©︎Pryce Pul


Peel Dream Magazineは、次作アルバム『Rose Main Reading Room』からの最新シングル「Wish You Well」を発表した。このシングルは、リード曲「Lie in the Gutter」に続く。以下のビデオでチェックしてみよう。


「"Wish You Well "は、私たち誰もが持っている生気と、それがいかに私たちの最悪の部分を引き出すかについて歌ったものだ」とプロジェクトのジョー・スティーヴンスは声明で説明している。


「ローズ・メイン・リーディング・ルームは、文明世界と自然世界の接点を多く扱っている。この曲は、人生の様々な局面で私を振り回した人々の影響から自分を解放するような、声明として書いたんだ」

 

「ミュージック・ビデオでは、オリビアと私は密かに他人を貶めようとする人々を描いている。みんなの行動は、自然の残酷で暴力的なシーンや、DNAや細胞のイメージと重ね合わされ、完全に本質的なものだという考えを確立している。このビデオは、Otiumと名乗る素晴らしい映像作家と一緒に撮影し、ロサンゼルスのダウンタウンにあるサイクロラマの壁の前で、さまざまなパフォーマンス・セットアップで遊ぶことができた。


『Rose Main Reading Room』は9月4日にTopshelf Recordsよりリリースされる。



ワシントンD.C.のオルトロックバンド、Enumclawがニューシングル 「Not Just Yet」を発表した。この曲は、Run For Cover Recordsから8月30日にリリースされるアルバム『Home in Another Life』からの「Not Just Yet」に続くシングル。


この曲は、バンド・メンバーであるアラミス・ジョンソンとイーライ・エドワーズのマイク叔父さんへの頌歌として書かれた。最近、初期のアルツハイマー病と診断されたアラミスは、"彼にすべてを教えてくれた "マイク叔父さんともっと一緒にいたいと切望している。


このシングルと同時に、エナムクローは、リード・シングル 「Change」のビデオも監督したジョン・C・ピーターソンとタッグを組み、長いズームアウト・ショットを中心とした爆発的なミュージックビデオを制作した。


このビデオは、アンドリュー・ダーギン・バーンズがRizzoとQuasi Skateboardsのために描いたペインティングから始まった。


「バーンズのペインティングにはストーリーがあり、ワンテイクのミュージックビデオにしたいとずっと思っていた。1年以上前にアラミスに僕のアイデアを話したら、彼はずっと『やるしかない』と固辞していた。「Not Just Yet」は完璧な曲だ。短くて甘い。大音量で。絵に命を吹き込むためにベストを尽くしたし、正当な結果を残せたと思う。バーンズが撮影現場にいて、私たちのやっていることを認めてくれたことはありがたかった。テクノクレーン、街の路地、爆発物、そして子供たちを必要とするミュージックビデオを制作するのは結構難しいことがわかった」



 

Origami Angel

Gamiの愛称で知られるOrigami Angel(オリガミ・エンジェル)は、ワシントンDCのパンクバンドで、ギタリスト/ボーカルのライランド・ヒーギー、ドラマー、パット・ドハーティによるパンクユニット。今年、来日公演を新宿ACBで行った。軽快でドライブ感のあるエモ/ポップパンクの次世代を担う存在といえそうだ。

 

続いて、オリガミ・エンジェルは新作アルバム『Feeling Not Found』のリリースを発表した。9月27日にCounter Intuitive Recordsからリリースされる。アルバムは、00年代初頭のWindowsを思わせるバンドのレトロな新ウェブサイト”feelingnotfound.com”から予約できる。バンドは2曲の先行曲「Dirty Mirror Selfie」「Dirty Mirror Selfie」を一つのビデオクリップにまとめて公開した。


「Dirty Mirror Selfie」は、メタルコアのソリッドなリフで始まるが、それは単なる誘いにすぎない。その後にはオリガミエンジェルのトレードマークである陽気で清涼感のあるエモポップバンガーへと傾れ込む。しかし、最終的にはメタルコアとポップ・パンクの間を変幻自在に行き来する。

 

「Where Blue Light Blooms」は、クリアでマッタリとしたジャジーなフレーズから始まり、エモポップバンガーに変わり、ソリッドな質感を持つクールなギターソロが加わる。曲とミュージックビデオ(パート1はBritain Weyant監督、パート2はKay Dargen監督)は以下をチェックしてみよう。


オリガミ・エンジェルは今後、Arm's Length、Macseal、Forestsのサポートによるヘッドライナー・ツアーも発表している。ツアーは10月にナッシュビルでスタートし、11月24日にニューヨークのウェブスター・ホールで終了する。

 

 

「Dirty Mirror Selfie」/「Dirty Mirror Selfie」



Origami Angel 『Feeling Not Found』



Tracklist:

 

1. Lost Signal

2. Dirty Mirror Selfie

3. Where Blue Light Blooms

4. Viral

5. Underneath My Skin

6. Wretched Trajectory

7. AP Revisionist History

8. Living Proof

9. Fruit Wine

10. Sixth Cents (Get It?)

11. Secondgradefoofight

12. HM07 Waterfall

13. Higher Road

14. Feeling Not Found


 

