カナダのポストパンクバンド、METZはブラック・マウンテンのアンバー・ウェバーがヴォーカルを務めた新曲「Light Your Way Home」を発表しました。
「"Light Your Way Home "は間違いなく、Up On Gravity Hillからのお気に入りのひとつ。この曲を書くときは、(冬によく聴くように)JesuとLowをたくさん聴いていた。リリックでは、現実を見失うほど愛する人を恋しく思うことを歌っている」とフロントマンのアレックス・エドキンスは言う。
UKパンクのムーブメントはアンダーグラウンドではその後も、『PUNKS NOT DEAD』と息巻く連中もいたし、そしてその後も続いていくのだが、 結局のところ、オリジナルパンクは、75年に始まり、77年から78年に終焉を迎えたと見るべきだろうか。その間には、ダムド、クラッシュ、スージーアンドバンシーズがデビューし、パンクバンドが多数音楽誌で紹介されるようになった。76年にはダムドが「New Rose」をリリース、同年に、セックス・ピストルズは「Anarchy In The UK」でEMIからデビューした。彼らは最初のテレビ出演で、放送禁止用語を連発し、これが話題となり、パンクそのものがセンセーショナル性を持つに至った。
パンクの象徴的なアルバムではありながら、ギタリストのスティーヴ・ジョーンズのロックンロール性に重点が置かれている。(後のソロ・アルバムではよりロック性が強い)それに加え、ドイツのNEU!に触発されたジョン・ライドンのハイトーンのボーカルは、のちのP.I.Lにも受け継がれていくことになる。しかし、このアルバムの最大の魅力は、パンクではなくポピュラリティーにある。ノイジーな音楽を、どのアルバムよりも親しみやすい音楽性に置き換えたクリス・トーマスのプロデュースの手腕は圧巻である。「Anarchy In The UK」、「God Save The Queen」といったパンクのアンセムは当然のことながら、「Holiday In The Sun」、「EMI」のシニカルな歌詞やメッセージ性は、今なお普遍的な英国のパンクの魅力の一端を担っている。
『Sandanista』は少しパンク性が薄れてしまうが、このアルバムはそういった音楽的なバリエーションとパンク性が絶妙な均衡を保つ。「Spanish Bombs」では政治的な意見を交えて、時代性を反映させ、痛快極まりないポピュラー・ソングを書いている。またロンドンのリアルな空気感を表したタイトル曲から、最後のボブ・ディラン風のナンバー「Train In Vain」に至るまで、パンクを越えてロックの伝説的な名曲が収録。
The Damned 『The Damned』
ニューヨークからもたらされたパンクというジャンルに英国独自のオリジナリティーを加えようとしたのがDamned。Mott The Hoople、New York Dollsにあこがれていたブライアン・ジェイムズを中心に結成された。
ピート・シェリー擁するBuzzcocksの名盤はオリジナル・バージョンとしては『Another Music In Different Kitchen』が有名であるが、このアルバムだけを聴くだけでこのバンドやシェリーのボーカルの本当の凄さは分からない。つまり、最初期のメロディック・パンクというジャンルの基礎を作り上げただけではなく、のちの70年代後半からのニューウェイブやポスト・パンク、そしてシンセ・ポップまですべてを網羅していたのが、このマンチェスターのバンド、バズコックスの本質だった。ベスト盤とも称すべき『Singles Going Steady』には、このバンドがどのような音楽的な変遷を辿っていったのか、そして、パンクの10年の歴史が魅力的にパッケージされている。
「I Want The Moon」、そして苛烈なパンクのアティチュードを込めた「I Don't Wanna Be The One You Say」等メッセージ性のあるパンクロックソングが多い。他にもニューウェイブサウンドとの融合を、造船や鉱山で知られるサンダーランドの都市性と融合させた「Dead Industrial Atmosphere」、POLICEのパンクカバー「Message In The Bottle」等名曲に事欠かない。
Leatherfaceには無数のフォロワーがいる。日本のメロディックパンクにも影響を及ぼしたほか、アメリカでもフォロワーを生み出し、Jawbreaker,Hot Water Music、Samiamなど秀逸なメロディーメイカーを持つバンドへ、そのDNAが受け継がれていく。
第一弾「柴田の2ポ」や鯖江周遊記でお世話になった鯖江 opt duo Inc.にて製作された、可愛くもあり洗礼されたスクエアのアセテートフレーム。 スクエアフレームのルーツは60年代、モードが生まれた頃に誕生したものですが、この「柴田のセル」はセルの厚みやデザインバランスにより、新しい表情を表しています。 大きめのレンズ径なのに、かけた時のしっくり感は絶妙。レンズを換えて眼鏡やサングラス、どちらとしても楽しめるフレームです。 さらに、今回も田中かえさんに「柴田のセル」を掛けた柴田聡子のイラストを描いて頂きました! 商品に同梱される眼鏡拭きや眼鏡ケース、ステッカーにプリントされています。
