St. Vincent(セント・ヴィンセント)が米国の深夜番組"The Tonight Show Starring Jimmy Fallon"に出演し、最新アルバム『All Born Screaming』の収録曲「Flea」をパフォーマンスした。オンライン限定として「Big Time Nothing」も披露。ライブパフォーマンスの模様は以下よりご覧ください。


セント・ヴィンセントのアルバム『All Born Screaming』は今年4月にリリースされた。アニー・クラークは、フー・ファイターズのデイヴ・グロール、ジョシュ・フリース、ジャスティン・メルダル=ジョンセン、レイチェル・エクロース、マーク・ギリアナ、ステラ・モグザワ、デヴィッド・ラリッケ、ケイト・ル・ボンとともに、『ダディーズ・ホーム』の続編に取り組んでいる。

 


「Flea」

 

 

 

「Big Time Nothing」

 



◾️ST.VINCENT    新作アルバム『ALL BORN SCREAMING』を発表  デイヴ・グロール、ケイト・ル・ボンが参加

©Jessie Cowan

名門パンクレーベル、Epitaphに所属するカルフォルニアのティーネイジ・パンクの注目株、The Linda Lindas(ザ・リンダ・リンダス)は、新作アルバムの撃鉄ハードコア・ナンバー「No Obligation」を公開した。

 

ライオット・ガールとしてのパンク・スピリットは以前より迫力味を増し、ボーカルのエッジはこれまでになく激烈。リンダリンダズのサウンドは、デビュー当時のガレージパンクのテイストを残しつつも少しずつ変化してきていて、いよいよファストコアやストレートエッジのハードコアパンクに近づきつつある。前のめりな勢い、気忙しい焦燥感、渦巻くようなエナジー。これらは若いパンクバンド特有の魅力でもあろう。


さらに、今回のアルバムのニューシングルでは、サーフロックの影響に加えて、Dead Kennedysのジェロ・ビアフラのボーカルに比する不敵なアジテーションを纏う。タイトル曲は紛うことなきカルフォルニアのパンクロックであり、The Linda Lindasのベストトラックの一つに挙げられる。

 

この曲は、"Weird Al" Yankovicをフィーチャーした前作「All In My Head」と「Yo Me Estreso」に続いてストリーミング配信された。ライブツアーの映像を収録したミュージックビデオは以下からご覧ください。


The Linda Lindas(ザ・リンダ・リンダズ)はプレスリリースの中で「No Obligation」について次のように語っている。

 

「私たちは義務で音楽を作っているのではなくて、愛で音楽を作っています。そして、日本に行って、少年ナイフのナオコを含むチームとミュージックビデオを制作したように、音楽が与えてくれた全ての機会に心から感謝しています! お楽しみに!!」

 

The Linda Lindas(ザ・リンダ・リンダズ)の新作アルバム『No Obligation』はエピタフから10月11日に発売予定。



「No Obligation」

 

 

◾️THE LINDA LINDAS    ニューアルバム『NO OBLIGATION』を発表 エピタフから10月11日にリリース



1969年、ニューヨークの歴史的なフィルモア・イーストでのコンサートは、その最初のツアーの初期の瞬間をとらえたもので、2枚組のライヴ・アルバムとして10月25日にリリースされる。


『Live At The Fillmore East, 1969』は、Rhino.comからビニール盤(2LP)とCDで発売される。同日、一部の小売店のみで特別クリア・ビニール・エディションが発売される。Helplessly Hoping」の未発表ライヴ・ヴァージョンが本日デジタル配信開始。試聴はこちらから。


Crosby Stills Nash & Young(クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング)は、1969年8月のウッドストック・フェスティバルで2度目のパフォーマンスを行ったことで有名だ。その後彼らは1970年のアルバム『Déjà Vu』の制作に取り掛かった。数十年後、1969年9月にニューヨークのフィルモア・イーストで行われたカルテットによる4度目のライヴのマルチトラック録音が発見された。LP『Live At The Fillmore East』として来月発売されることになった。


クロスビー、スティルス、ナッシュ、ヤングは、この未発表ライヴの制作に大きく関わった。スティルスとヤングは、ロサンゼルスのサンセット・サウンド・スタジオで、ジョン・ハンロンと共にオリジナルの8トラック・コンサート録音をコンパイル、ミックスした。このオーディオは、最高のオーディオ忠実度を提供するために、レコード・リリース用にAAAラッカー・カットされている。


ヤングは最近こう語っている。「私たちはテープを持っていて、とてもリアルに聞こえる。ミキシングはサンセット・サウンドで行ったんだ。制作中はずっとアナログなんだ。アナログ。デジタルは一切なし、アナログ・オリジナルだ。


ウッドストックからわずか1ヵ月後にレコーディングされた9月20日のコンサートは、フィルモア・イーストでの2日間で4回目のライヴで、アコースティックとエレクトリックの両方のセットが披露された。

 

「アコースティック・ショーは自分たちでやったけど、ダラス(・テイラー、ドラムス)とグレッグ(・リーヴス、ベース)の機材と大きなショーができたから、とにかくやってみたんだ。僕らに欠けていた繊細さは、熱意で補ったんだ」


ニール・ヤングとスティーヴン・スティルスは、来月LAで『Harvest Moon』のベネフィットを一緒に演奏する予定で、サンセット・サウンド・スタジオでジョン・ハンロンと共に『Live At The Fillmore East』をミックスした。