©Alexa Viscius

MUNAのシンガー、ケイティ・ギャヴィン(Katy Gavin)がソロデビューアルバムを発表した。『What a Relief」は、フィービー・ブリジャースのSaddest Factory Recordsから10月25日にリリースされる。リードシングル「Aftertaste」には、アレクサ・ヴィスキウスと共同監督したビデオが収録されている。アルバムのカバー・アートとトラックリストは以下からご覧下さい。


「この曲は、私が誰かに本当に惹かれていて、まだうまくいきそうな気がしているときの、磁力の内側が舞台になっているんだ。「多くのソングライターがロマンチックなファンタジーと強い関係を持っていると思う」


「この曲は、サウンド的にもテーマ的にも、MUNAの世界とソロ・アルバムで目指す世界との架け橋のような役割を担っているからね」

 

「『Aftertaste』は、誰かのためにたいまつを持ち、コンサートやパーティに出かけて、そこでその人に出会えることを願っていることを実感する甘い曲だ。この曲は、片思いの相手に告白して、それが報われることを知るという、本当にファンタジーを歌ったものなんだ」


ナオミ・マクファーソンは、私がヌードデッサンのクラスの被写体になっているビデオのアイデアを思いつくのを手伝ってくれ、アレクサ・ヴィスキウスは私と共同監督をし、シカゴの素晴らしいクリエーター・チームを引き入れ、このビデオを実現させた。わたしの出身地であるシカゴでビジュアルを撮影することは、この作品を紹介するのにとても適していると感じていた」

 


Katy Gavin 『What a Relief』

Saddest Factory 

2024年10月25日

 

Tracklist:


1. I Want It All

2. Aftertaste

3. The Baton

4. Casual Drug Us

5. As Good As It Gets ft. Mitski

6. Sanitized

7. Sketches

8. Inconsolable

9. Sparrow

10. Sweet Abby Girl

11. Keep Walking

12. Today

 

「Aftertaste」

 

Nick Cave

 

ニック・ケイヴ&ザ・バッド・シーズ(Nick Cave &The Bad Seeds)が、近日発売のアルバム『Wild God』から新曲「Long Dark Night」を発表した。前作「Frogs」とタイトル曲に続く新曲だ。以下よりチェックしてほしい。


この新曲は、ウォーレン・エリスと共同制作を行ってきたケイヴらしい映画的なコンセプトが音楽の中に織り交ぜられている。

 

「スペインの16世紀の詩人、十字架の聖ヨハネの「魂の闇夜」からインスピレーションを得ている」ニック・ケイヴは声明で説明している。

 

「『長い闇夜』は、これまで書かれた中で最も偉大で力強い転換の詩のひとつにインスパイアされた。最終的には、美しいカントリー・チューン。この曲は、"Wild God "の甘い伴侶のように感じられるんだ」

 

ニック・ケイヴ&ザ・バッド・シーズによる新作アルバム『Wild God』は8月30日に発売されます。


「Long Dark Night」

ロンドンを拠点とするエクスペリメンタルロックバンド、Man/Woman/Chainsawがファットポッサムと契約

 

ロンドンを拠点とするバンド、Man/Woman/Chainsawが、ファット・ポッサム・レコードとの契約を発表した。ビリー・ワード(ヴォーカル、ギター)、エミー=メイ・エイブリー(ヴォーカル、キー/シンセ)、ヴェラ・レッパネン(ヴォーカル、ベース)、クリオ・スターウッド(ヴァイオリン)、ローラ・チェリー(ドラムス)を擁する実験的な5人組ロックバンド。

 

M/W/Cはノイズやパンクを通過し、ストリングスを含めるオーケストラからの影響を活かしている。シンセやキーボードを使用し、冒険心に富み、静と動を生かした精彩感溢れる音楽のストーリーを描く。


ライブでも人気の「Ode To Clio」は、ペースを変え、予想外のものを生み出す彼らの能力を表現している。ストリングスを活かした静かで美しいミニマルミュージックの立ち上がりから、プログレ的な展開を描き、この曲はパンクやメタル性を活かしながら驚くべき着地点を見出す。

 

「この曲を書くのに1年かかったんだ。その間に出会った人々や人間関係を無意味にコラージュしたもので、穏やかなものから波乱に満ちたものまで、クリオの包括的なヴァイオリンのメロディがすべてを支えているんだ」とバンドは説明する。


16歳でデビューし、3枚のシングルを自主制作して以来、Man/Woman/Chainsawはロンドンで最もエキサイティングで予測不可能な若手アーティストのひとりとして、喜びと混沌を等しく融合させながら、その地位を確立してきた。


昨年の「What Lucy Found There」でブレイクした彼らは、先日100回目のギグを迎え、今年11月8日にデビューEPをリリースする。

 

イーストボーンのエコー・ズー・スタジオでギラ・バンドのダニエル・フォックスと録音したこのEPは、シネマティックなアレンジの中に不協和音が散りばめられている。ビリー・ウォードは、彼らのソングライティングのプロセスについて次のように語っている。「僕たちは、きれいな音と騒々しい音の間の細い線で生きていて、しばしばこの2つの間を飛び越えようと試みる」