カラー(フレームカラー X レンズカラー濃度) ・チャコールグレー X クリア ・クリア X グレー 15% ・アンバー X ブラウン 50%
サイズ(片レンズの左右径ー鼻幅 テンプルの長さ) 50ー20 145 [mm]
プライス 30.000 Yen [Tax in]
同梱物 柴田のセル|眼鏡ケース|眼鏡拭き|ステッカー|ジン
クレジット Designed for 柴田聡子 Produced by 素敵眼鏡MICHIO @sutekimeganemichio Manufactured by opt duo Inc. @optduoinc Illustration 田中かえ @kaechanha24 Photo 伊藤香織 (Y's C) @i.kaori.d Hair Makeup 長橋雪惠 @yukie69
ECMのリリースを始め、ジャズの名門レーベルから多数の名作を発表してきたロイドは86歳になりますが、ジャズミュージシャンとして卓越した創造性、演奏力、 作品のコンセプチュアルな洗練性を維持してきました。驚くべきことに、年を経るごとに演奏力や創作性がより旺盛になる稀有な音楽家です。彼の名作は『The Water Is Wide』を始め、枚挙に暇がありません。スタンダードな演奏に加え、ロイドは、アヴァンギャルド性を追求すると同時に、カラフルな和音性やジャズのスケールを丹念に探求してきました。近年、ロイドはジャズの発祥地である米国のブルーノートに根を張ろうとしています。これはジャズのルーツを見れば、当然のことであるように思える。
『The Sky Will Still Be There Tomorrow』は彼のサックスの演奏に加え、ピアノ、ドラムのバンド編成でレコーディングされた作品です。冒険心溢れるアヴァンギャルドジャズの語法はそのままに、アーティストがニューオリンズ・ジャズの時代の原点へと回帰したような重厚感のあるアルバムです。
ブレス、ミュート、トリル、レガートの基本的な技法は、ほとんどマスタークラスの域に達し、エヴァンスやジャレットの系譜にあるピアノ、オーリンズとニューヨークの奏法のジャズの系譜を受け継いだドラムとの融合は、ライブ・レコーディングのように精妙であり、ジャレットのライブの名盤『At The Deer Head Inn』のように、演奏の息吹を間近に感じることが出来る。チャールズ・ロイドは、あらためてジャズの長きにわたる歴史に焦点を絞り、クラシカルからモダンに至るまですべてを吸収し、それらを華麗なサックスとバンドアンサンブルによって高い水準のプロダクションに仕上げました。スタンダードな概念の中にアヴァンギャルドな性質を交えられていますが、これこそ、この演奏家の子どものような遊び心や冒険心なのです。
アルバムの中で最も目を惹くのがチャールズ・ロイドの「Water Series」の続編とも言える「The Water Is Rising」です。抽象的なピアノやサックスのフレージングを元にし、ロイドは華やかさと渋さを兼ね備えた演奏へと昇華させる。この曲では、ロイドはエンリコ・ラヴァに近いトランペットの奏法を意識し、色彩的な旋律を紡ぐ。トリルによる音階の駆け上がりの演奏力には目を瞠るものがあり、演奏家が86歳であると信じるリスナーは少ないかもしれません。ロイドの演奏は、明るいエネルギーと生命力に満ち溢れ、そして安らぎや癒やしの感覚に溢れている。サックスの演奏の背後では、巧みなトリルを交えたピアノがカラフルな音響効果を及ぼす。
古典的なジャズの演奏を踏襲しつつも、実験性や前衛性に目を向けることもある。「The Garden Of Lady Day」では、コントラバスのフリージャズのような冒険心のあるベースラインがきわめて刺激的です。ここにはジャズの落ち着きの対蹠地にあるスリリングな響きが追求される。この曲では、理想的なジャズの表現というのは、稀にロックやエレクトロニックよりも冒険心や前衛性が必要となる場合があることが明示されている。これらは、オーネット・コールマン、アリス・コルトレーンを始めとする伝説的なアメリカのジャズの演奏家らが、その実例、及び、お手本を華麗に示してきました。もちろんロイドもその演奏家の系譜に位置しているのです。
ブルーノートからのリリースではありながら、マンフレート・アイヒャーが好むような上品さと洗練性を重視した楽曲も収録されています。「Sky Valley, Spirit Of The Forest」は、Stefano Bollani、Tomasz Stanko Quintetのような都会的なジャズ、いわば、アーバン・ジャズを意識しつつ、その流れの中でフリージャズに近い前衛性へとセッションを通じて移行していく。しかし、スリリング性はつかの間、曲の終盤では、アルバムの副次的なテーマである内的な静けさに導かれる。ここにはジャズの刺激性、それとは対極に位置する内的な落ち着きや深みがウッドベースやピアノによって表現される。タイトルに暗示されているように、外側の自然の風景と、それに接する時の内側の感情が一致していく時の段階的な変遷のようなものが描かれています。
