と話しているのかに気づく。 「あなたはビートルズのメンバーですか?」という微笑ましい問いに対して、「そうです、そうです」とレノンは淡々とそして純粋な感じで答える。 そこから映像は、ベトナム戦争で爆弾が落ちる映像や、チャリティ・ショーの準備をする二人の映像のコラージュへと爆発し、レノンが「おはよう、みなさん。 朝ごはんはもう食べたかい?」とレノンが言うと、ポップ・アイコンが朝のシリアルを食べている映像が映し出される。シュールだがかなりシリアスな内容である。


その後、ジョンとヨーコがニューヨークでの新生活に身を乗り出し、洋服を買ったり、友人たちとふざけ合ったりしている映像がフリップで映し出され、ヨーコが「フラワー・ジェネレーションは終わったけど、またやり直せるよね」と言うと、水平線に浮かぶ自由の女神を背に、拳を突き上げる二人の有名な映像につながる。


この映画は、1972年のビートルズ後のニューヨークでの新生活の記録であり、グリニッジ・ヴィレッジのアパートに引っ越し、1972年8月にマディソン・スクエア・ガーデンで開催された、特別な支援を必要とする子供たちのための2公演のオールスター・チャリティ・イベント「ワン・トゥ・ワン・コンサート」の準備をする彼らを追っている。 2年前のファブ・フォー解散後、レノンによる唯一の全公演であり、プラスティック・オノ・バンドに加え、スティービー・ワンダー、シャ・ナ・ナ、ロバータ・ブラックなどが出演した。


当時、記者に「なぜフリー・ショーをやっているのか?」と尋ねられたジョン・レノンは、"若者の無気力を変えるため "と答えた。 夫妻の唯一の子供であるミュージシャンのショーン・オノ・レノン(幼児の頃のクリップに映っている)は、この映画のためにコンサートの音声をプロデュースし、リミックスした。予告編の最後には、彼の特徴である色つきの丸眼鏡をかけたレノンが、コンサートで代表的なヒット曲「イマジン」を演奏する映像が流れる。


レノンのウェブサイトの説明によれば、この映画は、「1970年代の変貌を遂げたニューヨークに足を踏み入れた夫妻の生活を感動的に描き、彼らの音楽的、個人的、芸術的、社会的、政治的世界を探求する」という。このドキュメンタリーの映画館での公開は5月に予定されている。 Deadlineによると、マグノリア・ピクチャーズが配給権を獲得した北米では、4月11日にアイマックスで独占プレミア上映され、英国では4月9日に公開予定。日本での公開は現在のところ不明。



「One To One」- Trailor

ニューヨークの保養地、キャッツキルのソングライター、Hannah Cohen(ハンナ・コーエン)がニューシングル「Dusty」をリリースした。同曲は今月末にニューアルバム『Earthstar Mountain』に収録される。


ニューシングルについてコーエンは、「"Dusty"は、私たち誰もが経験するであろう容赦ない時の流れ、そして美しさと悲しみがあらゆる場面で絡み合う様について歌っている」と語っている。


「Dusty の冒頭で、コーエンは時間の現実と向き合うことになる。しかし、軽快なパーカッションと羽のようなギターが織り成す穏やかな曲の展開とともに、彼女は時の流れを受け入れる気持ちを体現し始める。「どこへ行ってもあなたは今/そこにいる」と彼女は哲学的にため息をつく。ストリングスや他の繊細で壮大な楽器が彼女の清らかな歌声の周りを渦巻くと、彼女のクールさの結晶のような質が前面に出てきて、あらゆる紆余曲折の人生を受け入れることになる。



「Dusty」






ニューヨークを拠点に活動するシンガーソングライターでTIkTokインフルエンサーのマティ・レイノルズの新曲「Timbuktu」をリリースした。


この新曲は、愛がいかに距離の葛藤に打ち勝つかを歌った希望に満ちたシングルだ。 この曲が僕にとって大きな意味を持つのは、この曲が感情の昂ぶりの中で、考えすぎることなく、とても素早く書かれたからだ。 遠距離恋愛中のガールフレンドに会いに行くために車を運転していたとき、詩が自然に浮かんできたんだ。


「Timbuktu」は、今夏リリース予定のEP『Somebody Like Me』からのファーストシングルである。 

 

このアーティストは、高名なプロデューサーのジャクソン・ホフマンとヤング・ライジング・サンズで有名なアンディ・トンレンとチームを組んだ。 Mattyの楽曲は1,000万以上のストリーミングを記録している。

 


 

 

New York-based singer-songwriter and TIkTok influencer Matty Reynolds has released a new song, "Timbuktu."


The new track is a hopeful single about how love paramounts the struggle of distance. He shares, "The reason it means so much to me is because it was written so quickly in the heat of my emotions, without any overthought. I was driving to see my long distance girlfriend and the verses naturally came to me, exactly as you hear them today, perfectly describing what it feels like to be so far apart yet always knowing I'll make that drive a million times over to make it back to her."