 

 

「Ode To Clio」



Man/Woman/Chainsaw 『Eazy Peazy』

Label: Fat Possum

Relase: 2024年11月8日

 

Tracklist:​​​​​​


1. The Boss

2. Sports Day

3. Maegan

4. Ode To Clio

5. Grow A Tongue In Time

6. EZPZ

 

©El Hardwick


ナイマ・ボック(Naima Bock)はニューシングル「Gentle」を発表した。「Kaley」と「Further Away」に続くこの曲は、エリー・ウィンターとソフィー・リンカーンが監督したビデオと同時に公開された。


「この曲とは2、3年一緒に暮らしてきた。この曲は、私の人生の様々な部分をコピー・アンド・ペーストしたようなもので、それぞれの詩は、私が置かれていた状況や私自身の異なるバージョンとなっている。どれも現実にはリンクしていないけれど、この曲の中ではひとつにまとまっていて、私には一体感と満足感が残る。リスナーが歌詞をどのように受け取ってもいいようにしたい。この曲は、私が演奏する曲の中で最も好きな曲であり、最も好きな曲のひとつである」


エリー・ウィンターとソフィー・リンカーンはこうコメントしている。

 

「ビデオのための私たちのジャンプ・ポイントは、"あなたは私が優しく、壊れやすく、若くいることを望んでいる "という歌詞から始まる。私たちはナイマを、見せかけの女性らしさだけでなく、お気楽なセンスも感じさせるキャラクターに仕上げた。二次元のものを三次元のものの代わりに使うことで、現実と作り物の世界を混ぜ合わせ、この曲のテーマである期待、与えられた役割、適合性を演じようとした」

 


2022年の『Giant Palm』に続く『Below a Massive Dark Land』は、Sub Pop/Memorials of Distinctionから9月27日にリリースされる。


「Gentle」

 


Seefeelは、1990年代に、サラ・ピーコックとジャスティン・フレッチャーによって結成されたエレクトロニックユニット、及びポストロックバンドである。

 

ある意味では、幻のポスト・ロックユニットともいえるSeefeelがおよそ13年ぶりの新作をWarpからリリースする。ミニ・ルバム『Everything Squared』は2011年にリリースされたセルフタイトルアルバム以来の新曲となる。先行シングル「Sky Hooks」の試聴は以下からどうぞ。

 

Seefeelは元々90年代のクラシック・シューゲイザーに分類されていたが、サンプラーとエレクトロニック・サウンドを駆使し、新興のIDMシーンで地図に載る存在となった。エイフェックス・ツインは、Seefeelが自身のレーベル”Rephlex”のためにレコードを作ることを期待して、楽観的な取引として彼らの「Time To Find Me」を2つの異なるバージョンでリミックスした。


1994年、SeefeelはWarpと契約し、デビューアルバム『Quique』をリリース。1995年の2ndアルバムと1996年の6曲入りミニアルバムを最後に、Seefeelは1997年に活動を休止した。2011年にセルフタイトルのアルバムで復帰し、2021年にはWarpが1994年から1996年までの音源をボックスセットで再発した。『エヴリシング・スクエアード』は、シーフィールのコア・デュオ、マーク・クリフォードとサラ・ピーコックによる6曲入りのミニ・アルバムである。

 

Seefeelによるミニアルバム『Everything Squared』は8月30日にWarpからリリースされる。

 

 「Sky Hooks」

 


Seefeel 『Everything Squared』

Label: Warp

Release: 2024年8月30日

 

Tracklist:

 
1. Sky Hooks
2. Multifolds
3. Lose The Minus
4. Antiskeptic
5. Hooked Paw
6. End Of Here

 


スポティファイは2024年第2四半期に史上最大の四半期利益を達成した。


ミュージック・ビジネス・ワールドワイドによると、スポティファイの2024年第2四半期の四半期総売上高は40億9800万ドルで、営業利益は過去最高の2億8640万ドルを達成した。


スポティファイの成功は、新たに700万人のプレミアム会員と500万人の広告付き会員を獲得したことに起因する。今日現在、このストリーミング・サービスのプレミアム・ユーザーと広告サポート・ユーザーの数は、プラットフォーム全体で合計626人となっている。


Music Business Worldwideによると、Spotfiyの営業利益には「人件費および関連費用の減少」も反映されており、これは2023年12月に全世界の従業員の17%を削減するという同社の決定の結果である。


スポティファイが記録的な利益を上げたというニュースは、アーティストやクリエイターからストリーミング配信者が受けてきた、乏しいロイヤリティやその他の支払いに関する懸念に対する批判に拍車をかけることは間違いないだろう。メカニカル・ライセンシング・コレクティブは最近、スポティファイが特定のプレミアム・サービスをバンドルとして再分類することで、作曲家から1億5000万ドルの印税を搾取したという疑惑をめぐり、スポティファイを提訴した。ただ、今年、CEOのエク氏はアーティスト側への支払額は最高額に上ったと弁明している。