 

プレスリリースの中で、ニール・ヤングはこう語っている。「サンセット・サウンドのアナログ・エコー・チェンバーでミックスしたんだ。制作中はずっとアナログだったんだ」このアルバムには、バンドのアコースティック・セットとエレクトリック・セットが収録されており、後のグループのレコードに収録される曲や、メンバーの別のプロジェクトの曲も収録されている。

 

 

 



Crosby Stills Nash & Young 『Live At Fillmore East. 1969』


Live At The Fillmore East, 1969

 

LP Tracklist


Acoustic Set

Side One

1. “Suite: Judy Blue Eyes”


2. “Blackbird”


3. “Helplessly Hoping”


4. “Guinnevere”


5. “Lady Of The Island”


Side Two

6. “Go Back Home”


7. “On The Way Home”


8. “4 + 20”


9. “Our House”


10. “I’ve Loved Her So Long”


11. “You Don’t Have To Cry”


Electric Set

Side One

1. “Long Time Gone”


2. “Wooden Ships”


3. “Bluebird Revisited”


4. “Sea Of Madness”


Side Two

5. “Down By The River”


6. “Find The Cost Of Freedom”


CD Tracklist


Acoustic Set

1. “Suite: Judy Blue Eyes”


2. “Blackbird”


3. “Helplessly Hoping”


4. “Guinnevere”


5. “Lady Of The Island”


6. “Go Back Home”


7. “On The Way Home”


8. “4 + 20”


9. “Our House”


10. “I’ve Loved Her So Long”


11. “You Don’t Have To Cry”


Electric Set

12. “Long Time Gone”


13. “Wooden Ships”


14. “Bluebird Revisited”


15. “Sea Of Madness”


16. “Down By The River”


17. “Find The Cost Of Freedom”

 

©Anna Pollack


サッカー・マミーが、近日発売予定のアルバム『Evergreen』からの新曲「Driver」を発表した。

 

何の変哲もないミドルテンポのオルタナティヴのギターロックソングのように思えるが、やはり先行公開された「M」と同様に、サッカー・マミーらしい素晴らしいオルトロックソング。90年代のオルタナティヴロックのテイストが漂い、ソングライティング能力の水準は一般的なアーティストよりも高い。2ndシングルと同じようにメロトロンを薄く重ね、エモーショナルなフレーズや音階、そしてスケールの移調を部分的に織り交ぜたりというように、創意工夫が凝らされている。少なくとも、新作アルバムが秀作以上の内容であると期待させるものがある。

 

ナッシュヴィルのシンガーソングライター、ソフィー・アリソンはまた、新作アルバムの宣伝を兼ねた2025年の北米、イギリス、ヨーロッパ・ツアーも発表した。

 

来年1月のアトランタ公演から始まり、ブルックリン、ワシントンDC、フィラデルフィア、シカゴ、ダラス、オースティン、ロサンゼルス、地元のナッシュビルの公演で北米ツアーを締めくくり、4月下旬からヨーロッパツアーを敢行する。スペイン、ポルトガル、スイス、イタリア、ドイツ、イギリスを経て、一連の大規模なツアーは5月にポーランドのワルシャワで幕を閉じる。

 

2022年の『Sometimes, Forever』に続くニューアルバム『Evergreen』は、10月25日にLoma Vistaからリリースされる。

 


「Driver」



 



モントリオールとともに魅力的なアーティストやバンドを輩出するケベック。この土地はカナダの先住民が暮らしていた場所で、現在はフランス語圏でもあり、多彩な生活様式が入り交じる都市である。こういった様々な考えやルーツを持つ土地から魅力的な音楽が登場するのは、必然といえる。自分と同じ考えをかき集めるのではなく、それとは対極にある今まで思いもよらなかったような考えに触れたり、それらを自分の中で吸収した時、新しい概念が生み出される。

 

同地のオルタナティヴポップバンドのMen I Trust(メン・アイ・トラスト)もまた、ケベックの象徴的なポップ・グループ。

 

昨日(9月10日)、彼らは2024年最初の単独シングル「Husk」をリリースした。2014年に結成されたバンドは、ベーシストのJessy Caron、マルチインストゥルメンタリストでプロデューサーのDragos Chiriac、ボーカリストでギタリストのEmmanuelle Proulxで構成されている。


メン・アイ・トラストは、現在ツアー中で、2021年に最新アルバム『Untourable Album』をリリースしている。以来、彼らは「Hard to Let Go」、「Billie Toppy」、「Girl」、そして昨年の「Ring of Past」など、数々のシングルを発表してきた。

 

ニューシングルのリリックは、このバンドにしては珍しくメッセージ性が含まれ、啓示的な示唆に富んでいる。リスナーに向けて直接的に歌われたようなポップソングだ。冒頭では「騒動、すべてのチャイム/諦めて、大丈夫さ/冷静さ、ラインの上に/もっと強くなって、解き放て」とボーカリストのエマニュエルはおなじみの軽快なオルトポップソングに乗せて歌っている。

 

 

「Husk」

 

©︎Kacey Makal

Jordana(ジョルダナ)が、10月18日にグランド・ジュリーからリリースされるアルバム『Lively Premonition』のプレビューを公開した。今回のミュージックビデオではアーティストが宇宙飛行士に扮し、カルフォルニアかどこかを歩き回るというユニークな内容となっている。

 