本作の後半では、神妙とも言うべきモダン・ジャズの領域に差し掛かる。ウッドベースの主旋律が渋い響きをなす「Balm In Gilead」、ロイドのテナー・サックスをフィーチャーした「Lift Every Voice and Sing」では歌をうたうかのように華麗なフレージングが披露される。アルバムの音楽は、以後、さらに深みを増し、「When The Sun Comes Up, Darkness Is Gone」でのミュートのサックスとウッドベース、ピアノの演奏の絶妙な兼ね合いは、マイルスが考案したモード奏法の先にある「ポスト・モード」とも称すべきジャズの奏法の前衛性を垣間見ることが出来ます。
続く「Cape to Clairo」ではセッションの醍醐味の焦点を絞り、傑出したジャズ演奏家のリアルなカンバセーションを楽しむことが出来る。このアルバムは、三部作に取り組んだジャズマン、チャールズ・ロイドの変わらぬクリエイティヴィティーの高さを象徴づけるにとどまらず、ジャズの演奏家として二十代のような若い感性を擁している。これはほとんど驚異的なことです。
各日程のヘッドライナーは、SZA,Kraftwerk、最終日は、ノエル・ギャラガーのバンド、Noel Gallagher's High Flying Birdsが務める。今年グラミー賞を受賞したSZAは、世界的に評価の高いシンガーであり、今年のグラストンベリーフェスティバルのヘッドライナーにも抜擢されています。
その他、イギリスのメディアから評価の高いロンドンのジャズドラマー、Yussef Dayes、ヨーロッパのエレクトロニックシーンで存在感を放つ、Peggy Gou、イギリスのポップシーンの注目株、Omar Apollo、ニューヨークで今最も熱いハードコアバンド、Turnstile,元Sonic Youthのボーカリスト、最新作をマタドールから発表したNYの英雄、Kim Gordon、イギリスのR&Bシーンの注目株のSampha、BBC、Britsの新人アーティストに選出されたThe Last Dinner Partyが出演します。
邦楽アーティストのラインナップも豪華です。今、日本で最も注目される(町田康が太鼓判を押す)西東京のバンド、betcover!をはじめ、ドイツを中心にヨーロッパのエレクトロニックシーンで知名度を誇る電気グルーヴ、ジャズ・ピアニストの上原ひろみ、個性派シンガーソングライター、大貫妙子、スガシカオ、マカロニえんぴつ、クリープハイプ、Man With A Mission、The Bawdies。パンクシーンからは、10-Feet、Hey-Smith、ポストロックシーンからはtoeが参戦します。スカブームを牽引したスカパラダイス・オーケストラ、実力派SSW,折坂悠太の出演にも注目です。
Interview - Sundae May Club
長崎のウルトラスーパーポップバンド、Sundae May Clubは魅力的なポピュラーセンス、そして巧みなアンサンブルを通して親しみやすい楽曲を制作してきた。2019年に浦小雪(Gt.Vo.)、みやはら(Gt.)、ヒロト(Dr.) により結成。2020年には1st EP「Sundae May Club 1」を発表した。
今回、もっとも勢いに乗るJポップバンド、Sundae May Clubのボーカリスト、浦さんを中心に、バンドの皆さんにお話を伺うことが出来ました。そのエピソードの全容を読者の皆様にご紹介いたします。
Music Tribune: 最近のバンドの近況について教えていただきたいと思います。baycamp、ワンマンライブなど、今年はライブを中心に、大型のイベントに出演するようになって驚いています。二、三年前と比べて、バンドとして大きく変わった、もしくは成長したと実感するような瞬間はありますか?
Sundae May Club: ここ1、2年の間に大きな会場でライブする機会をたくさんいただけました。初めてのワンマンライブも行うことができて沢山のファンの人たちに観て頂きました。活動をはじめた頃は演奏でいっぱいいっぱいだったのですが、今はどうすればお客さんにとって良い日になるかを思ってもらえるように毎回みんなで話し合っています。演奏はもちろんですが1回のステージで何を伝えるかを大事にするようになったと思います。
Music Tribune: Sundae May Clubの皆さんは、長崎にいらした時、音源のリリースを行うようになったと思うんですが、結成のいきさつ、バンドの音源をリリースするに至った経緯などありましたら、あらためて教えてください。また、結成秘話、エピソードみたいなものはありますか?