セリーヌ・ディオンは2021年以来パフォーマンスを行っていない。この年、彼女は "重度かつ持続的な筋肉の痙攣 "に対処しながら、ラスベガスのレジデンシーの立ち上げをキャンセルした。その後まもなく、彼女は2022年に予定されていた北米ツアーの残りの日程をキャンセルし、年末までに、スティッフパーソン症候群(筋肉の硬直が変動し、刺激に対する感受性が亢進することを特徴とする稀な神経疾患)と診断されたことを明らかにした。


フランス系カナダ人のアイコンはその後、衰弱症状をコントロールするために2023年から2024年にかけてのツアー日程をキャンセルせざるを得なくなり、その苦闘はプライム・ビデオの新しいドキュメンタリー映画『I Am: Celine Dion』で描かれた。ディオンは先月、ファンのために再びパフォーマンスをしたいという熱烈な願望を文書化し、「戻ってきた」と述べ、新しいラスベガス公演の準備に取り組んでいると語った。


しかし、新たなレジデンシーは彼女の最初のカムバック・パフォーマンスではないかもしれない。Varietyの新しいレポートによると、ディオンは今週金曜日(7月26日)にパリ・オリンピックの開会式でパフォーマンスを行い、非常にグローバルなステージに復帰する予定だという。


同誌によると、ディオンは昨日(7月22日)フランスの首都に到着し、シャンゼリゼ通り近くのロイヤル・モンソー・ホテルにチェックインした。その後、歌手は複数のSPを引き連れてホテルのロビー周辺でメディア対応をしている姿をカメラに捉えられている。このことからパリオリンピックのセレモニーに出演するのではないかとの憶測が高まっている。


まだ確定していないが、ディオンは2024年5月号の『Vogue France』の表紙を飾った。また、1996年のアトランタ・オリンピックでは、"The Power of the Dream "を歌って幕を開けた。


『Variety』誌によると、パリ大会の開会式は、セーヌ川沿いのパレードの形をとり、エッフェル塔に面したトロカデロ付近でクライマックスを迎える。オリンピックの開会式がスタジアム以外で行われるのは史上初のことで、3500人の俳優、ダンサー、音楽パフォーマーが集結する予定だ。

 


オーストラリアのロックバンド、キング・ギザード&ザ・リザード・ウィザードが、来月上旬にリリースされる26枚目のアルバム『Flight b741』から2曲目のシングルを公開した。この "Hog Calling Contest "には、バンド独特のホンキートンク・ツワングがある。


「Flight b741のレコーディング中、時折超インスピレーションに満ちたチューンナップ/ウォームアップ・ジャムをやっていた」とバンドは言う。


「すっかり時の経つのを忘れてしまった。今回を除いては。『デイリー・ブルース』もこの方法で生まれた。しかし、『Hog Calling Contest』には、仲間とふざけていて、自分が録音されているとは思っていないときにしか生まれない独特の動揺が残っている。泥まみれでハッピー!」


また、本日発売の『Oink Oink Flight b741: The Making of...』は、ニュー・アルバムに関する15分のミニ・ドキュメンタリー。タイザック監督は、次のように説明している。

 

「バンドが2週間でゼロからアルバムを作る様子を撮影することになったが、彼らは意図的にレコーディングの準備をあまりしなかったので、何を撮影するか計画するのがとても難しかった。「彼らはひとつの部屋にいて、そのうちの3人は出産を控えていたから、いつ脱退するかわからない。その部屋は茶色で退屈そうだったから、アルバムのテーマに合うように空のように塗りこめてみたんだ」

 


「Hog Calling Contest」


Envy
Envy

東京の伝説的なポストハードコアグループ、envyが新作アルバム『Eunoia』をTemporary Residence/Pelagicから『Eunoia』にリリースする。メンバーチェンジを経て6年、そして4年ぶりのフルアルバム。この発表に合わせてファーストシングル「Beyond the Raindrops」が公開された。

 

従来のような音響系のポストロックを基調にしているが、この曲では以前のようなシャウトはない。2011年を期に、静謐な印象を持つポストハードコアにシフトチェンジした。バンドは前作EPで少し寄り道をしたものの、音楽的なコンセプトは現在もなお健在と言えるだろう。


バンド結成30年の節目を越えて、envyが9枚目のスタジオ・アルバム『Eunoia』を携えて帰ってくる。深淵な感情の深みと、ますます多彩になる(そして無尽蔵とも思える)アイデアの源泉を凝縮させた『Eunoia』は、envyの信じがたい長いキャリアの中で最も効率的にインパクトを及ぼすアルバム。


2018年に大きなメンバー変更があり、envyの存続が危ぶまれたが、その代わりに大きな成長を促し、この新ラインナップでの2ndアルバムでバンドを再活性化させた。結成メンバーで主要なソングライターを務める河合信賢は次のように説明する。


「アルバム制作のコンセプトは、自分たちの無力さに正直に向き合うことでした。わずかな希望を探して、日々の生活から得た感情を日記のように記録していく。曲の説明を抜きにしても、テツの歌詞は本当に素晴らしく、作品に深みを与えている。メンバーの顔ぶれが変わってから6年が経ちましたが、良い信頼関係が作品に色濃く反映されています」 


envyは、日本のハードコアシーンにとどまらず、文字通り音楽のサブジャンル全体に強い影響を及ぼしたアンダーグラウンドな存在である。彼らの創造的で文化的な影響力は否定できない。そのレガシーは結成最初期に固められた。