この曲は「Anything for You」というタイトルで、以前に公開された「We Get By」と「Like a Dog」のフォローアップとなる。ジャスティン・テイラー・スミス監督によるミュージックビデオは以下よりご覧ください。


「”Anything For You”は別れについての曲よ」とジョーダナは声明で説明している。「誰かがあなたの魂にあったエネルギーを枯渇させた後、もう一度自分自身を見つけようとする歌なの。新しい自分を探したり、かつてそこにあったものを取り戻そうとしている」



「Anything For You」



 


20年以上にわたり、エレクトロニックとアコースティックのタペストリーを編み込むようにして、ポップかつ実験的な手法で独自のポップ・サウンドを作り上げるデンマークの孤高のバンド、エフタークラング。


2021年の『Windflowers』に続き、通算7作目のスタジオ作品となる『Things We Have In Common』をリリース。この3年ぶりのアルバムで、2019年の『Altid Sammen』で始まり、『Windflowers』と続いたひとつの輪を閉じます。この3作において、よりシンプルで包括的な表現への扉を開くものであり、人間のつながり、人間と自然の関係、集団的な精神性と帰属というテーマを探求してきました。


『Things We Have In Common』において、マッズ・ブラウアー、ラスマス・ストールバーグ、キャスパー・クラウセンのトリオとともにエフタークラングを結成した創設メンバーで、2007年の2ndアルバム『Parades』を最後に脱退したピアニスト/作曲家のルネ・ムルゴーが久しぶりに深いレベルで関わり、9曲中7曲を共作しています。


バンドから遠ざかっていた間に、ルネはモルモン教会で育った女性と恋に落ち、スピリチュアルな側面に目覚め、身も心もモルモン教を受け入れました。しかし時が経つにつれ、彼は新たに見出した信仰を守り続けることが次第に難しくなり、やがて彼の信仰は答えのない疑問の重圧に押しつぶされそうになりました。そして2022年、ルネはモルモン教と決別した。


本作ではエフタークラングの主要メンバーである3人は、ルネのアイデアや音世界を受け入れる余地を作るために一歩引いています。それぞれ別々の道を歩んだ旅の先で、音楽の中で見つけた共通の居場所。"どこにも属さない、誰とも属さない状況で存在すること、そしてその中で一緒にいること"という、彼らの遊牧民的な帰属意識を表現したアルバム。


ルネ・ムルゴーの他にも多くのミュージシャンが参加。ベイルートことザック・コンドンをはじめ、フィンランド人ドラマー、タトゥ・ロンコ、ベネズエラ人ギタリスト、ヘクトル・トスタ、グアテマラ人チェリスト/シンガー、マベ・フラッティが重要なコラボレーターとなっています。またヨハン・ヨハンソンやダスティン・オハロランなどとの仕事で知られるイタリア人エンジニア、フランチェスコ・ドナデッロもこのアルバムに重要な足跡を残しており、「Animated Heart」と「To A New Day」で歌っているサウス・デンマーク少女合唱団も同様に重要な役割を果たした。


1stアルバム『Tripper』からちょうど20年。実験的な冒険心を持ち、変化し続けることを恐れないエフタークラングが辿り着いた場所。キャリア最高峰を更新するような、とても壮大で美しい作品です。

 

「Sentiment」 MV



【新作情報】 Efterklang 『Things We Have In Common』 - New Album 


デンマークのエレクトロニカ・アート・ポップのレジェンド、エフタークラング最新作長い精神的な旅の先、音楽の中で見つけた共通の居場所



<トラックリスト>

1. Balancing Stones

2. Plant

3. Getting Reminders

4. Ambulance

5. Leave It All Behind 


配信リンク/予約:  https://efterklang.lnk.to/TWHICYD


オススメ曲②③⑥



【公演情報】  Efterklang ''Japan Tour  2024''



【東京公演】

■日時: 2024年10月15日(火) 開場 18:30 / 開演 19:00

■会場: 新代田 FEVER https://www.fever-popo.com/


■料金: 前売 6,500円 / 当日 7,000円(共に1ドリンク600円別途)


■出演:

Efterklang

Tenniscoats


■チケット:イープラス https://eplus.jp/sf/detail/4123290001-P0030001

※スタンディング/整理番号順入場


■問い合わせ先 : Lirico [lirico@inpartmaint.com]



【京都公演】

■日時: 2024年10月17日(木) 開場 18:30 / 開演 19:00

■会場: CLUB METRO https://www.metro.ne.jp/


■料金: 前売 6,000円 / 当日 6,500円(共に1ドリンク別途)


■出演:

Efterklang

Tenniscoats


■チケット:イープラス https://eplus.jp/sf/detail/4125930001-P0030001

※スタンディング/整理番号順入場


■協力:night cruising


■問い合わせ先 : Lirico [lirico@inpartmaint.com]



【名古屋公演】

■日時: 2024年10月18日(金) 開場 18:30 / 開演 19:00

■会場: KD JAPON https://kdjapon.jimdofree.com/


■料金: 前売 6,000円 / 当日 6,500円(共に1ドリンク別途)


■出演:

Efterklang

Tenniscoats


■チケット:メール予約 [kdjapon@gmail.com]

※公演名・お名前(カタカナ)・人数・連絡先をご明記のうえお申し込み下さい。

※スタンディング/整理番号順入場


■問い合わせ先 : Lirico [lirico@inpartmaint.com]