 "Timbuktu" is the first single off of his forthcoming EP Somebody Like Me set for release this summer. The artist teamed up with acclaimed producers Jackson Hoffman and Andy Tongren of Young Rising Sons fame. Matty's music has over 10 million streams. 




 【Matty Reyolds】


ニューヨーク郊外の小さな街で4人兄弟の末っ子として生まれ育ったマティ・レイノルズは、常にパフォーマンスの才能を持っていた。 わずか5歳でティン・ティンズの「シャット・アップ・アンド・レット・ミー・ゴー」を歌いながらベッドに飛び乗ったり、深夜に寝室から顔を出して、姉の肩越しにジャスティン・ビーバーのバスキングを見たりしたことを覚えている。 マティはケイティ・ペリー、マルーン5、マイリー・サイラスといったアーティストのポップミュージック・テイストを聴いて育ち、姉とデュエットすることで音楽への愛を育んだ。 10歳のときにキーボードとギターをプレゼントされ、独学で両方の弾き方を学び始めた。 


マティは2019年にTik Tokを見つけると、カバーを投稿する専用の秘密のアカウントを立ち上げ、家族以外の人のために歌うには自意識過剰だったと言う。 しかし、アカウントが大きくなるにつれ、もはや隠れることは不可能だと悟った。 彼は、Tik Tokのファンや個人的に知っている人たちから、彼の歌声やカバー・スタイルを褒められ、自信をつけた。 フォロワーを増やし、初めての本当の失恋にも耐えると、彼はその才能を紙とペンに注いだ。

 

当初は悲しいラブソングを書いていたが、苦しみの中で反芻しても気分が悪くなるだけだと気づいた。 そこで彼は、自分をハッピーにし、不安から解放してくれる楽しい曲を書き始めた。 その結果、2021年にリリースした2枚目のシングル「(another) hotel party」は大成功を収めた。 この曲は瞬く間にTik Tokを席巻し、Mattyのキャリアを初めて目に見える形で前進させた。 この若く自由なアンセムは、批評家からも商業的にも高く評価され、シングルのストリーミング数は1200万回に迫っている。 Mattyはその後も独立を続け、魅力的なシングルを次々とリリースしている。


彼のデビューEP『Somebody Like Me』は2025年初夏にリリースされる予定だ。 この6曲からなるジャンルを超えた音楽集のために、彼は高名なプロデューサーのジャクソン・ホフマンや、ヤング・ライジング・サンズで有名なソングライターのアンディ・トンレンらとコラボレートした。 この曲は、ガールフレンドを中心に、何百マイルも離れて暮らすことで直面する内面的な葛藤や、すべてをうまくやり遂げることで得られる希望や幸福感にも焦点を当てている。 ポップとフォーク・ロック、アメリカーナを融合させたアップビートで有望なラブソングは、聴く者を夢中にさせる。


シングル "Timbuktu "は、愛がいかに距離の葛藤に打ち勝つかを歌った希望に満ちたシングルだ。 この曲が私にとって大きな意味を持つのは、この曲が感情の昂ぶりの中で、考えすぎることなく、あっという間に書かれたからだ。 遠距離恋愛中のガールフレンドに会いに行くために車を運転していたとき、詩が自然に浮かんできたんだ。 "Timbuktu "は全プラットフォームでリリース中。

 



Born and raised as the youngest of four kids in a small suburb just outside of New York City, Matty Reynolds has always had a knack for performing. He remembers jumping on his bed singing “Shut Up and Let Me Go” by The Ting Tings at just five years old, and peeking his head out of his bedroom late at night to watch Justin Bieber busking over his big sister’s shoulder. Matty grew up on this big sister’s pop music taste with artists like Katy Perry, Maroon 5, and Miley Cyrus, and developed his love for music through singing duets with her. When he was 10, he was gifted a keyboard and a guitar, and began teaching himself how to play both. 


Once Matty found Tik Tok in 2019, he started a secret account dedicated to posting covers, and says he was too self conscious to sing for anyone besides his family. However, as his account began to grow he realized it would be impossible to hide any longer. He gained confidence from both acquired Tik Tok fans and people he knew personally reaching out complimenting his voice and cover styles. Once he had built a following and also endured his first real heartbreak, he took his talents to the pen and paper. Initially writing sad love songs, he found that ruminating in his pain only made him feel worse about it. He then began writing fun songs that made him happy and took him away from his anxieties. This led to his highly successful sophomore single “(another) hotel party” released in 2021. The song quickly took Tik Tok by storm and launched Matty’s career forward tangibly for the first time. The young and free anthem has garnered critical and commercial acclaim, with the single now close to 12 million streams. Matty has remained independent, releasing a series of captivating singles since.