『All The Footprints You've Ever Left and the Fear Expecting Ahead』、『Dead Sinking Story』、『Insomniac doze』、『Reciation』といったバンドのランドマークであり、象徴的な日本のポストハードコアの傑作を経て、30年以上経った今でも新境地を開拓し続けている。この事実は、envyがユニークで並外れたパワーを持つ証でもある。『Eunoia』はそのパワーと影響力が今なお健在であることを示す。

 

 

「Beyond the Raindrops」




Envy 『Eunoia』- New Album


 

Label:  Temporary Residence/Pelagic

Release: 2024年10月11日 


Tracklist:


1. Piecemeal
2. Imagination and Creation
3. The Night and the Void
4. Beyond the Raindrops
5. Whiteout
6. Lingering Light
7. Lingering Echoes
8. January's Dusk


Pre-order:


https://orcd.co/envy-eunoia


日本盤のご予約:


https://ultravybe.lnk.to/eunoia



金曜日、ジャック・ホワイトは、ナッシュビル、デトロイト、ロンドンにあるサード・マン・レコードの直営店に立ち寄ったファンにレコード盤を手渡し、同時に新しいソロ・アルバムをサプライズでリリースした。さらに、サード・マン・レコードは、アルバムをリッピングしてオンラインで配布することで、レコード所有者たちに愛を分かち合うよう呼びかけている。


サード・マン・レコードは金曜日の夜、インスタグラムでこの呼びかけを行った。インスタグラムのストーリーでは、ホワイトの新しいレコードの画像の上に "Rip It "というフレーズが表示されている。


その呼びかけに応じ、デトロイトの公共ラジオ局WDET 101.9 FMは生放送でアルバムをフル再生し、その録音がYouTubeにアップロードされた。さらに、ホワイトの公式redditページは、Googleドライブにアルバムのリッピングをアップロードした。



ホワイトは2022年に2枚のソロ・アルバム『Fear of the Dawn』と『Entering Heaven Alive』をリリースしている。


 Shugo Tokumaru(トクマルシューゴ) - 『Song Symbiosis』

 


Label: Tonofon

Release: 2024年7月17日

 


Review


トクマル・シューゴの8年ぶりのニューアルバム『Song Symbiosis』は、今後開催される演奏イベントとトークショーでその全貌が明らかとなるということなので、詳細な楽曲の説明については御本人の解説を参考にしていただきたいと思います。

 

ということで、今回のレビューでは、全曲紹介は遠慮しておき、全18曲の大まかな概要と併せて注目曲をピックアップし、レビューをするに留めておきます。しかし、近年の日本のポップスとしての作風を踏襲しながらも、『L.S.T』の時代への原点回帰を図ったような作風であり、トクマルシューゴの代表作の一つに挙げられるに違いない。このアルバムでは、トクマルシューゴの代名詞であるアコースティックギター、バンジョー、トイピアノ、民族音楽の風変わりなパーカッションなど、お馴染みの多数の楽器を用い、バラエティに富んだ作品になっています。


以前から海外の珍しい楽器の収集に余念がなかったトクマルさんではありますが、単なる物珍しさでの楽器使用から、楽器の音響や音楽的な役割を活かした楽曲が際立つ。それが、この10年ほど、明和電機等のコラボレーション楽曲の制作を通して培ってきた日本のポピュラーミュージックとしてのソングライティングの構成の中にガッチリ組み込まれた作品となっています。

 

つい数年前、トクマルシューゴさんは日本のポップスについて松本隆氏の発言を引き合いに出して説明していました。


はっぴいえんどの松本隆氏の発言は、「人類の歴史的観点から考えると、まず思いがあり、思いに継ぐ言葉があり、それをメロディーに乗せてきた。そうやってポップスが生まれる歴史に繋がってきた」というもの。そして、松本さんは現代の日本の音楽に関して、次のように憂慮しているようです。


「日本は外国の真似をして、サウンド重視。かっこいいサウンドを真似して、それに合うメロディーをつけ、それから詩をつけるという逆の手順を踏んでいる。だから、日本の独自のものにならない」という。


私自身も身に覚えがあるため、耳の痛い話なのですが、トクマルさんはこの発言に関して次のように付け加えていました。「言葉に人の思いが乗っていないように感じるポップスの核心をついていると思う」


ただし、この発言は、トクマルさんが指摘するように、松本隆氏の言いたいことのすべてを表しているとは考えづらい。印象づけのための発言の切り抜きとも取れなくもないという。少なくとも前後の文脈を見ずに、結論付けるのは穏当とは言いがたい。そして、これが単なる批判的な意見かといえば、必ずしもそうではないように思われる。