【東京公演】

■日時: 2024年10月20日(日) 開場 18:00 / 開演 18:30

■会場: 表参道 WALL&WALL http://wallwall.tokyo/


■料金: 前売 6,500円 / 当日 7,000円(共に1ドリンク700円別途)


■出演:

Efterklang

aus


音響:Fly sound


■チケット: Peatix https://efterklang20241020.peatix.com

※スタンディング/整理番号順入場



【Efterklang: プロフィール】


デンマークのコペンハーゲンの3人組バンド。マッズ・ブラウアー、キャスパー・クラウセン、ラスマス・ストールバーグという幼少期からの友人3人によって、2000年に結成。2003年に自主レーベルRumraketよりEP『Springer』でデビュー。


2004年にはUKのレーベルLeafと契約し、1stアルバム『Tripper』をリリース。エレクトロニカとチェンバー・ミュージックが高次元で融合したサウンドは国際的に高い評価を得た。2010年には世界的名門レーベル4ADと契約し、3rdアルバム『Magic Chairs』をリリース。


2012年に4thアルバム『Piramida』をリリースした後、バンドは伝統的なアルバム・サイクルから離れ、フィンランドのパーカッショニスト、タトゥ・ロンコ(Tatu Rönkkö)とリーマ(Liima)を結成し、2作のアルバムをリリース。


またコペンハーゲン・オペラ・フェスティバルの一環として、没入型オペラ『LEAVES: The Colour of Falling』を共作。2019年にはベルギーのバロック・アンサンブルB.O.Xとのコラボレーションによる全編デンマーク語のアルバム『Altid Sammen』をリリース。2021年の『Windflowers』に続き、2024年最新作『Things We Have In Common』をリリース。映画のような魅惑的な楽曲と、不朽の実験性と包容力で、長年にわたって熱狂的なファンを増やしてきた。

Nilüfer Yanya、新作アルバム『My Method Actor』を発表    



  ロンドンのNilüfer Yanya(ニルファー・ヤンヤ)はクラブビートからネオソウル、ラテンミュージック、ヒップホップ、グランジをはじめとするオルタナティヴロックまでセンス良く吸収、2020年代のニュー・ミュージックの境地を切り拓く。ステージでの佇まいからは偉大なロックスターの雰囲気が醸し出されている。

 

すでに前作アルバム『Painless』はピッチフォークのBest New Albumに選ばれているが、ピッチによる見立ては的中だったかもしれない。ともあれ、次のアルバムでロンドンのアーティスト、ニルファーヤーニャは、ほぼ確実に世界的なロックシンガーとして目されるようになるだろう。

 

ロンドンのシンガーソングライターNilüfer Yanya(ニルファー・ヤーニャ)は2024年4月下旬に、イギリスのレーベル、Ninja Tuneとの契約を結んだ。この契約ははっきりいうと、晴天の霹靂である。なぜならブレインフィーダーのような傘下からの昇格ではなく、横のスライドのような意味を持つからだ。もっと言えば、ロンドンのダンスミュージックの老舗への浮気とも言える。もしかすると、ニルファーによる”オルタナティヴ宣言”と言っても差し支えないかもしれない。

 

『Painless』まではATO/PIASに所属していたシンガーの新契約は、アーティストにとって新しい旅の始まりを意味する。このニュースとともに新曲「Like I Say (I runaway)」を発表した。

 

この新曲は、2022年リリースのアルバム『PAINLESS』以来の作品である。「Like I Say (I runaway)」は、ヤーニャの妹モリー・ダニエルが監督したミュージック・ビデオと共に発表された。ニルファーが家出した花嫁に扮するこの曲は歪んだディストーションギターが特徴的。 90年代のオルタナティヴ・ラジオを彷彿とさせるコーラスの下で歪んだギターのクランチが強調されている。

 

シングルのテーマについて、ニルファーは次のように語っている。


「時間は通貨のようなもの。二度と取り戻せない。それに気づくのはとても大変なことなの」


ニューシングルは、ヤンヤのクリエイティブ・パートナーであるウィルマ・アーチャー(スーダン・アーカイブス、MFドゥーム、セレステ)との共同作業で書かれた。これらのミュージシャンは過去に『PAINLESS』やデビューアルバム『Miss Universe』でコラボレーションしている。

 

 

「Like I Say (I runaway)」- Best New Tracks

 

 

2nd Single- 「Method  Actor」

 

  ニルファー・ヤンヤは「Method Actor」の発表とともに『My Method Actor』を正式に発表した。ニューヨーク・タイムズ紙が「対照的なテクスチャーを楽しむ」と評したほか、ザ・フェイダー紙が "衝撃的な復活 "と評した最近のシングル「Like I Say (I runaway)」に続くものだ。


ヤンヤはクラブビートからネオソウル、オルタナまでをセンス良く吸収し、2020年代のニューミュージックの境地を切り拓く。簡潔性に焦点を当てたソングライティングを行う彼女だが、そのなかにはスタイリッシュな響きがある。そして音楽そのものにウィットに富んだ温かさがある。それは、シニカルでやや刺々しい表現の中に含まれる奥深いハートウォーミングな感覚でもある。これはアルバムの前に発表された「Like I Say(I Runaway)」によく表れている。


アルバムのリードカットでタイトル曲でもある「メソッド・アクター」は、イントロから次に何が起きるのかとワクワクさせるものがある。やがてオルタナティブロックから多角的なサウンドへとつながり、先が読めない。アウトロでは予想外の展開が待ち受けている。それはたとえば、ショートストーリーのフィルムの流れをぼんやりと眺めるかのような不可思議な感覚に満ちている。