Sundae May Club: 長崎大学のジャズ研で大学1年生のときに出会いました。メンバー全員がロック好きだったのでE-Rockers という軽音楽部に3人とも移って活動をはじめました。私が弾き語りでライブをしていたのを見たギターのみやはらが「バンド組もうよ!」と声をかけてくれたことがバンドを組んだきっかけです。そのあとドラムのヒロトも入れてバンドがSundae May Clubが結成されました。
音源リリースは「みんなにバンドを聴いて欲しい!」と思い、サークルの練習室や家で録音したデモ曲をネット上に載せてみたのが最初です。その曲に沢山の人から反応を貰えたので、「しっかりした音源を録ろう!」と思って、レコーディングした初めての音源集が「Sundae May Club 1」です。
Music Tribune: 最新アルバムについてご質問します。『少女漫画』というタイトルがついています。アルバムのアートワーク(デザイン)は、どなたが発案したものなのでしょうか。また、音楽や歌詞を通じて、アルバムで表現したかったこと、リスナーに伝えたかったことは何でしょうか?
Sundae May Club: このアートワークはみんなで話し合って決めました。このアルバムは、1stEPの明るさに加えて文学的な要素、切なさやレトロな感じもある楽曲がそろった作品で、ぴったりなジャケットになったと思います。
Music Tribune: このアルバムをリリースした2022年には、NHK長崎の参院選のテーマソングを制作しています。学生さんとのやりとりを通じてテーマソングを制作してみて、何か勉強になったことはありましたか。また、メディアへの出演後、周囲からの反響などはいかがだったでしょうか?
Sundae May Club: 学生さん達は選挙についての考えをしっかり持っている方が多くて、投票しようという意識も概ね高かったのですが、不在者投票の手続きなど書類のやりとりの煩雑さを嫌う意見もありました。テーマソングでは現時点の制度での投票を促すためのものなので、少しでも足取り軽く投票所に向かえるようにポップな楽曲を制作しました。
Music Tribune: 2023年9月にリリースされた最新シングル「Teenager」についてご質問します。この曲は、J-POPの延長線上にありながら、ナンバーガールを彷彿とさせるオルタナティヴなギターサウンドが特徴的です。こういった作風が、今後のバンドのベンチマーク(音楽性の指針)になると考えても構いませんか? もしくは、この曲は1つの通過点に過ぎないのでしょうか?
Sundae May Club: あまり作風に決まった方向を考えたことはありません。曲自身の色を生かしたアレンジを行うので「teenager」も含め、曲がアレンジを導いてくれる感覚です。なので「teenager」は通過点の曲というよりかは、Sundae May Clubのバリエーションの1つだと思います。
Music Tribune: おそらく、現在、東京を中心に活動なさっていると思うんですが、地元の長崎に帰ったりすることはありますか。また、次に帰省する時、どんなことをしたいとお考えでしょうか??
Sundae May Club: ライブや作曲の仕事の時は東京にいるのですが、帰れるタイミングで帰っています。今は、東京と長崎と半分ずつくらいな感じです。節目節目に長崎でライブをすることもあります。
このシングルは、最近の2枚組シングル「Here Hair / Hard Hair」に続く作品で、Yard Actのサポートとロンドンでのヘッドライナーを兼ねたイギリスでのライブに合わせてリリースされた。
次のアルバム「Package Pt.2」は4月5日にロイヤル・マウンテン・レコードからリリースされる。エリン・トンコンがプロデュースし、Studio G BrooklynとCircular Ruinでレコーディングされた「Package Pt.2」は、2021年のアルバム「Audio Drag for Ego Slobs」に続く。
コネチカット州の4人組オルトロックバンド、OVLOV(オヴロヴ)は、シカゴのラジオ局、Audiotree Liveに出演した。彼らは最新作『BUDS』の収録曲をメインにスタジオでプレイしている。特にセットリストの2曲目のオルタナティヴロックの隠れた名曲「Land of Steve-O」の演奏に注目すべし。
彼らの幅広いディスコグラフィーの中から曲を演奏するOvlovのAudiotree Live Sessionは、彼らの成長と野心の証であり、友情とファズペダルの祭典でもある。Audiotreeのホスト、Psalm Oneとのインタビューの中で、バンドは2023年の反省、任天堂への見解、コネチカット州ニュータウンで音楽をプレイして育った経験について話している。
このライブ音源はAudio Tree Liveとしてリリースされました。ストリーミングなどはこちらから。