トクマルシューゴさんも指摘するように、上記の発言には、「議論の余地が残されていて、そして、未来の日本の音楽に向けた建設的なメッセージになっている」というのです。


例えば、松本隆が在籍した''はっぴいえんど''ですら、必ずしも日本の音楽だけで成立していたものとはかぎらず、戦後、米国から輸入された洋楽文化の影響を受けつつも、その枠組みの中で日本独自の音楽的な表現や歌詞、音調といった表現性を探ってきました。そのため、いかなる地域の音楽であろうとも、その国の文化のみで成立するとは考えづらく、 完全な独自の音楽という概念が存在しえない。補足すると、単なる模倣のサウンドについて両者は指摘しているのが伺える。少なくとも、「日本語という言語が、どんなふうに音楽の中で響くのか?」 その答えらしきものを、両者ともに音楽活動を通じて探求してきたというイメージがある。そのため海外でも評価が高い。両者共に単なる海外音楽のイミテーションでは終わることがないのです。

 

かつて、トクマルシューゴは歌詞を書くときに、「時代や流行に左右される言葉を使用することを避けてきた」と語っていました。それは、いついかなる時代でも普遍的に受け入れられる言語性を組み込もうとしていることの証でもあり、それはこの8年ぶりの新作アルバムでも受け継がれています。

 

同じくTonofonに所属するフォークグループ”王舟”にも近い雰囲気を持つ牧歌的なフォークミュージック、民族音楽のリズム、そして従来から追求してきたトイトロニカの本来楽器としては使用されないマテリアルを活かし、音楽や作曲そのものに、これまで発見されてこなかった新鮮味とユニークな興趣をもたらす。そして、どの年代にも親しめ、また、いかなる場面でも楽しめるという音楽性に関しては、もはやこのアーティストの代名詞的なサウンドとも呼べる。そして、日本の民謡のような伝統的な音楽から、金管楽器のアレンジを用いた多幸的な雰囲気を擁するアンセミックなフレーズ、そして活動最初期からの特性であるインドやチベットの民族音楽に触発されたような瞑想的な響きを持つボーカルのフレーズ、それから音階進行に至るまで、従来培われてきた音楽的な蓄積を、アルバムの前半部において惜しみなく披露しています。

 

「Tolope」では、最初期のようなサイケデリック性は削ぎ落とされていますが、時を経て、それが簡潔なポップネスのストラクチャーの中に組み込まれたことが分かる。その一方、続く「Counting Dog」ではミニマルミュージックの要素を押し出し、それらに牧歌的なオルトフォークの要素を付け加え、そして時々、Bon IverやWilcoのサウンドに見いだせるようなコラージュのサウンドを取り入れている。また、Sigur Rosの名曲「Gobbledigook」からの影響も含まれている。


デビュー当初から、DIYやハンドクラフトの音楽にこだわってきたイメージもあるトクマルシューゴは、本作の序盤において、より編集的なサウンドのイメージを浮き立たせているように感じられる。そして一貫して、これまでと同様、キャッチーでポピュラーな音楽という要素が重要視されている。


そのことは、トイピアノの演奏を取り入れた「Hitofuki Sote」にも窺える。そして歌詞にもトクマルシューゴらしい特徴があり、文節として解釈したさいに、文脈をぼかすようなセンテンスを活用する。音楽的なニュアンスとして解釈した時、「音楽的な効果を及ぼす日本語」という、従来見過ごされてきたスペシャリティが明らかになる。彼はまた、この曲で、古典的な芸能に見出される「音調を持つ言語の特性」を蘇らせる。そして最終的には、洋楽の要素、民謡、他地域の民族音楽、普遍的な歌謡曲やポップスの要素を消化し、現代的なサウンドが構築される。これは音楽の探求者としてのアーティストの姿を浮かび上がらせるものとなっています。


「Abiyoyo」も民族音楽的な影響が反映されている。アフリカの儀式的な民族音楽の影響をうかがわせ、それらをヨーロッパの舞踏音楽のような形式と組み合わせ、ユニークな楽曲に昇華させている。こういった側面を見ると、海外の音楽の良さを取り入れながらも、日本的な詩情や表現性の理想的な側面を探求しようとしているのかもしれません。また、Gellersのドキュメンタリーフィルムを見ると、以前からビンテージピアノの音色の面白さに惹かれてきた印象もあるトクマルさんですが、それらの新しさとは対極にある古典的な音楽の影響が含まれているようです。


例えば、「Kotonohane」では、チューニングのずれたビンテージな雰囲気を持つピアノに、優しげで穏やかなボーカルのフレーズが加わる。


これはビートルズのような60年代のバロックポップを踏襲しているものと思われますが、「ことのはね/およぐなら」というフレーズを用い、童謡のようなノスタルジア溢れる音楽的な世界を作り出している。メインボーカルのバックグラウンドとなる、彼自身のコーラスワークも夢想的な雰囲気を作り出し、さらにアーティストの代名詞である温和な空気感を生み出している。これらの曲は、松本隆さんのご意見に賛同していたトクマルさんではありますが、現行の米国のクラシカルな音楽を探す、という現代的なテーマと連動した内容となっていることが分かる。

 

 

アルバムの序盤では、ポピュラーミュージックの中での音楽のバリエーションに焦点が置かれていますが、中盤ではフィールドレコーディングや民族音楽のテイストを押し出した楽曲が多い印象です。知る限りでは、最近の作品の中ではワールドミュージックの影響が色濃く反映された楽曲が収録されています。