このシングルではアーティストが無名の登場人物の立場になって、4分弱のミニ・ライフ・ストーリーを描いている。付属のビジュアライザーは、スペインのベニドームにある古いホテルで撮影され、ニルファーが曲のストーリーを共有するために座っている様子を捉えたワンテイクのビデオである。このビデオは下記よりご覧いただける。

 


「Method  Actor」- Best New Tracks


 

3rd Single -  「Call It Love」

©︎Molly Daniel


  ニルファー・ヤンヤがニューアルバム『My Method Actor』の第3弾シングル「Call It Love」を公開した。この曲は先行シングル2曲とは異なり、R&Bテイストのアプローチが組み入れられ、涼し気な印象を放つ。ギターやシンセ、ストリングス、スティールパンなどを導入し、オルトフォークにトロピカルなイメージを添えている。しかし、こういったゴージャスなアレンジは旧来にはそれほど多くなかった。以前よりも遥かにトラック自体が作り込まれている印象を受ける。

 

ヤンヤはプレスリリースでこの曲についてこう語っている。

 

「自分の直感を完全に信じるには、ある種の勇気が必要だ。この曲は、自分の天職に身を任せ、その天職が自分をどこかに導いてくれる。それがあなたを蝕み、破滅させるのです」


ヤンヤは、いつものクリエイティブ・パートナーであるウィルマ・アーチャーと二人きりでこのアルバムに取り組んだ。ヤンヤは以前のプレスリリースで、「このアルバムは、その点で最も強烈なアルバムです。なぜなら、私たち2人だけだから。私たちは誰もバブルの中に入れなかった」と説明する。


このアルバムを書いているとき、ヤンヤは20代後半にさしかかり、ミュージシャンとしてのプレッシャーと格闘していた。

 

「夢見ることは問題解決に似ていると言われるようにね。ああ、いい感じ。いい感じ。理にかなっている。でも、なぜそうなのかはわからない。これは創造的な脳の一部を使っているようなもの」

 

  「Call It Love」

 



 4th Single 「Mutations」




ニルファー・ヤンヤはプレスリリースでこの曲について次のように語っている。「 "Mutations "は状況によってもたらされる変化を扱っています。これは灰の中から蘇る不死鳥のようなものではなくて、何百万という小さな決断や行動が自分の存在を形成していく中で常に起こる微妙な変化でもある。私にとってそれは、サバイバルのようなものを意味している。単なる変容の過程というよりは、環境や周囲の環境から生まれるもので、生き残るために必要なものだ。突然変異は、あなたが経験しなければならないこと、つまり進化しなければならないことなのです」

 

『My Method Actor』はヤーニャのサード・アルバムで、2022年のアルバム『PAINLESS』と2019年のデビュー・アルバム『Miss Universe』(いずれもATOからリリース)に続くものだ。


ヤンヤは、いつものクリエイティブ・パートナーであるウィルマ・アーチャーと二人きりでこのアルバムに取り組んだ。「その点で、これは最も強烈なアルバムです」とヤンヤは語っている。


ニルファー・ヤンヤの妹、モリー・ダニエルが「Mutations」のビジュアライザー・ビデオを監督した。

 

 

「Mutations」


5th Single 「Made Out of Memory



ロンドンを拠点に活動するシンガーソングライター、ニルファー・ヤンヤが、ジャック・サンダースと共にBBCラジオ1のニュー・ミュージック・ショーで新曲「Made Out Of Memory」を公開した。


この曲は、2024年9月13日にリリース予定の彼女のサード・スタジオ・アルバム『My Method Actor』からの4枚目のシングルである。ヤンヤは、プロデューサーのウィル・アーチャーと共にこの曲を書いた。


「この曲は、歌詞のアイディアのように、みんなが他の人たちの思い出でできているということについて歌っているんだ。それが私たちを人間たらしめ、私たちを私たちたらしめているようなものなの」。


「歌詞を書くときは、少し深く掘り下げる必要があると思うんだけど、どんな内容になるのか前もって考えることはできないから、後で明らかになるのよ」と彼女は付け加えた。


ニュー・アルバムはウィル・アーチャーがプロデュースした11曲入り。レコーディングはロンドン、イーストボーン、ウェールズで行なわれた。2022年のアルバム『Painless』以来2年ぶりのアルバムで、彼女の新しいレーベルNinja Tuneからの最初のリリースとなる。


「Made Out of Memory

 

 

 

6th Single  「Just a Western」



今週金曜日にリリースされるニューアルバム『My Method Actor』に先駆け、ニルファー・ヤンヤが最終シングル「Just a Western」をリリースした。


「メロディーは自由な感じがするけど、歌詞は "入る道も出る道もない "というもので、自分の運命と向き合うというコンセプトなんだ」とヤーニャはプレスリリースで新曲について語っている。「私が運命を信じているかどうかはわからないが、この曲ではそれがリアルに感じられる」

 

 

「Just a Western」



Nilüfer Yanyaの『My Method Actor』は9月13日にニンジャ・チューンからリリースされる。



Nilüfer Yanya『My Method Actor』



Label: Ninja Tune

Release: 2024/09/13


Tracklist:


Keep On Dancing

Like I Say(I Runaway)

Method Actor

Binging

Mutaitions

Ready For Sun(touch)