His upcoming debut EP Somebody Like Me is set to release early summer 2025. The artist collaborated with the likes of acclaimed producer Jackson Hoffman and songwriter Andy Tongren of Young Rising Sons fame for the six song genre-defying musical collection. The music is centered around his girlfriend and the internal struggles he faces from living hundreds of miles away, while also focusing on the hope and happiness he gets from making it all work. These upbeat, promising love songs fuse pop with folk rock and Americana, for an enthralling listen.


Single "Timbuktu" is a hopeful single about how love paramounts the struggle of distance. He shares, "The reason it means so much to me is because it was written so quickly in the heat of my emotions, without any overthought. I was driving to see my long distance girlfriend and the verses naturally came to me, exactly as you hear them today, perfectly describing what it feels like to be so far apart yet always knowing I’ll make that drive a million times over to make it back to her." "Timbuktu" is out now on all platforms.



Goldmundがニューアルバム『Layers of  Afternoon』を発表した。本作はウエスタン・ビニールから6月13日に発売され、国内盤も同時に発売予定です。キース・ケニフは、叙情的なピアノ作品を音楽的な特徴としている。『Sometimes』では、坂本龍一とコラボレーションをしたこともある。ニルス・フラーム、オーラヴル・アーノルズ、小瀬村晶のファンは必聴のアーティスト。

 
ピアノ/ストリングスをフィーチャーしたインストゥルメンタル「Darnly」が公開された。この曲はどちらかと言えば、ヨーロッパ的な響きが込められている。従来はミニマリズムの範疇にある作曲性を重視していたが、今作は音楽の展開の要素が内包される。フレーズが次のフレーズをなめらかに呼び起こし、一曲の中で時間の緩やかな起伏のようなものが感じられる。曲のクライマックスでは、エレクトロニクスのアンビエントが登場し、オーガニックな余韻を残す。
 
 
最近、ゴールドムンドはパートナーで音楽的な盟友でもあるホリー・ケニフの楽曲のプロデュースも手掛けているが、2024年のアルバム『For Forever』と連動する作品になりそうな予感がする。
 
 
 





Goldmund -  『Layers of Afternoon』


アーティスト : Goldmund (ゴールドムンド)

タイトル : Layers of Afternoon (レイヤーズ・オブ・アフタヌーン)

レーベル : Western Vinyl

発売日 : 2025年6月13日


<国内流通盤CD>

品番 : AMIP-0379

価格 : 2,750円(税込)/2,500円(税抜)

バーコード : 4532813343792

*日本独占流通


<輸入盤CD>

品番 : WV283

卸値 : 1,540円(税抜)

バーコード : 843563182710

*日本独占流通


<輸入盤LP>

品番 : WV283LP

卸値 : 3,040円(税抜)

バーコード : 843563182703

 

 

【作品の紹介】


今作は、ある種の時間の経験を反映することを意図している―それは具体的でありながら曖昧で、感じ取ることはできても簡単には言葉にできないものだ。

 

こうした瞬間は時に短く、時に長く続くが、常に私たちの内面に影響を与えるパターンとして現れる。私たちはそれらの特別さを認識しつつも、無意識のうちにそのパターンを見つけて浸ることを求めるのかもしれない。Keith Kennif(Goldmund)にとって、言葉はこうした経験を伝えるには不十分であり、芸術や音楽こそがその特別さを 捉える最も近い手段だと考えている。

 

キース・ケニフは次のようにこのアルバムについて語る。「『Layers of Afternoon』はその“狭間”の場所を見つけ、そこから作曲することを目指しました。目標や音楽的な訓練、複雑な感情から解放された理想的な世界としての私の経験を表現したかった。この空間を訪れ、創作の中で自由に”瞬間”が浮遊するようにしたかった。」

 

ヴァイオリニストのScott Mooreと共に彼はノスタルジアと儚い存在の間を漂う音の風景を生み出し、聴く者を記憶のぼやけた境界線へと誘う。

 

 

【Goldmund】

 

米国ペンシルバニア出身で現在はメイン州在住のアーティスト。 Goldmund、Heliosの他にもKeith Kenniff、Mint Julepとしても作品を 発表し、それぞれの名義にて様々な才能を発揮している。

 

本名(キース・ケニフ)名義ではアップル、フェイスブック、グーグルなどのCM音楽も幅広く手掛ける人気音楽家。


Goldmundとして『Corduroy Road』(2005年)『、the malady of elegance』(2008)、『Famous Places』(2010)、『All Will Prosper』 (2011)、『Sometimes』(2015)『、Occasus』(2018)、『The Time It Takes』(2020)をリリース。

 

モダンとクラシカルが融合した独特のピアノ・ サウンドはモートン・フェルドマンとブライアン・イーノが出会ったようなサ ウンドで、シンプルながら深みのある響きを伝えてくれます。2019年にはピアノの祭典『PIANO ERA』で10年ぶりに来日を果たした。



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