「Resham Firiri」では、中近東やバリのような、世界的にあまり知られていない音楽を探索している。もちろん、これはバリ島の祭りや儀式的な文化など、日頃あまり知られていない音楽の魅力を堪能できるはずです。


本作のタイトル曲の代わりとなる「Bird Symbiosis」では、フィールドレコーディングを取り入れ、実験音楽に果敢に挑戦しています。


しかし、作曲については、それほどシリアスにならず、シンプルでユニーク、そして遊び心のある実験音楽の範囲にとどめられる。マリンバやシロフォンのような楽器の導入はオーケストラの影響も伺わせる。これらの作風が今後、どのような変遷を辿っていくのかを楽しみしていきたいところです。

 

アルバムの後半に差し掛かると、さらにユニークな音楽的な試みが登場します。「Atte Katte Nuwa」は、ビバップと民族音楽を掛け合わせ、レコードで素早く回転させたような一曲。この曲には、エキゾチズムとトロピカルの音楽的な背景にスポークンワードという現代的な音楽の要素が浮かび上がってくる。その他にも、70年代のコーラス・グループやドゥワップの影響を交え、それらをヒップホップのブレイクビーツのように組み合わせ、前衛的な試みが行われる。


その後、民族音楽の影響を活かした曲が続く。バンブーフルートを使用した「Bamboo Resonace」はドローンに挑戦し、タイトルの通り、レゾナンスの共振の変容とトーンの変容を活かし、モダンクラシカルやアヴァンギャルドの作風に繋げている。間奏曲のような意味を持つトラックのあと、「Mazume」では、最初期の『L.S.T』の時代の作風へと回帰しています。ギター・ソロやアメリカーナのスティール・ギターを導入したりというように、幾つか新しい試みを発見できる。変拍子のリズムを取り入れて、かなり複雑な曲の構造を作り上げていますが、ボーカルのメロディーのキャッチーさ、音楽の持つ親しみやすさという側面は変わらず。この曲にも、現代の洋楽、特に米国のオルトフォークと連動した音楽性を垣間見ることができる。

 

もし、『Song Symbiosis』の全体的なモチーフや何らかの一貫するテーマのようなものを挙げるとするなら、それは「音楽による世界旅行」と呼べるかもしれません。数知れない音楽の影響がある中、続く「Chanda Mama Door Me」では、インドのタブラやシタールの演奏を取り入れ、ベンガルの要素をポピュラー音楽に取り入れています。これらの飽くなき音楽に対する探究心は、ほとんど圧巻ともいうべき音楽的な知識や蓄積によってまとめ上げられている。そして最終的には、ベンガルの「バウル」のような大道芸人が道を流すときに奏でる音楽に直結する。そうかと思えば、「Oh Salvage!」では、ミュージカルのような音楽をベースにし、日本のポップスの形に昇華させる。音楽の持つエンターテイメントの要素はこの曲でハイライトを迎えます。

 

 

アルバムの終盤では、最近の音楽的な蓄積を踏まえつつ、最初期への回帰というテーマも発見できる。「Hora」は、バンジョーの演奏を取り入れたアーティストらしさのあるアイルランドフォークで、やはり牧歌的な雰囲気と開放感のある音楽性に縁取られている。続く「Autumn Bells」では、フィールドレコーディングを取り入れ、忘れ去られた夏の思い出のような情景を蘇らせる。 

 

トクマルシューゴの音楽は、サイケロックバンド、Gellers(ゲラーズ)の活動もあってか、マニアックでサイケデリックになることもありますが、優しげなイメージを持ち、どこか情景的なシーンを脳裏に呼び覚ます。 


日本の音楽は、歴史やその成り立ちから見ても、必ずしも論理や思想と密接な関係を持つとはかぎらない。それは、能や田楽といった伝統音楽の始まりが、人間の情感から引き出されるものだからです。


そして、もしかりに、情感を元に制作されるものが日本的な音楽であるとするなら、これほど理想的な音楽は存在しません。少なくとも、トクマルさんは以前からそれらを何らかの形式にしようと探求してきましたし、一般的に楽しめる作品として磨き上げてきました。それはニューヨークのインディペンデント・レコードから出発した『Night Piece』の時代から不変のようです。


トクマルシューゴはこれまで、シンガーソングライターとして私生活を伺わせる歌詞を書くのを極力避けてきた印象もあるものの、本作のクローズ「Akogare」だけは、その例外となるでしょうか。そして、距離を置いて聴くと、現代的な日本人の悩みの代弁であるとも解釈できる。しかしながら、そういった外的な要因に左右される現代的な気忙しい暮らしの中で、一般的なものとは少し異なるユニークな見方があること、別の視点が用意されていることを、この作品は示唆している。何らかの癒やしをもたらすようなアルバムであることは間違いなしでしょう。


本作の楽曲が今年のフジロックフェスティバルのセットリストに組み込まれるかどうか非常に楽しみです。


 

84/100

 

 

 

Best Track-  「Counting Dog」 

 

 