Call It Love

Faith's Late

Made Out Of Memory

Just A Western

Wingspan

 

 

 

Nilüfer Yanya 2024 Tour Dates:


North American Tour Dates:


9/28 - Philadelphia, PA @ Underground Arts*


9/30 - Washington, DC @ Black Cat*


10/1 - New York, NY @ Brooklyn Steel*


10/2 - Boston, MA @ Royale*


10/4 - Montreal, QC @ La Tulipe*


10/5 - Toronto, ON @ Phoenix Concert Theatre*


10/6 - Cleveland, OH @ Grog Shop+


10/7 - Chicago, IL @ Metro+


10/9 - Nashville, TN @ Basement East+


10/10 - Carrboro, NC @ Cat’s Cradle+


10/11 - Atlanta, GA @ Terminal West+


10/13 - Lawrence, KS @ Bottleneck+


10/15 - Denver, CO @ Meow Wolf+


10/18 - Vancouver, BC @ Hollywood Theatre+


10/19 - Seattle, WA @ The Crocodile+


10/20 - Portland, OR @ Wonder Ballroom+


10/22 - San Francisco, CA @ August Hall+


10/24 - Los Angeles, CA @ Fonda Theatre+

 


supported by:


Lutalo & Eliza McLamb = *


Angélica Garcia & Lutalo = +


EU & UK Tour Dates:


11/24 - Brussels, BE @ Botanique Orangerie


11/25 - Amsterdam, NE @ Melkweg Old Hall


11/26 - Berlin, GE @ Kesselhaus


11/28 - Paris, FR @ La Bellevilloise


11/30 - Brighton, UK @ Concorde 2


12/2 - Bristol, UK @ Fleece


12/3 - London, UK @ HERE at Outernet


12/4 - Nottingham, UK @ Rescue Rooms


12/5 - Manchester, UK @ Academy 2

 


ニュージーランドのシンガーソングライター、Fazerdaze(アメリア・マレー名義)は、ニュー・アルバム『Soft Power』を発表した。


このアルバムは11月15日にsection1/Partisan Recordsとオーストラリア/ニュージーランドではButtrfly Recordsからリリースされる。リード・シングル「Cherry Pie」は、フランシス・カーターとの共同監督によるビデオとともに本日公開された。


「『Cherry Pie』は、10年近く前に初めてLAに海外旅行した時に、携帯電話の歌詞から始まった。31歳になった今、この曲は様々な自分を旅してきた。フランシスと私は、一人旅をするキャラクターを中心にビデオを制作し、もう役に立たないものを手放して、ついにハンドルを握り、次の時代へと舵を切った」


Fazerdazeの2017年のデビュー作『Morningside』と2022年の『Break EP』に続く新作を紹介し、彼女はこう語った。


 「ソフト・パワーへようこそ。これは、私の人生で最も暗く、孤独で、波乱に満ちた数年間に私が作り出したものです-女性として、世界、音楽業界、そして愛だと思っていたものをナビゲートしてきました。私の最も恐ろしい瞬間において、このアルバムは希望、目的、そして光を与えてくれる錨だった。『ソフト・パワー』をようやく皆さんと分かち合うことができて、とても安心し、満足しています」


「Cherry Pie」


Fazerdaze 『Soft Power』


Label: Parstisan
Release: 2024年11月15日

Tracklist:


1. Soft Power

2. So Easy

3. Bigger

4. Dancing Years

5. In Blue

6. A Thousand Years

7. Purple

8. Distorted Dreams

9. Cherry Pie

10. Sleeper

11. City Glitter


 

©︎Logan White


ナンディ・ローズ(Nandi Rose)ことHalf Waifは、新曲「The Museum」をリリースした。リード・シングル「Figurine」に続く新曲で、次作『See You at the Maypole』に収録される。


「私の小さな町のメイン・ストリートの一番上に倉庫があるんだけど、そこがシェーカー教徒の芸術を展示する美術館になっているのよ。私の家からすぐ近くだから、いつも建物の前を通ることがあるの。『ミュージアム』を書いたとき、世界が気候危機の頂点に達しようとしているときに、ミュージアムを作ることが、いかに美しい妄想であるかをぼんやり考えていた。外ではすべてが崩壊しているのに、真っ白な壁の空間で家具のかけらを保存しておくという考え方.....」


「最近、アイスランドの活火山で人々が休暇を過ごしているという報道の見出しも読んだことも記憶に灼きついている。黙示録の瀬戸際の観光。その一方で、夫と私は、家族を作り、未来を築くことについて話していた。そして私は、地球が爆発する一方で人々が自撮りのポーズをとるような、このような世界に子供を送り込むことの意味する責任としばらく格闘していました」


2021年の『Mythopoetics』に続く『See You at the Maypole』は、ANTI-から10月4日にリリースされる。

 

 

 「The Museum」




◾️HALF WAIF、ニューアルバム「SEE YOU AT THE MAYPOLE」を発表

Oscar Lang [pieces] 

 

Label: Self Release

Release: 2024年9月6日

 

 

Review

 

イギリス/ロンドンのシンガーソングライター、Oscar Lang(オスカー・ラング)は、個人的には一番好きなミュージシャンの一人である。日本の大型レコード店では、「ギターロックの鬼才」と紹介されることもあった。