トクマルシューゴの新作アルバム『Song Symbiosis』はTonofonから7月17日に発売されました。ストリーミングはこちら。Tonofonでのご購入はこちら


収録曲:


01. Toloope

02. Counting Dog

03. Frogs & Toads

04. Hitofuki Sōte

05. Abiyoyo

06. Kotohanose

07. Sakiyo No Furiko

08. Resham Firiri

09. Bird Symbiosis

10. Canaria

11. Atte Katte Nuwa

12. Bamboo Resonance

13. Mazume

14. Chanda Mama Door Ke

15. Oh Salvage!

16. Hora

17. Autumn Bells

18. Akogare

Roger Eno ©Cecily Eno

 

近年、気候変動をテーマにしたアルバム、Fred Again..とのコラボレーションなど幅広い分野で活躍するブライアン・イーノとともに、音楽家として存在感を示しつつあるのが、彼の弟であるロジャー・イーノである。

 

2023年、ギリシャ・アテネのアクロポリスでのライブをブライアンと一緒に行い、音楽ファンを驚かせた。このライブの模様はコンサート・フィルム『Live At The Acropolis』に収録されている。


最近の幾つかのソロ・アルバムでは、様々なコンセプチュアルな試みが行われている。「Mixiing Colours」においてブライアンと音による対話を行い、続く『The Turning Year』では、個々のシーンを持つ短編小説、そして、写真のコレクションのような意味を持つコンセプト・アルバムに取り組んでいる。いずれの作品も、音楽の中に何らかの意図が込められている。

 

今回、ロジャー・イーノは、ドイツ・グラモフォンから新作アルバムのリリースを発表した。タイトルは「The Skies : Rarities」。2枚目のソロ・アルバム『the skies, they shift』のレコーディング・セッションで録音された未発表曲が収録されている。音と静寂の中で、喚起的で示唆に富んだ道筋をたどる。メランコリックなトーンは、『Rarities』でも聴くことができる。


このアルバムは、集約的な農業と気候変動が環境にもたらす脅威と大いに関係があった。(「単なるエコロジカル・スレノディになりかねなかったこのレコードは、その代わりに、今、ここ、そして、気候変動に対する美しい考察となった」- The Line Of Best Fit


「アルバムとなる作品を録音する際、私はたいていアイデアがあり余っている」とロジャー・イーノは言う。

 

「こうすることで、プロセスの最後に、深く検討した順序で決定的な 「コレクション 」を作ることができるんだ。後者は私にとって非常に重要だ。こうして、私はしばしば、1枚だけでなく2枚分の満足のいく音源を持っているという贅沢な立場にいることに気づく」



ベルリン・スコアリングの楽器奏者はスコアを元に即興演奏をするよう依頼された。一方、ギタリストのジョン・ゴダードは 「Into Silence 」で参加。イーノは 「Into Silence 」について「特別な曲」と呼ぶ。この曲は、イーノ曰く「そうでなければ欠けていた特別な風味」を添えている。

 

アルバムのリードシングルとして公開された「Changing Light」は、リスナーの心をその場に留め、静かな瞑想を促すピアノ曲となっている。Peter Borderickのピアノの小品を彷彿とさせる美しい一曲。

 

 

「Changing Light」



 
Roger Eno  『The Skies : Rarities』


 
Label: Deutsche Grammophon
 
Release: 2024年9月27日
 

Tracklist:  

 
1.Breaking the Surface
2.Patterned Ground
3.Through The Blue (Piano Version)
4.Above and Below (Amazon Original)
5.Now and Then
6.Changing Light
7.Time Will Tell
8.Into Silence
 
 
 

Roger Eno: 

 

ロジャー・イーノは、イギリス・サフォークのマーケットタウンであるウッドブリッジで生を受けた。彼は学校で音楽に没頭し、毎週土曜日に精肉店で稼いだお金でボロボロのアップライトピアノを購入しました。その後、ロジャー・イーノの音楽教育は、コルチェスター・インスティテュート・スクール・オブ・ミュージックへと引き継がれた。ロンドンのプライベートクラブでジャズ・ピアノを弾く短い活動を行った後、彼はイースト・アングリアに戻った。 


1983年、兄のブライアンとダニエル・ラノワと「Apollo」で最初にコラボレーションを行ない、ピーター・ハンミル。オーブ、そして 彼の最初のバンドである、ララージ、ケイト・セント・ジョエル、ビル・ネルソン、日本のチェロ奏者である橘真弓をメンバーに擁するアンビエント・グループのチャンネル・ライト・ベッセルをその後に結成した。
 
 
彼はまた、セッションミュージシャン、バンドメンバーとして、オーブ、ルー・リード、ジェービス・コッカー、ベックをはじめとする著名なミュージシャンとチームを組み、ティム・ロビンスと彼のバンドであるローグギャラリーの音楽監督として活躍した。 
 
 
今日では、演劇、映画の双方の作曲家として知られるロジャーは、ロンドンの国立劇場でのハロルド・ピンターの作品、さらには、スティーヴン・フリアーズ監督のテレビシリーズ「State of The Union」ではエミー賞を獲得し、何年にもわたって多くの映画のサウンドトラックを提供してきた。