それには大きな理由があり、ラングは一般的に、これまでのミュージシャンとしてのキャリアの中で、作風を一度たりとも固定したことがなく、柔軟性のあるソングライティングや作曲をおこなってきたからである。最初期は、サイケデリックなギターロック、ローファイ、スラッカー・ロック、そして、Dirty Hitから昨年発表された最新作『Look Now』では、ザ・ヴァーヴの影響下にあるポスト・ブリット・ポップから、ビリー・ジョエル調の古典的なピアノ・バラードに至るまで、広汎にわたる音楽性を発揮し、毎度のようにリスナーに驚きをもたらしてきた。


[pieces] はアーティストの駆け出しの頃の録音を集めたもので、ベッドルームでの作品を中心に構成されている。オスカー・ラングのファン向けのマニアックなアルバムだろうと思いきや、意外なことに、先週発売されたアルバムの中では一線級のクオリティを誇っている。既発の2作のフルレングスとは異なり、70年代のUKのフォークミュージックからの影響や、昨年のアルバムの素晴らしいピアノバラード曲がどのように完成へと導かれていったのか。オスカー・ラングの最初期のデモソング集を聴くと、その音楽的な変遷を捉えることが出来るかも知れない。


特に昨年のアルバム『Look Now』で初期の集大成をなしたピアノバラードと、メロディー構成の天才的な才覚は、この一、二年で突発的に出現したのではなくて、若い時代からのピアノの演奏の経験の延長線上にあったことが痛感できる。オープナー「could november everything」を聞けば、ラングのメロディーセンスと作曲そのものをピアノの演奏と結びつける才覚は、活動最初期から傑出していることが理解出来る。そして彼は、それを70年代のビンテージのUKフォークと結びつけている。早書きの作品なのかもしれないが、ここには、この後、ソングライターとして一歩ずつ成長を続けるオスカー・ラングの出発点を見出すことが出来るはずである。

 

現在では商業的なロックや、ポピュラーソングなど、ライブでの聞こえかたを意識した作曲も行うラングであるが、瞑想的なピアノバラードが最初期のソングライターの音楽的なテーマであったことが伺える。そして、やはり、このアーティストの作曲の基礎となるのが、ピアノとギターであったことが分かる。「holding u」では、ジョン・レノンのデモトラックのようなフォーク・ソングを意識しているし、さらに、「confused」においては、デビュー・アルバムの頃のサイケフォークの片鱗を把捉出来る。これはデビュー作でアコースティックからエレクトリック・ギターに作曲の方向性が組み替えられたことで、実際的にオスカー・ラングの音楽の印象が華やかになったのである。「im doing great」では、エド・シーラン以降の作曲からプロデュースまでを独力で行うという現代的な音楽の制作プロセスを受け継いだ上で、それを次世代のポピュラーシンガーとしてどのように組み上げていくのか。その過程や変遷を捉えることが出来る。


そして、音楽的なバリエーションの多彩さは後付けのものではなく、最初期の時代からしっかりと備わっていたことが分かる。現在では、ハイファイに変化したオスカー・ラングの音楽は、最初期にはテープ音楽のようなローファイの側面の影響も内包されていたことは、「too scared」を聞けば明らかである。もちろん、デビューアルバムのサイケデリックな音楽性の片鱗を同曲に見出すこともさほど困難ではない。同様に、続く「hope full-e」では、ローファイ/ミッドファイの影響をとどめている。また、直截的に二作のフルレングスに登場することはなかったが、オスカー・ラングのソングライティングには、ネオソウルからの影響も含まれていることが『pieces』を聴くとはっきりする。Samphaを彷彿とさせるメロウなイントロからミッドファイの影響を絡めたポップソングには新旧のUKロックやフォークの多彩な側面が反映されている。


デモソング集なので、脈絡がなく、とりとめのないように思える本作。しかし、アーティストの音楽的な興味がどのように変遷していったのかを断片的に捉えるのに最適で、意外とオリジナルアルバムのような流れを持ち合わせていることに大きな驚きを覚える。「just 2 b with u」も同様に、オスカー・ラングのソングライティングに、ローファイやスラッカーロックの影響がちらつくことを示している。ただ、それは単なる荒削りな駄曲に終わらず、ホーンセクションのアレンジを見るとわかる通り、この時代にはプロデューサー的な才覚が立ち表れていることに驚く。アルバムの最後に収録されているラフなデモソング「fadein」もオルタナティヴフォークとして聞かせる一曲で、この歌手らしい独特の雰囲気が音楽からぼんやり立ち上ってくる。それはまだ完全な形にはなっていないかもしれないが、以降の良質なポップソングやロックソングの萌芽は、これらのベッドルームの録音の時代から目に見える形で出現していたのである。



80/100




 


Wild Pink(ジョン・ロス率いるバンド)は、新曲「Eating the Egg Whole」をリリック・ビデオで公開した。10月上旬にFire Talkからニューアルバム『Dulling the Horns』の収録曲。前作シングルと同様にアメリカン・ロックのワイルドな感覚が軽快なギターロックの中に揺らめく。


ロスはプレスリリースでこの新曲についてこう語っている。「この曲は、Netflixでマイケル・ジョーダンのドキュメンタリーを観ていた時にできたんだ。僕はオリオールズのファンとして育ったんだけど、ジョーダンとDMVのスポーツのつながりが勝手に生まれたんだ。この曲は、テレビを見たり、スマホをスクロールしたりすることがいかにリラックスできないかということを歌っている。ライヴで演奏するのがとても楽しい曲で、今ではお気に入りの曲のひとつだ」


ワイルド・ピンクの前作アルバム『ILYSM』は2022年にロイヤル・マウンテンから発売され、2021年の『A Billion Little Lights』に続く作品だった。

 

『ILYSM』は、ロスの癌診断にインスパイアされた。『Dulling the Horns』は、そのトラウマの向こう側にいるロスを発見する。以前のプレスリリースでロスは説明している。「君はズームアウトする。でも、『Dulling The Horns』は、物事にどう対処し、前進し、ただ創作を続けるにはどうしたらいいかを考える気持ちから生まれた」 

 


「Eating the Egg Whole」

 


 


アメリカのフォークシンガー、Cass McCombsがサプライズアルバム『Seed Cake On Leap Year』をDominoからリリースした。本作はアーティストの初期の未発表曲を収録。渋さと円熟味を兼ね備えたアルバムで、シンガーソングライターの若い時代の音楽的な魅力を再訪出来る。

 

1999年から2000年にかけてキャス・マコームスがバークレーに住んでいた頃、サンフランシスコのフルトン924番地にあるジェイソン・クイーバーのアパートで録音された初期の未発表曲集『Seed Cake On Leap Year』。1990年代後半のサンフランシスコのベイエリアには、Papercuts、Casiotone for the Painfully Alone、Chris Cohen's Curtains、Mt.Egyptなど、特別なアーティストのコミュニティが存在した。最大限の誠実さと親密さがモットーで、音楽は親しい友人とだけ共有されることが多かった。グラフィティ・ライター、スケーター、60年代の古株たちは、決して遠い存在ではなく、心の片隅にもいなかった。


常に前へ、前へと進むというマインドセットを貫いたマッコムスのキャリアにおいて、この時期は短いながらも実りの多い時期であった。『Seed Cake On Leap Year』の驚くべき点は、これらの楽曲がいかに生き生きと生々しく、洞察と驚きに満ち、まだ来ていないものすべてと対話しながら残されているか、ということ。

 

 

 

 

Cass McCombs  『Seed Cake On Leap Year』


Tracklist:

1I’ve Played This Song Before

2Anchor Child

3Baby

4Gum Tree

5Wasted Again

1If I Was A Stranger

2You’re So Satanic

3Always In Transit

4What Else Can A Poor Boy Do

5Northern Train


Charlotte Day Wilson


カナダのシンガー・ソングライター、Charlotte Day Wilson(シャーロット・デイ・ウィルソン)が、最新アルバム『Cyan Blue』収録曲のリワーク3曲を収録した『Live at Maida Vale EP』をリリースした。このEPでは、ジャズ風のアレンジに加えて、シンガーの圧倒的な歌唱力を堪能できる。


特別バージョンのEPには、「Cyan Blue」、「Sleeper」、「I Don't Love You」のライヴ・バージョンが収録されており、いずれも象徴的なMaida Valeスタジオで行われたベンジーBのBBCラジオ1の番組のために録音された。


シャーロット・ウィルソンの瑞々しいヴォーカルとスタインウェイ・ピアノを前面に押し出したストリップ・ダウン・セットは、多くの人に愛された彼女のアルバムに新鮮なテイクを提供している。最新作『CYAN BLUE』は、長年のコラボレーターであるジャック・ロションとレオン・トーマスと共に制作され、メランコリアとサウンドの実験的なブレンドが賞賛されている。

 

 

  

 


ドクター・ドレーとエミネムの2022年スーパーボウル・ハーフタイム・ショーにスペシャルゲストとして出演したケンドリック・ラマーが再び、2025年2月9日にニューオーリンズのシーザース・スーパードームで開催される試合中盤のスペクタクルのヘッドライナーを務める。このショーはFOXで生放送され、ジェイ・Zとロック・ネイションがプロデュースし、6年目を迎える。


「ラップ・ミュージックは今でも最もインパクトのあるジャンルだ。その理由を世界中に思い出させるために、僕はそこにいる」とラマーは語り、ジェイ・Z、ジェシー・コリンズ、そしてスヌープ・ドッグ、エミネム、メアリー・J・ブライジ、50セントといったゲストと共に、2022年の番組でエミー賞の優れたライブ・バラエティー・スペシャル部門を受賞した。


今度のショーは、ラマーと長年のコラボレーターであるデイヴ・フリーのpgLang社がクリエイティブ・ディレクターを務める。エミー賞3部門にノミネートされ、1億2930万人の平均視聴者数を記録したスーパーボウルLVIIIでのアッシャーの出演に続くものである。


アメリカンフットボールのプロリーグ「NFL」の優勝決定戦であるスーパーボウルは、国内外の観客を多く引きつけ、全米視聴率ランキングを独占。スーパーボウルが開催される2月の第一日曜日は「スーパーサンデー」と呼ばれ、「街に人がいなくなってピザ屋のバイクしか走らなくなる」「ハーフタイムにトイレ休憩の人が殺到し水道管が破裂する」などの都市伝説を中心とした“スーパーボウル現象”が囁かれるほどの人気を誇る。2015年のForbesの発表によると、5億8,000ドルのブランド価値があるとされる。放映権料は各テレビ局が年間約10億ドルを支払うと言われている。レギュラーシーズンの各試合、プレイオフなども含めた試合の放送に対して、NFLに決められた条件で放映権料を支払う。テレビ中継の視聴率は、40%以上を記録する。